ゲームマシン

２０２２年５月１日号

Last updated on April 10, 2022

特報

　ラウンドワンが、ロシアからの撤退決める。

　セガサミー、大幅な増収増益で従業員に特別報奨金支給。

海外

　新型コロナウイルス感染症拡大で、今年の米国「Ｅ３」は中止に。

　米国でイブ＆バスター社がメインイベント社を買い取り。

国内

　王子動物園の遊園地、住民が廃止計画を見直すよう求める署名。

　米国バリー社が「福岡カジノ」に意欲示す。

　

2022年5月1日号のニュースダイジェスト

　関西精機製作所（Ｋａｓｃｏ）ではゲーム機のキャビネットも、フィルム映像式ドライブゲーム機「ザ・ドライバー」（１９７９年、写真上）から、運転席に座って操縦するスタイルになる。これが発展すると、宇宙戦闘ゲームの「スターファイブ」（８０年、写真下）のようにコックピットタイプに進むことになる。

　１９７４年の創刊号から２００２年までの新聞「ゲームマシン」がｐｄｆファイルでご覧いただけるようになっております。ホームページにある「アーカイブ」をご利用下さい。また、単行本「それは『ポン』から始まった」は品切れとなりました。ご購読ありがとうございました。

30年前の主なニュース

　米国ＡＣＭＥ９２を詳報。第三セクター方式の遊園地「呉ポートピアランド」開業。長崎の「ハウステンポス」もオープン。ナムコのトップ異動、中村雅哉会長が社長兼任。セガ社は新ＣＧシステム基板、「モデル１」披露。ユウビスは新社屋を披露した。（１９９２年５月１日号）

40年前の主なニュース

　米国アタリ社が、日本に家庭用子会社のアタリファーイーストを設立。タイトーは新作展で、「ワイルドウェスタン」を披露。米国セガ／グレムリン社が、全米７ヵ所で新作展開催。ボナンザが新本社ビルを竣工。ナムコが阪神パークの「ロボットフェア」に全面協力。（１９８２年５月１日号）

【ニュースダイジェスト】

　１．新型コロナウイルスの感染が再拡大している中国で、上海市は３月２８日から市内全域を対象に、ＰＣＲ検査と外出制限を実施する、と２７日発表した。この日一日で市内感染が中国全土で６２１５人確認されており、うち上海では有症状の感染者が５０人、無症状者が３４５０人確認されている。半数以上が上海での感染として、上海東部でまず２８日から、西部では４月１日からそれぞれＰＣＲ検査を実施。検査期間中、住宅地からの外出を制限している。上海ディズニーランドは２１日から臨時休園中だ。

　２．ラウンドワンは４月４日、ロシア連邦からの店舗運営事業の撤退を発表した。ロシアでの経営実績や将来的な成長戦略を考え、４月中旬以降、子会社で店舗運営をするラウンドワンロシア社、２０年１１月に開設したモスクワのユーロペイスキー店を閉鎖することにしたもの。同社は国内の店舗展開には限界があるとみて、米国など海外に店舗を開設しており、ロシアもその一つとされてきた。ロシアのウクライナ侵攻以来、駐在員４名の帰国を進めている。

　３．米国の家庭用ＴＶゲーム総合展、「Ｅ３」は今年中止することになった。主催者のＥＳＡは今年オフラインおよびオンラインでの開催を予定していたが、２３年に持ち越すことにした。「Ｅ３」は２０年にイベント自体が中止になり、２１年はオンラインのみでの開催になった。なお、日本の業務用展示会、「ＪＡＥＰＯ」は今年中止となったが、２３年は２月１０－１１日、幕張メッセで開く予定になった。

　４．セガサミーＨＤは３月３０日、２２年３月期の「大幅な増収増益」に伴い、対象会社の従業員に対し、給与等支給額の３％相当額の特別報奨金を４月に支給する、と発表した。同社では、２０２０年１１月から２１年３月にかけて希望退職など固定費の削減や事業構造の見直しを進め、大規模な構造改革を断行。２１年５月に中期計画を発表し、新型コロナウイルス感染症の拡大にもかかわらず、今期大幅な業績回復を達成する見込みになったので、社員の貢献に報い、支給することを決めたもの。

　５．神戸市が２１年１２月に発表した、王子動物園の遊園地やテニスコートの廃止を含む「王子公園の整備計画」素案について、地元住民などの団体が３月２２日、計画の見直しを求めて約３万人分の署名を提出した。住民団体は市民の意見が反映されていないとして１月中旬から、署名集めを開始した。２ヵ月間で集まった３万人分のうち１万３千人分はオンラインによる署名。署名を受け付けた市企画調整局は市民との対話を通じて見直し、成案を作りたいとしている。

　６．「サードプラネット」（本社横浜、児玉篤社長）は３月３１日、ＫＤＤＩが提供する「ａｕＰＡＹ」のコード決済システムを、全国３１店舗において運営する８千台以上のゲーム機に導入し、４月１日からキャッシュレスでゲーム料金を決済できることになった、と発表した。これに伴い「ａｕ　ＰＡＹ」で一度に５００円以上利用すると２００円のクーポンを進呈、４００円以上利用すると３００ＭＢのデータ容量を進呈するとしている。

　７．ゲーム場とレストランの複合店舗を展開する米国のデイブ＆バスター社は４月６日、豪州のアーデントレジャー社が運営する、同業のメインイベント社を８億３千５百万ドルで買い取ると発表した。１９８２年設立のデイブ＆バスターズ社は北米で１４５ヵ所の店舗を運営、９８年設立のメインイベント社は５０ヵ所運営してきた。今回の資本統合に伴い、メインイベント社のＣＥＯ、クリス・モリス氏はデイブ＆バスター社のＣＥＯになると見られている。

　８．米国バリー社が３月３０日、福岡市で記者会見を開き、福岡市志賀島の統合カジノ（ＩＲ）の進出に意欲を示した。バリー社は米国の１０州で１４ヵ所のカジノを運営している。ただし、ラスベガスのカジノホテル「バリー」はシーザース社が所有しており、バリー社と関係がない。しかも日本でＩＲを進出するには、地方自治体と組んで、国に整備計画を４月２８日までに提出する必要があるので、間に合わせるのは無理と見られている。

　９．タイトーはデジタルとフィジカルを融合させた、体験型アトラクション「Ｘ－ＳＴＡＴＩＯＮ」（エックス・ステーション）を３月２４日、タイトーステーション池袋西店の地下一階にオープンした。用意されるアトラクションは「キューブ」で、４ｍ四方の空間内の床と壁に映像が投影され、プレイヤーは体を動かして、ゲームを進める。ゲームソフトは「スペースキューブ」など２種類。利用料１回５百円。