2022年3月15日号 Last updated on February 25, 2022
特報
 セガサミーの4-12月期、遊技機回復し、通期予想上方修正。

 ラウンドワン4-12月期決算、回復するが、通期下方修正。

海外
 ディズニー社、「メタバース」担当役員を任命。

  米国ディズニー社4-12月期、テーマパーク部門回復。

国内
 バンナムIP(知財)主軸に、4月からパーパス導入。

赤穂海浜公園の観覧車、フィリピンの遊園地に。

 

2022年3月15日号のニュースダイジェスト
 写真は関西精機製作所(KASCO)の自動車操縦ゲーム機、「ミニドライブ」。右側が1958年の元のタイプで、左側の「アクセル付き」の「MA型」が61年に加わったため、前者は「M型」として区別された。1プレイ10円で、ヒットした。同じ製品名で長年販売されたが、アップライト版の「ポルル君の旅行」(87年)が人気を引き継いだ。

 1974年の創刊号から2002年までの新聞「ゲームマシン」がpdfファイルでご覧いただけるようになっております。ホームページにある「アーカイブ」をご利用下さい。また、単行本「それは『ポン』から始まった」は品切れとなりました。ご購読ありがとうございました。

30年前の主なニュース

 AMOAがビデオラッタリー(VLT)機の合法化に向けて他の産業協会と連携する。オーストラリアで並行輸入がOKに。JAММAは、女性タレントに似せたキャラクターを脱衣させる、という麻雀ゲームを、著作権により自粛させる方向で検討している。サービスマークが新たに商標に。(1992年3月15日号)

40年前の主なニュース

 41社が出展した初のNAОエキスポが品川で開かれ、会場にはいわゆるギャンブルマシンの姿もなく、AМ業界の今後の方向を示すものとなった。NAОは通常総会でもGマシン問題に取り組む姿勢を示した。セガ社は立体TVゲーム機,「サブロック3D」を発表した。フジコロムが倒産した。(1982年3月15日号)



【ニュースダイジェスト】

 .米国ウォルトディズニー社は同社の「メタバース」(巨大な仮想現実空間)戦略を監督する責任者を任命する人事を決めた。新設ポスト、「次世代ストーリーテリング&コンシューマー・エクスペリエンス部門」の上級副社長に、メディア・娯楽配信部門のマイク・ホワイト氏がこのほど任命され、消費者が同社のメタバースをどう体験するかを定義するとのこと。ボブ・チャペックCEOは昨年11月に、メタバースへの参入計画を発表、「物理的な世界とデジタル世界を密接に結び付け、物語を進化させる」と説明していた。

 .米国ウォルトディズニー社は2月10日、第1・四半期(10-12月)決算を発表、売上高は前年同期比34%増の218億ドルと順調に回復した。1株当たりの利益も32セントから1ドル6セントに跳ね上がった。売上高の内訳は、ケーブルテレビなど「メディア、エンタテインメント」が15%増の145億ドル、「テーマパーク、経験、製品」が2倍以上の72億ドル。新型コロナウイルスの猛威がどう収まるかにかかるとはいえ、高品質の娯楽が強みを発揮するか注目される。

 .セガサミーHDは2月10日、第3・四半期までの9ヵ月(4-12月)決算を発表、売上高は13%増の2367億円、経常利益は166%増の333億円、純利益は294億円(前年同期は62億円の損失)だった。部門別ではエンタテインメントコンテンツ(家庭用)の売上高が6%増の1778億円、利益が11%増の368億円、遊技機の売上高が39%増の518億円、利益が60億円(前年同期は87億円の損失)、リゾート(カジノ)の売上高が37%増の66億円、損失が46億円(同66億円)。エンタテインメントコンテンツのうち業務用機器の売上高は1196億円。通期予想は売上高3150億円(前回予想3050億円)、経常利益300億円(215億円)、最終利益265億円(150億円)と上方修正した。

 .ラウンドワンは2月10日、第3・四半期までの9ヵ月(4-12月)決算を発表、売上高は66%増の665億円、経常利益は1億8千6百万円(前年同期は184億円の損失)、純利益は10億円(164億8千3百万円の損失)だった。店舗数は国内が1増5減の99店、米国が9増2減の46店、ロシアが1増の1店、中国が3増の3店。通期予想は売上高が958億7千万円、(11月前回予想は990億8千万円)、経常利益50億3千万円(63億2千万円)、最終利益48億1千万円(64億4千万円)と下方修正した。

 .フリューは2月14日、第3・四半期までの9ヵ月(4-12月)決算を発表、売上高は258億百万円、経常利益は35億8千4百万円、純利益は24億8千7百万円だった。再び連結決算になるので、前年同期比は出ない。部門別ではプリントシールの売上高が54億円、損失が1億円、コンテンツ・メディアの売上高が61億円、利益が24億円、キャラクタ・マーチャンダイジングの売上高が117億円、利益が23億円など。

 .共和コーポレーションは2月14日、第3・四半期までの9ヵ月(4-12月)決算を発表、売上高は75億5千3百万円、経常利益は1億6百万円、純利益は3千6百万円だった。子会社を含めた連結決算なので、前年同期比は出ない。部門別では運営しているゲーム場が4増1減の58店あり、売上高が73億円、利益が4億8千万円、他に売上高は機器販売が1億円、広告代理が1億円となっている。

 .ユニバーサルエンターテインメントは2月14日、21年12月期決算を発表、売上高は0.5%減の904億円、経常損失は25億円(前年は92億円)、最終損失は190億円と赤字だった。部門別では遊技機の売上高が541億円、利益が133億円、フィリピンカジノの売上高が352億円、損失が18億円、その他の売上高が8億円、損失が1億円。コロナウイルス感染症の拡大により、22年12月期の業績予想は困難だとしている。

 .バンダイナムコHDは2月10日、キャラクターなどの知的財産(IP)を基軸として、「ファン・フォー・オール・イントー・ザ・フューチャー」を掲げたパーパス(目標)を22年4月より導入するのに伴い、それらを前提に25年の日本国際博覧会(関西万博)において企業・団体によるパビリオン出展に参加することについて内定を得たと発表した。同社では「ガンダム」を通じて「持続可能な開発目標」(SDGs)達成を目指し準備を進めていくとしている。

 .兵庫県立赤穂海浜公園(赤穂市御崎)内の「わくわくランド」で高さ50mの観覧車は1月中旬に、惜しまれつつ営業運転を終えたが、フィリピンの遊園地で第2の務めをすることになった。解体・運搬を担当するシーキュー・アメニック(高松市)が撤去作業を進めており、設備一式はコンテナ船で運ばれるという。納入先のフィリピンの遊園地では、日本の遊園施設は中古でも安全として信頼されているとのこと。




◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきました。印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。Copyright ©Amusement Press Inc.2022