2022年3月1日号 Last updated on February 10, 2022
特報
 バンダイナムコ4-12月期、好調で通期予想を上方修正。

 ジェンダセガエンタ、完全子会社化し、店名「ギーゴ」に。

海外
 ディズニー社、アトラクション用のVR特許を取得。

  米国S&S社の創業者、チェッケッツ氏、80歳で死去。

国内
 オリエンタルランド4-12月期、回復。通期予測を上方修正。

 ジェンダ、ゲーム場運営の「宝島」を取得した。

 

2022年3月1日号のニュースダイジェスト
 写真は関西精機製作所(KASCO)の自動カラー立体発声幻灯機、「ステレオトーキー」の本体、右側が1955年1月の創業時タイプのもの、左側は1960年代後半のもの。1プレイ10円で子供たちに親しまれた。同じ製品名で内容は発展していったが、4つのストーリーを内蔵したタイプが最後に残った。

 1974年の創刊号から2002年までの新聞「ゲームマシン」がpdfファイルでご覧いただけるようになりました。下の「アーカイブ」をご利用下さい。また単行本「それは『ポン』から始まった」は残りわずかとなりました。アマゾンにお申し込み下さい。

30年前の主なニュース

 米国タイム・ワーナー社がシックス・フラッグス社の50%株式を取得。米国AAMAは東南アジアのコピー基板輸出業者、20社の名前を公表した。データイーストは米国子会社で、井川氏を副社長に任命した。カプコンは海外部門を3部制にした。AOUエキスポの出展内容。(1992年3月1日号)

40年前の主なニュース

 米国の週刊「タイム」がTVゲームを特集した。フィリピンでは人気を集めたTVゲームが全面禁止になった。初めてのNAOエキスポ、入場制など新方式で。コナミ「アミダ―」など2機種、米などに許諾。西独IMA詳報。立体感ある画面のセガ社「ザクソン」が発売に。(1982年3月1日号)



【ニュースダイジェスト】

 .ジェンダ・セガ・エンタテインメント(上野聖社長)は1月28日、㈱セガから残り株式14.9%を取得、ジェンダ(申真衣社長)の100%子会社になるとともに、社名を「ジェンダ・ギーゴ・エンタテインメント」に変更、配下のゲーム場名をすべて「GiGO」(ギーゴ)に変更すると発表した。これに伴い22年3月から約1年半かけて、ジェンダ配下のゲーム場は資本関係のない「セガ」のブランドから、「ギーゴ」に店名を変更することになる。

 .ジェンダ・ギーゴ・エンタテインメント(上野聖社長)は1月31日、㈱宝島(東京都台東区、坂下克行社長)の全株式を取得、子会社にしたと発表した。5月1日続報= さらに吸収合併した。宝島は現在、浦和美園店など24ヵ所のゲーム場を運営しているが、2013年9月設立時は「宝島ホールディングス」だった。18年3月に現社名に改称した。21年12月期の売上高は22億8千万円。ジェンダの完全子会社になったわけだが、旧セガのゲーム場の場合と同様、買取りに要した金額などは明らかにされていない。

 .バンダイナムコHDは2月8日、第3・四半期までの9ヵ月(4-12月)決算を発表、売上高は16%増の6283億円、経常利益は27%増の955億円、純利益は22%増の617億円だった。部門別でデジタルの売上高は5%減の2423億円、利益は21%減の376億円、トイホビーの売上高は27%増の2859億円、利益は40%増の507億円など。アミューズメントの売上高は44%増の613億円(うち業務用164億円、ゲーム場449億円)、利益は43億円(前年同期は97億円の損失)だった。通期予想は見直し、売上高8100億円(11月の前回予想は7950億円)、経常利益990億円(930億円)、最終利益670億円(580億円)と上方修正した。なお、ゲーム場運営の欧州子会社を販売会社に統合することになった。

 .スクウェア・エニックスHDは2月4日、第3・四半期までの9ヵ月(4-12月)決算を発表、売上高は8%増の2736億円、経常利益は41%増の544億円、純利益は117%増の398億円だった。部門別でデジタルエンタテインメントの売上高は4%増の2116億円、利益は17%増の494億円、アミューズメント(ゲーム場、業務用)の売上高は36%増の331億円、利益は13億円(前年同期は損失11億円)、出版の売上高は5%増の210億円、利益は89億円などとなっている。家庭用が伸ばしており、通期業績予想も上方修正した。

 .コナミHDは2月3日、第3・四半期までの9ヵ月(4-12月)決算〔IFRS〕を発表、売上高は12%増の2150億円、営業利益は49%増の603億円、純利益は57%増の423億円だった。部門別でデジタルエンタテインメントの売上高は6%増の1539億円、利益は7%増の555億円、アミューズメント(業務用)の売上高は22%増の137億円、利益は93%増の23億円、カジノ用機器の売上高は59%増の186億円、利益は25億円(前年同期は14億円の損失)などとなっている。

 .オリエンタルランドは1月28日、第3・四半期までの9ヵ月(4-12月)決算を発表、売上高は39%増の1903億円、経常損失は千5百万円(前年同期は218億円)、純損失は11億円(287億円)と赤字を減らした。11月まで入園者を制限、12月以降段階的に入園者の上限を引き上げてきた結果、10月の前回予想を上回った。この傾向を踏まえ、通期の業績予想は前回予想を上方修正、売上高は2619億円(前回予想2390億円)、経常損失は62億円(228億円)、最終損失は58億円(175億円)を予想している。

 .カプコンは1月26日、第3・四半期までの9ヵ月(4-12月)決算を発表、売上高は36%増の881億6千3百万円、経常利益は50%増の361億4千8百万円、純利益は52%増の267億8百万円だった。部門別では、デジタルコンテンツの売上高が44%増の704億円、利益が45%増の358億円、ゲーム場は2増1減の42店で、売上高が28%増の89億円、利益が383%増の4億円、パチスロ遊技機の売上高が26%減の49億円、利益が21%減の19億円、その他の売上高が74%増の37億円、利益が80%増の15億円だった。

 .ヘッドマウンテッドディスプレイ(HMD)やヘッドセットを装着することなしに、バーチャルリアリティー(VR)体験を実現できる特許が認められたとして注目を集めている。ウォルトディズニー社の子会社、ディズニーエンタプライゼス社が20年7月に米国特許庁に申請、21年12月28日に承認された、「バーチャル・ワールド・シミュレーター」特許で、高速プロジェクターとハードウェア・プロセッサによりVR画面展示を実現できるシミュレーター技術とされている。

 .三精テクノロジーズ社の子会社、米国S&S社の創業者、スタン・チェッケッツ氏(80歳)が1月2日、起業家、スリル愛好家としての生涯を終え、自宅で(死因は明記されていないが)死去した。かれのスリルライドに関する情熱は、1994年S&Sスポーツパワー社設立と、それに続く垂直型の空気圧式タワーライド「スペースショット」に結実、さらに空気圧を応用したローラーコースターへと開発の幅を広げた(2014年に三精テクノロジーズの子会社になった)。

 10.バンダイスピリッツとバンダイナムコアミューズメントは1月20日、複合エンターテインメント施設「ガンダムパーク福岡」を、4月に開業予定の「三井ショッピングパーク・ららぽーと福岡」にオープンすると発表した。「ガンダムパーク福岡」は、ららぽーと福岡に設置される実物大のガンダム立像に関する情報などを発信する「ガンダム・サイド・エフ」、VR施設の「VRパーク・ウィズ・エフ」、業務用のゲーム場「ナムコ」の3施設から構成される。




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