ゲームマシン

２０２１年８月１日号

Last updated on July 10, 2021

特報

　イオンファンタジーの３－５月決算、売上高やや回復するが赤字。

　スクエニのスマホゲームでガチャの不公正な抽選。

海外

　かろうじてウイルス渦克服した、米国「ＡＥＩ２０２１」。

　「エクサ・アーケーディア」が初出展。新型のキャビネットも。

国内

　ジェンダゲームズを設立、ジェンダは持株会社に。

　タイトーがメダルリーフで、「日本銅センター賞」受ける。

　

2021年8月1日号のニュースダイジェスト

　米国「ＡＥＩ２０２１」（６月３０日－７月１日、ラスベガス）にて、写真上は展示会場近くに６月２４日オープンした、「リゾーツ・ワールド・ラスベガス」の宣伝オブジェ（フリッパーゲームの形をしている）。下は米国ＡＥＩに正式出展した「エクサ・アーケーディア」の小間。キャビネットの形に注目。

　１９７４年の創刊号から２００２年までの新聞「ゲームマシン」がｐｄｆファイルでご覧いただけるようになりました。下の「アーカイブ」をご利用下さい。また単行本「それは『ポン』から始まった」は残りわずかとなりました。アマゾンにお申し込み下さい。

30年前の主なニュース

　米国連邦地裁、ガルーブ社の「ゲームジーニー」は任天堂の著作権を侵害しないとの判決、任天堂は控訴。米国セガ社、「ホログラム」完成発表。ＡＯＵ北関東地区が技術研修会開催。ＳＮＫが「２０２０スーパーベースボール」などネオジオ新作展。（１９９１年８月１日号）

40年前の主なニュース

　米国キングスアイランドで、ぶら下がりコースター１号機が完成。データイースト「テレジャン」２人用は風俗営業（射幸遊技）用でない、と警察庁が結論。任天堂は新作展開き、「ドンキーコング」など披露。新日本企画「ヴァンガード」を海外５社に許諾。（１９８１年８月１日号）

【ニュースダイジェスト】

　１．米国の業務用ＡＭ機展、「アミューズメント・エキスポ・インターナショナル」（ＡＥＩ）２０２１はＣｏｖｉｄ１９（新型コロナウイルス）からの立ち直りを表すものとなった。前回は初期段階のコロナ禍の３月ニューオーリンズでかろうじて開催されたが、今回はラスベガスで、２度にわたり延期したうえで６月３０日－７月１日に開催。１３２社（前回１４５社）が３６５小間（４６４小間）に出展、１４７６人（１３０３人）のバイヤーが訪れた。例年ならばバイヤーは１７００人ほど来るが、航空事情の現状からすれば、回復したほうといえる。

　２．米国「ＡＥＩ２０２１」に日系のバンダイナムコアミューズメントアメリカ社、英国のセガアミューズメントインターナショナル社が各６小間出展。加えて米国エクサ・アーケーディア社が初めて出展（２小間）して米国での正式デビューを果たした。後者は国境を越えて業務用ＴＶゲームを展開するのを特徴とする、汎用基版「エクサ・アーケーディア」を展開しており、開発中のタイトルだけで５０タイトルを超えるとのこと。ＡＥＩ２０２１では２Ｐ用と４Ｐ用のアップライトキャビネットや、最新ソフト「キラキラスターナイトｅｘａ」も披露した。

　３．米国「ＡＥＩ２０２１」に出品されなかったが、関心を集めたのは「セガ」ブランドのＴＶゲーム機、「ミッション・インポッシブル・アーケード」（ＭＩＡ）で、２０年に製品が披露された後、コロナ禍により出荷が１年以上遅れたことで知られる。２人１チームの２チームで、４人が同時に張り合いながらプレイでき、ゲーム内容は一人称シューティングにより各場面の敵陣営に侵入、ミッションを果たすというもの。開発は不明だが、製造は英国とされている。

　４．イオンファンタジーは７月７日、第１・四半期（３－５月）決算を発表、売上高は２６２％増の１３３億２千万円、経常損失は１７億３千８百万円（前年同期は４２億７千万円）、純損失は２０億９千万円（５６億２千万円）だった。店舗の臨時休業期間中の固定費を「店舗休止損失」として、国内約３億円、アセアン２億４千万円の特別損失を計上した。店舗は国内が４増４減の４３１店。中国が１増６減の２００店、アセアンが４増５減の２２２店で、計９増１５減の８５３店。国内は売上高が２４６％増の１１２億円、損失が１０億円（前年３３億円）、中国は売上高が４００％増の１６億円、損失が５億円（３億円）、アセアンは売上高が２４８％増の４億円、損失が２億円（４億円）だった。

　５．任天堂は７月６日、７インチサイズの有機ＥＬディスプレイを搭載したコンソール「スイッチ」を１０月８日、税込み約３千８百円で発売すると発表した。６．２サイズと５．５サイズ液晶画面の現行機、ライト版に次ぐもので、「スイッチ」の使用幅を広げる。価格は約３万８千円（税込み）。ＵＳＢ端子２個、ＨＤＭＩ端子、有線ＬＡＮ端子付き。本体保存メモリーは６４ＧＢ。本体色はホワイト、ネオンブルー・ネオンレッドの２色から選べる。

　６．消費者庁は６月２８日、スマホゲームのいわゆる「ガチャ」というクジ引きで公正な抽選をしなかったとして、スクウェア・エニックスとｇｕｍｉに対し、景品表示法に基づく措置命令を出したと発表した。オンラインゲーム「ウォーオブザビジョンズ・ファイナルファンタジー」（ＦＦＢＥ）「幻影戦争」で、景品表示法に違反する行為（優良誤認）が認められ、同法第７条第１項の規定に基づき措置命令を行ったもの。同庁は２社に対しゲーム内表示法が景品表示法違反だったことを周知するよう指示、再発防止策などを講じるよう命じた。

　７．大和ハウスらは横浜市の「みなとみらい（ＭＭ）２１」中央地区５２街区に、地上２８階建てのオフィスビルやゲーム博物館などの複合施設を開発することが明らかになった。２３年に着工し、２６年開業の予定。横浜市が６月２５日、大和ハウスとコーエーテクモＨＤの親会社「光優」が５２街区の事業を担当することを発表した。ゲーム博物館は「ゲームアートミュージアム」と店舗を一体化した施設として、低層棟に開発される見通し。

　８．富士急ハイランド（山梨県富士吉田市）は大観覧車「シャイニングフラワー」（高さ５０ｍ）のうち２個のゴンドラが「牢屋」ゴンドラになり、ステンレスのネット（網）で囲まれた牢屋に閉じ込められた客（収監者）たちが、吹きさらし檻の中で高所のスリルを味わいながら１１分間の「お仕置き時間」を過ごす、という新アトラクション「牢ごくん・監ごくん」の営業を７月２１日に開始する、と６月２９日に発表した。定員２名。利用料一人８００円（年間フリーパス利用可）。

　９．タイトーは銅の需要開発や普及促進に取り組む「日本銅センター」からこのほど、第４８回「日本銅センター賞」を受賞した、と発表した。タイトーは名所や観光地などでオリジナルメダル作成機「メダルリーフ」をレンタル方式で設置、展開しており、その純銅を使った記念メダルなどとして利用、イメージアップに貢献しているとして受賞されるに至ったもの。「メダルリーフ」はその場で、無地の銅板に圧延し、楕円形に刻印し、そこでしか入手できない記念メダルを作成する。

　１０．ジェンダ（Ｇｅｎｄａ、申真衣社長）は持株会社への移行を決め、新会社ジェンダ・ゲームズ（安河内元社長）に８月１日付で、ＡＭ機器レンタル・オンラインクレーンの両事業を継承させることになった。ジェンダは「セガ」ブランドのゲーム場運営を８５％子会社のジェンダ・セガ・エンタテインメントを通じて運営しており、また米国のキドルトン社をラウンドワンと５０％ずつ所有している。