ゲームマシン

２０２１年５月１５日号

Last updated on April 25, 2021

特報

　イオンファンタジー２月決算、９２億円の最終赤字に。

　西武園ゆうえんち、大がかりなリニューアル終え、１９日に開業。

海外

　米国「Ｅ３」は今年６月１２－１５日、オンラインのイベントに。

　ストロング博物館、コッポラ元社長のゲーム資料を受け取る。

国内

　大阪カジノにМＧМとオリックスの共同事業体だけが応募。

　ジャトレの自己破産、手続き開始。

　

2021年5月15日号のニュースダイジェスト

　写真は三共（三共精機）のフリッパー第２弾「アドバンテージ」（７７年）。電子回路による１人用フリッパーで、スコアもデジタル表示。１プレイ５０円。５万点以上でリプレイ。

　１９７４年の創刊号から２００２年までの新聞「ゲームマシン」がｐｄｆファイルでご覧いただけるようになりました。下の「アーカイブ」をご利用下さい。また単行本「それは『ポン』から始まった」は残りわずかとなりました。アマゾンにお申し込み下さい。

30年前の主なニュース

　民営化したＪＲ駅構内にゲーム場を、セガ社が開発している。米国任天堂がＮＥＳ本体販売でＦＴＣと和解。コナミ工業はコナミに社名変更。ＡＯＵ健娯委が「大人用」の例外措置を撤回。遊園地チェーンの米国シックスフラッグス社の経営が悪化。（１９９１年５月１５日号）

40年前の主なニュース

　米国バリー社が、ＴＶゲームを伸ばして好決算出す。ＪＡＭＭＡ定款の「娯楽機械」に風営機と賭博機は含まれないとの解釈。ナムコはスタジオアルタの大型画面を使用した、「ニューラリーＸ」決勝大会を開催。タイトーの商品部長、島田信幸氏が胃がんで死去、５０歳。（１９８１年５月１５日号）

【ニュースダイジェスト】

　１．イオンファンタジーは４月９日に２１年２月決算を発表、売上高は３７％減の４６１億円、経常損失は７７億円（前年は２３億円の利益）、最終損失は９２億円（３億円）だった。期末店舗数は日本が６増１０減の４３１店、海外は中国が１増１６減の２０５店、アセアンが７増９減の２２３店で、合計１４増３５減の８５９店。日本は売上高が３６％減の３８２億円、損失が６０億円（前年は４４億円の利益）、中国は売上高が６８億円、利益が３千万円、アセアンは売上高が１１億円、損失が１３億円。新型コロナウイルス感染症の影響で店舗家賃免除益の９億円、雇用調整助成金５億円などを特別利益に、また店舗休止損失の４５億円などを特別損失に計上した。２２年２月期は売上高７００億円、経常利益６億３千万円、最終損失６億５千万円を予想している。

　２．エスケイジャパンは４月１４日、２月決算を発表、売上高は１９％減の５３億５千７百万円、経常利益は６２％減の２億３千万円、最終利益は４６％減の２億８千５百万円だった。区分別で、ゲーム場の景品向け（キャラクターエンタテインメント　）の売上高は３３％減の２９億円、利益は６７％減の１億８千万円、雑貨・量販向け（キャラクター・ファンシー）の売上高は１１％増の２３億円、利益は３千万円だった。２２年２月期は売上高５７億５千万円、経常利益３億円、最終利益２億５千万円を予想している。

　３．家庭用ゲームの世界最大規模の催しである、「Ｅ３」は今年６月１２－１５日にオンラインで開催されるイベントになる。主催者である米国のゲームソフト業者団体、ＥＳＡが４月７日に発表した。主な出展社は任天堂、Ｘｂｏｘを展開するマイクロソフト社などだが、ソニー（ＳＩＥ）の名はない。「E３　２０２１」にはオンラインで世界中から参加できるので、参加費は無料とのこと（ただし登録する必要がある）。２０２０では６月開催の予定が、新型ウイルス拡大により中止になった。

　４．西武園ゆうえんち（西武鉄道経営、埼玉県所沢市）はリニューアルを終え、５月１９日にオープンする。路面電車のある１９６０年代の商店街「夕日の丘」で繰り広げられる生のパフォーマンス、３０軒の商店で使える懐かしい「西武園通貨」、高台の映画館で上映されるアトラクション「ゴジラ・ザ・ライド　大怪獣頂上作戦」、鉄腕アトムなどキャラクターが登場するファミリーエリアなど。従来からの機種を含むアトラクションは計１２ある。総事業費約百億円。大人一日「レヂャー切符」は４千円。

　５．カプコンは４月１３日、サイバー犯罪グループが絡んだ情報漏洩問題に関する調査結果を明らかにした。発表によると、２０年１０月に不正アクセス攻撃を受け、１１月に対策に着手。米国子会社に設置する旧型の仮想プライベートネットワーク（ＶＰＮ）に侵入されたことを確認、問題のＶＰＮを交換、破棄した。個人情報漏洩の可能性は残るが、重大なシステム障害はなかったとしている。また対応については外部の専門家による助言を得ながら、再発防止策をとったとのこと。

　６．大阪府と大阪市は大阪に誘致しようとしているカジノ（ＩＲ）リゾートに関し、期限の４月６日までに追加募集に応じる事業者がいなかったと発表した。これまで大阪カジノに応募しているのは、米国ＭＧＭリゾーツ・インターナショナル社とオリックスの共同事業体だけ。今後府と市が７月ごろ提案書類の提出を求め、９月ごろ事業者を決める予定になっており、国がそれを認定すれば、２３年度以降に着工するとの見通し。ＭＧＭ社はラスベガスにＭＧＧグランド、ベラージオ、ミラージュなどを経営する大手カジノ運営会社。

　７．米国ニューヨーク州ロチェスターにある、遊びに関する「ストロング博物館」に、ＩＣＥ社の元社長ラルフ・コッポラ氏が収集した資料が寄贈された。コッポラ氏は１８年１２月、７０歳で急死したが、「チェックス」（８８年）などＩＣＥ社製品のデザイン帖、写真、掲載雑誌、カタログ、フライヤー、葉書などをこのほど、同博物館に寄贈した。ストロング博物館はおもちゃ、人形、ゲームの「世界の殿堂」を通じてアメリカ文化の歴史を探索している。

　８．「ザ・野球拳」（８６年）で知られるニュージャトレこと㈱ジャトレ（竹内順一社長、東京都港区港南２丁目）が自己破産を申請、東京地裁は３月３１日、破産手続きの開始を決定した。負債総額は不明。