2021年3月15日号 Last updated on February 25, 2021
特報
  バンダイナムコのユニット体制、4月1日付けで再編。

 セガサミー9ヵ月決算、290億円の特別損失計上。

海外
 米国ディズニー社第1・四半期、遊園地の営業制限により連続

 「大統領の日」に孫娘とバイデン氏「マリオカート」対決。

国内
 ユニバーサルE12月期決算は、営業制限により減収赤字。

 フリューの9ヵ月決算はコロナ禍で減収、大幅減益に。

 

2021年3月15日号のニュースダイジェスト
 写真は三共(三共精機)の「アメリカン・フットボール」(1976年)のフライヤーから。回路にICを使用、スコアはデジタル表示、電子音を採用した本格的フリッパーで、開発意欲を示した。

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30年前の主なニュース

 「適正な遊技設備の紹介」としてのAOUエキスポ91で、メダルゲーム機多数出品。西ドイツのノバ社が金子製作所「ギャルズパニック」を表彰。バンプレスト、「ウルトラマン」皮切りに業務用TV機に参入。カプコンがユニカを買収、子会社に。(1991年3月15日号)

40年前の主なニュース

 神戸港沖に「ポートピアランド」完成。米国でXYモニター方式のアタリ社「アステロイド」に人気集中。オペレーター協会のNAO設立総会めざし、各地で説明会開く。中村家令嬢の結婚を内外トップに披露。レック・トレーディングが倒産した。(1981年3月15日号)



【ニュースダイジェスト】

 .バンダイナムコHDは2月8日、経営陣の交代とともに、IP(知的所有権)を軸とした戦略強化のためのユニット体制の組織再編を4月1日に実施することを明らかにした。代表取締役は田口三昭社長が代表権のない会長に、川口勝副社長が社長に昇格。川口勝氏は駒沢大経済卒、83年バンダイ入社、16年バンダイナムコHD取締役、20年4月から副社長。60歳、神奈川県出身。ユニット体制の再編で5ユニットは3ユニットとなる。リアルエンターテインメントユニットは「アミューズメントユニット」になり、バンダイナムコアミューズメントが担当する。バンダイナムコアミューズメントでは萩原仁社長が代表権のない会長になり、バンダイナムコエンターテインメント取締役だった川崎寛氏が社長に就任する。川崎寛氏は武蔵大経済卒、87年バンダイ入社、07年ナムコ取締役、18年からバンダイナムコエンターテインメント取締役。57歳。香川県出身。

 .セガサミーHDは2月12日、第3・四半期までの9ヵ月(4-12月)決算を発表、売上高は25%減の2101億7千7百万円、経常利益は51%減の125億7千4百万円、純損失は62億3千9百万円(前年同期は229億8千9百万円の利益)だった。構造改革に伴うゲーム場運営子会社の株式売却損、および希望退職者募集に伴う特別退職加算金の費用290億円などを特別損失に計上した。部門別で遊技機の売上高は57%減の373億円、損失は187億円(前年同期は194億円の利益)、エンタテインメントコンテンツ(家庭用、業務用、ゲーム場など)の売上高は10%減の1676億円、利益は107%増の331億円、リゾートの売上高は41%減の48億円、損失は66億円(33億円)。業務用の売上高は256億円(411億円)、損失は1億円(11億円の利益)、ゲーム場の売上高は206億円(322億円)、損失は14億円(17億円の利益)。通期業績予想は売上高2760億円(11月の前回予想は2830億円)、経常利益は70億円(50億円)、最終損失は30億円(245億円)と大幅に修正した。

 .フリューは2月12日、第3・四半期までの9ヵ月(4-12月)決算を発表、売上高は14%減の178億9百万円、経常利益は47%減の16億4千9百万円、純利益は54%減の11億2千9百万円だった。部門別で、プリントシールの売上高は41%減の44億円、損失は5億円(前年同期は13億円の利益)、コンテンツ・メディアの売上高は5%減の63億円、利益は8%減の27億円、キャラクター・マーチャンダイジングの売上高は22%増の56億円、利益は163%増の6億円など。

 .共和コーポレーションは2月15日、第3・四半期までの9ヵ月(4-12月)決算を発表、売上高は26%減の75億3千8百万円、経常利益は7%増の2億6千5百万円、純損失は2億4千4百万円(前年同期は1億4千3百万円の利益)だった。分野別ではゲーム場運営が1増1減の56店で、売上高が27%減の58億円、利益は66%減の2億円、業務用の売上高は27%減の15億円、その他の売上高は27%増の1億円だった。通期業績予想は売上高が106億円(11月の前回予想では102億2千2百万円)、経常利益が3億2千7百万円(1億8千5百万円)、最終損失が2億千6百万円(4億千百万円)と上方修正した。

 .ユニバーサルエンターテインメントは2月12日、20年12月期決算を発表、売上高は27%減の908億7千百万円、経常損失は92億4千9百万円(前年は79億円)、最終損失は192億千8百万円(51億円)と連続赤字決算になった。部門別で遊技機の売上高は20%増の617億円、利益は89%増の203億円、統合型リゾート(IR)の売上高は61%減の276億円、損失は90億円(13億円)、その他の売上高は20%減の12億円、利益は48%減の2億円。フィリピンにおけるIR事業については、特別買収目的会社(SPAC)を利用した、米国証券取引所への株式上場を検討することになった。

 .米国のウォルトディズニー社は第1・四半期(10-12月)決算を発表、売上高は22%減の162億4千9百万ドル、純利益は99%減の千7百万ドルだった。新型コロナウイルスの影響によりテーマパークの営業制限や映画公開の延期が続いたためだが、四半期ではわずかながら、やっと黒字化した。部門別では、ケーブルテレビなどのメディアの売上高が5%減の126億ドル、営業利益が2%減の14億ドル、テーマパークなどの体験型の売上高が53%減の35億ドル、営業損失が1億ドル(前年同期は25億ドルの利益)となっている。

 7.米国の連邦祝日「大統領の日」(2月の第3月曜日)に、ジョー・バイデン大統領が孫娘のナオミ・バイデンちゃんと、業務用「マリオカート・アーケード・グランプリDX」で対戦競技したと報じられた。メリーランド州サーモントにある、「キャンプデービッド」の別荘で家族に囲まれてくつろいだシーンのひとつにすぎないが、インスタグラムにその模様が公開され、話題になった。広大な敷地にゴルフコース、温水プール、ボウリングなどの屋外・室内運動場とともに、ゲーム場もあり、激務に追われた大統領たちの憩いの場になっている。




◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。Copyright ©Amusement Press Inc.2021