ゲームマシン

２０２１年２月１５日号

Last updated on January 25, 2021

特報

　１１都府県の遊園地、ゲーム場の閉店時刻、大勢は２０時まで

　新型コロナ向けワクチン、米国の接種センターに有名施設。

海外

　ラウンドワン、中国市場に進出。今夏、「朗玩」として。

サンズの「カジノ王」アデルソン氏、８７歳で死去。

国内

　カプコンは３月期業績予想を上方修正した。

　プリントシール機の㈱アイ・エム・エス、自己破産申請。

　

2021年2月15日号のニュースダイジェスト

　写真はこまや製作所「クレイジー１５ゲーム」（１９６５年）のフライヤーから。「ニュークレージー１５」（７７年）と同じく、ボールをバットで弾いて、穴に入れ、数字ランプを並べると再ゲームできる。同社は後に「こまや」と改称した。

　１９７４年の創刊号から２００２年までの新聞「ゲームマシン」がｐｄｆファイルでご覧いただけるようになりました。下の「アーカイブ」をご利用下さい。また単行本「それは『ポン』から始まった」は残りわずかとなりました。アマゾンにお申し込み下さい。

30年前の主なニュース

　英国ＡＴＥＩ９１で、セガ社「Ｒ-３６０」など日米の新ゲーム披露。データイーストは、米国インテル社の「ＤＶＩ」技術をＴＶゲームに導入、開発中と発表。ＡＯＵエキスポ９１の出展社小間位置決まる。ＪＡＭＭＡなど３協会が合同新年会開く。英国デイス社が売りものに。（１９９１年２月１５日号）

40年前の主なニュース

　英国ＡＴＥ８１でコナミ工業「スクランブル」など新作披露。オペレーターが選ぶ８０年のベスト機種、アーケードはナムコ「Ｆ－１」、メダルゲームは任天堂「ＥＶＲレース」、乗物は加藤板金「観光バス」。ユニバーサル、小山に本社工場完成。電光点滅式の関西企業が和議申請。（１９８１年２月１５日号）

【ニュースダイジェスト】

　１．新型コロナウイルス対策としての緊急事態宣言（１月８日～２月７日＝４都県、１月１４日～２月７日＝７府県）に伴う自治体からの営業時間短縮の協力要請について、ゲーム場各社の対応は分かれているようだ、最も明確な対応はタイトーで１月１４日、５５ヵ所のゲーム場の閉店時刻を２０時にほぼ揃えた。ジェンダセガエンタテインメントはウェッブサイト上でそれぞれの営業時間を示すことにした。バンダイナムコアミューズメントはＳＣなどロケオーナーの方針に合わせた。カプコンは１５ヵ所の短縮を示した。ラウンドワンは飲食と関係ない営業に関して短縮はしていない。

　２．米国各州で新型ウイルス感染予防のワクチン接種が始まっているが、接種のために有名なロケーションが選ばれ、それがまたニュースになっている。１つはカリフォルニア州アナハイムにある「ディズニーランド」、テーマパークとしては対策で１年近くも臨時休業しているが、ワクチンの接種センターに選ばれた。もう一つはネバダ州ラスベガスにある「ウィンラスベガス・アンコール」が同様に接種センターに選ばれた。世界で最も感染者の多い米国では、こうして数千もの接種センターが設けられ、感染予防に備えている。

　３．オリエンタルランドは１月６日、東京ディズニーリゾートのテーマパーク（東京ディズニーランドと東京ディズニーシー）の閉園時刻を１月８日から３１日まで、２０時（現行２１時）とすることに決めた。続いて８日、閉園時刻を１２日から２月７日まで１９時に繰り上げると発表した。飲食店を対象にした１都３県の知事による営業時間の短縮要請への対応策のひとつ。またユニバーサルスタジオジャパン（ＵＳＪ、大阪）も１月１４日、新エリア「スーパー・ニンテンドー・ワールド」のオープンを、緊急事態宣言の終了後まで延期することを決めた。

　４．イオンファンタジーは１月１３日、第３・四半期までの９ヵ月決算（３－１１月）を発表、売上高は４６％減の３０２億３千万円、経常損失は７４億２千万円（前年同期は１８億６千４百万円の利益）、純損失は８５億５千６百万円（１億千２百万円）だった。店舗数は、国内が５増８減の４３２店、海外は中国が１１減の２０９店、アセアンが３増９減の２１９店。海外は計４２８店。国内では売上高が４４％減の２５２億円、損失が５７億円（３３億円）だった。海外では中国の売上高が３１％減の４３億円、損失が２億円（８億円）、アセアンの売上高は８４％減の７億円、損失が１１億円（１千万円の利益）。

　５．エスケイジャパンは１月１４日、第３・四半期までの９ヵ月（３－１１月）決算を発表、売上高は１７％減の４０億８百万円、経常利益は５７％減の１億９千９百万円、純利益は５７％減の１億９千２百万円だった。分野別ではゲーム場向け景品（キャラクターエンタテインメント）の売上高が３５％減の２１億円、利益が６６％減の１億円、キャラクターファンシーの売上高が２３％増の１８億円。利益が２６％増の５千万円だった。新型ウイルスによるゲーム場の臨時休業で業績は前年同期を下回ったが、人気漫画関連商品が好調で黒字を維持した。

　６．カプコンは１月２１日、２０２１年３月期の業績予想を上方修正した。修正後の売上高は９２０億円（２０年５月の前回発表では８５０億円）、経常利益は３００億円（２５５億円）、最終利益は２１０億円（１８０億円）で、最終利益は過去最高になるもようだ。家庭用ゲームソフトでは２０年４月発売の「バイオハザードＲＥ：３」、などが好調な上、３月発売の「モンスターハンターラィズ」も予約が順調。加えて遊技機（パチスロ機）用基板でも好調で、当初計画を上回る勢いが見込まれている。

７．米国ラスベガスサンズ社のシェルドン・アデルソンＣＥＯ兼取締役会議長（８７歳）が、がん治療に伴う合併症で死去した。ラスベガス、シンガポール、マカオにカジノを含む統合型リゾート（ＩＲ）を開発したことと、トランプ大統領への大口献金者で知られる。ラスベガスサンズの最初の従業員であることを誇りにしていた。主なＩＲにラスベガスのべネシアンなどがある。日本のカジノ開発にも積極的だったが、横浜からは撤退中。一部既存カジノの売却交渉に入っていた。

　８．ラウンドワンは１月６日、中国広東省広州市にボウリング場、アミューズメント、カラオケ、スポッチャで構成される、「朗玩」（らうわん＝ラウンドワン）の１号店を４～９月の間に開設することにした、と発表した。営業面積は７８１９㎡。１号店は今年同時期に開業予定の「イオンモール広州新塘店」内に設けられる予定。同社は日本の国内市場には限界があるとして、海外に市場を求めて米国、ロシアに進出、中国では１９年９月、「朗玩（中国）文化娯楽有限公司」を設立、出店準備を進めてきた。

　９．カプコンは１月１２日、「不正アクセスによる情報流出」について、その後判明した情報を明らかにした。それによると、実際に確認された個人情報は１万６４０６人分（２０年１１月の前回発表では９人分）が流出しており、また流出した可能性のある個人情報は最大約３９万人分（同３５万人分）であることが新たに判明した。多数の関係先に迷惑と心配をかけ、深くお詫びするとしている。なおクレジットカードに関する情報は外部委託しており、流出はないとのこと。

　１０．信用調査会社の調べによると、㈱アイ・エム・エス（大阪府吹田市豊津町、御影知美代表取締役）に対し大阪地裁第６民事部は１２月１６日、破産手続きの開始決定をした。負債総額は約３億円。１９９３年設立、プリントシール機などの開発、製造、販売を主業務にしていた。