2020年12月15日号 Last updated on November 25, 2020
特報
 米国ディズニー社、COVID19の影響濃い9月決算に。。

 フリュー通期予想を、13億円の黒字に上方修正。

海外
 ラウンドワン、ロシア連邦モスクワに1号店をオープン。

 米国S&S社、新作スピンショットタワーを披露。

国内
 カプコン、ネット通じ個人情報の不正アクセス攻撃受ける。

 ユニバーサルE1-9月決算、コロナ禍による影響避けられず。

 

2020年12月15日号のニュースダイジェスト
 写真は東洋娯楽機(トーゴ)の「モグラ退治」(1975年)のフライヤーから。トーゴにより示されたアイデアを基にカトウ製作所が技術開発し、トーゴが発売した。

 1974年の創刊号から2002年までの新聞「ゲームマシン」がpdfファイルでご覧いただけるようになりました。下の「アーカイブ」をご利用下さい。また単行本「それは『ポン』から始まった」は残りわずかとなりました。アマゾンにお申し込み下さい。

30年前の主なニュース

 トーゴの山田數夫社長が、IAAPAの国際理事に。SNKネオジオの「一本用」基板キット、日米で同時発売。AOUが初の全国大会を開催。AOUが初の技術研修会。サノヤスが子会社の明昌を吸収、サノヤス・ヒシノ明昌に。(1990年12月15日号)

40年前の主なニュース

 物品税をゲーム機に拡大課税の計画。JAA解散に向け相次ぐ会合。米国ミッドウェー社とユニバーサルがインベーダー著作権訴訟で和解。立体的な宇宙戦の「レーダースコープ」を任天堂が発売。元チェストの森社長、データイーストから退き、ローラートロンを設立。(1980年12月15日号)



【ニュースダイジェスト】

 .米国ウォルトディズニー社は11月12日、第4・四半期(7-9月)業績と年間決算を発表、新型コロナウイルス(COVID19)の影響の濃いものとなった。7-9月期の売上高は23%減の147億ドル、最終損失は7億千万ドルで2・四半期連続の赤字。年間決算も売上高が6%減の653億8千8百万ドル、最終損失が28億3千2百万ドルだった。それまで好調だったテーマパーク部門はコロナ禍により休業、再開しても入園者数などを制限しており61%の減収になり、テーマパーク以外でも映画部門が52%の減収だった。

 .フリューは11月12日、第2・四半期までの半年(4-9月)決算を発表、売上高は106億5千7百万円、経常利益は8億9千3百万円。中間利益は6億9百万円だった(単独決算で前年比なし)。区分別ではプリントシールの売上高が24億円、損失が4億円、コンテンツメディアの売上高が41億円、利益が17億円、キャラクターマーチャンダイジングの売上高が32億円、利益が3億円、ゲームソフトの売上高が7億円、損失が2千万円。21年3月期の売上高は245億円(8月の前回予想では240億円)、経常利益は20億円(15億円)、最終利益は13億5千万円(10億円)と上方修正した。

 .共和コーポレーションは11月13日、第2・四半期までの半年(4-9月)決算を発表、売上高は35%減の44億4千6百万円、経常利益は47%減の9千3百万円、中間損失は5億千3百万円(前年同期は1億2千4百万円の利益)だった。ゲーム場は1増4減の56店。ゲーム場の売上高は36%減の34億円、損失は3千万円、業務用販売の売上高は34%減の8億円、利益は44%減の千万円、その他の売上高は20%増の8千万円、利益は177%増の8百万円。21年3月期の売上高は102億円、経常利益は1億8千万円、最終損失は4億円を予想している。

 .ユニバーサルエンターテインメントは11月12日、第3・四半期までの9ヵ月(1-9月)決算を発表、売上高は18%減の771億4千2百万円、経常損失は3億9千4百万円(前年同期は64億6千百万円)、純損失は68億千3百万円(57億3千6百万円)だった。部門別で遊技機の売上高は31%増の555億円、利益は116%増の220億円、カジノの売上高は206億円、損失は76億円(18億円)、その他の売上高は19%減の9億円、利益は46%減の1億円。カジノは3月の営業停止命令が10月に緩和されたが、影響は大きかったとのこと。

 .ラウンドワンは11月11日、ロシア連邦での「ラウンドワン・ロシア」第1号店「ユーロペイスキー店」(モスクワ市キエフスカヤ)をオープンしたことを明らかにした。日本国内44店、米国43店に加えて、ロシア連邦を有力な市場と見て進出するもので、さらに中国への進出を計画している。

 .カプコンは11月16日、第三者から不正アクセスが行なわれたことに関し、確認できた事実関係のあらましを公表した。それによると元従業員の個人情報5件、従業員の個人情報4件など個人情報(計9件)が流出したこと、株主名簿情報を含む取引先などの個人情報および社員個人情報(計35万人分)について流出する可能性があることを確認した。ネット販売の決済はすべて外部委託しており、クレジットカード情報も流出はないとのこと。いわゆる「標的型攻撃」であり、各方面に注意するよう求めている。

 .三精テクノロジーズの子会社、米国S&S社(ユタ州、ティム・ティムコCEO)はこのほど、新製品「スピン・ショット・タワー」を発表した。これはS&S社のヒット作である「スペースショット」を発展させたスリルライドで、座席ごと上向き、下向き、さかさまに向きを変えながら上下動するタワーライド。IAAPAエキスポ20が新型コロナウイルス拡大により中止になっても、遊園施設の開発は止まらないことを示した。この遊園施設は設置面積が少なくて済むだけでなく、「スペースショット」からの改造も可能という。




◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。Copyright ©Amusement Press Inc.2020