2020年9月1日号 Last updated on August 5, 2020
特報
 OLC第1・四半期(4-6月)、臨時休業により247億円の純損失。

 カプコン第1・四半期、家庭用伸ばし、44%増益。

海外
 世界の遊園地ランキング、2019版を発表。

 米国キドルトン社が、子ども向け遊戯施設1号店をオープン。

国内
 AM業界のキャッシュレス化、5年後40%目指す。

 香港政府、香港ディズニーやオーシャンパークを再び休園。

 

2020年9月1日号のニュースダイジェスト
 時間制パチンコ「タイム80」は日本自動販売機が72年(ユニバーサルの70年説あり)5月に発売、ヒットした。写真は当時のフライヤーから。日本自販機は太東貿易(後のタイトー)が71年7月に買収、86年4月に吸収合併している。「タイム80」の改良型、「ニュータイム80」は元のメーカー、ユニバーサルから73年に販売された。

 1974年の創刊号から2002年までの新聞「ゲームマシン」がpdfファイルでご覧いただけるようになりました。下の「アーカイブ」をご利用下さい。また単行本「それは『ポン』から始まった」は残りわずかとなりました。小社またはアマゾンにお申し込み下さい。

30年前の主なニュース

 「ドンキーコング」の著作権帰属をめぐる、任天堂対池上通信機の訴訟は、90年3月に法定和解していた。米国AAMA主催のメキシコシティで初の「ラテンアメリカAMエキスポ」が開催された。中央リース販売が新本社を披露した。(1990年9月1日号)

40年前の主なニュース

 ミッドウェー社の訴えにより米国の国際貿易委員会(ITC)は、コピー品に関わる世界19社の調査を開始した。米国アライドレジャー社がセンチュリー社に改称した。真砂工業は太陽電池を使った小型乗物機「ソーラーボーイ」を開発した。(1980年9月1日号)



【ニュースダイジェスト】

 .オリエンタルランドは7月30日に第1・四半期(4-6月)決算を発表、売上高は95%減の61億6千4百万円、経常損失は152億8千3百万円(前年同期は約327億円の利益)、純損失は248億7千百万円(約229億円の利益)だった。新型コロナ感染症対策として2つのテーマパーク、TDL、TDSを2月29日から6月30日まで臨時休業し、そのため人件費、減価償却費などの固定費約212億円を特別損失として計上した。7月1日から営業を再開しているが、営業時間や内容を変更、入園客数も制限している。21年3月期業績予想は、算定が困難なので見送ったが、第2・四半期決算発表時に予定している。

 .カプコンは8月3日、第1・四半期(4-6月)決算を発表、売上高は32%増の237億2千2百万円、経常利益は38%増の106億千9百万円、純利益は44%増の78億千5百万円だった。部門別ではデジタルコンテンツ(家庭用ゲームソフト)の売上高が54%増の214億円、利益が53%増の118億円と伸ばした。パチスロ遊技部品の売上高が19%減の1億円にとどまり、40店あるゲーム場は新型ウィルス感染症対策のための休業で、売上高が56%減の11億円、損失が5億円(前年同期3億円の利益)だった。その他の売上高は14%減の8億円、利益は20%減の5億円。21年3月期は売上高850億円、経常利益255億円、当期利益180億円を予想している。

 .米国のテーマエンターテインメント協会(TEA)と調査機関AECOMは7月16日、世界の遊園地/テーマパークの年間入場者数ランキング2019を発表した。それによると、首位から4位までをディズニー系が占めた。首位は2096万人集めた米国オーランドのディズニーワールド(WDW)内の「マジックキングダム」で、2位は西海岸アナハイムのディズニーランド、3位は東京ディズニーランド、4位は東京ディズニーシー。5位は大阪のユニバーサルスタジオジャパンだった。

 .【世界の遊園地年間入場者数2019の続き】6位はWDW内アニマルキングダム、7位は同じくエプコット、8位は中国広東省珠海の長隆海洋王国、9位はWDW内のハリウッドスタジオ、10位は中国の上海ディズニーランド、11位はオーランドのユニバーサルスタジオフロリダ、12位は同じくアイランド・オブ・アドベンチャー、13位はアナハイムのカリフォルニア・アドベンチャー、14位はフランスのディズニーランド・パリ、15位は西海岸のユニバーサルスタジオ・ハリウッド。

 .ラウンドワンは7月27日、米国キドルトン社が運営する子ども向け遊戯施設「キドルトン」の1号店、フレンモール店を24日に開業したと発表した。米国で展開する小規模キッズブレイゾーンについては、東京のミダスエンターテインメントと合弁会社、キドルトン社を設立し、進めてきた。1号店はテキサス州フォートワースにあるフレンモール内。新型コロナウィルスへの対策として、店内各所へのアルコール除菌液の設置など実施している。

 .日本最大級の観覧車、「レッドホース・大阪ホイール」(大阪府吹田市のエキスポシティ、阪和興業製)で8月1日から9月30日まで、ホラーイベント「地獄のゾンビ観覧車」が実施されている。直径114.7m、高さ123mのこの観覧車にはシースルー構造のゴンドラが72個、一周18分で運行されている。うち4個がイベント仕様で、「闇」(東京都目黒区)がプロデュースする、逃げ場なしのゾンビ観覧車になっており、感染症対策も施されている。予約者のみ利用でき、料金は1人1500円。クリアすると「体験証明書」がもらえる。

 .業務用ゲーム機と乗物機について硬貨作動式の業界からキャッシュレスの業界へと進む方向を大きく変えていくことを決めた。日本アミューズメント産業協会(JAIA)のキャッシュレス決済特別委員会(内田慎一委員長)は6月18日、第1回全体会をオンラインで開催、2025年度に国内キャッシュレス決済比率を、経済産業省が目標値としている「40%」に合わせることを決めたもの。JAIAでは2月に、決済システムの規格標準化などで合意している。5年後に売り上げの40%はキャッシュレスで受け取る、という状態を目指すわけだ。

 .兵庫県警姫路署は7月18日、姫路市青山西にあるゲーム賭博店「TVスロット青山」を常習賭博の疑いで摘発、設置されていたテーブル型TVポーカー機9台などを押収するとともに、実質的な経営者、中嶋崇明(61)ら従業員4名を逮捕した。また客3名を単純賭博で逮捕した。客は1回50~500円のポイントを賭けて遊技し、勝てば最大500倍になり、ポイントを現金に換金することができるというもの。一部報道機関は、同店をゲームセンター「TV青山」と報じた。

 .兵庫県姫路市にある、「ひめじ手柄山遊園」が9月6日で閉園する。1966年開設のレジャー施設で、74年に誕生した「姫路市民プール」と、77年にオープンした遊園地「ひめじ手柄山遊園」から成る。遊園地にはかつてコースターや観覧車などの遊園施設もあって、80年には17万人もの入園者を集めたが、施設への投資も先細り、2019年には1万4千人まで減ってしまった。夏季だけ使用するプールもピークの83年には26万人を集めたが、近年は10万人程度。今年に入ってコロナウィルスの影響で、より一層厳しい状況となっていた。

 10.6月18日に営業を再開した「香港ディズニーランド」が、7月15日から再び休園することになった。新型コロナウィルス感染が再び拡大していることを受け、香港政府のキャリー・ラム行政長官が13日に発表した。香港の公営テーマパーク、香港海洋公園(オーシャンパーク)も営業を再開したばかりだったが、7月14~21日に休園する。またバーや映画館、ジムなどを再び閉鎖するほか、地下鉄やバスの中でマスク着用を義務付ける。




◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。Copyright ©Amusement Press Inc. 2020 

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