ゲームマシン

２０２０年５月１５日号

Last updated on April 20, 2020

特報

　「ゲームセンター」は遊興施設として営業自粛要請の対象に。

　イオンファンタジー、来年２月期業績予想は中国の影響で未定。

海外

　米国のＡＭエキスポ２０、コロナウィルスの攻撃交わす。

　米国ラスベガス、カジノ休業１ヵ月で不満も頂点に。

国内

　コロナウィルス対策で政府方針定まらず、ゲーム場は臨時休業へ。

　「エクサ・アルカディア」初期ロット完売、第２ロットへ。

　

2020年5月15日号のニュースダイジェスト

　写真は米国アミューズメントエキスポ（３月９－１１日、ニューオーリンズ）にて、ディストリビューターのベンソン社のブースで、米国ロウスリルズ社のライド型「キングコング・オブ・スカルアイランド」を試しているようす。

　１９７４年の創刊号から９６年までの新聞「ゲームマシン」がＰＤＦファイルでご覧いただけるようになりました。下の「アーカイブ」をご利用下さい。また単行本「それは『ポン』から始まった」は残りわずかとなりました。小社またはアマゾンにお申し込み下さい。

30年前の主なニュース

　大阪花博のＡＭゾーン「マジカルクロス」に、日本初登場の９機種がオープン。韓国・ソウル郊外の遊園地ロッテワールドに、屋外の「マジックアイランド」が完成。ＪＡＭＭＡのマーケティング部会、賭博遊技をやり玉に。大阪府協、大阪ＡＭショーを延期。（１９９０年５月１５日号）

40年前の主なニュース

　横浜ドリームランド、入場料と利用料を合わせたＰＯＰ式を採用。ゲームマシン協会が平岩理事長を再選。ＪＡＡのＡＭ部会はゲームマシン協会が主張する特許はＴＶゲームと関係がないとした。バリー社風営スロットマシン店がオープン。里見治氏がサミー工業の社長に。（１９８０年５月１５号）

【ニュースダイジェスト】

　１．急拡大する新型コロナウィルス感染症を防ぐために、遊興施設などの営業自粛を要請する動きが政府と東京都の間で進められ、「パチンコ屋」、「ゲームセンター」、「ボウリング場」などの「遊技施設」について、休業を要請することになった。東京都が４月１０日に具体的な業種を明らかにした。特措法に基づくもので、東京都、大阪府など７都府県を対象に緊急事態宣言に続いて１１日から順次、５月７日まで実施する。政府は４月１６日、緊急事態宣言の対象区域を７都府県から全都道府県に拡大しており、遊興施設についての営業自粛も要請される。

　２．イオンファンタジーは４月１０日に２月決算を発表、売上高は１％減の７３４億９千２百万円、経常損失は４５％減の２３億８千７百万円、最終損失は３億２千５百万円（前年同期は１８億６千５百万円の利益）だった。期末の店舗数は日本が７増２１減の４３５店、海外は中国が１９増１６減の２２０店、アセアンが２６増９減の２２５店。日本では売上高が１％増の５９８億円、利益が３％増の４４億円と堅調だったが、中国は売上高が２１％減の７６億円、損失が１１億円、またアセアンは売上高が８％増の６２億円、損失が８１億円だった。コロナウィルス感染拡大が続く現状で、今期（２１年２月期）業績予想はできないとしている。

　３．エスケイジャパンは４月１４日、２月決算を発表、売上高は４％減の６６億５百万円、経常利益は２３％減の６億千百万円、最終利益は２４％減の５億２千７百万円だった。アミューズメント向け景品の売上高は８％減の４４億円、利益が２１％減の５億円、キャラクター商品の売上高は６％増の２１億円だったが、利益は３７％減の５千万円にとどまった。２１年２月期の業績予想は売上高が２１％減の５２億円、経常利益が８４％減の１億円、最終利益が８５％減の８千万円の大幅な減収減益を見込んでいる。

　４．米国業務用ＡＭ機展のアミューズメントエキスポ２０２０（３月９－１１日、ニューオーリンズ）は新型コロナウィルス拡大の影響を受けながらも、かろうじて無事開催された。もっともその後、ウィルスは東部のニューヨーク州を中心に蔓延、ベトソンなど大手販売、運営業者は休業に追い込まれたままではあるが。ＡＭＯＡエキスポとＡＡＭＡのＡＳＩが統合、２０１０年に開始された催し。初日は会合のみ、２－３日目は展示会で構成され、入場できるのはＡＡＭＡかＡＭＯＡの会員など業界関係者に限られている。そのための登録料は、非会員の場合１人５００ドル（５万円以上）と高額だ。

　５．【米国アミューズメントエキスポ２０の続き】米国の主な出展社は、ロウスリルズ社の米国代理店であるベトソン社、インクレディブルテクノロジーズ社（ＩＴ）など。日本からはバンダイナムコ・アミューズメント・アメリカ社、英国のセガ・アミューズメンツ・インターナショナル社が出展。アジアから中国のＵＮＩＳ、韓国のアンダミロ社、豪州のＬＡＩゲームズ社も出展。ロウスリルズ社は予告通り、ＶＲ技術を採用したライド型「キングコング・オブ・スカルアイランド」を披露、リバイバルゲームの「バスタ・ムーブ・フレンジー」も紹介した。セガ社は「ミッション・インポッシブル・アーケード」（ＭＩＡ）を、ＵＮＩＳはタイトー「ガンアリーナ」を「オンポイント」として出品した。

　６．新型コロナウィルス対策の特別措置法に基づく「緊急事態宣言」を受け、タイトーは４月８日、対象７都府県にある直営店について（一部店舗を除き）この日から当分の間臨時休業することを決めたと発表した。営業所数など明らかにしていない。対象区域外の店舗については、営業時間の短縮など感染防止の取り組みを続ける、としている。バンダイナムコアミューズメントは４月７日、対象７都府県にあるゲーム場を臨時休業とするほか、その他の地域での営業時間の短縮、入場制限など行なうとしている。

　７．セガエンタテインメントは４月３日、４月４－５日に限り東京都内の直営ゲーム場を臨時休業することにしたと発表した。政府と東京都からの要請と社会情勢を踏まえての対策としている。６日以後の平日においても、小中高校の休校が延長された都道府県などで、保護者同伴でない小中高生の平日１５時までの入場は断ったとのこと。なお、ＳＣ内のゲーム場臨時休業についてはＳＣ側の休業事情に合わせるとしている。同社は４月７日、都道府県別に対応するとして、８日より当分の間、対象区域内の店舗で臨時休業することにした。

　８．イオンファンタジーは４月８日、東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の７都府県にあるＳＣ内直営ゲーム場を臨時休業としてきたが、全国化すると発表した。同社は３月２～１８日、全国的に臨時休業し、１９日から営業を再開していた。３月２７日、東京、神奈川、埼玉の都県にあるゲーム場を２８－２９日の二日間臨時休業すると発表。また４月４－５日の二日間、東京、神奈川、埼玉、千葉の都県にあるゲーム場を臨時休業するとした。新型コロナウィルス感染症の拡大防止のためのもので、一時は東京を含む関東地区での対応にとどめていた。

　９．ラウンドワンは４月３日、新型コロナウィルス感染拡大防止のため、４月４～１０日にゲーム場とボウリング場を展開する全国１０３店の臨時休業を決めた。これまで同社は、マスク未着用者の入場制限や、営業時間の短縮などを行なってきた。４月１日には東京都内８店、大阪府内１４店で４月２日～１０日の臨時休業を決めたが、感染の拡大が止まらないため全国に拡大することにしたもの。５月６日まで、さらに臨時休業を延ばすことにした。

　１０．新型コロナウィルス感染症が拡大する、米国ラスベガスのカジノの惨状はひどく、当初３月１７日から３０日までだったカジノ営業自粛は４月１日に３０日まで延ばされ、従業員の給料支払いがどうなるのかなど、深刻な問題が出てきた。しかし自粛開始から１ヵ月後の４月１４日、ネバダ州知事、ラスベガス市長が相次いで「耐えられない」とする危機声明を出し、（米国人が嫌う）マスクや手袋を使用してでも営業再開を、という声が強まりつつある。それほどラスベガスという街が死に瀕しているというわけだ。

　１１．ショーミーＨＤは４月１５日、業務用汎用基板「エクサ・アルカディア」の初期ロットを完売したと発表した。それによると、発売から３ヵ月足らずでの完売であり、２０ヵ国３百以上のゲーム場で使用されており、第２ロットの予約を受け付け中とのこと。ただし台数などは未公表。発売時のゲームソフトはシューティングゲームの「アカとブルータイプレボリューション」（メーカー＝タノシマス）で好調と説明。引き続き「インフォノス・エクサ」、「功夫ＶＳ空手道」、「アキリアス・エクサ」とレリースされるとのこと。