2019年1月15日号 Last updated on January 1, 2019
特報
 富士急ハイランドにNARUTOのエリアとアトラクション。

 バンナム、中国市場向けに二つの子会社設立。

海外
 「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」の実写映画が製作中。

 ディズニーランド・パリの社長に、女性社長就任。

国内
 SDエンターテイメント、自社ビルも売却。

 共和コーポは、スクウェアワンの3ゲーム場取得。


2019年1月15日号のニュースダイジェスト
  写真はIAAPAエキスポ2018で、上はバンダイナムコ・アミューズメント・アメリカ社の小間でロウスリルズ社「ヘイロー・ファイアチーム・イレブン」4人用、下はセガ・アミューズメント・インターナショナル社の小間で一連の同社製品など。

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30年前の主なニュース

 米国アタリゲームズ社が任天堂を相手に反独占訴訟を提出。任天堂はスーパーファミコンの7月発売を発表。データイースト、タイトーがそれぞれ新作展。マイケル・ジャクソンがセガ社訪問。年間ベストヒット、テーブル型は「究極タイガー」、完成品は「アフターバーナー」。(1989年1月15日号)

40年前の主なニュース

 「スペースインベーダー」の類似品問題に関しエスコ貿易などが世話人となって会合開く。警察庁調べで、全国のメダルゲーム場は1,719ヵ所に増加した。IPMから「IPMインベーダー」、「ニャンコロ」など発売。ホープは関西に営業所開設。(1979年1月15日号)



【ニュースダイジェスト】

 .バンダイナムコホールディングスは12月19日、中国でトイホビー事業(玩具・プラモデル等の販売)を展開する子会社「バンダイナムコトイ&ホビー(上海)」と、リアルエンターテインメント事業(ゲーム場の企画・運営)を展開する「バンダイナムアミューズメント(上海)」を、それぞれ年明けに設立すると発表した。中国ではすでに持株会社バンダイナムコホールディングチャイナのもと、主にネットワークアプリケーションビジネスを手掛けるバンダイナムコエンターテインメント(上海)が展開しており、これまで以上に各事業の提携を深めるようにする。いずれも完全子会社で中国での持株会社の事務所内にあり、中国語では万代南夢宮(上海)玩具有限公司、万代南夢宮(上海)遊楽有限公司となる。

 .フランスのディズニーランド・パリの社長にカナダ出身のナターシャ・ラファルスキーさんが 12月12日就任した。同園は2つのテーマパーク(ディスニーランドとディズニースタジオ)、8つのテーマホテルなどから成り、1万6千人のキャスト(従業員)が、年間約千5百万人と欧州でトップの入場者を迎えるだけに、その責任は重い。米国カリフォルニア大学を卒業、ウォルトディズニー社での勤続歴は23年で、これまで主に財務を担当、13-17年に中国・上海のウォルトディズニー・グレイターチャイナ社のCFOを勤めた。ディズニーランド・パリでは今後2030年までに、従業員を千人増やして、年間入場者数を倍増、ホテルの客数も3倍にするという基本計画に沿って進めることになっている。

 .富士急行は12月22日、富士急ハイランドに漫画「NARUTO(ナルト)」をテーマにした3D射撃アトラクションを導入、19年7月にオープンすると発表した。アトラクションは「ナルト」とその息子「ボルト」たちが暮らす「木の葉隠れの里」をテーマエリア化し、シューティングライドをメインに、手裏剣などを用いて遊ぶアーケードゲームを楽しむというもの。2,600㎡の用地に12億円かけて建築、ライドは1台当たり定員4名で、コースは約80m、客は3D眼鏡をかけて約5分半楽しめる。利用料は1回千円以上の予定。詳しくは春ごろ発表する。同園は18年7月からの入園料無料化に伴い、入園客は約4割増しのペースで増えている。

 .ユニバーサルエンターテインメントは12月14日、18年12月期(1-12月)の業績予想を大幅に下方修正した。修正後の売上高は927億円(5月の前回予想では1,491億円)、経常利益は851億円(900億円)、最終利益は1,767億円(1,946屋円)。同社と子会社アルゼUSA社は18年3月に米国ウィンリゾーツ社と和解契約を結び、約26億ドルの和解金を取得した。しかし国内のパチンコ・パチスロ新規制の下での機械適合が遅れたこと、またフィリピンでのカジノが順調に売り上げ・利益を伸ばしているものの、結果として計画を下回ったことなどにより、下方修正したとしている。これにはフィリピンでの遊休土地売却利益も含まれているとのことだ。

 .共和コーポレーションは12月17日、同業の㈱スクウェアワン(本社さいたま市見沼区春野)からゲーム場3ヵ所を19年2月に取得することにしたと発表した。スクウェアワンがゲーム事業を新会社に分割、新会社を共和コーポレーションが買い取るという手法で取得するもの。対象となるのはスクウェアワン幸手店(埼玉県幸手市上高野)、武蔵小山店(東京都品川区小山)、草加店(埼玉県草加市西町)で、12月14日に買い取り契約したが、買収金額などは非公開。共和コーポレーションは、ゲーム場部門を伸ばすのに要する時間を短縮するのにM&Aが有力な手段と考えており、関東地方における事業強化に役立つと判断したもの。

 .家庭用TVゲームソフトの1作目が1991年に日本で発売され、そのキャラクターが世界的になった「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」シリーズを基に、実写版のハリウッド映画が製作され、題名も「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」になることが12月10日までに決まった。狂気の科学者エッグマン役にジム・キャリーが出演、監督もジェフ・フォウラーに決まった。映画のあらすじは最速で走るソニックが警官と組んで、エッグマンの陰謀に立ち向かうというもの。19年11月に北米で公開予定だが、日本は未定。驚異的なスピードでゲームステージを駆け抜けるこのキャラクターは、業務用「ラッドモビール」(91年)で初登場、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」(93年)も製品化された。

 .札幌市中央区南3条西1丁目8番地を拠点に展開するエンタテインメント(ゲーム場、ボウリング場、映画館)事業を分離・新設したスガイディノスは12月20日付で、親会社だったSDエンターテイメントから、(北海道SOキャピタル傘下の)スガイディノスホールディングスへ買い取られた。これに続きSDエンターテイメントは12月26日付で、その本社ビルでもあった土地建物も、親会社のライザップグループが96%所有する子会社のタツミプランニング(本社横浜市)に売却することになった。土地建物の帳簿価格や売却価格などは非公開だが、譲渡益12億3千万円が発生、第3・四半期決算に特別利益として計上されるとのこと。

 .北米で人気を集めてきた、高さ9cmというアップライト型の超ミニTVゲーム機シリーズ「タイニーアーケード」が、日本でも3月下旬ハピネットから発売されることになった。香港のスーパーインパルス社が元のゲーム機メーカーからライセンスを得たもので、ゲーム内容は元のメーカーが監修した。発売元はアルファサテライイト。日本では最初に「パックマン」、「ギャラクシアン」、「ギャラガ」、「ディグダグ」の4種類が各2,480円で発売される。単3乾電池3本使用(別売り)。小さい画面(1.44液晶)、操作盤があって実際にゲームができるほか、ゲームサウンドも再現される(音量調節などはない)。本体裏側にはキーチェーンも付いている。17年から北米を中心に販売を開始、累計50万個以上売れたという。




 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。Copyright ©Amusement Press Inc. 2019