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参議院・小委員会が、新風営法施行後の問題点を審議。米国の冬季CESで家庭用がブーム化、任天堂「NES」は850万台普及が確実に。米国データイーストUSA社がDB会合で、TVゲームとフリッパーの新作を披露した。(1988年3月1日号)
セガ社などオペレーターにとっての優良機メーカー9社が、JOUの定例総会で表彰された。セガ社が2年ぶりにジュークボックス、アーケードゲーム機などの特売を行なう。大阪の「梅田ガンコーナー」が、17年の歴史を閉じた。(1978年3月1日号) 【ニュースダイジェスト】 1.任天堂は1月31日、第3・四半期までの9ヵ月間(4-12月)決算を発表、売上高は176%増の8,570億千2百万円、経常利益は296%増の1,945億6千3百万円、純利益は31%増の1,351億6千5百万円と盛り返した。売上高のうち海外分は6,399億円で、海外売上比率は75%。「スイッチ」が好調で、本体は1,213万台、ゲームソフトは4,710万本販売した。「3DS」の本体販売は9%減の586万台だったが、ゲームソフトは3,125万本となった。「スイッチ」ダウンロード販売は87%増の431億円となった。その他「クラシックミニ・スーパーファミコン」なども好調だった。このため通期業績予想を、売上高1兆200億円(10月の前回予想では9,600億円)、経常利益1,750億円(1,250億円)、最終利益1,200億円(850億円)と上方修正した。 2.バンダイナムコHDは2月9日、第3・四半期までの9ヵ月(4-12月)決算を発表、売上高は5%増の4,831億8千万円、経常利益は10%減の547億3千万円、純利益は12%減の408億7千8百万円と増収減益だった。部門別でトイホビーの売上高は1%減の1,643億円、利益は13%減の132億円、ネットワークエンターテインメントの売上高は9%増の2,853億円、利益は6%減の338億円、映像音楽プロデュースの売上高は8%減の378億円、利益は24%減の90億円、その他の売上高は前年並みの202億円、利益は32%減の8億円。18年3月期の業績予測は、売上高が6,300億円(昨年8月の前回予想では6,200億円)、経常利益580億円(変わらず)、最終利益415億円(400億円)と上方修正した。 3.セガサミーHDは2月6日、第3・四半期までの9ヵ月(4-12月)決算を発表、売上高は9%減の2,608億4百万円、経常利益は31%減の243億千5百万円、純利益は62%減の137億5千4百万円と減収で大幅減益だった。部門別では遊技機の売上高が20%減の954億円、営業利益が41%減の151億円、エンタテインメントコンテンツ(家庭用と業務用、玩具)の売上高が2%増の1,579億円、営業利益が12%増の172億円、リゾートの売上高は30%減の73億円、営業損失が18億円(前年同期は18億円)。なお業務用の売上高は9%減の339億円、利益は9%増の36億円、191店舗あるゲーム場の売上高は5%増の292億円、利益は4%減の22億円だった。リゾートは屋内型テーマパークの売却により大幅減収になった。 4.スクウェア・エニックスHDは2月6日、第3・四半期までの9ヵ月(4-12月)決算を発表、売上高は1%減の1,880億9千万円、経常利益は58%増の347億8千5百万円、純利益は31%増の223億2千7百万円と大幅増益だった。部門別ではデジタルエンタテインメントの売上高が2%減の1,435億円だったが、営業利益が67%増の363億円、アミューズメント(業務用とゲーム場)の売上高が5%減の315億円、営業利益が29%減の25億円、出版の売上高は14%増の82億円、営業利益が7%増の18億円、ライツ・プロパティの売上高が23%増の58億円、営業利益が0.4%減の15億円。アミューズメント部門はゲーム場が堅調だったが、機器の販売が減少したため、前年同期比で減収減益になったとしている。 5.ラウンドワンは2月9日、第3・四半期までの9ヵ月(4-12月)決算を発表、売上高は10%増の687億3千2百万円、経常利益は169%増の49億7千7百万円、純利益は422%増の30億3千9百万円だった。店舗は国内が1増2減の108店、米国が7増の24店で、計132店。種別売上高はボウリング場が12%増の171億円、ゲーム場が36%増の331億円、カラオケが5%増の70億円、スポッチャが8%増の92億円など。国内のメダルゲーム場で「小中学生無料キャンペーン」を実施、来場者の増加を図った。18年3月期の業績予測は、売上高958億百万円(昨年10月の前回予想では938億9千百万円)、経常利益93億3千3百万円(76億7千4百万円)、最終利益55億9千5百万円(42億7千6百万円)と大幅に上方修正した。 6.カプコンは1月31日、第3・四半期までの9ヵ月間(4-12月)決算を発表、売上高は11%減の477億4千万円、経常利益は71%増の70億9千9百万円、純利益は61%増の44億3千9百万円と減収にもかかわらず大幅増益だった。部門別でデジタルコンテンツの売上高は9%増の308億円、利益は328%増の62億円、ゲーム場は2増1減の37店で売上高は8%増の76億円、利益は33%増の8億円、パチスロ機器の売上高は54%減の77億円、利益は61%減の21億円、ロイヤリティ収入などその他の売上高は10%増の15億円、利益は35%増の7億円。同社はまた1981年設立の完全子会社で、不動産の賃貸・管理を行なってきた、カプトロンを4月1日付で吸収合併することを決めた。 7.バンダイナムコHDは2月9日、18年4月から始まる3ヵ年の中期計画とそれに伴う組織再編を発表、20年度の売上高7,500億円、営業利益750億円を目標に掲げた。新規IP(知的財産)創出に3年間で250億円を投資し、10年後に海外比率を50%にする。これらを実現するために4月から、事業グループを3から5グループに再編する。石川祝男会長は4月1日付で代表権がなくなり、6月の株主総会で取締役を退任、顧問となる予定。またゲーム場運営の子会社ナムコは4月1日付で、バンダイナムコエンターテインメントの業務用部門と統合、「バンダイナムコアミューズメント」に社名変更することになった。萩原仁バンダイナムコアミューズメント社長は、バンダイナムコHDが6月に開催される株主総会で、取締役に選任される予定。 8.バンダイナムコエンターテインメント、コナミアミューズメント、セガ・インタラクティブの3社は2月9日、ゲーム場で使用する各社のIDカードの仕様統一について合意、18年夏の提供を予定していると発表した。プレイヤーがゲーム場でネットワークゲームを継続的にプレイすることのできる、ユーザー認証カードとしてこれまで、ナムコ「バナパスポート」、コナミ「eアミューズントパス」、セガ「アイミーカード」が各社の仕様で展開されてきた。これを18年夏には、各社のカードを用いて対応機種で使用、付随するIDサービスが利用できるようにする。まず3社が採用する「共通マーク」を決定、それぞれの対応カードに表記する。なお、これら相互利用サービス型の3社共通カードとは別に、タイトー「ネシカ」がある。 9.対戦型TVゲームの競技大会を企画・運営する「eスポーツ」の国内3団体が統合し、「日本eスポーツ連合」(JeSU)が2月1日に発足した。アジア大会にeスポーツの採用が内定されていることから、新団体の代表理事に就任したセガホールディングスの岡村秀樹社長は、「eスポーツのオリンピック種目採用を目指し、海外団体とスクラムを組む」と語った。eスポーツは欧米を中心に普及しており、普及の遅れている日本でJeSUが後押しする。当面家庭用格闘ゲームやスマホ向けパズルゲームなど6タイトルを認定、2月10,11日に初の公認大会となる「闘会議2018」を開催した。またプロライセンス制を実施、大会で賞金を獲得できる15歳以上の「プロライセンス」(手数料5千円)と、賞金を獲得できない13-14歳の「ジュニアライセンス」(3千円)を発行する。 10.㈱ファイブ(本社福岡県久留米市善導寺町、吉富洋一社長)は1月18日、ユー・エス産業㈱(大阪市大正区泉尾)を取得、ファイブの子会社にしたことをこのほど明らかにした。ユー・エス産業の創業社長だった森莞爾氏は退任し、相談役に就任した。ファイブの吉富洋一社長がユー・エス産業の社長を兼務する。ユー・エス産業は1983年3月に設立した中堅のAM機販売業者で、98年「サブマリンキャッチャー」を発売したことでも知られる。12年度売上高は18億5千万円とのこと。ファイブは06年6月の設立で、「マンガ倉庫」へのゲーム機レンタルを開始、中古書籍やDVDなどの総合リサイクルを兼ねるAM機オペレーターとして発展してきた。 11.米国ウォルトディズニー社は2月6日、第1・四半期(10-12月)決算を発表、売上高は4%増の153億5千百万ドル、営業利益は1%増の39億8千6百万ドル、純利益は78%増の44億2千3百万ドルと大幅増益だった。が、これは法人減税の効果によるところが大きいとのこと。部門別ではパーク&リゾーツ(テーマパーク)の売上高が13%増の51億5千4百万ドル、営業利益が21%増の13億4千7百万ドルと好調。しかし主力のメディアネットワーク(スポーツ番組などケーブルテレビ)は売上高が横ばいで、12%も減益。映画製作部門は「スターウォーズ/最後のジェダイ」などヒット作があったものの、これも2%減益だった。ボブ・アイガーCEOは、新たに始める「ESPNプラス」に期待することを強調している。 12.米国ウィンリゾーツ社の創業者であるスティーブ・ウィン氏(76歳)が2月7日、セクシャルハラスメント疑惑などスキャンダルに対する否定的な世論に押されて、会長兼CEOを辞任。マット・マドックス社長がCEOに、ブーン・ウェイソン氏が代表権のない会長に就任した。ウィン氏はミラージュをはじめラスベガスに現代的なカジノリゾートをもたらし、ウィンリゾーツ社を設立してウィンラスベガス、アンコール、ウィンマカオ、ウィンパレスなど展開、さらにパラダイスパークを建設中。それらの運営には女性が4割以上携わっているが、ウォールストリートジャーナルが1月26日、ウィン氏のセクハラ疑惑を取り上げ、同社経営だけでなく、共和党のポストや訴訟問題にまで影響を与え始めた。ネバダ・ゲーミング・コントロールボードはすでに、正式調査を開始している。 13.中国・海南(ハイナン)島に新たなカジノ市場が開けるかもしれない、と米国ブルームバーグ社が2月2日報じた。中国ではラッタリー(宝くじ)以外の一切のギャンブルを禁じており、カジノ市場の可能性はないものと見られてきたが、ブルームバーグ社によると、政府系機関が海南島でのカジノ解禁検討を開始したとのことで、活発なマカオのカジノ市場に与える悪影響が懸念されており、香港の株式市場に影を落としている。海南島でのカジノ解禁案はこれまで10、13、16年と浮上しては消えてきたが、今回は可能性がこれまでになく高いと観測されている。習近平・国家主席兼総書記の下に設けられた改革グループが草案を策定、空港新設・ビザ緩和を含む観光促進計画の一環としてカジノ解禁が検討されているとのこと。 14.任天堂は1月31日、米国3DCGアニメ制作会社のイルミネーション・エンターテインメント社(カリフォルニア州サンタモニカ、クリス・メレダンドリ代表)とともに、同社TVゲームの人気キャラクター「マリオ」を使ったCGアニメ劇場映画の企画・製作を開始したと発表した。イルミネーション社は「アイスエイジ」(02年)を手掛けたメレダンドリ氏が07年に、設立したもので、ユニバーサルスタジオと総合契約を交わし、「怪盗グルーのミニオン危機一髪」(13年)などヒット作を放ってきた。今回のプロジェクトは任天堂が出資、メレダンドリ氏と任天堂の宮本茂フェローが共同プロデューサーとなって製作、ユニバーサル映画社が配給する。任天堂はゲーム以外の形でも、一人でも多くの人びとを笑顔にするため努力するとしている。 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。Copyright ©Amusement Press Inc. 2018 |