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新風営法が施行され3年経過したが、違法な遊技機賭博はなお蔓延、広域・悪質化している。浅草「はなやしき」はリニューアルし、「ザ・ニューヨーク」など新施設を導入した。「アルカノイド」のコピー基板を販売して、長野のオペレーターが有罪判決を受けた。(1988年2月1日号)
甲種電気用品に追加指定されたTVゲーム機などのメーカーや輸入業者は事業者登録に迫られている。英国ATEに128社出展、英国を襲った暴風雨により一部会場を変更した。タイトーはシットダウン式「スーパー・スピードレース」を発売した。(1978年2月1日号) 【ニユースダイジェスト】 1.病気の世界的な統一基準を定める世界保健機関「WHO」は、日常生活に支障をきたすほどゲームに熱中する「ゲーム依存症」ついて、今夏にも新たに「国際疾病分類」に追加し、調査・対策などに役立てる方針を決めた。1月4日までに明らかにした。ゲーム依存症の原因になるとされるゲームは、主にパソコン(PC)を使ったオンラインゲームを意味すると見られているが、一般的には業務用、家庭用(スマホ用も含む)のビデオゲームをすべて含むと解されている。PCゲームや家庭用などのゲームソフトのメーカーで構成されている、米国の業界団体「ESA」はこれに対し、「WHOは常識と客観的研究に基づき、ビデオゲームが中毒的でないことが分かっているのに、公式的なレッテル貼りをするのは乱暴な歪曲だ」と反発、国際疾病分類への追加を見直すよう主張している。 2.イオンファンタジーは1月10日、第3・四半期までの9ヵ月間(3-11月)の決算を発表、売上高は11%増の527億6百万円、経常利益は84%増の32億千8百万円、純利益は106%増の13億6千5百万円と大変好調だった。11月末の店舗数は国内470店、海外366店の計836店で、国内では8店、海外では52店新たに出店した。国内ではプライズ部門が既存店伸び率21%増と、引き続き二桁の伸びを維持しており、その結果売上高は9%増の435億円、営業利益は66%増の36億円と好調だった。海外のうち中国では26店出店、売上高は24%増の61億円、営業損失は6千6百万円と改善、アセアン(マレーシア、タイ、フィリピンなど)でも26店出店、売上高は39%増の32億円、営業損失は2千百万円と改善したとしている。 3.イオンファンタジーも、インターネットを通じた遠隔操作のクレーンゲームビジネスを始める。1月10日発表した。インターネットに接続されたパソコン(PC)、スマホなどを通じて、どこでもいつでも遊べるというサービスで、同社では「モーリーオンライン」と名付け、今春開始する。獲得した景品は自宅に無料で配送する。サービス開始に向けて、2月上旬から事前登録キャンペーンを開始する予定で、①事前登録者数に応じて最大千円分のポイントを進呈する、②抽選で1千名に総額百万円分のポイントが当たる、などの特典がある。大手オペレーターによるオンラインクレーンゲーム機サービスはタイトー、セガ社、ナムコが次々と参入しており、それぞれオリジナル景品、ネットクレーンゲームをする利便性を強調している。3月1日続報=3月1日にサービスを開始した。 4.ナムコが運営するテーマパーク「ナンジャタウン」(池袋)で、プレイヤーが等身大の「パックマン」になってゲームを楽しむ、というミックスドリアリティ(MR、複合現実)技術を採用したアトラクション「パック・イン・タウン」が、1月15日から2月末まで体験できる。MRはVR(仮想現実)、AR(拡張現実)に続く、現実に付加できるコンピューター表現技術のことで、VRがHMDを用いるようにMR用HMDを用い、例えばパックマンのメイズ(迷路)の世界に入り込むことができる。「パック・イン・タウン」ではメイズの中を移動し、制限時間内にゴーストを避けながら、すべてのクッキーを食べて、ゲームクリアを目指す。ナンジャタウンでは「MRプロジェクト」の第2弾も開発中としている。営業は平日17時(土日祝は19時)から22時まで。パスポートのみで利用できる。2月7日続報=MR用HMDにはマイクロソフト社のワイヤレス「ホロレンズ」を使用する。 5.「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」(大阪、USJ)の大人1日券「スタジオパス」の値段は1月31日販売分から、300円上げて税込みで7,900円にし、小学生以下の子どもは300円上げて5,400円、65歳以上のシニアは270円上げて7,100円になる。ユー・エス・ジェイが12月27日に発表したもので、同園では9年連続の値上げとなるほか、東京ディズニーリゾートより500円も高くなり、また価格差を広げることになる。USJの調べによると、訪日外国人旅行者が3年間で2倍に急増、過去最高の200万人になった。14年「ハリーポッター」の新エリア誕生がこの流れを加速させることになったほか、17年の「ミニオン」新エリアも好調で後押ししており、値上げしても入園客は増え続けると判断したのが理由のもよう。 6.量販店のドン・キホーテは道頓堀店(大阪市中央区宗右衛門町)に設置したまま10年近く運転を休止してきた、ユニークな観覧車「えびすタワー」をリニューアル、1月19日に運転を再開する、と12月26日に発表した。建物に沿って楕円形の軌道を進むインタミン社製の遊覧施設で、05年3月に開業したが、08年6月レールにひびが見つかって以来運転を中止していた。もっぱら看板として保存されてきたが、「乗ってみたい」との要望が相次ぎ、安全策を講じて運転再開を決めた。乗り場も縁起物でデザインし直した。4人掛けベンチシートのゴンドラに乗り込み、乗車後道頓堀川向きに水平移動し、軌道を1周する。最高部は77.4m。ゴンドラは32台。1周約15分間で、通常パス600円。11時から23時まで営業する。 7.テーマパーク「スペースワールド」(北九州市八幡東区、ジャパンパーク&リゾート経営)は17年12月末で閉園する代わりに、地球から417光年離れた実在の星の命名権を獲得、スペースワールドと名付けて「移転」することになった。12月27日に発表した。スペースワールドは日本初の近代製鉄所「八幡製鉄所」の遊休地に、新日鉄(新日鉄住金)と福岡県、北九州市などによる第3セクター方式で、1990年4月にオープンした宇宙体験のテーマパーク。スペースシャトル「ディスカバリー号」など多数のスリルライドがあり、98年3月期には約230万人の入園客を迎えるほど人気を集めた。05年5月スペースワールド社は民事再生法を申請、営業権を加森観光に譲渡したが、その後も業績は回復せず、閉園することを16年12月に正式発表していた。 8.ユニバーサルエンターテインメントは12月28日、子会社の香港タイガーリゾートアジア社(TRA)が27日付で、岡田和生元取締役と香港のオカダホールディングス社に対して約20億円の支払いを求める、損害賠償請求訴訟を香港特別行政区高等法院に提出したと発表した。ユニバーサルが岡田和生氏を東京地裁に提訴したのに伴い、香港でもTRAが訴訟手続きをすると予告していた。訴えによると、岡田氏らが所有する私的貸金債権を回収するため、TRAに20億円の貸し付けをさせ、オカダホールディングスに還流させ、また2億円の無記名小切手を振り出させ、これら2件の不正行為によりTRAに損害を与えたとしている。ユニバーサルは26日、不正行為再発防止のための組織上の対策を、訴訟とは別に明らかにした。 9.米国のスターンピンボール社は1月3日付で、同社フリッパーピンボールの日本での独占的輸入販売業者として、㈱ホットトイズジャパン(東京都渋谷区神宮前、フランク・デュボア社長)を指定したと発表した。ホットトイズジャパンは2000年設立の香港ホットトイズの日本拠点として07年に設立され、映画などのキャラクター製品を開発、展開して業績を伸ばしており、このほどフリッパーの供給に乗り出すことになった。最新作「ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー」から開始、これまでのスターン社製品も扱うとのこと。日本ではこれまでいくつかのメーカーなどが、スターン社フリッパーの輸入販売を手掛けたことがあるが、このところ途切れていた。フリッパーは日本で風営法により規制対象となっていることもあり、運営台数はわずかしかない。 10.ロシアの国会(連邦議会)はカジノ用機器に課税される賭博機税の増税を可決、ウラジミール・プーチン大統領が年末ぎりぎり間に合って署名して成立、1月から施行されることになった。しかし、賭客(ギャンブラー)が勝った場合その控除額をカジノ側が申告する必要はなくなるなど、一部でカジノ側に有利に方針転換したことが分かった。連邦政府の財務省がまとめた法案では、ルーレットなどのカジノ用テーブル、電子回路を持つスロットマシンなどの賭博機に課税される税金を倍増するものだった。だが賭客が1万5千ルーブル(約3万円)以上勝った場合、カジノ側が税務署に代わって税金の控除額を申告する必要があったのが、それがなくなった。事実上ロシアの主なカジノは現在、ウラジオストックのクリスタル・タイガーぐらいしかなく、影響を受けるのはそこぐらいと言われている。 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。Copyright ©Amusement Press Inc. 2018 |