2017年12月1日号 Last updated on November 15, 2017
特報
 中間決算、R1は増益に、キーホルダーは減益にと大幅な開き。

 ディズニーランド新エリア、「ピクサー・ピア」18年夏に。

海外
 ウォルトディズニー社年間決算、テーマパーク以外は振るわず。

 ロシア国会、カジノの賭博税引き上げ審理を開始。

国内
 バンナム、セガサミーともに中間決算は増収減益。

 スクエニAM部門は減収増益。ユニバーサルEはカジノ収入加わる。

2017年12月1日号のニュースダイジェスト
 写真は奈川県横須賀市の「長井海の手公園ソレイユの丘」で、新設された岡本製作所による、観覧車など3種の遊園施設。

 小社の単行本「それは『ポン』から始まった」は14年4月以来品切れになっていましたが、増刷し、15年3月に販売を再開しました。購入ご希望の方は、上の広告をクリックして小社に直接お申し込み下さい。

30年前の主なニュース

 AMOAエキスポ直前、無断コピー品保有、使用容疑で税関が、AMOA会長会社を強制捜査。AMOAエキスポ自体は活発な市場を反映。富山県協の役員会社が遊技機賭博で摘発された。JAMMAが日経とAM産業セミナー開催。(1987年12月1日号)

40年前の主なニュース

 AMOAエキスポでエキシディ社「サーカス」が人気を集めた。メダルゲームと青少年問題の議論から、「併設」運営基準策定の動きが出てきた。ホープが田町駅前に新本社ビルを竣工。㈱さとみ(里見治社長)が2回目の不渡り。(1977年12月1日号)



【ニユースダイジェスト】

 .バンダイナムコHDは11月7日、第2・四半期までの半年間(4-9月)の中間決算を発表、売上高は5%増の3,088憶4千6百万円、経常利益は7%減の356億9千万円、中間利益は7%減の281億9千6百万円と増収減益だった。部門別ではトイホビーの売上高が6%減の981億円、利益は37%減の55億円、ネットワークエンターテインメントの売上高は14%増の1,903億円、利益は7%増の257億円、映像音楽の売上高は15%減の233億円、利益は32%減の55億円など。ネットワーク売上高のうち業務用は137億円(前年同期169億円)、うち国内販売は103億円(138億円)。ゲーム場は期末国内直営が244店(219店)、海外が36店の計280店(255店)で、売上高327億円(307億円)。

 .セガサミーHDは11月2日、第2・四半期までの半年間(4-9月)の中間決算を発表、売上高は15%増の1,947億6百万円、経常利益は63%増の252億4千5百万円、中間利益は27%減の177億6千2百万円と増収減益だった。部門別で遊技機の売上高は36%増の883億円、利益は102%増の214億円、エンタテインメントコンテンツの売上高は4%増の1,015億円、利益は11%増の101億円、リゾートの売上高は29%減の47億円、損失は12億円(前年同期は13億円)。エンタテインメントコンテンツのうちAM機器の売上高は変わらずの226億円、利益は200%増の24億円、ゲーム場の売上高は3%増の196億円、利益は15%減の17億円。国内店舗数は189店と変わらず、既存店売上高は前年同期比9%減だった。

 .スクウェア・エニックスHDは11月8日、第2・四半期までの半年間(4-9月)の中間決算を発表、売上高は24%増の1,320億4千3百万円、経常利益は218%増の266億千7百万円、中間利益は219%増の175億千7百万円と大幅な増収増益だった。部門別でデジタルエンタテインメントの売上高は30%増の1,021億円、利益は119%増の265億円、AM(業務用とゲーム場)の売上高は1%減の211億円、利益は18%増の24億円、出版の売上高は24%増の56億円、利益は45%増の13億円、ライツの売上高は33%増の40億円、利益は10%増の11億円だった。ゲーム場運営は堅調に推移したが、業務用販売は新規タイトルが少なく、減少した。

 .コナミHDは10月31日、第2・四半期までの半年間(4-9月)の中間決算〔IFRS〕を発表、売上高は14%増の1,153億5千6百万円、営業利益は46%増の249億5千百万円、中間利益は41%増の171億8千万円と好調だった。部門別ではデジタルエンタテインメントの売上高は29%増の577億円、利益は25%増の192億円、健康サービスの売上高は6%減の330億円、利益は31%減の18億円、ゲーミングシステムの売上高は8%減の126億円、利益は22%減の12億円、AMゲームと遊技機の売上高は58%増の125億円、利益は156%増の46億円。AMゲームでは「麻雀格闘倶楽部」の新キャビネットや音楽ゲーム「ノスタルジァフォルテ」をリリース、好評だったとしている。

 .ラウンドワンは11月10日、第2・四半期までの半年間(4-9月)の中間決算を発表、売上高は8%増の462億4千百万円、経常利益は98%増の40億7千4百万円、中間利益は154%増の24億5千6百万円と増収で大幅増益だった。店舗は国内が2増3減、米国が6増で計125店(前年同期は120店)。種類別売上高はボウリングが6%増の115億円、ゲーム場が11%増の221億円、カラオケが4%増の46億円、スポッチャが10%増の64億円。ゲーム場では新型クレーンゲーム機など導入した。18年3月期の業績予想は売上高938億9千百万円(5月の前回予想では922億円)、経常利益76億7千4百万円(67億円)、最終利益42億7千6百万円(36億円)と上方修正した。

 .ユニバーサルエンターテインメントは11月8日、第2・四半期までの半年間(4-9月)の決算を発表、売上高は23%減の433億8千5百万円、経常損失は108億7千6百万円(前年同期は238億9百万円の黒字)、純損失は66億千5百万円(158億百万円の黒字)と赤字に転落した。遊技機の売上高は40%減の331億円、利益は93%減の18億円、新規のカジノリゾートの売上高は88億円、損失は70億円(29億円)、その他の売上高は16%減の12億円、利益は2億円だった。決算期を変更、今年の12月期は9ヵ月決算となる。遊技機規制により影響を受けた。フィリピン・マニラのカジノリゾート「オカダマニラ」は、昨年12月の部分開業以来順調に営業を拡大、今年12月のグランドオープンに向けて工事を進めている。

 .カプコンは11月6日、第2・四半期までの半年間(4-9月)の中間決算を発表、売上高は18%増の337億2千9百万円、経常利益は876%増の50億千6百万円、中間利益は758%増の34億8千百万円と収益を伸ばした。部門別でデジタルコンテンツの売上高は23%増の201億円、利益は248%増の38億円、ゲーム場は2増1減の37店で、売上高は8%増の51億円、利益は33%増の6億円、パチスロ機と業務用(比率は9対1)の売上高は12%増の73億円、利益は17%増の19億円、その他の売上高は12%増の10億円、利益は45%増の5億円。家庭用ゲームソフトが好調に伸ばした。パチスロ機は近年の型式試験の方法変更が影響したが、原価率低減により利益を確保できたとしている。

 .フリューは11月9日、第2・四半期までの半年間(4-9月)の中間決算を発表、売上高は変わらずの120億3千3百万円、経常利益は45%減の13億4千9百万円、中間利益は46%減の9億9百万円と大幅減益だった。部門別でプリントシールの売上高は1%減の41億円、利益は30%減の6億円、コンテンツ・メディアの売上高は7%増の41億円、利益は2%減の21億円、キャラクター・マーチャンダイジングの売上高は11%減の24億円、利益は72%減の1億円、ゲームの売上高は26%増の10億円などとなっている。18年3月期の業績予想は売上高260億円(5月の前回予想では265億円)、経常利益30億円(40億円)、最終利益21億円(28億円)と下方修正した。

 .持株会社に移行し社名変更したキーホルダー(旧アドアーズ)は11月8日、第2・四半期までの半年間(4-9月)の中間決算を発表、売上高は16%減の95億3千3百万円、経常利益は72%減の1億4千8百万円、中間利益は39%減の8千百万円と大幅な減収減益になった。ゲーム場は1減の45店で、売上高は24%減の54億円、利益は47%減の3億円。ゲーム場以外でも、不動産の売上高が2%増の30億円、利益が21%減の1億円、施設建築の売上高が21%減の9億円、利益が4%減の4千万円、店舗サブリースの売上高が837%増の9千万円、利益が千万円とすべて厳しかった。ゲーム場ではVRアトラクション「VRパークトーキョー」を展開、開設以来9月末までに7万人が訪れ好調だったが、収益につながらなかった。

 10.米国ウォルトディズニー社は11月9日、第4・四半期(7-9月)と年間決算を発表、四半期売上高は3%減の127億7千9百万ドル、純利益が1%減の17億4千7百万ドル、年間の売上高が1%減の551億3千7百万ドル、純利益が4%減の89億8千万ドルとふるわなかった。部門別で「テーマパーク&リゾーツ」の年間売上高は8%増の184億千5百万ドル、営業利益は14%増の37億7千4百万ドルと間違いなく好調だった。しかし、主力の「メディアネットワーク」の年間売上高は1%減の235億ドル、純利益は11%減の69億ドルと後退、ヒット作のなかった映画部門(スチューディオ・エンタテインメント)、消費者向け製品(コンシューマー・プロダクツ)も同様に振るわなかった。

 11.米国アナハイムにある元祖「ディズニーランド」の隣りに01年にオープンした、第二パーク「カリフォルニア・アドベンチャー」内に工事中の、エリア「ピクサー・ピア」の内容が11月2日に明らかとなった。カリフォルニアのビーチ文化をテーマとしたアトラクションを集めたエリア「パラダイス・ピア」が名称と内容を一新、18年夏にオープンするもので、これまでのローラーコースター「カリフォルニア・スクリーミン」は、映画「ミスタ・インクレディブル」に基づく「インクレディ・コースター」となり、ミッキーの観覧車「ファンホイール」もピクサーのキャラクターが描かれるなど、ピクサーを前面に押し出したデザインに変わり、新アトラクションが導入されたりする。このため元の「カリフォルニア・スクリーミン」などは1月8日で終了する。

 12.ロシアの国会(連邦議会下院)は11月10日から、カジノなどの賭博税の増税法案を審議することになった。連邦政府の財務省がまとめた法案によると、ブラックジャックやルーレットなどに使用される賭博用テーブルは現行の1台(ドルに換算すれば)863ドルから4,300ドルへ、またスロットマシンなど賭博機は51ドルから250ドルへと引き上げられる(課税対象期間など詳しくは不明)。この増税案は18年1月1日に始まる2倍増税を柱とする新たな税制に伴い提案されたもので、国会の審議を経て可決した後、ウラジミール・プーチン大統領の署名を得て初めて法律となるもので、現在のところ国会であと数回審議が必要とされている。ロシアでは僻地など限られた地域での公認カジノ以外では、賭博は禁止されている。



 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。Copyright ©Amusement Press Inc. 2017