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シグマは米国ネバダ州政府のライセンスを得て、9月にラスベガスでカジノホテル「パーク」をオープンすることが決まった。アイレムは「R・タイプ」基板を出荷した。JAMMAは業界にちなんだ「写真コンテスト」を開始。セガ社は佐倉工場を披露した。(1987年7月15日号)
遠藤嘉一氏(日本娯楽機)の叙勲祝賀会が開かれた。エスコ貿易は新作展を開催、日米欧のAMゲーム機を総合的に紹介した。関西精機製作所はガンゲーム「バンクロバーズ」を、中村製作所はクレー射撃「シュータウェイ」を発売する。本紙発行所が山名ビルに移転した。(1977年7月15日号) 【ニユースダイジェスト】 1.バンダイナムコエンターテインメントは6月13日、国内最大級のVR体験専用施設「VRゾーン新宿」(新宿歌舞伎町1丁目、約3,500㎡)を7月14日にオープン、また「VRゾーン・ポータル」をナムコと共同で全国展開、さらに海外でも展開する、と発表した。ヘッドマウンテッドディスプレイ(HMD)を装着して楽しむもの(タイトルにはHMD不要のものもある)で、「VRゾーン新宿」では13歳以上が、人力飛行機で空を飛ぶスリルを体験する「エヴァンゲリオンVR」など、16種類のタイトルから選んで予約し、楽しめる。1タイトル正味約6分間。1デー4タイトルセットは4,400円。入場料は800円、12歳以下500円。営業時間10~22時。外壁に「パックマン」が登場するプロジェクションマッピングの演出を行う予定。国内向け「VRゾーン・ポータル」や海外向けVR体験施設で使用するタイトルなどは未定。 2.16年11月に発売された任天堂「ファミコン」の小型復刻版「クラシックミニファミリーコンピュータ」(海外版は「NESクラシックエディション」)に続いて、今度は「スーパーファミコン」の小型復刻版「クラシックミニ・スーパーファミコン」が10月5日に発売されることになった。任天堂が6月27日に発表した。海外版は「スーパーNESクラシックエディション」として9月29日に発売する。「ミニスーファミ」の大きさは「ミニファミコン」と同様手のひらサイズだが、コントローラーはミニではなく、実物大で2個付いてくる。内蔵ゲームソフトは「スーパーマリオワールド」など21タイトルで、スーパーFXチップを搭載したゲームソフトや、未発売タイトルも含まれている。小売価格は7,980円。「ミニファミコン」と「NESクラシック」の評判は良く、半年で売切れ、生産終了した。 3.大阪府警・保安課は6月26日、大阪市中央区心斎橋筋2丁目の違法カジノ「ゼロワン」(旧「大河」)と関係先を摘発、賭博開張図利容疑で経営者の宮武正晃(41)と従業員の男10人を逮捕、また単純賭博容疑で客の男女14人を現行犯逮捕したと発表した。ほかに従業員23人と客3人からも任意で事情を聴いており、書類送検する。正午前に捜査員170人態勢で行われたもので、これほど大勢の容疑者らを摘発したのは、近年でもまれとされている。賭博の方法はトランプカードを使ったバカラ賭博で、翌日までにバカラ台5台と賭金約2億1,200万円を押収した。店は5階建ての雑居ビルの4階にあり、24時間営業。従業員が案内して客が入店できる仕組みになっていた。経営者は客に現金を賭けさせ、賭金の一部をコミッション(手数料)として受け取っており、容疑を認めているとのこと。 4.遊園地関係の国際的な業者協会である米国IAAPAの東南アジア向け展示会、「エイシアン・アトラクション・エキスポ」(AAE)2017が6月14-16日、シンガポールのマリーナ・ベイ・サンズで開催され、34ヵ国から375社(前年は上海で414社)が出展、約5,100人の(購入決定権がある)バイヤーを含む7,500人以上の業者が登録入場した。日本からは岡本製作所と米国S&S/三精輸送機が、例年どおりそれぞれ出展、遊園施設を紹介したが、日本のAMゲーム機メーカーは出展しなかった。米国と中国のメーカーはこれまで通り出展しており、主なところでは米国ロウスリルズ社/UNIS「クルージンブラスト・モーション」、UNIS「レーンマスター」、「ワイルド・ピクス」、IGS/ワーラップ「オーバーテイクDX」などを紹介した。映像シミュレーター、VRゲーム機などのアトラクションは相変わらず多彩な出展ぶりだった。 5.米国テーマエンターテインメント協会(TEA)と調査会社のAECOMは6月1日、遊園地、テーマパークの年間入場者数ランキング2016を発表した。世界では米国オーランドのマジックキングダムが2,039万人でトップ。以下10位まで、アナハイムのディズニーランド、東京ディズニーランド、大阪のユニバーサルスタジオジャパン、東京ディズニーシー、オーランドのエプコット、ディズニー・アニマルキングダム、同ハリウッドスタジオ、オーランドのユニバーサルスタジオ、同じくアイランド・オブ・アドベンチャー。11~20位はアナハイムのカリフォルニア・アドベンチャー、広東省珠海の長隆海洋王国、ディズニーランド・パリ、韓国のロッテワールド、ハリウッドのユニバーサルスタジオ、韓国のエバーランド、香港ディズニーランド、香港のオーシャンパーク、ナガシマ・スパーランド、ドイツのオイロパパークとなっている。 6.中国の上海ディズニーランドは6月16日、開園から1周年を迎え、年間入場者は目標を10%上回る1,100万人となった。12月末で集計されるTEA/AECOM「世界の遊園地2016」には間に合わなかったが、換算すると6位の「エプコット」(1,170万人)に相当、17年版では確実に上位に掲載される見込みとなる。上海ディズニーランドは上海側が57%、ディズニー社が43%所有するプロジェクトで、55億ドルかけて、最新のディズニーアトラクションと、カリブの海賊の「トレジャコープ」、オートバイ・コースター「トロン・ライトサイクル・パワーラン」などを導入した。上海ディズニーランドの成功により、北京郊外の「ユニバーサルスタジオ」、浙江省海塩の「シックスフラッグス」など大型テーマパークや、大連万達集団(ワンダグループ)の「ワンダシティ」など遊園施設建設に拍車がかかるもようだ。 7.欧州ただ1ヵ所のディズニーランド、「ディズニーランド・パリ」の運営会社、ユーロディズニーSCAの株式が6月19日、パリ証券取引所で上場廃止となった。同社の13日発表によると、米国ウォルトディズニー社は今年2月サウジアラビアのアルワリード王子の投資ファンドを買い上げた結果、現在同社株式の所有割合が97.08%に達し、ディズニー社が残りの株式を強制買取することが可能になり、パリ証券取引所を運営するユーロネクストは、13日の取引開始前に取引を停止した。経営不振が続くユーロディズニー社に対して、ディズニー社は過去3回も経営支援を実施、今年2月には15億ユーロ(約1,851億円)の資本注入を行なうと表明していた。しかし、15年11月以来パリを中心にテロ事件が頻繁に発生、非常事態宣言が続くなど環境が悪化し、その影響を受けたもの。 8.ユニバーサルエンターテインメントは、子会社のタイガー・リゾート・エイシア(TRA)社による貸し付けに関し、岡田和生会長らの重要なガバナンス違反が発覚したため5月23日の取締役会で特別調査委員会を設置したが、6月19日に、それとは別の2件の不正経営の疑いが出てきたと発表した。ひとつは岡田氏のみが役員を務めてきた岡田ホールディングス社が韓国で岡田ホールディングス・コリア社を設立、14年2月に金融機関から8千万ドル借り入れ、ユニバーサルの完全孫会社である「UE韓国」が保有する8千万ドルに担保権を設定。この担保権は同3月に解除されたが、その利息17万ドル(1,900万円)を必要な手続きなしにUE韓国が支払ったというもの。もうひとつは、岡田氏が15年5月TRA社から1,600万香港ドル(2億2,700万円)の宛名無記名小切手を振り出し、必要な手続きなしに取得したこと。いずれも重大な違反行為とされている。 9.【ユニバーサルエンターテインメントの続き】タイガー・リゾート・エイシア(TRA)社は6月16日、臨時株主総会を開催した結果、会長の岡田和生氏を解任したことを明らかにした。AGBらが報じた。TRA社はユニバーサルの完全子会社で、ユニバーサルの株式の74%を所有するとされる岡田氏は、TRA社が運営するカジノホテル「オカダマニラ」の建設を指示してきた。しかし、ユニバーサルは6月8日に、岡田氏の同社とTRA社の経営をめぐる不正行為に関する特別調査委員会設置を発表、19日に別の2件の不正行為についても疑いが明らかになったため、TRA社は岡田氏を役員から外すことにしたもの。ユニバーサルではすでに役員(会長兼取締役)から外されており、実質的なオーナーが役員から外されるという異例の事態となった。TRA社の今回の異動で、会長にマヌエル・ラザロ氏が、社長に杉山ケンジ氏が新たに就任している。 10.カプコンは6月19日、バンダイナムコエンターテインメントと、「ストリートファイター」シリーズなどのネット上の対戦、「オンラインマッチングに関する特許」のクロスライセンス契約を締結した、と発表した。この契約は両社の格闘ゲームなどそれぞれのゲームタイトルの開発の促進、開発コストの軽減、プレイヤーの利便性を高めることを目的にしている。またカプコンはオンラインクロスライセンスにおいて、許諾を受けた特許権を「ストリートファイター」シリーズなどゲームに有効活用し、数多くのプレイヤーに楽しんでもらえるゲームコンテンツの提供を目指すとしている。同社はこの契約締結を契機に、各社とのクロスライセンスを推進することにより、積極的に業界のさらなる活性化に貢献していきたいとしている。 11.タイトーは6月29日、島根県を舞台にしたロールプレインゲーム(RPG)、「島根ご当地クエスト」を、島根県からの委託事業として、7月22日から来年1月21日まで実施すると発表した。エンタテインメント企業だからこそできるゲームで、一味違う観光を楽しんでもらうとしている。政府の提唱する「地方創生」に沿った、地域の魅力と謎解きを組み合わせた周遊型のイベントであり、石見銀山、松江、出雲、雲南・奥出雲の4エリアを舞台に、参加者は冊子「クエストマップ」またはスマホを手に、楽しみながら周遊する。「島根ご当地クエスト」はGPSを利用して各地を巡るアプリで、フレイムハーツが制作した。参加者が巡ったポイントは記録され、謎解きやゲームをクリアすると、同県の特産品などの賞品も提供される。参加は無料。アンドロイド版が先行、iOS版は今夏配信予定。 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。Copyright ©Amusement Press Inc. 2017 |