2016年2月1日号 Last updated on January 15, 2016
特報
 「上海ディズニーリゾート」オープンは6月16日に。

 イオンファンタジー、3-11月期決算は増収減益。

海外
 米国ディズニーランドで一部アトラクション撤去。

 英国出身のシェーン・ブレイク氏がフランスで死去した。

国内
 エスケイジャパン3-11月決算、大幅減収で黒字化。

 和田洋一氏、スクウェア・エニックスから離れる。


2016年2月1日号のニュースダイジェスト
 写真はIAAPAエキスポ15(11月17-20日、オーランド)にて、上は米国バンダイナムコ・アミューズメント・アメリカ社の小間で「スターウォーズ・バトルポッド」ドームスクリーン版と平面スクリーン版、下はドイツのジーラー社の小間のようす。
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30年前の主なニュース

 射幸遊技機中心の英国市場だが、ATEでは日米のTVゲームが健闘。AOUが初参加するJAMMAなど3協会新年会が開かれた。府県協会による近畿の新年会には260人が集まった。セガ社との取引業者による「SG懇話会」が発足した。(1986年2月1日号)

40年前の主なニュース

 オペレーターのマル三商会とカトウは、ゲーム機の製造販売をするための合弁会社、レジャックを設立した。日本娯楽機械オペレーター協同組合(JOU)は独立した事務所を開設した。京阪神の業者懇談会「第3キンヨウ会」が続いている。(1976年2月1日号)



【ニユースダイジェスト】

 1.米国ウォルトディズニー社と中国上海申迪集団は1月12日、上海・浦東(プートン)新区に建設を進めてきた「上海ディズニーリゾート」の正式オープンを6月16日に行なうと共同発表した。これまでオープンは「16年春」とだけ明らかにし、具体的な日程は不明のままだった。09年ウォルトディズニー社と上海市当局が基本合意、10年に中国政府との間で正式契約、11年4月着工式を経ての正式オープンで、メインの「上海ディズニーランド」は当初116haと世界で最も面積の小さい「ミニ・ディズニー」になると報じられたが、公式発表はないものの実は東京ディズニーランドとほぼ同規模とのこと。中央にある最大の「奇幻童話城堡」(シンデレラなどすべてのディズニープリンセスの集まる城)と、初の海賊船テーマの「トレジャーコープ」、アトラクション「トロン・ライトサイクル・パワーラン」などを含む6つのテーマランドから成るなど、他のディズニーランドにない話題のアトラクションがかなり披露されるもよう。

 .米国のディズニーランド(カリフォルニア州アナハイム)は、映画「スターウォーズ」のテーマパークを園内に新設するため、新規に周辺の土地を取得しただけでなく、1月11日から10ヵ所のアトラクションと飲食店を全面撤去または一時閉鎖することになった。4月7日に、最大の競争相手である「ユニバーサル・スタジオ・ハリウッド」で、テーマランド「ハリー・ポッターの魔法の世界」がオープンする予定で、これに対抗するための拡張計画で、このため取り壊されるのは農園の動物に親しめる「ビッグサンダーランチ」、一時閉鎖されるのは「トムソーヤ島」、「リバーボート」、「ディズニーランド鉄道」などのアトラクション。同園ではすでに、「スターウォーズ」関係のビデオゲーム、キャラクターグッズ販売に力を入れている。しかし15年10月にパスポートを大幅値上げしたばかりで、一時的とは言えアトラクションが減るのに対し、さすがのファンも不満をこぼしているとのこと。

 .イオンファンタジーは1月8日、第3・四半期までの9ヵ月(3-11月)決算を発表、売上高は24%増の421億千8百万円、経常利益は64%減の8億3千4百万円、純利益は71%減の2億4千7百万円と大幅な増収減益になった。国内14(前年11)、海外82(40)、海外FC2(4)の計98(55)店出店し、国内507店、海外250店の計766店になった。海外店舗の国別内訳は、中国113、マレーシア70、タイ52、フィリピン12、インドネシア4、ベトナム6、カンボジア2で、インドネシアが新たに加わった。その結果国内では、売上高が17%増の359億円となったが、出店費用などの発生により、営業利益は37%減の12億円にとどまった。また海外では売上高が86%増の62億円となったが、営業損失は1億円(前年同期は4億円)だった。国内でメダルゲームとプライズ部門に力を入れ改善したほか、中国で初めて営業損益の黒字化を達成した。

 .エスケイジャパンは1月14日、第3・四半期までの9ヵ月(3-11月)決算を発表、売上高は26%減の39億6千万円、経常利益は8千9百万円(前年同期は6千3百万円の損失)、純利益は1億千9百万円(千7百万円の損失)、と黒字回復した。キャラクターエンタテインメント事業は、売上高がAM部門で9%減の21億5千万円、SP部門で52%減の2億2千7百万円で、計16%減の23億7千7百万円、営業利益は3千7百万円(1億5千8百万円の損失)となり、キャラクター・ファンシー事業の売上高は37%減の15億8千2百万円、営業利益は54%減の2千4百万円だった。保有資産の売却益6千万円を特別利益に、特別退職金3千万円を特別損失に計上した。通期業績予想は、昨年10月に発表しており、変更はない。

 .英国「インターゲーム」誌が1月6日に伝えたところによると、半世紀に近い業界歴を持つ英国のシェーン・ブレイク氏が5日、南フランスにある自宅で死去した。75歳だった。ロンドン大空襲を迎え撃った「ブリテンの戦い」の最中、1940年8月にロンドンで生まれたと語っていたが、97年以降南フランスに移り住んでおり、2010年までに業界から身を引いていた。業界では英国ストリート・オートマティクス社、ロウ・インターナショナル社、米国R・H・べラム社、アタリ社、ベンチマーク・ゲームス社、そして米国と英国のナムコ子会社に職を得て、販売に従事した。アタリ社時代の同僚、メアリ・フジワラさんは、旧交を温めるためにシェーンが数年前米国西海岸を訪れたことがあった、と語っている。アタリアイルランド社の責任者として交友のあった元アタリ社のケビン・ヘイズ氏もシェーン氏の人柄をしのぶコメントを寄せている。

 .スクウェア・エニックスは1月6日、クラウドゲーム事業を手掛ける完全子会社、シンラ・テクノロジー(本社東京と米国ニューヨーク)の解散とこれに伴う約20億円の特別損失を発表、シンラの和田洋一社長は解散手続きのめどが立ち次第退任し、16年間勤めたスクウェア・エニックスグループから離れることになった。シンラ・テクノロジーは14年に設立されたが、事業を展開していく上で第三者から資金調達の必要があるのに、そのめどが立たなかったため、事業継続を断念し解散することにしたもの。和田社長は東大法、野村証券を経て、00年にスクウェアに入社、01年に社長。03年の合併に伴いスクウェア・エニッククスの社長兼CEOとなり、13年退任したが、シンラ・テクノロジーの社長として残っていた。この間、スクウェア・エニックスは05年に、京セラが大株主だったタイトーの株式を買い進め、06年完全子会社にし、それに伴い和田氏は06年から13年までタイトーの社長を兼任した。

 .㈱KAREN(ケレン。大阪市西区北堀江、中筋啓二代表)は15年7月29日に自己破産申請の準備に入っていたが、12月16日に大阪地裁から破産手続きの開始決定を受けた。準備に入った時点での負債額は約2億5千万円。大阪、兵庫でゲーム場、ボウリング場を計3店経営していた。信用調査機関によると、同社はアミューズメント機器の卸販売もしていたとのこと。経営破たんの理由は、売上げ不振という。
 



 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。Copyright ©Amusement Press Inc. 2015