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米国バリー社、AM機不振で1億ドルを超える赤字会社に。イタリア大手のザッカリア社が倒産した。セガ社は子会社のエスコ貿易を吸収合併する。テーカンはジャレコ相手に、「ラバタイプ」意匠で提訴した。パーツのセイミツが倒産した。(1985年5月15日号)
平文化機器が大阪・千里で「ゲームフェア」を開催、日本ブランズウィック製品など紹介した。長野県中野市のコパルマシンがコインマシンショーを開催、「ピンキング」など紹介した。セガ社の椎名俊一取締役販売本部長が51歳で死去した。(1975年5月10日号) 【ニユースダイジェスト】 1.オリエンタルランド(OLD)は4月28日、「東京ディズニーランド」(TDL)で「ファンタジーランド」を再開発して、約2倍に拡張する一方、「東京ディズニーシー」(TDS)では「ロストリバーデルタ」の拡張エリアに8つ目の「新テーマポートの開発」を検討していることを明らかにした。OLDは14年10月、24年3月までの10年間にテーマパーク事業に5千億円規模の投資をする計画を発表しており、今回はその進捗状況を明らかにしたもの。TDLでは拡張するファンタジーランドには、ディズニー映画「美女と野獣」、「不思議の国のアリス」をテーマとするエリアを設け、TDSでも「アナと雪の女王」の世界をテーマとするエリアを設け、新テーマポートのテーマを「北欧」にする。これらはいずれも17年以降にオープンする予定で、拡張により敷地面積は広がり、ファンタジーランドの施設の収容能力も1.5倍に増え、混雑緩和に一役買うと見られている。 2.オリエンタルランドは4月28日、15年3月期決算を発表、売上高は2%減の4,662億9千百万円、経常利益は2%減の1,104億8千6百万円、最終利益は2%増の720億6千3百万円と減収増益だった。部門別ではテーマパークの売上高が1%減の3,876億円、営業利益が2%減の956億円、ホテルの売上高が6%減の610億円、営業利益が17%減の131億円、その他の売上高が1%減の176億円、営業利益が27%増の16億円。テーマパークの入場者数は0.3%増の3,137万7千人で過去最高。ゲスト1人当たりの売上高は1%減の10,955円。30周年の翌年で、売上高などは反動減があった。16年3月期については7月に新アトラクション「スティッチエンカウンター」がオープンするほか、チケット価格改定により増収になるが、テーマパークの大規模開発費の増加などにより減益になると見ており、売上高4,703億千万円、経常利益1,073億円、最終利益722億4千万円を見込んでいる。 3.米国のAAMA/AMOA共催による「アミューズメントエキスポ2015」(ラスベガス、3月24-25日)には、NBVA(自販機用雑貨展)を含め151社(前回は133社)が407小間(382小間)に出展、3千人以上(2,963人)の登録業者が入場し、やや回復の兆しを見せた。しかし11月下旬にオーランドで開催される大規模なIAAPAショーとの差はますます大きくなっている。日系ではバンダイナムコグループが「スターウォーズ・バトルポッド」、「タイムクライシス5」などを披露、セガサミーグループも「ショーダウン」などを紹介した。米国メーカーではロースリルズ社がプレイメカニック社「ビッグバック・ワイルドHD」、「ジュラシックパーク・アーケード」など、インクレディブル・テクノロジーズ社が「ゴールデンティーライブ2015」など出品した。ビデオゲームで景品交換クーポン券を払い出す「ビデムプション機」が相変わらず主流を占めており、ベイテック社、チームプレイ社などがそれらの新ゲームを披露した。 4.米国ニューヨーク市のスタテン島で14年春から建設が進められている世界最大級の観覧車、「ニューヨークホイール」は2017年第2四半期(4-6月)にも営業運転する見込みとなった。「ロンドンアイ」タイプの観覧車で高さは192m。ラスベガスの「ハイローラー」(168m)やそれまで世界一の「シンガポールフライヤー」(165m)より高くなるが、17年春に完成予定のアラブ首長国連邦(UAE)の「ドバイアイ」(210m)が出来ると8m低くなる。「ニューヨークホイール」はスタテン島再開発のシンボルでもあり、市長、市議会も熱心に応援している。観覧車自体は40人乗りのカプセルが36個あり、38分かけて一周し、年間350万人の利用を見込んでいる。メンテナンス時間を別にして、毎日10-22時の間営業する(夏季は延長する)。観覧車とともにニューヨーク初のアウトレット複合施設、「エンパイア・アウトレット」もオープン、また4Dライドや競技場などのアトラクションも追加される予定だ。 5.ブロック玩具「レゴ」の、日本初の屋外型テーマパーク「レゴランドジャパン」の着工式が4月15日、名古屋市港区の金城埠頭で行われた。68年デンマークのビルンで誕生した「レゴランド」は当初ごく小規模だったが、規模を本格化して現在、米国など5ヵ国6ヵ所で人気を集めている。名古屋市とは14年6月に正式協定した。まず9.3haの広場にアトラクション、4Dシアターなどを設け、レゴの世界を楽しめるものにする。各地のレゴランドで地元の名所を再現するエリアがあるが、名古屋では約22万5千個のブロックを使った名古屋城を再現する。ホテルや商業複合施設も出来る。着工式にはマーリン・エンタテインメンツ社のニック・バーニーCEOと、河村たかし名古屋市長が出席、地元の幼稚園児と一緒にブロックにくわ入れをした。2017年春(4-6月期)の開業、初年度200万人の入園客を見込んでいる。より小規模な屋内型「レゴランド・ディスカバリーセンター」は12年6月東京・台場に開業、大阪・天保山では4月23日オープンした。16年5月20日続報=運営会社のレゴジャパンは5月19日、「レゴランドジャパン・名古屋」を17年4月1日に正式オープンする、と発表した。 6.フィリピンピンのセンチュリー・プロパティー・グループ社(CPG)は4月17日、ユニバーサルエンターテインメントとの契約をめぐる対立に関して香港国際仲裁センター(HKIA)に仲裁を申請した、とこのほど発表した。フィリピンのマニラ湾に広がるエンタテインメントシティーにユニバーサルグループは巨大なカジノリゾートを建設中だが、これは外国資本が100%所有するカジノ開発としてユニバーサルが10年に開始したもの。ところがフィリピンでは外資の持分が40%以内に制限されており、これをクリアしなければ、政府のカジノ監督機関であるPAGCORがカジノ運営を許可できないため、現地資本との提携を模索してきた。しかし、まずロビンソン社と決裂、次にエンパイア社とも決裂、3度目の正直と思われたCPG社とは13年10月に提携したが、14年3月にユニバーサルが提携を解消したため、CPG社が仮処分を申請した。しかしマカティ地裁は申請を退け、それを高裁が破棄した。提携の回復を求めるCPG社は、そこでこのほど国際仲裁を申請したもの。 7.香港のインペリアル・パシフィック社の子会社、ベストサンシャイン・インターナショナル社は、北マリアナ諸島連邦(CNMI)政府の承認を得て、サイパン島のカジノ開発を進めることになっているが、本格的なカジノ建設に先立ち、一時的な臨時カジノの開設を急ぐことになり、そのための緊急カジノ規則が連邦カジノコミッション(CCC)によって、4月1日に承認された。臨時カジノを開設するのは、これまで順調だったマカオでのカジノの業績が悪化しているため、サイパンでの臨時カジノ開設により少しでも影響を緩和するのが目的と見られている。サイパンでの臨時カジノは、現在のところデューティーフリーショップ(DFS)の1階「Tギャラリア」に開設、機械・設備の搬入と、専門的な従業員の訓練が120日以内に行なわれ、6月または7月に開業したいとのこと。このため、ベストサンシャイン社は2年目のカジノ開設ライセンス料として500万ドルをCNMIに支払ったとしている。 8.アドアーズは4月14日、経営トップの異動を発表。新社長に親会社Jトラストの経営戦略担当取締役の三吉誠氏を起用、6月25日に予定している株主総会を経て就任することを明らかにした。主力のゲーム場運営事業がいぜんとして厳しい状況にある中、グループの業容拡大による新たな経営基盤の構築を目的にしたもの、としている。斉藤慶社長は退任する予定。新たに社長になる三吉誠(みよし・まこと)氏は01年大阪産業大学経済卒。08年Jトラスト入社、11年から経営戦略担当の取締役、12年ネクストジャパン社外取締役を兼任し、14年から日本介護福祉グループ社長を兼任。滋賀県出身。36歳。 9.エスケイジャパンは4月14日、15年2月期決算を発表、売上高は1%減の69億2千4百万円、経常損失は6千百万円(前年同期は1億6千5百万円)、最終損失は2千万円(1億7千8百万円)と2年連続の減収赤字だった。前日の13日に業績予想を修正していた。アミューズメントの景品市場で特定のキャラクターが席巻したため、それ以外の景品が見向きもされない現象が起こり、影響を受けた。キャラクターエンタテインメント商品の売上高は11%減の36億円(うちアミューズメントは10%減の30億円、セールスプロモーションは18%減の6億円)、営業損失は1億円で、キャラクターファンシー商品の売上高は13%増の32億円、営業利益は4千万円だった。株主総会では、電子計測器の製造販売など4項目の事業を目的に加える定款改正を諮る予定。16年2月期は21日にわずか修正、売上高63億円、経常利益4千百万円、最終利益7千8百万円を予想している。 10.バンダイナムコグループのナムコは4月20日、農林水産省が推進する「農業女子プロジェクト」に参画することを明らかにした。「農業女子プロジェクト」は女性農業者が日々の生活や仕事、自然との関わりの中で培った知恵を、さまざまな企業の「シーズ」(事業化できそうな技術やノウハウ)と結び付け、新たな商品やサービス・情報として発信し、農業で活躍する女性の姿を広く知ってもらうための取組み。全国約200店のゲーム場と、フードテーマパークなどを展開し、「食」のエンターテインメント化に深く関わってきたナムコは、14年8月、12月にも食育イベントを展開してきており、このプロジェクトへの参加を決めたもの。すでに女性社員だけのチーム「アクティビュー」が始動、このプロジェクトに積極的に参加するとともに、47都道府県応援キャラクター応援団「ナムキャラ」も加わって地域活性化に貢献するとしている。 11.セガ・インタラクティブ社とバンダイナムコエンターテインメントの2社は4月27日、それぞれの最新ドライブゲーム機、セガ社「頭文字D(イニシャルディー)アーケードステージ8インフィニティ」とバンナム「湾岸ミッドナイト・マキシマムチューン5」のコラボキャンペーン「激走祭」を5月1-6日の6日間開催する、と発表した。ゲーム場でのドライブゲームの活性化を目的とするもので、ゲーム内イベントとして、「頭文字」では「いろは坂」での全国対戦形式を使用した、ゲーム内激走が行なわれ、「湾岸」に登場する車種も参加でき、入賞者にはゲーム内アイテムや称号などプレゼントする。「湾岸」激走では期間限定全国「激走祭」(予選と本選)が催され、予選で「頭文字」のプロデューサー、新井健二氏が登場、参加者と入賞者にネームプレートなど贈呈する。また「ツイッター」アカウントを1つ以上フォローし、ツイートした人の中から抽選で58人に、開催記念Tシャツをプレゼントするとしている。 12.パチンコ・パチスロ機など7号遊技機メーカーの、事業撤退が相次いでいることが分かった。まずパチンコ老舗メーカーの奥村遊機(本社名古屋)が4月14日、名古屋地裁に自己破産を申請、同日破産開始決定を受けた。負債50億6千万円。1947年創業、57年改組したメーカーで、95年5月の売上高は335億円以上もあったが、14年5月の売上高は133億円まで下がっていた。また、パチスロメーカーのアリストクラートテクノロジーズ(本社東京都千代田区東神田)について、親会社で世界的なスロットマシンメーカーのアリストクラートレジャー社(オーストラリア)が4月21日、日本市場からの撤退を発表した。日本法人は94年設立、パチスロ機を開発、製造してきたが、市場の見通しが不透明と親会社が判断し、5月の取締役会で法人の清算を決め、今年中に撤退することになったもの。 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。Copyright ©Amusement Press Inc. 2015 |