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ナムコがアタリ社の業務用部門を買い取ることで、米国ワーナー・コミュニケーションズ社と合意した。任天堂は海外向け「ファミコン」を米国で7月にも発売する予定だ。NAOとJAMMAは風営法施行で「誓約書」を警察庁に提出。コナミ工業が「ツインビー」を発売した。(1985年3月1日号)
警察は1-2月の賭博ゲーム場取締り強化で、700人以上を逮捕。タイトーは新作発表会で、「デッドヒート」などメダルゲーム機、「スピードレース」などTVゲーム機、米国ゴットリーブ社製などフリッパー、シーバーグ社製のジュークボックスを披露した。(1975年2月28日号) 【ニユースダイジェスト】 1.バンダイナムコホールディングス(HD)は2月12日、トップ役員の異動を発表、6月の株主総会後に田口三昭バンダイ副社長が社長兼COOに、石川祝男社長が代表権のある会長兼CEOに就任することになった。グローバル市場でのさらなる事業拡大を目指す新たな3ヵ年中期計画を始めるに当たり、その基盤を強固なものにするための異動とされている。バンダイの上野和典社長は、バンダイナムコHDで代表権のある副社長から非常勤取締役となる。バンダイナムコHDの新社長となる田口三昭(たぐち・みつあき)氏は82年に明治学院大法卒、バンダイ入社。06年常務、09年専務、10年から副社長。3月末にバンダイを退任、4月1日にバンダイナムコHDの顧問となる予定。秋田県大仙市出身。56歳。以上に伴いバンダイナムコゲームスで代表権のある鵜之沢伸副社長が退任、アニメコンソーシアムジャパン社長兼バンダイナムコHD執行役員に留まることになった。 2.バンダイナムコHDは2月12日、第3・四半期までの3・四半期(4-12月)決算を発表、売上高は11%増の4,091億7千6百万円、経常利益は10%増の502億2千6百万円、純利益は8%増の319億6千3百万円と増収増益だった。部門別で、トイホビーの売上高は31%増の1,791億円、営業利益は68%増の194億円、コンテンツ(ゲームソフト)の売上高は1%減の1,959億円、営業利益は13%減の283憶円、ゲーム場の売上高は5%減の410憶円、営業損失は9億円(前年同期は7億円)、その他の売上高は2%増の207億円、営業利益はほぼ変わらず15億円。トイホビーでは「妖怪ウォッチ」が人気となり、コンテンツではアプリゲームが堅調だった。ゲーム場は直営店が240店。海外は堅調だったが、国内既存店売上高が前年同期を下回った。同社はまた「IP軸戦略」を強化する3ヵ年中期計画を4月からスタートする予定。 3.コナミは2月5日、第3・四半期までの3・四半期(4-12月)決算〔米国基準〕を発表、売上高はほぼ変わらず1,558億8千9百万円、営業利益は32%増の97億3千4百万円、株主帰属の純利益は37%増の69億9百万円と利益面で回復した。部門別ではデジタルエンタテインメント(家庭用、業務用などゲームソフト)の売上高が5%減の679億円、営業利益が40%増の83億円、健康サービスの売上高が4%減の551億円、営業利益が44%減の5億円、カジノの売上高が4%増の232億円、営業利益が25%減の41億円、遊技機の売上高が2倍の101億円、営業利益はゼロ(前年同期は6億円の損失)。デジタルエンタテインメント事業で、「ドラゴンコレクション」や「ワールドサッカーコレクション」シリーズなどモバイルゲームが堅調に推移した。遊技機事業でパチスロ機「麻雀格闘倶楽部」に続く2種を販売した。 4.スクウェア・エニックスHDは2月4日、第3・四半期までの3・四半期(4-12月)決算を発表、売上高は16%増の1,188億7千4百万円、経常利益は66%増の165億4千3百万円、純利益は111%増の109億千6百万円と大幅な増収増益だった。部門別では、デジタルエンタテインメント(ゲームソフト)の売上高が33%増の754億5千6百万円、営業利益が108%増の141億5百万円、アミューズメント(ゲーム場と機器販売)の売上高が14%減の312億4千6百万円、出版の売上高が23%増の92億5千2百万円、営業利益が61%増の26億7千8百万円、ライツ・プロパティの売上高が16%増の31億2千万円、営業利益が65%増の10億5千8百万円。部門別ではアミューズメントだけが大幅な減収減益となっているが、同社ではゲーム場で消費税率アップが影響したのに加え、機器の販売が減少したためとしている。 5.ラウンドワンは2月10日、第3・四半期までの3・四半期(4-12月)決算を発表、売上高は1%増の611億6千8百万円、経常利益は5%減の31億8千5百万円、純利益は18億2千6百万円(前年同期は144億2千百万円の赤字)だった。国内2海外2の計4店舗新設して、国内113店海外5店の計118店舗になった。単一事業なので分野別はないが、売上高の内訳は、ボウリング場が11%減の174億円、ゲーム場は8%増の273億円、カラオケは5%増の63億円、スポッチャは7%増の80億円、その他が5%減の19億円。ゲーム場では人気機種を時間内定額で貸切できる、「アミューズメントゲーム遊び放題プラン」の対象機種を拡充して増収となった、と説明している。また純利益の増加はロケーション不動産の「セール・アンド・リースバック」による減損損失の影響が少なかったことによるとのこと。 6.カプコンは2月3日、第3・四半期までの3・四半期(4-12月)決算を発表、売上高は36%減の478億3千万円と後退したが、経常利益は9%増の101億千4百万円、純利益は10%増の65億4千万円と増益だった。部門別では、デジタルコンテンツ(家庭用、PC用ゲームソフト)の売上高は「モンスターハンター4」の反動減により42%減の324億円、営業利益は高採算のダウンロード販売などで22%増の84億円、ゲーム場の売上高は消費税率アップにより13%減の69億円、営業利益は39%減の7億円、パチスロ部品の売上高は新機種発売延期により24%減の70億円、営業利益は14%増の27億円、その他(ゲームガイドブック、キャラクターグッズなど)の売上高は26%減の14億円、営業利益は37%減の4億円。ゲーム場は1店減の32店舗。カプコンは1月9日に通期(15年3月期)の業績予想を修正している。 7.アドアーズは第3・四半期までの3・四半期(4-12月)決算を発表、売上高は1%増の178億8千6百万円、経常利益は34%減の7億2千5百万円、純利益は42%減の6億千万円と増収大幅減益だった。ゲーム場(子会社ブレイクによる景品販売を含む)の売上高は10%減の115億円、営業利益は38%減の7億円。店舗数は2店増3店減で55店。消費意欲の減退によりメダルゲームは軟調だったが、クレーンゲームで人気キャラクター景品が集客に貢献した。同社が毎月公表している既存店の前年比売上高では、11月の104%を例外に、4-12月の間90-97%を示しており、4-9月は92-93%と後退しつつも、10-12月で99%を確保している。なお、不動産の売上高は23%増の47億円、営業利益は10%減の4億円、商業建築の売上高は43%増の15億円、営業利益は222%増の1億円だった。 8.米国ウォルト・ディズニー社は2月3日、第1・四半期(10-12月)決算〔もちろん米国基準〕を発表、売上高は9%増の133億9千百万ドル、営業利益は17%増の35億4千5百万ドル、純利益は19%増の21億8千2百万ドルと好調だった。うちメディアネットワーク(ケーブル放送)の売上高は11%増の58億6千万ドル、営業利益は3%増の14億9千5百万ドル、パークス&リゾーツ(テーマパーク)の売上高は9%増の39億千万ドル、営業利益は20%増の8億5百万ドル、スタジオ・エンタテインメントの売上高は2%減の18億5千8百万ドル、営業利益は33%増の5億4千4百万ドル、消費者向け製品の売上高は22%増の13億7千9百万ドル、営業利益は46%増の6億2千6百万ドルといずれも好調だった。アニメ映画「アナと雪の女王」の人気が依然として強く、DVDや関連グッズが前年度から引き続き良く売れた。 9.オリエンタルランド(OLC)は2月6日、東京ディズニーランド(TDL)に新キャラクターグリーティング施設を導入、16年にオープンすると発表した。キャラクターグリーティング施設は96年にオープンした「ミッキーの家とミート・ミッキー」に続く二つ目で、20年ぶりの導入となる。ディズニーのコミックや短編アニメ映画になった「ジュニア・ウッドチャック」シリーズの世界をテーマとしたもので、キャラクターは未定となっているが、ヒューイ、ディーイ、ルーイたちが、ここを訪れた客をもてなすものになるもよう。アメリカ原生地を舞台にした、ディズニーのクラシックストーリーに浸ることができる、とされている。またこれに伴い、既存のレストラン「ラッキーナゲットカフェ」を大幅にリューアルする。2施設の投資額は約30億円。16年の秋-冬にオープンする予定。このため「ラッキーナゲットカフェ」は今年秋にクローズする。 10.古典的な業務用TVゲーム機やフリッパーゲームを集め、フリープレイで楽しむ「アーケードエキスポ2015」が1月16-18日、米国カリフォルニア州バニンク市(ロサンゼルス中心から東に約150km)にある私設「ピンボール博物館」で開かれ、有料(金曜日と日曜日は大人各25ドル、土曜日は40ドル、3日間パスは70ドル)にもかかわらず、入場者は延べ3千人を超え、成功裏に終わった。会場のピンボール博物館にはもともと、約500台のフリッパー、250台のTVゲーム機が収納されており、期間中はウィリアムズ社「クレーン」、アライドレジャー社「シーハント」、シカゴコイン社「スピードウェイ」(関西精機製作所「インディ500」の許諾品)のエレメカアーケードゲーム機もフリープレイで提供された。また業務用ゲーム機にちなむ映画「スペースインベーダー」、「ビデオクレイズ」、「キング・オブ・アーケード」も上映され、フリッパーピンボールに関するセミナーなども開かれ、ギネスの世界記録に挑戦する、さまざまなゲームプレイも行なわれた。 11.フィリピンの首都、マニラで2つ目の大型カジノ、「シティ・オブ・ドリームズ・マニラ」が完成、12月14日のソフトオープンに続き、2月8日に正式オープンした。中国人カジノ王と言われる、ローレンス・ホー氏のメルコ・クラウン・エンタテインメント社と、フィリピンでショッピングモールを展開するヘンリー・サイ氏の共同プロジェクトとして実現したもので、約13億米ドル投資して建設された。6棟からなるホテル棟には、「クラウン・タワー」、「ノブ」、「ハイアット」と3つの高級ホテル(計981室)があり、米国ドリームワークス社による教育エンタテインメント施設「ドリームプレイ」(今四半期中に完成予定)もある。マカオでのカジノ運営をしているメルコ・クラウン社が、初めてマニラに進出する例として注目される。マニラの大型カジノは13年にオープンしたブルームベリー社「ソレア」、16年のユニバーサル「マニラベイリゾート」と続く予定。 12.米国カジノ運営大手、シーザース・エンターテインメント社(本社ラスベガス)による破産申請手続きは1月28日、イリノイ州シカゴにある連邦破産裁判所のベンジャミン・ゴールダー判事の下で進められることが決まった。同社は1月15日、事業運営子会社のシーザース・エンテインメント・オペレーティング社について連邦破産法チャプターイレブン(第11条)に基づく民事再生開始の申請をしたが、その直前にローン債権企業などの債権者たちがデラウェア州にある連邦裁判所に強制的に破産手続きを進めるよう求める申請をしていた。デラウェア州にある連邦地裁のケビン・グロス判事はこのほど、デラウェア州での再生手続きを認めず、シカゴで行なうよう決定した。訴訟手続きが日本と異なるため理解し難いが、チャプターイレブンに伴う資産の移動などが予想されており、債務者と債権者とが対立し、駆け引きが展開されているため。営業は継続中。 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。Copyright ©Amusement Press Inc. 2015 |