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米国任天堂、アルペックス社との家庭用特許訴訟で侵害の評決を受ける。タイトーは32ビットシステム基板を発表した。SNKは「ネオジオCD」の展示会を開いた。コナミは「東京テクニカルセンター」(座間市)の完成を関係者に披露した。(1994年9月15日号)
「説明会」巡りシグマと本紙で質疑の応酬。ナムコが任天堂と契約、「ギャラクシアン」など「ファミコン」用ゲームソフトを製造販売へ。タイトー「ハイテクプラザ」など4社が新形態のロケを開発中。八千代電器、日本半導体販売が2度目の不渡りを出した。(1984年9月15日号) 【ニユースダイジェスト】 1.警察庁が風俗営業者などに作成・備え付けを義務化している「従業員名簿」に、約30年前の風営法改正以来、本籍や国籍を記載するようにしてきたことについて、人権に配慮した行政事務を目指すという政府の取り組みに逆行していることがやっと分かり、同庁・保安課は8月22日、広く意見を募るパブリックコメントの手続きを開始、施行内閣府令(旧総理府令)の改正手続きに入った。新風営法第36条に基づき内閣府令第20条で規定している従業員名簿の「本籍(外国人については国籍)」欄を削除するもので、具体的な内閣府令の改正原案は警察庁のウェッブサイトで示されている。意見はインターネット、郵送、ファックスのいずれかで9月20日まで受け付け、改正案を詰める予定。従業員名簿は「ゲームセンター」などの風俗営業だけでなく、店舗型と無店舗型の性風俗特殊営業、深夜飲食店の営業者にも広く義務化されており、違反して、作成または必要な記載をしなかった、または記録を保存しなかった場合、百万円以下の罰金が科せられることになっている。10月17日続報=改正内閣府令は10月17日に公布、施行された。 2.セガサミーホールディングスは8月29日、中間期(4-9月)の業績予想を売上高1,570億円(5月の前回予想では1,600億円)、経常利益30億円(80億円の赤字)、中間損失15億円(70億円の赤字)に修正した。同社によると、遊技機販売台数はパチスロが9万2千台(前回予想は11万4千台)、パチンコが9万2千台(5万8千台)になる見込みで、業務用機器、家庭用ゲームソフトも売上高は前回予想を下回る見込みになった。しかし、営業費用の減少などにより、営業利益、経常利益、中間利益とも前回予想を上回る見込みになった。子会社のフェニックスリゾートが運営する「フェニックス・シーガイア・リゾート」の「オーシャンドーム」解体に伴う特別損失の発生を将来的に見込んでいるが、中間利益は前回予想を上回る見込み。通期(15年3月期)業績予想は、主力製品の販売を9月以降の年度後半に計画しているので、現段階では予想を修正しないとしている。 3.貨幣処理機器製造の日本金銭機械(JCM、本社大阪市平野区西脇)は8月1日、ゲーミング(賭博)市場向けプリンター機器製造の米国フューチャーロジック社(カリフォルニア州グレンデール)を約74億円で買収することで合意した、と発表した。JCMが米国子会社(JCMアメリカ社)を通じて、フューチャーロジック社の親会社(FLアクィジションHD)と合意したもので、29日までに手続きを完了する予定。スロットマシンなどを使用するカジノ市場では、硬貨払い出し方式から、プリンターで印字されたチケットの払い出し方式(TITO=チケットイン・チケットアウト)に、大きく流れが変わって来ており、JCMでは紙幣識別機だけでなくプリンターもラインに加えることにより、世界規模でのサービスとサポートをすることが可能になった。JCMは1955年設立、電子式金銭登録機を振出しに、紙幣識別機で事業を広げ、主として遊技場向け紙幣処理機からカジノ向け貨幣処理機に幅を広げてきた。 4.中国浙江省杭州市で「悪魔研究所」と称する団体が6月ごろから、世界最恐のお化け屋敷「慈急病院」を巡回公演して、「富士急ハイランド」(山梨県富士吉田市)が開発した戦慄迷宮シリーズのアトラクション「慈急総合病院」の知的所有権を侵害していることが判明、これに対して富士急は中国での法的手続きを進めていることが分かった。富士急が明らかにした。富士急によると、富士急は「慈急総合病院」に関するあらゆる知的所有権を所有しており、また杭州の「悪魔研究所」巡回公演とは一切関係なく、いかなる形でも許諾していないとした上で、6月に警告書を送り、同社と提携しているかのような宣伝を訂正するよう申し入れていた。また杭州市工商行政管理局にこれらの事実を通報していたところ、このほど「悪魔研究所」の責任者に対し違法行為の停止および275,100人民元(約450万円)の過料支払いを内容とする行政処分が行なわれた。杭州工商当局は、無許可営業と虚偽宣伝の事実から、厳しく処分したと見られている。 5.カプコンがコーエーテクモゲームス(コーエイテクモHDの子会社、略称コーテクゲームス)を相手どって大阪地裁に特許侵害訴訟を起こしていることが分かった。8月26日に第一回口頭弁論が開かれて表面化したもので、双方とも主力事業に関する重大な訴訟にもかかわらず、これまでなにも発表していない。裁判所記者クラブが掴んだ情報などによると、カプコンが02年に取得した特許を、コーテクゲームスが04年発売の「戦国無双」など49タイトルの家庭用(PS2用)ゲームソフトで無断使用したとして、うち40タイトルの販売差し止めと、合計約9億8千万円の損害賠償を求めている。この特許は、別のゲームソフトと組み合わせて、新たなキャラクターやシナリオを追加することができる機能や、相手のキャラクターなどの存在を振動で知らせる機能などをカバーしているもようだが、特許番号などは公表されていない。コーテクゲームスは特許を侵害していない、として全面的に争う姿勢。 6.滋賀県野洲市小篠原のスーパー「アル・プラザ野洲」内のゲーム場で8月初めごろ、中学生らが店の機械を蹴りつけたとして、少年たちの後姿を撮った写真と、反省を求める文書を店内に掲示したところ、それがネット上に投稿され、17日に市教委職員がネット上で発見、21日に市議会に報告され、事情を説明しに来た、ゲーム場のオペレーター「ユーイング」の幹部に抗議したことが分かった。文書には、「8/4、16時ごろ、店内の機械(スイートランド)を蹴りつけ、警報を鳴らした少年たちへ」として、少年たちの「暴行により機械が停止するなど、機会の損失があった」と指摘、「髪を汚い色に染めて虚勢を張って、一人じゃ何もできないから群れを作って」迷惑であり、「もしあなた方に少しでも常識と良心があるのなら、この文面を見て自身を反省し」謝罪しなさいと言うもの。店側は損傷がないのに修理費がかかったと嘘の指摘をした点で謝罪、すでに掲示も撤去した。さて、店側の対応はどこが間違っているのか。むしろ少年たちを指導、矯正するという観点からすると、市教委などの対応に間違いがありそうな気がするが。 7.AOUはこのほど、音楽ゲームメーカー4社の協力を得て、全国規模での音楽ゲーム大会「天下一音ゲ祭り-全国一斉認定大会」を開催すると発表した。それによると、店舗活性推進委員会(湯之前輝寿委員長)がイベントとして企画するもので、ゲーム場での予選を経て、12月下旬に予定しているブロック決勝へと進める。協力するメーカーと使用されるゲーム機は、タイトー「グルーヴコースターEX」、コナミデジタルエンタテインメント「ユビート・ソーサー・フルフィル」、セガ社「マイマイ・オレンジ」、バンダイナムコゲームス「太鼓の達人キミドリver.」で、各社1台ずつ使用される。人気コンポーザーによる新規書下ろしを含む楽曲が、AOU加盟各地のオペレーター団体所属のオペレーターのゲーム場に先行配信され、これを課題曲として、11月23日にゲーム場で店舗予選大会が開催される予定。大会用楽曲は4社各社の新曲と既存曲を合わせ、1機種当たり7曲の新曲が加わることになる。大会参加者はAOUのウェッブサイトを通じて参加申し込みをするとのこと。 8.米国ネバダ州ラスベガスの大通り(通称ストリップ)の北端に8月23日の深夜、新たなカジノホテル、「SLSラスベガス」(1,620室)がオープンした。実は1952年開業の有名な老舗ホテル「サハラ」が11年5月に閉鎖、同9月までに売却され、99年に導入されたローラーコースターの「スピード―ザ・ライド」も売却・撤去されたもので、その不動産を現オーナーのSBEエンタテインメント社(サム・ナザリァン会長)が07年3月に買い取り、13年2月から4億千5百万ドルかけた大規模な改装工事に入っていた。ファッション性の強いブティック、レストランなどが入っている。大通り北側の老舗カジノホテルでは、58年開業の「スターダスト」(1,552室)も06年に閉鎖、07年に解体され、長らくそのままになっていたが、これをマレーシアに拠点を持つゲンティング・グループ社が13年3月に買い取り、中国をテーマにした巨大な「リゾーツ・ワールド・ラスベガス」(3,500室)の建設を進めている。ゲンティング社のラスベガス進出はこれが初めてとなる。 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。Copyright ©Amusement Press Inc. 2014 |