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ナムコは米国ゲーム場オペレーション部門を「サイバーテイメント」に統合。AOUの新会長に入江昭造栃木県協会長を選出、梅原靖三会長は名誉顧問に。ジャレコは業務用32ビット基板「メガシステム」を発表した。東京おもちゃショーで家庭用32ビット機が出揃った。(1994年8月1日号)
スロットマシンで子どもが遊んでどこが健全か、風営法改正案を審議する参議院委員会で矛盾続出。NAOは法案可決を前提に改組を検討。米国WCIは子会社アタリ社の家庭用部門をジャック・トラミエル氏に売却した。タイトーは新作展で「キックスタート」など披露した。(1984年8月1日号) 【ニユースダイジェスト】 1.450億円投資した「ハリー・ポッターの魔法の世界」が大阪のユニバーサルスタジオ・ジャパン(経営はUSJ)に完成、7月15日にオープンしたが、その一週間前の7月8日、米国フロリダ州オーランドにあるユニバーサルスタジオ・フロリダで「ハリー・ポッターの魔法の世界-ダイアゴン横丁」が正式オープン、話題となっている。「ハリー・ポッターのテーマパーク」は最初、ユニバーサル・オーランド・リゾーツ社とワーナーブラザーズ社の共同開発により「ユニバーサル・オーランド・リゾーツ」内「アイランズ・オブ・アドベンチャー」に10年6月完成、ホグワーツ城とローラーコースターなどのアトラクションにより話題を集めた。続いて2期工事として「ユニバーサルスタジオ・フロリダ」に、3D映像を用いたローラーコースター「ハリー・ポッターとグリンゴッツからの脱出」などのアトラクションを追加、完成させたもの。大阪のUSJも4K映像を採用したアトラクションなどを特徴としている。また「ユニバーサルスタジオ・ハリウッド」にも「ハリー・ポッターのテーマパーク」が16年にも完成する予定。 2.富士急行は7月18日、絶叫型遊園施設で知られる「富士急ハイランド」(山梨県富士吉田市)にフライト映像シミュレーター「富士飛行社」を、また「さがみ湖リゾートプレジャーフォレスト」(神奈川県相模市)に絶叫ライド「大空天国」をそれぞれオープンする。いずれも絶叫型遊園施設で、「富士飛行社」は半球体構造になった直径20mの巨大スクリーンの下で、精密な動きをする座席部分が、富士山周辺を飛び回るフライト映像と連動、乗客は富士山周辺の飛行を楽しむことができる。富士山は13年6月に世界文化遺産に登録されており、富士急ならではの楽しみ方として実現した。「大空天国」は巨大ブランコ構造で、16人乗り2台の座席部分が最高速度毎時80㎞で、交互にスィングするライドで、乗客は大空に向かって放り投げられるような恐怖と、爽快感を味わうことができる。最大角度は115度で、さがみ湖の最も高い標高370メートルの山頂に設置された。同社では「富士急ハイランド」に話題の遊園施設を新設してきたか、設置場所が限界に近づいたため、さがみ湖に設置したとのこと。 3.米国の遊園地経営大手、シックスフラッグス・エンタテインメント社(本社米国テキサス州)は6月23日、中国の不動産を開発するリバーサイド・インベストメント社(本社カナダ)とともに、今後10年間に、中国で「シックスフラッグス」のブランドでテーマパークを建設、展開していくと発表した。今年で設立53年になるシックスフラックズ社は、米国、カナダ、メキシコに計18ヵ所の遊園地をチェーン展開しており、中国でもこのブランドで遊園地を積極的に展開する計画だが、具体的な計画内容は不明。一方、中国情報筋によると、遊園地やテーマパークは米国で4百ヵ所しかないにもかかわらず、中国では黒竜江省ハルビンに「ポセイドン海洋王国」を計画するなど2千ヵ所以上も建設中であり、しかも内容に問題のあるケースが多いと指摘されている。中国で遊園地やテーマパークを建設するには中国政府の許可が必要だが、13年から投資規模が50億元(約800億円)未満なら地方政府の許可で済むことになったため、現在建設ラッシュが続いているが、バブル崩壊の危機も近いとする見方もある。 4.イオンファンタジーは7月2日、今年度第1・四半期(3-5月期)決算を発表、売上高は0.2%増の114億2千5百万円と微増だが、経常利益は14%増の4億7千9百万円、純利益は24%増の1億8千4百万円と利益を伸ばした。国内でイオン系3店をオープン、327店になったほか、グループ外への出店(7月スマーク伊勢崎、8月東京スカイツリータウン)も決定した。海外では中国2店増、マレーシア3店増、タイ1店増など東南アジアで6店増加し、計121店になった(いずれもFCなど含む)。なお5月にイオンファンタジーフィリピンを設立した。店舗増に加え、ゲーム機の海外調達、ブランディング推進の戦略サイクルで圧倒的コスト優先と差別化を推進し、しかも消費増税を吸収して、増益を確保したとしている。地域別では国内の売上高が4%減の104億円、営業利益が23%増の5億円、海外の売上高が2倍強の9億円、営業損失が4割減の5千万円となっている。 5.米国のMGTキャピタル・インベストメント社は7月8日、子会社のMGTゲーミング社が、ユニバーサルエンターテインメントの米国子会社であるアルゼゲーミング・アメリカ社に対する特許侵害訴訟に集中する、と発表した。MGTゲーミング社は12年11月、(下3桁が)088と554の特許を侵害されたとして、シーザース・エンタテインメント社、MGMリゾーツ・インターナショナル社、WSMゲーミング社、ペン・ナショナル・ゲーミング社、アルゼゲーミング・アメリカ社の5社を相手取って、ミシシッピー州南部にある連邦地裁に訴えを起こした。訴訟地変更などを申請した被告会社に対して、連邦地裁のリーブス判事は13年10月、申請を棄却した。被告会社のうち少なくともWSMゲーミング社とは和解して、訴訟を取り下げていることが判明した。MGTゲーミング社は残るアルゼゲーミング社に対する訴訟手続きに資源を集中する姿勢を強調、アルゼゲーミング社の製品「パラダイスフィッシング」、「アマゾンフィッシング」により特許侵害されていると説明している。 6.オ-ストラリアのシドニーに本社を持つ世界的なゲーミング機(賭博機)メーカー、アリストクラート・レジャー社は7月6日、同業で米国のビデオゲーミング・テクノロジーズ(VGT、本社テネシー州フランクリン)社を12億8千万ドルで買い取ることで同社と合意したと発表した。アリストクラート社は米国のカジノ市場の40%を占める先住民族保護地区でのカジノで30%を占めるほど急成長しており、先住民カジノ向けを含むゲーミング機を年間2億3千6百万ドル(13年12月期)も製造、販売しているVGT社買収によりさらに勢いを増す、と見られている。アリストクラート社はマカオを含むアジア市場でも50%以上のシェアを占める世界的なメーカーであり、日本では日本法人のアリストクラートテクノロジーズを通じて、風営7号機のパチスロ機分野に進出している。ゲーミング機メーカーは世界最大のIGT社を含め、市場争いでもある、企業の合併・買収(M&A)を繰り広げている。 7.米国東海岸の各州で問題になっている新形態の違法賭博場「スウィープステイクス・カフェ」に対して、西海岸のカリフォルニア州でも6月5日、サクラメントカウンティで違法賭博営業をしていた「シルク&スター」を摘発、いよいよ西海岸でも取り締まりが厳しくなりつつある、と話題になっている。「シルク&スター」はマッサージパーラー、ドーナッツ屋、酒屋などの並ぶ商業施設の一角にあり、中に入ると「ロビンフッド」、「ミスターミリオネア」などの名のTVカードゲーム機があり、客が一回2ドルの賭け金で賭博をしている。こうした店ではインターネットを利用するための設備もあるが、来る客の大半はもっぱら賭博が目的だ。フロリダ州など東海岸の各州では新たに州法を制定し、こうした違法営業を取り締まろうとしてきたが、賭博に関係のないアミューズメントの機械と賭博を目的とする賭博機の区別のできない人が多く、対策が難航しているのが実態。カリフォルニア州では6月下旬に州議会で対策を練ることが決まったが、州裁判所の判断も参考にせねばならず、この難問を解いて、賭博営業を阻止できるか注目されている。 8.世界的な娯楽施設を展開している英国マーリン・エンタテインメンツ社は6月30日、その娯楽施設のひとつ、ブロック玩具「レゴ」に基づくテーマパーク「レゴランドジャパン」を日本で初めて、名古屋市港区に開設することが決まったと発表した。12年6月、東京・台場に出来た小規模な室内型「レゴランド・ディスカバリーセンター」と異なり、大規模な屋外型。現在米国カリフォルニア州、フロリダ州など5ヵ国6ヵ所にある「レゴランド」と同形式だが、その中ではデンマークのそれと同様規模は最小となる。マーリン社は11年11月に、日本では名古屋が最適との結論を出し、名古屋市と協議していた。具体的には名古屋港の金城埠頭にある9.3haの広場にアトラクション、ショー、4Dシアターなどを設けレゴの世界を体験できるようにする。周辺に駐車場が用意され、ホテル、ショッピングなどの複合施設も計画されている。この日、名古屋市の河村たかし市長とマーリン社の幹部が正式に協定し、17年春開業を目指して建設を開始することになった。 9.ワールドカップ2014でウルグアイの選手、FWルイス・スアレスが6月24日のイタリア戦でDFジョルジョ・キエッリー選手の肩に噛みついたとして処分を受けた。これをきっかけに思わぬ現象が起こった。スアレス選手の歯をむき出した、怒鳴り顔の写真を大きく引き伸ばした大きな広告板(ビルボード)がブラジルに多数設けられていて、事件後はこの広告板を背景に、噛みつかれる真似をして写真を撮るという、予想外の現象が起こることになったのだ。AFP通信によると、特にリオデジャネイロのコパカバーナ海岸にある広告板の前には、写真を撮るための順番を待つ長い列が出来た。この広告主であるアディダス社はプレスレリースを出して困惑を表明、「スアレス選手の行為を大目に見るつもりはないが、大会開催中であり(中止するとか)なんらかの処置を講じることもできない」としている。話題の人物、有名な観光地などを記念写真の背景に使う例はよくある。また例えばローマのとある教会の「真実の口」から、これをモデルに業務用占い機が生まれるなど、いろんな複製物が世界各地にある。 10.コナミは7月3日、本社とコンテンツ子会社の役員人事異動を発表、コナミデジタルエンタテインメントの田中富美明社長は退任、親会社コナミの取締役にとどまり、親会社コナミの上月拓也社長がコナミデジタルエンタテインメントの社長を兼務することになった。ゲームコンテンツ部門の強化を目的にしたものとみられている。コナミデジタルエンタテインメントの社長を兼務する上月拓也コナミ社長は、創業者の上月景正コナミ会長の二男で、95年に日大文理中退、米国コナミ(KCE)に入社し、97年副社長、01年社長、02年から会長。コナミでは09年に取締役、11年に代表取締役、12年6月から社長。兵庫県出身、43歳。 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。Copyright ©Amusement Press Inc. 2014 |