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SNKはCD-ROMドライブ付き家庭用コンソール「ネオジオCD」の9月発売を発表した。セガ社は32ビット家庭用コンソール「サターン」の11月発売を発表した。NECは32ビット「FX」の同月発売を発表した。真鍋正ナムコ副会長のお別れ会が開かれた。(1994年7月15日号)
風営法改正案は4日間審議され、一部修正、付帯決議付きで衆議院を通過したが、法案の矛盾点も明らかになった。福岡県警はゲーム機使用の常習賭博容疑で、NAO理事を逮捕した。米国のゲーム機協会、AGMAの働き掛けで、連邦議会にコピー対策法が上程された。(1984年7月15日号) 【ニユースダイジェスト】 1.遊園地関係の国際的な業者協会である米国IAAPAの東南アジア向け展示会、「エイシァン・アトラクション・エキスポ」(AAE)が6月18-20日、中国・北京のコンベンションセンター(国家会議中心)で開催され、33ヵ国から325社(前年は286社)が出展、約9,000人(5,400人)が登録入場した。うちバイヤーは6,500人(3,600人)で倍近くに増加した。日本からはバンダイナムコゲームスが大きい小間を構え、一連の業務用TVゲーム機などを紹介した。岡本製作所は同社扱いの遊園施設を幅広く紹介した。米国S&Sワールドワイド社と親会社の三精テクノロジーズは合同で「4Dフリースピンコースター」など披露した。中国を拠点にするワーラップ(華立)、UNIS(世宇)、ニットーファン(日東)や、カナダのトリオテック社なども出展した。東南アジア諸国で近年、遊園施設やゲーム機の需要が増大していることを反映する展示会となった。15年は香港、16年は上海で開催することが決まっている。 2.米国テーマエンタテインメントアソシエーション(TEA)と経済調査のAECOMは6月上旬、入場者数を基準とする2013年の「上位25の世界のテーマパーク」を発表した。10位以内のテーマパークと入場者数は次のとおりで、日本から3ヵ所も入っており、しっかり根付いていることを示した。1位はウォルトディズニーワールド(WDW)の「マジックキングダム」1,858万人、2位は「東京ディズニーランド」1,721万人、3位はロサンゼルス郊外の「ディズニーランド」1,620万人。4位は「東京ディズニーシー」1,408万人、5位はWDW「エプコットセンター」1,122万人、6位は「ディズニーランド・パリ」1,043万人、7位はWDW「アニマルキングダム」1,019万人、8位はWDW「ハリウッドスタジオ」1,011万人、9位は大阪の「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」1,010万人、10位はロサンゼルス郊外の「カリフォルニアアドベンチャー」851万人。日本の「ナガシマスパガーデン」は584万人で18位、「横浜・八景島」は414万人で25位だった。分類・統計方法は旧AB紙調べに準じている。 3.イタリアに本社があるザンペルラ社がニュージャージー州にある米国子会社とともに13年11月、その製品を無断コピーされたとして中国の大手業者2社を訴えていた訴訟で、フロリダ州中部地区を担当する米国連邦地裁は6月19日までに、訴えを認め2社に対して、コピー品並びに紛らわしい遊園設備を販売してはならない、とする永久禁止命令を出した。コピーされたのはザンペルラ社の「ディスクオー」、「モトコースター」など5機種の回転式遊園設備。コピー製品を販売していたとして訴えられたのは、北京にあるベージン・シバオライ・アミューズメント・イクイップメント(北京実宝来遊楽設備)と広東省広州にあるツォンサン・ゴールデンドラゴン・アミューズメント・イクイップメント(中山市金龍遊楽設備)。根拠となった法令と違反行為は連邦法の不正競争、特許侵害、州法の詐欺罪。ザンペルラ社は遊園設備のほかアーケードゲーム機も製造している。中国の2社もTVゲーム機、乗物機など幅広く扱っている。 4.長崎県佐世保市にあるテーマパーク「ハウステンボス」で7月5日から、「ゲーム王国」というイベントが展開される。これは①3Dプロジェクションマッピングによる幅53m×高さ11mの巨大なスクリーンを使った「太鼓の達人」、②業務用と家庭用のTVゲームを集めた「ゲームミュージアム」、③描いた魚が巨大水槽で泳ぎだす「お絵かき水族館」などのアトラクションで構成されるもので、入場無料だが多くは有料制。「ゲームミュージアム」では、ゲームから生まれたキャラクターと遊ぶ「キャラクタースタジオ」、VRゲームなどを試す「ゲームフューチャー」、そして「UFOゲーム喫茶&懐かしのゲームセンター」が設けられる。うち最後のゲームセンターには「スペースインベーダー」、「マリオブラザーズ」、「ゼビウス」、「アフターバーナー」などの業務用TVゲーム機約20種類が設置され、1回百円でプレイできる。家庭用はハドソン「ボンバーマン」などファミコン用ゲームソフトから「Xbox」用「Haro」まで用意し、一部試用することができるとのこと。 5.米国サンフランシスコがある「ベイエリア」の3番目に大きい都市、オークランドで、1930年代から今日までピンボールを禁止している条例が生きていることが分かり、解禁し、ピンボールでプレイしても犯罪とならないようにする手続きに入った。地元紙が報道し、話題になっている。この条例は、主要部品であり賭博機と区別されることになったフリッパーがまだなかった時代に、賭博に使用するピンボールプレイを禁じたもので、そうした都市は全米で数千にも上るが、フリッパーが40年代後半から出回り、主流となるのに伴い、70年代までにほとんどすべての都市で解禁されたが、オークランドでは80年間残っていたもの。ただしフリッパーのないピンボール、つまりビンゴピンボールは50-70年代に出てきて連邦法で製造販売が禁止され、各州でオペレーションも取締りの対象になった。これら賭博用のビンゴピンボールとスロットマシン、近年ではTVゲーミング機といった機械に対しても、この条例は有効なので、その調整に入ったとのこと。 6.マレーシアを本拠とするカジノ運営会社、ゲンティング・グループ社が、米国ラスベガスに進出、カジノホテルと商業施設、テーマパークを含む大型リゾート「リゾーツ・ワールド・ラスベガス」を建設中で、5月下旬にネバダ州賭博委員会の予備的許可を受けており、工事を進めることになった(ただしカジノ運営には本許可が必要になる)。4つほどの段階を経てオープンすることになるが、2-3年後にはほぼ全面完成する見通し。用地はラスベガス大通りに面した旧スターダストカジノホテル跡地と周辺の土地16,300㎡。3,000室のカジノホテルには、30のレストランと、小売店など商業施設、4,000席の劇場が付属し、これに高さ205mのタワー、巨大な水族館、ユニバーサルスタジオのようなスタジオツアー型のテーマパークを建設する計画だ。ゲンティング・グループはマレーシアで唯一のカジノ運営会社であるほか、シンガポール、フィリピン(AGIと共同)、香港(クルージング用)、英国、米国ニューヨーク市でも実績を積み重ねている。 7.カジノを中心とした統合型リゾート(IR=「投資家向け広報」とは異なり、「統合型リゾート」という意味)施設を推進する「特定複合型観光施設区域の整備の推進に関する法律案」は2013年12月、自民、公明、維新各党の議員が共同で衆議院に提出した後、1月24日に内閣委員会に付託されたままになっていたが、第185国会が6月22日に閉会する直前に、継続審議への手続きを進めた。17日に内閣委員会理事会が、18日に同法案の審議入りを決め、18日に細田博之自民党幹事長代理(IR議運会長)が提案理由を説明、各党から議員が質問、提案者が答弁した(この議事録画はインターネットで視聴することができる)。当初自民党は会期内に衆議院で採決する意向だったが、与党内に慎重論が強いため採決は先送りし、継続審議の手続きをした。共同提出者の細田議員も「国民不安も大きく、丁寧に議論を深めていくことが大事だ」と述べている。この法案には青少年への悪影響、治安の悪化などが懸念されており、日本弁護士連合会などは早くも反対の意見書を提出している。 8.ドイツの遊技機メーカー協会、VDAIは13年1月に続いてまたもや15年1月、デュッセルドルフで開催する予定だった「IMA」の開催を中止することをこのほど決めた。ドイツ連邦を構成する16の各州連合(都市国家を含む)が、射幸遊技機を設置営業する射幸遊技場に対し、大変厳しく機械を規制する、「ゲーム・オブ・チャンス(射幸遊技機)協定」(施行2012年)に続き、同様の運営規則が14年11月から15年1月の間に厳しい内容で決まる見通しになったのに加えて、税法上も税率増に加え、課税範囲が広がる予定で、とても展示会を開いているどころではない、というのが理由。13年1月開催予定だったIMAに続き2度目となる。EU(欧州連合)内でドイツと同様の射幸遊技場を認めているスペイン、英国、イタリア、オランダなどでも将来こうした規制強化が検討される可能性があり、大きな話題となっている。賭博性のないアミューズメントゲーム機器は射幸遊技場に付設されて形で運営される脇役にすぎず、規制されていない。 9.タイトーは6月25日、同社の一部のゲーム場で、メダルの貸し出し用としてクレジットカード決済を導入したと発表した。使用できるクレジットカードはVISA、マスター、アメリカンエキスプレス、ダイナーズクラブ、JCB、銀聯など大手カード8種類で、「タイトーステーション」新宿南口ゲームワールド店、新宿東口店、渋谷店、浅草店(予定)、小田原店、豊橋店の6店で、6月20日から開始しており、さらに拡大するする見込み。また、「タイトーステーション」新宿南口ゲームワールド店、福岡天神店ではセブン銀行ATMを使用できるようにしている。タイトーでは、客の利便性を向上するのが目的としており、特に海外から旅行で日本に来る客に、容易に楽しめるように配慮した、と説明している。 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。Copyright ©Amusement Press Inc. 2014 |