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エレメカゲーム機のトップメーカー、関西精機製作所が業務を閉じた。韓国ソウル地検が日本のメーカーによる告訴を受け、カプコン「ストⅡダッシュ」など多数コピーしたJK、新星電子を摘発した。カプコンは6月完成予定の本社近くに開発センタービルの建設を計画中だ。(1994年3月1日号)
タイトーを設立したミハイル・コーガン社長(64歳)が米国ロサンゼルスで心臓病のため死去した。米国バリー社が電子回路フリッパー特許訴訟で勝訴した。英国「ロケーション」誌が休刊になった。JOUとNAOは連名で、ゲーム場の「ポルノボックス」追放を訴えた。(1984年3月1日号) 【ニユースダイジェスト】 1.欧州最大のAMショーである英国EAG14(1月21-23、ロンドン・エクセル展示場)には5,460人の業者が登録入場し、うち30%は英国以外の62ヵ国からだった。日本から例年どおりセガ社(セガ・アミューズメンツ・ヨーロッパ社)とバンダイナムコゲームス(ナムコヨーロッパ社)がそれぞれ最大小間で出展、欧州、中東などのAMゲーム需要に応えた。出品内容はいずれも数は多いが、昨年11月の米国IAAPAショーの内容を超えるものは少なかった。セガ社は「トランスフォーマーズ・ヒューマンアライアンス」、「プランツvsゾンビズ・ザ・ラストスタンド」、中国ワーラップ社「ストームレーサーG」など、バンダイナムコは「マッハストーム」、「スーパー・アルペンレーサー」、「マリオカート・アーケードGPDX」などと、ロースリルズ社「バットマン」、「エイリアンズ・アルマゲドン」を展示した。新作はアンダミロ社「バンプゼロ」、ステップ・エボリューションズ社「リレイブ・プラス」ぐらい。チェコのエルサコ・コリン社が「パノラマチック・レーシング・シミュレーター」(3画面、座席可動式)を出品した。エレクトロコイン社の小間ではスターン社フリッパーが紹介された。 2.バンダイナムコHDは2月5日、4-12月期(第3・四半期までの9ヵ月)決算を発表、売上高は5%増の3,681億2千6百万円、経常利益は1%増の456億9千6百万円、純利益は6%増の297億2百万円と、増収増益を保持した。部門別では(1億円以下切り捨て)、トイホビーの売上高が6%増の1,365億円、営業利益は7%減の116億円、コンテンツ(業務用、家庭用などのゲームソフト)の売上高は7%増の1,977億円、営業利益は5%増の325億円、ゲーム場の売上高は2%減の430億円、営業損失は6億円(前年同期は9億円の利益)、その他の売上高は4%増の203億円、営業利益は10%減の15億円。コンテンツ売上高のうち業務用は494億円、家庭用は594億円。ゲーム場のうち直営は国内225、北米20、欧州10、アジア8の計263店。14年3月期業績予想は売上高4,850億円、経常利益465億円、最終利益255億円(11月の前回予想では290億円)と最終利益だけ下方修正した。 3.バンダイナムコホールディングスは2月5日、主なグループ会社の役員人事を発表、バンダイナムコゲームスの萩原仁(はぎわら・ひとし)常務がナムコの社長に4月1日付で就任、橘正裕社長は代表権のない会長に昇格する予定になった。また持株会社のバンダイナムコホールディングスで、萩原氏は4月1日付で執行役員となり、6月の株主総会を経て非常勤取締役となり、橘氏は非常勤取締役を退任する。萩原仁氏は92年神奈川大第二経卒、78年に旧ナムコ入社、05年執行役員、06年バンダイナムコゲームスで執行役員AMカンパニーバイスプレジデント・AM編成局長、09年に上席執行役員AM事業本部長、11年取締役同、13年4月から常務。神奈川県出身、54歳。バンダイナムコゲームスでは非常勤取締役にとどまる。 4.セガサミーホールディングスは2月7日、4-12月(第3・四半期までの9ヵ月)決算を発表、売上高は47%増の3,039億6千百万円、経常利益は480%増の491億7千5百万円、純利益は443億2千9百万円(前年同期は30億6千7百万円)と増収増益で回復基調だった。部門別では、遊技機の売上高が116%増の1,603億6千4百万円、営業利益が542%増の500億4千5百万円、業務用AM機器の売上高が5%減の315億7千百万円、営業損失が2億7千5百万円(前年同期は26億千5百万円の利益)、ゲーム場の売上高が1%増の324億千5百万円、営業損失が5千5百万円(9億8千4百万円の利益)、家庭用の売上高は20%増の729億3千4百万円、営業利益が437%増の27億8千百万円だった。ゲーム場は新設のセガエンタテインメントに統合したため施設数の集計方法が変わり、国内が4増3減の203店、海外が2店。ゲーム場の売上高は前年を下回る傾向が続いているため、オペレーターの投資意欲が抑制されているとしている。 5.コナミは2月6日、13年4-12月(第3・四半期までの9ヵ月)決算〔米国基準〕を発表、売上高は3%減の1,559億4千6百万円、営業利益は51%減の73億8千8百万円、株主帰属の純利益は43%減の50億5千5百万円と減収で大幅減益だった。部門別で、業務用、家庭用を含むデジタルエンタテインメントの売上高は11%減の716億円、営業利益は62%減の59億円、健康サービスの売上高は4%減の575億円、営業利益は57%減の9億円、カジノの売上高は34%増の223億円、営業利益は52%増の55億円、遊技機の売上高は42%増の50億円、営業損失は6億円(前年同期は9億円)だった。ソーシャル(ゲーム)コンテンツの展開が遅れたためなどの理由で、当初予想を下回る見通しになった。このため昨年5月に発表した14年3月期(通期)業績予想について、売上高2,100億円(前回予想は2,320億円)、営業利益100億円(270億円)、株主帰属の純利益65億円(155億円)と大幅に下方修正した。 6.スクウェア・エニックスHDは2月5日、4-12月期(第3・四半期までの9ヵ月)決算を発表、売上高は0.3%減の1,024億7千3百万円、経常利益は99億9千百万円(前年同期は42億百万円の赤字)、純利益は51億7千9百万円(57億4千5百万円の赤字)と黒字回復を確実にした。部門別では、デジタルエンタテインメント(家庭用、PC、スマートフォン用)の売上高が2%減の565億5千2百万円、営業利益は67億9千6百万円(3億9千2百万円の赤字)、アミューズメント(業務用ゲーム機、ゲーム場運営)の売上高は7%増の361億6千3百万円、営業利益は43億8千8百万円(3億千6百万円の赤字)、出版(コミック単行本、ゲーム雑誌)の売上高は14%減の75億4千9百万円、営業利益は19%減の16億6千5百万円、ライツその他(ライセンス料)の売上高は11%増の26億8千2百万円、営業利益は70%増の6億4千2百万円。業務用機器では8月の「LOVⅢ」、11月の「グルーヴコースター・アーケード」が好調だったとしている。 7.カプコンは2月7日、4-12月(第3・四半期までの9ヵ月)決算を発表、売上高は4%増の752億2千百万円、経常利益は8%減の92億5千百万円、純利益は10%減の59億5千7百万円と増収減益だった。部門別では、デジタルコンテンツ(家庭用、PC用ゲーム)の売上高が13%増の560億6千7百万円、営業利益が6%減の69億千9百万円、ゲーム場の売上高が3%減の79億4千9百万円、営業利益が2%減の12億4千2百万円、パチスロ部品と業務用の売上高は28%減の92億千3百万円、営業利益が34%減の24億5千万円、その他の売上高は3%増の19億9千百万円、営業利益が7%増の7億2千百万円だった。デジタルコンテンツは9月投入の3DS用「モンスターハンター4」が伸ばしたが、海外向けPS3/Xbox360「ロストプラネット3」などが苦戦した。モバイルゲームは軟調だった。ゲーム場は1増1減の34店。14年3月期業績予想は昨年5月以来変更していない。 8.ラウンドワンは2月10日、4-12月(第3・四半期までの9ヵ月)決算を発表、売上高は3%減の605億8千6百万円、経常利益は13%減の33億3千4百万円、純損失は144億2千百万円(前年同期は13億千6百万円の黒字)と、減収赤字だった。売上高はすべてアミューズメント施設によるものだか、その内訳はゲーム場が1%減の253億円、ボウリング場が8%減の195億円、スポッチャが4%増の75億円、カラオケが増減なしの60億円、その他が5%減の20億円。店舗は海外1増の計114店(うち海外3店)。同社は店舗資産を売却、賃貸借に切り替えるリースバックを積極的に推進しており、そのため将来売却予定の固定資産の帳簿価格との差額約33億円を減損損失に計上することになった。これに伴い、14年3月期の業績予想を売上高850億円、経常利益84億円は変わらないが、最終損失は160億円(5月の前回予想では75億円)と下方修正した。 9.アドアーズは2月12日、4-12月(第3・四半期までの9ヵ月)決算を発表、売上高は177億3千6百万円(前年同期単独決算では145億2千6百万円)、経常利益は11億2百万円(2億8千5百万円)、純利益は10億5千8百万円(4億5千6百万円)だった。前年は単独決算のため比較できないが、ゲーム場の売上高は127億円(122億円)、営業利益は11億円(7億円)、不動産の売上高は38億円(6億円)、営業利益は4億円(9百万円)、建築の売上高は11億円(15億円)、営業利益は4千万円(4千万円)、その他パチスロ周辺機器レンタルの売上高は2百万円(1千万円)、営業利益は16万円(6百万円)だった。ゲーム場は12月末までに9店閉鎖し59店になったが、その後も鶴見店A館を閉鎖しており58店となっている。ビデオゲームが苦戦、主力のメダルゲームに力を入れているが、既存店の前年比売上高は95%で、前年を割り込んでいる。 10.米国のウォルトディズニー社は2月5日、第1・四半期(10-12月)決算を発表、売上高は9%増の123億9百万ドル、営業利益は27%増の30億2千万ドル、純利益は33%増の18億4千万ドルと増収増益で固めた。部門別でメディアネットワークス(ケーブルTVなど)の売上高は4%増の52億ドル、営業利益は20%増の14億ドル、パークス&リゾーツの売上高は6%増の35億ドル、営業利益は16%増の6億ドル、スタジオエンタテインメント(映画娯楽)の売上高は23%増の18億ドル、営業利益は75%増の4億ドル、コンシューマプロダクツの売上高は11%増の11億円、営業利益は24%増の4億ドル、インタラクティブの売上高は38%増の4億ドル、営業利益は5千万ドル。映画娯楽では「アナと雪の女王」、「シュガー・ラッシュ」などが貢献した。テーマパークでは入場者の支出額が増え、入場料の引き上げもあって増収となった。全部門で増収増益になった。 11.東京ドームは2月7日、「東京ドームシティ」の「黄色いビル」内の約2,600㎡に宇宙をテーマにしたミュージアム「TeNQ(テンキュー)ミュージアム」を開設、7月上旬にオープンすると発表した。心打つ星空、圧倒する宇宙空間、最先端の科学などを楽しめる新しいエンタテインメント施設で、東京大学の総合研究博物館と提携、研究室の分室をミュージアム内に設置する。宮本英昭准教授ら研究チームによる最先端の研究成果を展示し、イベントなども企画する。メインのアトラクションは直径11メートルの円形スクリーンを、上から覗き込むようにして鑑賞するシアター空間「大型円形高解像度シアター」で、高精細な「4K」映像を駆使して、足元に広がる地球や他の惑星をリアルに眺めることができる。総事業費約14億円。年間35万人が訪れ、売上高は5億円を見込んでいる。 12.スターンピンボール社とジャージージャックピンボール社以外の米国フリッパーのメーカーは絶滅してしまったが、ここにきて家庭に設置して楽しむマニアが増えたため、中古AMゲーム機を扱ってきたシカゴゲーミング社(CGC)が今春にもフリッパーを追加生産することになった。CGC社が1月末に発表したもので、同社にはもともと広い工場があり、ウィリアムズ社「メディーバルマッドネス」(1997、当時価格は3千ドル)を、許諾を得て昨年10月にリバイバル品として千台ほど作ったところ、数時間で売り切れてしまったため、さらに追加生産することにしたもの(販売価格は8千ドル)。「メディーバルマッドネス」はヒット作が1万5千-2万台売れていた当時、4千台しか作られなかったほどの作品だが、ファンにはそこがまた魅力で、年を経て人気がいよいよ高まり、中古品でもイーベイで2万ドルの高値がつくほどになった。西海岸サンノゼの中古販売業者、プラネタリーピンボール社も注文を千台ほど抱えており、それにもCGC社は応じるとのこと。 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。Copyright ©Amusement Press Inc. 2014 |