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米国のCG技術導入で任天堂はシリコングラフィックス社と合意、ナムコはマジックエッジ社と提携した。神戸・六甲アイランドのAOIAに屋外遊園地「ダイナバーン」が完成した。カプコンは米国シカゴにエレメカ・アーケードゲーム機の製造拠点を計画している。(1993年10月1日号)
米国バリー社が米国セガ・エレクトロニクス社(旧グレムリン社)の買収を発表した。東洋娯楽機が米国に輸出する立ち席コースター「アストロコメット」の仮組み立てを披露した。辰巳電子の3画面「TX-1」がロケテストに出された。ジャクソンが不渡りを出し倒産した(1983年10月1日号) 【ニユースダイジェスト】 1.サノヤスホールディングスは9月12日、子会社のサノヤスライド(SR)がオーストラリアのメルボルンに建設されたものの、現在運転していない観覧車「メルボルンスター」(旧サザンスター)と土台の商業施設を、オランダの金融機関で現地事業会社のINGグループから4千5百万豪ドル(約40億円)で買い取り、7月末設立の現地子会社サノヤスライド・オーストラリア(グレーム・マニー社長)が運営を担当、12月に運転を再開することになったと発表した。これは「ロンドンアイ」式の観覧車で、直径110m、高さ117m(南米球で1位)で、サノヤスのキャビン(20人乗り、21台)が採用され、サノヤスが施工、08年に運転開始した。だが、回転軸に不具合が見つかり09年初めに運転を停止して大がかりな補修をし、その費用を巡る訴訟が起こされる一方、買い取りも打診されていた。サノヤスHDは造船部門の不振を補うため、実績のある観覧車の建設運営を海外へと広げることを決めた。 2.バンダイナムコゲームスは8月28-29日、東京(9月4日大阪、6日福岡)で新作展を開催、戦闘機シューティングゲーム機「マッハストーム」(12月出荷予定)を披露した。これは基本的に「戦場の絆」で使用したのと同じドーム型キャビネットを使用、プレイヤーがコックピット内に座ってエースパイロットとなり、戦闘機を操縦しながら機関砲を発砲、ミサイルを発射して迎撃するもので、マイアミなど5シーンある。リアルな立体スクリーン、ハリウッド映画のようなシーン、シンプルな操作、送風・振動などのギミックが特徴。外側からプレイヤーと画面のようすもよく見えるようにした。完成品OP価格228万円で、「戦場の絆」からの改造キットは1月出荷予定で、2段階用意されている。このほかメダルゲーム機「ワンピースガンガントレジャー」(同、4台セット、248万円)、クレーン機「クレナ2ジャック」(同、57万8千円)など紹介した。 3.セガ社は9月4日、東京(10日大阪、12日福岡)で新作展を開催、次世代業務用システム基板「Nu」(ニュー)を紹介し、同基板を使用した「初音ミク・プロジェクトディーヴァ・アーケード・フューチャートーン」(11月出荷予定)など披露した。「初音ミク」シリーズ最新作ではグラフィックを強化、タッチスライダー搭載して全体にレベルアップした。配信システム「ピーラスマルチ」用ゲームソフトの「デッド・オア・アライブ5アルティメイトアーケード」(今冬配信)は画面のみ披露。アークシステムワークスの「ギルティギア・イグザードサイン」(来春)はプレイ可能状態で出品した。そのほかカプコンメダルゲーム機の小型版「モンスターハンター・メダルハンティング・コンパクト」(3月)、シングルメダルゲーム機「レボリューション3パチスロ化物語」(11月)、米国生まれの景品取りゲーム「キーマスター」(12月)、子ども向け「遊育右脳教室うのチャレ」(未定)を実機で紹介した。 4.セガ社は9月4日、次世代業務用システム基板「Nu」(ニュー)の開発を発表、これを採用した第1作目のTVゲーム「初音ミク・プロジェクトディーヴァ・アーケード・フューチャートーン」を11月に出荷することも明らかにした。「Nu」はウィンドウズパソコンに基づく容易なアプリケーション開発と、「リングエッジ」、「リングワイド」で知られる「リング」シリーズのからの高い移植性を持つ開発環境を整えており、ネットワークインフラ「オールネット」に接続した通信機能(配信、課金)にも対応している。業務用では初めてマイクロソフト社(MS)の最新OS「ウィンドウズ8エンベッデッド・スタンダード」を採用するとともに、第3世代インテル社コアプロセッサをCPUに、エヌビディア社の最新ケプラーGPUなどを採用、従来のセガ社業務用基板の約2倍の性能を持つとされている。セガ社は新作展(9月4日、東京など)でも「Nu」を紹介した。 5.警察庁は8月27日付で風営法の「解釈基準」を一部変更、風俗7号営業(遊技場)の「遊技球等の数量に対応する金額」に消費税は含まれるのか、という点に関し「玉1個またはメダル1枚に関わる遊技料金に消費税を加算した額」と明示した。パチンコ業界は業界団体などを通じ、遊技料金を基準とする税抜交換を求めて要望してきたが、拒否された形になった。遊技機に付加されるものでも営業所の設備に該当し、遊技機の部品に含まれないものがある例も明示、遊技機の「前面ガラス板等」についても明示した。なお、風俗第4号営業(ダンスホール)に該当しない例に、「営利」の目的のない地方公共団体などによるダンス講座など、趣味やスポーツとしての、また健康増進のためのダンスの指導を明記した。これは都道府県警察からの質疑への回答を踏まえたものとしている。なお8号営業(ゲームセンター)については、字句の修正を除き、変更はなかった。 6.ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は9月9日、家庭用次世代ハードウェア「プレイステーション4」(PS4)を、国内で14年2月22日に4万1,979円(税別では39,980円)で発売すると正式発表した。日本向けゲームソフトが揃うのに時間がかかるとして、発売を北米(11月15日)、欧州・中南米(同29日)より約3ヵ月遅らせた。価格は当初5-6万円もして、伸び悩んだ「PS3」より大幅に下げた。「PS4」はこれまで以上に高い描写力と処理性能などのほか、ソーシャルとの融合、モバイル端末との連携を実現するのが特徴としている。またハンドヘルド端末の新型「PS Vita」Wi-Fiモデル(10月10日)、テレビで動画配信サービスを見ることができる「PS Vita TV」(11月14日)の発売も明らかにした。 7.米国フロリダ州で「インターネット・スウィープステークス・カフェ」という賭博TVゲーム営業をすべて封じ込めるはずの州法が4月に成立した結果、関係のないはずのファミリー・エンタテインメント・センター(FEC)まで規制を受けたり、訴えられたりしているが、休眠状態にあった伝統的なオペレーター団体、フロリダ・アミューズメントマシン・アソシエーション(FAMA)がやっと動き出し、再建総会を9月14日オーランドで開くことを8月31日に決め、結集を呼びかけている。同協会によると、この州法は、硬貨投入しかできない(紙幣やカードは使えない)、50台以上設置の義務付け、景品の価値制限(1回75セント以下)などにより、州内のオペレーターに意味なく打撃を与えるものであるとして反対する考え。だが「シニアアーケード」の協会、「フロリダ・アーケード&ビンゴ協会」は少数ではあるが早くから反対運動を続けており、それに比べFAMAの再建はいかにも遅く感じられる。 8.カナダのテーマパーク「ワンダーランド」(トロント郊外、米国シダーフェア社経営)に14年5月オープン予定で、4Dインタラクティブのダークライド、「ワンダーマウンテンズ・ガーディアン」が建設中と話題になっている。81年5月に開業した「ワンダーランド」は「ワンダーマウンテン」がシンボルとなり、16基のローラーコースターなどスリルライドと子ども向けエリア「プラネットスヌーピー」などで構成されてきた。その「ワンダーマウンテン」の洞窟へローラーコースター(コース全長は305m)が入り、守護神(ガーディアン)との相互プレイを4Dで楽しむというもの。3D、4Dシミュレーターで知られるトリオテック社(本社トロント)が「iDR」ブランドで展開するインタラクティブダークライドを、ここで初めて披露することになる。「これはスリルとビデオゲームに目がない人向けのユニークなアトラクションになる」、と同園では説明している。 9.中国の業界誌「チャイナアミューズ」(遊芸風)によると、広東省中山市石岐区公安局は7月29日、ゲーム機に関する著作権を侵害したとしてある「犯罪組織」を摘発、幹部の4人を容疑者として逮捕したと発表した。それによると中山市に本社のある「ゲームセンター会社」の「ゲーム場入場管理」ソフトウェアを無断コピーし、コピー品を販売して1千万元(約1億6千万円)の利益を得たため、元の「ゲームセンター会社」に深刻な打撃を与える原因になった。また容疑者たちは元の会社の商標も使用し、同じ名前で販売していたとのこと。しかしながら、中国からのニュースは具体性に乏しく、例えば少なくとも被害を受けた会社名、製品名、コピーした会社名と、これらを摘発した根拠となる法令名など、最低限の要件さえも不明で、どこからどこまでが真実なのかさえ明らかでないことが多いのが現実。9月下旬、第5回中国GTI広州展が開かれる予定だが、一歩踏み込めば疑問だらけになる状態はそう簡単に変わらないようだ。 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。Copyright ©Amusement Press Inc. 2013 |