| ||||||||||||
TVゲームの無断コピー基板を撲滅するための国際連絡組織、AAG(団長ボブ・フェイ氏)が発足した。タイトーの株式が東証2部に上場された。米国3DOの日本法人、3DOジャパン設立が披露された。米国マイクロプローズ社が業務用部門を閉鎖した。ホットビーが不渡りを出し倒産した。(1993年9月1日号)
米国ゴットリーブ社がマイルスター社に改称した。タイトーは実写ビデオディスクとゲーム画像を組み合わせた「レーザーグランプリ」を披露した。TVゲーム「プロテニス」の無断コピー訴訟で、アイビスとテクノスジャパンがデータイーストに謝罪した。辻本憲三氏のカプコンが発足した。(1983年9月1日号) 【ニユースダイジェスト】 1.バンダイナムコHDは8月2日、第1・四半期(4-6月期)決算を発表、売上高は3%減の1,058億6千7百万円、経常利益は12%減の144億3千8百万円、純利益は7%減の95億8百万円と前年の反動による減収減益だった。トイホビーの売上高は7%減の370億円、営業利益は52%減の19億円、コンテンツの売上高は0.1%増の570億円、営業利益は2%減の120億円、ゲーム場の売上高は7%減の129億円、営業損失は7億円(前年同期は6百万円の利益)、その他の売上高は0.2%増の62億円、営業利益は27%減の4億円だった。中間期(4-9月期)の業績予想は売上高2,280億円(5月の前回予想は2,180億円)、経常利益195億円(180億円)、中間利益125億円(115億円)と上方修正し、通期(14年3月期)は売上高4,800億円、経常利益405億円(400億円)、最終利益260億円と一部上方修正した。 2.コナミは8月1日、第1・四半期(4-6月期)決算〔米国基準〕を発表、売上高は7%減の455億8千9百万円、営業利益は72%減の14億9千5百万円、株主帰属の純利益は66%減の9億3千4百万円と減収で大幅減益だった。デジタルエンタテインメントの売上高は12%減の200億円、営業利益は67%減の16億円、健康サービスの売上高は4%減の189億円、営業利益は51%減の3億円、ゲーミングの売上高は17%増の60億円、営業利益は18%増の12億円、遊技機の売上高は55%減の6億円、営業損失は4億円(前年同期は4億円の黒字)だった。14年3月期の営業利益が220億円になると予想しているデジタルエンタテインメントの、第1・四半期の大幅減益が目立つが、家庭用は好評だった、ソーシャルゲームと業務用機器が堅調だったとするのみで、同部門の大幅減益について今のところ説明はない。 3.スクウェア・エニックスHDは8月6日、第1・四半期(4-6月期)決算を発表、売上高は3%減の240億8千3百万円、経常利益は14億9千8百万円(前年同期は20億4千9百万円の損失)、純損失は4億9千3百万円(20億7千7百万円の損失)だった。開発方針の変化に伴い開発中のゲームタイトルを見直した結果、コンテンツ評価損約16億円を特別損失として計上した。事業別では、デジタルエンタテインメント(家庭用、スマートフォン用など)の売上高は2%増の115億、営業利益は13億円(1億円の赤字)、アミューズメント(業務用、ゲーム場)の売上高は3%減の97億円、営業利益は8億円(5千万円の赤字)、出版(単行本など)の売上高は28%減の21億円、営業利益は36%減の4億円、ライツ・プロパティ(許諾料)の売上高は6%増の6億円、営業利益は2%増の8千万円。14年3月期の業績予想は変更なし。 4.ラウンドワンは8月7日、第1・四半期(4-6月期)決算を発表、売上高は3%減の201億6千5百万円、経常利益は63%増の16億4千2百万円、純利益は44%増の6億3千百万円と減収だが大幅増益で業績を戻した。国内店舗は1増1減の111店、海外は2店。種別売上高は、ゲーム場が6%減の80億円、ボウリング場が5%減の68億円、スポッチャが7%増の25億円、カラオケが3%増の19億円、その他(ビリヤードなど)が4%減の7億円。同社ではボウリング、スポッチャ、カラオケ、ビリヤード、ダーツ施設で稼働率の低下する深夜時間帯に遊び放題となる「オールナイトフリーパスZ」を導入し、業績回復に努めたとしている。なお米国では8月3日に、カリフォルニア州レイクウッドのレイクウッドセンターモール内に3店目を開設している。 5.ユニバーサルエンターテインメントは8月2日、第1・四半期(4-6月期)決算を発表、売上高は73%減の56億9千4百万円、経常損失は16億4千8百万円(前年同期は98億3千4百万円の利益)、純損失は12億5千百万円(68億3千7百万円の利益)と大幅減収で赤字となった。遊技機の売上高は76%減の50億6千9百万円、営業利益は99.7%減の3千万円、その他(メディアコンテンツなど)の売上高は8%増の6億7千3百万円、営業損失は3億千4百万円(6億百万円)だった。パチスロ市場は増加、パチンコは後退傾向にあるなか、パチスロ機「鬼の城」を投入した。アルゼUSA社を通じ保有している米国ウィンリゾーツ社の株式約20%について、ウィンリゾーツ社が一方的に償還したとしており、それに対し反訴しているが、訴訟で最終結論が出るまで相当期間がかかる見通しであり、前期から取得原価で評価している。 6.アドアーズは8月8日、第1・四半期(4-6月期)決算を発表、売上高は54億2千6百万円、経常利益は2億6千2百万円、純利益は2億7千7百万円だった(前年同期は売上高約49億円、経常利益2億円、純利益2億円の単独決算で、比較できない)。部門別ではゲーム場が4店(海老名店、三ツ境店、DEN池袋店、ブレイクの上野店)減の64店舗で、売上高42億4千4百万円、営業利益3億6千3百万円、建築事業の売上高は4億7千7百万円、営業利益は4千6百万円、不動産事業の売上高は7億3百万円、営業利益は2千8百万円だった。ゲーム場ではメダルゲームが回復したが、パチンコ・パチスロが不調から脱出できず、TVゲームは苦戦した。3月にキーノート、ブレイクの2社を完全子会社にし、Jトラストグループとして再編した。またカプセル自販機事業は7月中に売却した。 7.任天堂は7月31日、第1・四半期(4-6月期)決算を発表、売上高は4%減の815億円、経常利益は148億円(前年同期は297億円の赤字)、純利益は86億円(172億円の赤字)と円安で一転黒字になった。円安に転じたため生じた為替差益169億円を営業外収益に計上した。4-6月期の最終損益が黒字になるのは4年ぶり。しかし営業損益はいぜんとして49億円の赤字(103億円の赤字)だった。「3DS」用ゲームソフトは139万本売れた「トモダチコレクション新生活」(4月発売)などが好調で計1,101万本売れたが、本体は140万台(前年同期は186万本)にとどまった。「3DS」以外の「DS」では本体は6万台、ゲームソフトは215万本売れ、昨年11月から順次発売した「WiiU」は本体が16万台、ゲームソフトが103万本売れた。売上高全体のうち海外分は64%の519億円もあるので、為替相場の影響はどうしても大きくなる。 8.米国ウォルトディズニー社は8月6日、第3・四半期決算(4-6月期)を発表、売上高は前年同期比4%増の115億7千8百万ドル、純利益は1%増の33億5千百万ドルと順調だった。部門別で、メディアネットワーク(TV)の売上高は5%増の53億ドル、営業利益は8%増の23億ドル、パーク&リゾーツの売上高は7%増の36億ドル、営業利益は9%増の6億ドル、スタジオエンタテインメント(映画)の売上高は2%減の15億ドル、営業利益は36%減の2億ドル、インタラクティブの売上高が7%減の1億ドル、営業損失が38%減の5千万ドル。製作に2億3万ドルかけた映画「ローンレンジャー」が期待を裏切る結果となったが、子ども向けTVやテーマパークが支えた。米国決算で第3・四半期というと、日本のように第3四半期までの9ヵ月決算を指すのではなく、純粋に3つ目の四半期(3ヵ月)決算で、9ヵ月決算は副次的に示される。 9.米国フロリダ州の「シニアアーケード」は賭博遊技カフェを禁止する州法「HB155」の施行に巻き込まれて4月中旬いったん閉鎖に追い込まれたが、州法が認める水準への機械改造と景品制限をした上で、また40ヵ所(施行前は220ヵ所)に戻したとのこと。これらのオペレーター協会「アーケード&ビンゴ協会」(ゲール・フォンティーン会長)は、州法が禁じる賭博機で一回75セント以上のプライズを払い出している、と「ディブ&バスターズ」(D&B)などFECオペレーターを提訴している。一方、1,000ヵ所あった「スウィープステイクス(元の意味は宝くじだがスロットマシンなどの賭博機を指す)カフェ」は、有名人の弁護で知られるアラン・デルショビッチ・ハーバード大学教授が代理人となって、米国憲法に反する州法の執行停止などを求めて提訴した。同協会のマイケル・ウォルフ顧問弁護士は、「悪法を廃止するには施行を徹底するのが最善の方法」というアブラハム・リンカーンの言葉を引用している。 10.米国の二つの遊園地で7月19日、スリルライドによる人身事故が相次いで起こったため、連邦法による遊園施設規制案が持ち出されている。ひとつはテキサス州アーリントンにある「シックスフラッグス・オーバーテキサス」のローラーコースター「テキサス・ジャイアント」でローザ・アヤラゴーナさん(52)がライドの座席から落下、死亡した事故で、原因はなお調査中。この遊園施設は同名の木製コーラーコースター(90年建設)の軌道を鉄製に変えてリニューアルし、11年4月に運転開始したものだった。もうひとつはオハイオ州サンダスキーにある「シダーポイント」の急流すべり「シュート・ザ・ラピッド」でボート型ライドが後退し7人が軽傷を負ったもの。連邦上院のエド・マーキー議員は7月26日、これらの遊園施設を規制すべきだと提案、遊園地業界の業者団体IAAPAは、全事故のうち遊園施設によるものは9百万分の1しかなく、十分安全性を確保していると猛反対している。 11.ユニバーサルエンターテインメントは8月2日、準備を進めてきた「岡田美術館」(箱根・小涌谷、小林忠館長)を、複合施設「箱根蔵町」とともに10月4日にオープンすることを明らかにした。同社の岡田和生会長が収集してきた、日本・中国・朝鮮の古代から現代までの美術品を収蔵するもので、開設まで10数年かけてきたという。美術館は5階建て約5,000㎡あり、開館記念として「日本・東洋=美の遺産展」を10月4日から12月30日まで開催する。主な展示品は日本の江戸~現代の絵画、古九谷・鍋島、仁清や乾山の京焼、中国の古代から清朝まで各時代の陶磁、高麗・李朝の陶磁のほか、土偶、埴輪、蒔絵、仏教美術など。美術館の建物正面には、俵屋宗達の「風神雷神図」(京都・建仁寺蔵)をもとにした、現代日本画家である福井江太郎作の大壁画「風・刻」(高さ12m、幅30m)が掲げられている。 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。Copyright ©Amusement Press Inc. 2013 |