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米国連邦地裁は任天堂の「NESセキュリティチップ」特許を認め、アタリゲームス社がプログラム著作権を侵害したとする部分的サマリージャッジメントを出した。コナミが新作展を開き「マーシャルチャンプ」を披露、加賀電子が新作展で映像シミュレーター「サイコダイバー」を紹介した。(1993年7月1日号)
任天堂「ドンキーコング・ジュニア」の無断コピー品を販売したファルコンの井上治雄被告らに対する刑事公判が大阪地裁堺支部で開始された。警察庁が82年中のゲーム機賭博取り締まり状況を発表、押収台数は前年の10倍以上となった。セガ社はマイコンショーに出展、「SC-3000」を紹介した。(1983年7月1日号) 【ニユースダイジェスト】 1.遊園地関係の国際的な業者協会である米国IAAPAの東南アジア向けエキスポ、エイシァン・アトラクション・エキスポ(AAE)が6月5-7日、シンガポールのサンズコンベンションセンターで開催され、34ヵ国から286社が出展、67ヵ国から5,350人の業者が登録入場した。日本からはバンダイナムコゲームス、岡本製作所が出展(他に中古機のIST、香港系のショードも小間を出した)。うちバンナムゲームスは「デッドストームパイレーツ4D+」を実演して紹介する小間と、「ダークエスケープ4D+」、「パックマンスマッシュ」、「湾岸ミッドナイトマキシマムチューン4」など総合的に展示する大きな小間のふたつを展開した。岡本製作所は幅広い遊園施設をアピールした。海外の主な遊園施設メーカーはほとんどすべて出展しており、三精輸送機の子会社になった米国S&Sワールドワイド社も小間を構えた。UNIS(世宇)、シーリー(希力)、テックウェイ(佳威)など中国や台湾メーカーも乗物機やゲーム機を展示した。 2.バンダイナムコゲームスは6月11日、PS3用ゲームソフト「鉄拳レボリューション」を基本料金無料で12日から世界同時に配信すると発表した。プレーヤーはすべてのモードを基本料金が無料で継続的に楽しめるが、有料のアイテムを購入すれば効率よくスムーズに遊ぶことができるというのが大きな特徴。また「鉄拳」シリーズで初めて「育成要素」を搭載しており、ゲーム内で獲得したポイントを「力」、「丈夫さ」、「精神力」の状態に自由に割り振りすることにより、自分だけのオリジナルキャラクターとして育成できる。ソーシャルゲームと同様、一部アイテムへの課金が同社の収入となる。「鉄拳」シリーズは94年の業務用に続き、家庭用向けにも発売、これまで全世界で累計4,200万個以上の出荷数を記録する対戦格闘ゲーム。業務用では現在「鉄拳タッグトーナメント2アンリミテッド」が活躍中で、同社ではこのほか、携帯電話向けやパチスロ機向けにと多彩な展開を計画している。 3.バンダイナムコゲームスは6月7日、その業務用TVゲームから生まれたキャラクター「パックマン」を主人公とする新作CGアニメ番組、「パックマン&ザ・ゴーストリー・アドベンチャーズ」のテレビ放送開始に伴い、キャラクター商品を世界規模で展開すると発表した。初代「パックマン」は80年7月に誕生、米国ミッドウェー社に製造許諾した製品が驚異的なヒット作となり、82年9月にテレビアニメも制作・放送されたが、今回まったく新しくアニメが制作され、17日から米国のケーブルテレビなどの「ディズニーXD」チャンネルで放映、続いて欧州など40ヵ国以上でも放映されることになった。これに伴い業務用は「パックマンスマッシュ」など5機種、家庭用は新作アニメ番組と同タイトルの3種類、スマートフォン用は「パックマンダッシュ!」を展開。玩具もフィギュアなど10アイテムを始め、40社以上から500アイテム以上の許諾品が一斉に発売されることになる。 4.タイトーは5月10日の定時株主総会、取締役会を経て新役員体制となり、5月末にこれを明らかにした。和田洋一氏が6月25日の株主総会を機に親会社のスクウェア・エニックス・ホールディングスの社長を退任するため、子会社タイトーの社長を退任するのに伴うもので、新社長には代表権のない会長だった飯沢幸雄氏(63歳)が就任、管理部門担当取締役だった大和一彦氏が代表権のある副社長に就任した。また今回の異動により、常務AM事業管掌だった小島理一氏は取締役イノベーション総合推進室長となり、取締役ON!AIR事業担当の庄司顕仁氏がAG(旧AM)事業本部長を兼任することになった。飯沢幸雄社長は1972年タイトーに入社。94年2月AO営業本部長、同6月取締役、65年HM販売本部長、98年SR開拓本部長、99年同事業本部長、00年6月常務アミューズメント施設事業統括本部長、05年6月専務を経て、09年10月から会長。飯沢氏はまた06年5月からAOU会長を務めている。 5.日本維新の会は6月7日、国内でのカジノ合法化を目指す法案を同党単独で衆議院に提出した。カジノを含む統合型リゾート推進に向けて、政府が指定した地域と事業者に限りカジノの運営を認めるという趣旨の法案で、内閣に本部を設置し、政府が法施行後1年以内に必要な法整備をするよう定める、としている。法案の審議入りはあっても今秋以降で、まったく未定である。同党議員を含む超党派議員グループ「IR議連」がまとめた案を数ヵ所手直し、同党による独自案として提出したもので、スタート時点から「IR議連」との間で浮き上がっており、フライングの印象は免れない。国内カジノの合法化により娯楽・観光産業の発展、雇用拡大、新規税収など経済活性化につながるという見方があるが、その半面賭博中毒の深刻化、凶悪・重大犯罪の増加、管理費の増大など、解決の困難なハードルも待ち構えている。「IR議連」内でさえ意見がまとまらない段階で、あえて独走する維新の会は、従軍慰安婦問題に続いて、同党の失点となる公算が強くなってきた。 6.神奈川県内で最大規模のカジノ賭博店「G」(横浜市中区福富町中通)を、神奈川県警生活保安課と伊勢佐木署が6月10日、賭博場開帳図利の疑いで摘発、店長の吉田誠容疑者(42歳)、従業員の佐藤秀幸容疑者(51歳)らの計3人を逮捕、バカラ台12台、スロットマシン(パチスロ機)約50台など583点を押収した。摘発容疑は同日午前7時前、客の男性にバカラ賭博をさせ、手数料として賭け金の5%を徴収したというもので、逮捕された3人のうち吉田ら2人は容疑を否認している。調べによると同店は遅くとも06年に開業、ビル5-6階の2フロア延べ床面積約760㎡を使って、少なくとも60人以上の従業員が3交代制で勤務、24時間営業しており、摘発時も従業員21人と客36人がいた。また同店は「iPad」を10台用意し、ネット経由で客が海外の賭博場を利用できるようにしていた。店内外に監視カメラ約50台を設置、モニター室で常時監視していたという。 7.米国オハイオ州はこのほど、同州に800ヵ所以上あるとされる違法な「インターネット・スウィープステークス(宝くじ)・カフェ」を廃業に追い込む法律を成立、ジョン・ケーシック知事も署名を済ませた。これらのカフェはTVスロットマシンなどTVゲーミング機を設けて客に賭博をさせる飲食店で、違法営業として何度も摘発したが根絶するに至らなかった同州法務局が、その根絶を狙って州法改正へ訴えたもの。1月に提出され、3月に下院で可決、5月22日に上院でも可決されたこの法案「HB7」は、一回のペイアウトを10ドル以下に制限し、賭客が賭博をする気をなくすよう、工夫したのが特徴とされている。また、手続きを怠った営業所に対して1日当たり1,000ドルの罰金を課すこともできる。この州法を不満とする一部住民は住民投票の対象にするよう訴えている。しかし似たような規制はノースカロライナ、ミシシッピー、フロリダの各州でもすでに行なわれており、最近ではカリフォルニア州でも議論が起こっている。 8 .米国サウスカロライナ州の控訴裁判所が5月14日、違法なTVポーカーゲーム機で負けて失った約70万ドルを取り戻すために裁判を起こすことは許される、との判決を出して話題になっている。訴えを起こしたのは賭博中毒を自認するローラン・プロクターという女性。「同州の法律の下では賭博の損失を取り戻すために提訴できる」とした州地裁判決を控訴裁が支持したもので、原告側の弁護士も「違法なTVポーカー業界とそうした機械を設置している家族経営の食堂に対して、洪水のような訴訟が殺到することになる」と警告していた。控訴裁判決は違法賭博を予防することになるので、賭博施設側を訴えることは社会にとって有益だ、と理由を示したが、州最高裁へ上告される可能性がある。同州では違法なTVポーカーが蔓延したため、00年に現金を払い出す機械を非合法化したが、法の抜け穴を見つける業者によってなお大きな問題となっている。 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。Copyright ©Amusement Press Inc. 2013 |