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ナムコは中国・上海市と合弁で上海南夢宮を設立、直営店「南夢宮電子遊戯世界」を開設することになった。台湾で初の遊技機展「国際電玩電脳娯楽展」が台北で開かれ、SNKなど内外の約80社が出展した。サミー、セタ、ビスコの3社によるシステム基板「SSV」が完成した。(1993年4月1日号)
JAMMAは通常総会を開き、コピー品撲滅、賭博機防止の強化など、業界の健全化を目標に掲げた。データイーストはビデオディスクプレーヤーを採用するTVゲーム機「幻魔大戦」の開発を発表した。コナミ工業の販売部門コナミが初の新作展を開き、「ロックンロープ」を披露した。(1983年4月1日号) 【ニユースダイジェスト】 1.東京ドームは3月8日、主力事業エリアの東京ドームシティに新たなAM施設として「宇宙をテーマにしたエンタテインメントミュージアム」(仮称、約2,600u)を7月上旬に、「屋内型スポーツコンプレックス」(同)を10月上旬にオープンすると発表した。いずれも東京ドーム南北の玄関口にある「黄色いビル」のそれぞれ6階と3階に総事業費約22億円をかけて開設、アミューズメント性の高い施設を目指し、リピート率・回遊性を高めたいとしている。うち宇宙をテーマにしたミュージアムはエンタテインメント性を掛け合わせたもので、体感しながら参加することにより新たな感動を発見する施設、独自形式のシアター、参加型ゲームなどで構成する。屋内型スポーツコンプレックスはボウリングセンターなどの既存施設と同じ要素を持つ、バッティングセンターやストラックアウトなどのある野球エリア、クライミングウォールのボルダリングエリア、シミュレーションマシンのゴルフエリアなどで構成する予定。 2.アドアーズは3月12日、経営環境の悪化に伴い、約70人の希望退職者を募集すると発表した。現在65ヵ所あるゲーム場の2月までの毎月の売上高の推移も発表しているが、メダル貸出し価格の変更などさまざまな経営努力をしてきたにもかかわらず、前年比でマイナス8−10%と低迷が続いていることが背景にある。同社では有利子負債の圧縮など、収益体質への転換・財務基盤の確立に取り組んできたが、業界全体の不調や景気の低迷により状況は非常に切迫してきたとし、より抜本的な改革として人員削減の合理化を決め、希望退職者募集を実施することにしたもの。4月30日付で退職することにして、現在199名いる35歳以上の全社員のうち70名程度を対象に、3月12−24日に募集を実施する。これによる約1億円の特別損失、その後の年間約3億円の人件費削減効果を見込んでいる。 3.ユニバーサルエンターテインメントの岡田和生会長は3月6日、同氏の完全子会社であるアルゼゲーミング(賭博)アメリカ社(AGA)が申請していた賭博資材供給許可に関して、米国カリフォルニア州賭博管理委員会が適格と再確認し、最終判断への道を開いたと発表した。そして、ウィンリゾーツ社が岡田氏を「不適格者」として提訴した12年2月以降も、岡田氏とAGA社はアーカンソー州など17法域と15の先住民族区で新規・更新許可を得ており、これらの事実はウィンリゾーツ社の主張とは反対に「適格者」であることを示しているとしている。岡田氏はまた、ウィンリゾーツ社が訴えていた内容の一部を2月27日、州裁に修正申請したことを暴露した。これは、訴状の中でユニバーサルがウィンリゾーツ社の営業秘密(トレードシークレット)を不正使用したという部分を取り下げたもので、根拠のない訴えはついに、そのほころびを隠せなくなっている、としている。 4.コナミの上月景正会長(72)が3月5日、ヨーロッパビジネスアセンブリー(EBA、本部英国オックスフォード)からヴィクトリア女王記念褒章を受章した、とコナミが6日に発表した。EBAは欧州統合、欧州の指導者と国際経済的、科学的、文化的関係の強化促進を目的として各賞を制定しており、ヴィクトリア女王記念褒章はEBAが制定する国際アワードの一つで、ごく限られた数の人がEBAのエキスパートチームによって選出されるものとのこと。コナミグループは日本、欧州、米州、アジアなどでデジタルエンタテインメント事業を展開しており、特に欧州では事業拠点を設けている。受章に当たり上月氏は、「世界中の人びとに喜ばれる商品・サービスを届けてきたところ、名誉ある章を受章し大変光栄に思います。今後も、社会に期待され続ける企業として活動してまいります」旨のコメントを出している。06年の藍綬褒章、11年の旭日中綬章に次ぐ名誉となった。 5.ドイツの世界的な遊園施設メーカー、フス・パークアトラクションズ社(本社ブレーメン)は2月25日、客がかつてないユニークな経験を楽しめるまったく新しいアトラクション施設として、「イクスプローラー」を開発したと発表した。これは同社の長年にわたる観覧用タワー建設経験を生かしたもので、視聴覚効果をフルに生かした遊園施設。同社「スカイタワー」と同様の直径12mのゴンドラに70人が収容でき、客は外側に向けた座席に座り、前方の大きなガラスを通して、360度全周の実写映像、CG映像、それらの組み合わせ映像を見ることにより、嵐の真っただ中、海底の底、宇宙空間などのテーマやシナリオに沿って、まるでそっくりその中にいるような体験をすることができる。もちろんスリルライドに乗る、といった体験などもこれで再現できる。このアトラクションには待ち時間の間楽しめる、プレショーが行なわれる。特許は申請済み。 6.米国でネバダ州ノブライアン・サンドバル知事とニュージャージー州のクリス・クリスティ知事がネットカジノ(普通「オンラインカジノ」と言う)の合法化をどちらが早く実現するかを巡って鞘(さや)当てしている。インターネットを通じて行なうネットカジノはまだ非合法だが、かなりの件数で先行実施されているのも現実である。そこでネット上ではなく実際にカジノが最も数多くあるネバダ州で、このネットカジノを合法化する法案を議会で可決、2月21日に知事が署名して法律になった。ただし連邦法による合法化手続きや、実施できるのは同州内のみという制約があり、実現に向けてまだ関門がいくつも予想されているが、早くも20件以上の許可申請があるとのこと。一方のニュージャージー州は議会の可決後3週間を経て2月26日、知事が署名した。試算によると、同州での売上高はアトランチックシティーのカジノの2倍と見込まれており、カジノによる利益の15%を徴税することなど決めているが、10年間は試用期間を設けるとのこと。 7.米国ハワイ州で雨後の筍のように広がった遊技店「ウィナーズゾーン」に対して、地元警察は2月14日に、昨年9月と12月に続き3度目の摘発を実施し、6人を逮捕、22台を押収しているが、連邦裁判所でこのほど新たな動きがあった。連邦地裁のレスリー・コバヤシ判事は2月28日、昨年9月に6軒の営業所から押収した射幸TV遊技機は連邦法でいう賭博機である、とする判断を示した。問題の遊技機は客が投入したクレジットを賭けるタッチスクリーン式TV遊技機で、遊技内容自体はポーカーなどカジノゲームだが、被告の遊技店主、PJYエンタープライズが、押収を解き遊技機を返還するよう訴えたため、判事が28ページに及ぶ予備的判決(仮命令)を出し、その中で「賭博機である」との判断を示したもの。裁判自体はまだトライアル(公開審理)に向けての手続き段階にある。ハワイ以外の州でも似たような遊技機運営店を巡る問題が起こっている。 8.富士山南麓2合目にある遊園地「ぐりんば」(静岡県裾野市須山、富士急行の子会社フジヤマリゾートが経営)で2月24日、空中スライダー「モモンガトライアングル」から利用客の女性(34歳)が約5m下の凍った池に転落、腰を打って骨折する事故があった。「モモンガトライアングル」はモモンガになった気分で湖上を滑空できる遊具で、50メートル、110m、140mの3コースがある。滑車に付けた安全ベルトを装着した上で、滑車のハンドルを手で握ったまま滑空するもので、12年7月に新設、営業開始した。身長、体重で利用制限がある。利用料金は一周600円。静岡県警沼津署が事故原因を調べている。同園では「二度とこういうことが発生しないよう安全管理に努める」と述べ、原因が判明するまでこの遊具の営業を見合わせるとしている。 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。 |