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米国ルイス・ガルーブ・トイ社の「ゲームジーニー」著作権訴訟で任天堂の敗訴が確定的になった。米国任天堂がついに業務用部門の整理を開始した。8月の第30回AMショーに52社が出展を申し込んだ。ナムコが新作展でTVゲーム「F/A」など披露した。HAL研究所が和議申請した。(1992年8月1日号)
米国オハイオ州最高裁は判決で、TVポーカー機はアミューズメント機ではなくギャンブル機であると断定した。米国ユニバーサル映画社が著作権侵害で任天堂を提訴した。3協会共催の第20回AMショーに80社が出展を申し込んだ。セガ/エスコ貿易が新作展で立体TVゲーム「サブロック」を披露した。(1982年8月1日号) 【ニユースダイジェスト】 1.来春開催予定のAM展示会の名称は、「ジャパン・アミューズメント・エキスポ(JAE)2012=第50回アミューズメントマシンショー/第32回AOUアミューズメント・エキスポ」とすることが正式に決まった。6月1日に開いたJAMMA/AOU共同展示会実行委員会で「ジャパン・アミューズメント・エキスポ(またはフェス、フェアなど)」とした上で、商標などの問題のないことを確認し、7月中旬までに決めたもの。またショー出展規定を緩和し、非会員でも出展できる(ただし出展料には差をつける)ようにするほか、中国・台湾など海外企業の出展を募る一方、海外企業などは会員が推薦したものに限るなど、出展を制限する基準も作成する予定で、全体の出展規模を大幅アップさせようとする構えを見せている。なお国内出展会社の出展申し込みは10月下旬に締め切り、11月下旬には小間割りを決定する予定。 2.スクウェア・エニックスは7月11日、業務用TVガンゲーム「ガンスリンガー・ストラトス」の出荷に伴い、賞金総額1千万円の全国大会ツアーを東京・大阪で開催すると公式発表した。ウェッブサイトを通じて明らかにしたもので、賞金制全国ゲーム大会「ガンスリンガーズ・バトルアリーナ」は13年1月、まず東京ビッグサイトで開催し、夏にインテックス大阪でも開催する予定。それぞれ参加ゲーム場から勝ち上がる全国ゲーム大会方式ではなく、1次予選から決勝までひとつの会場で行う方式で開くとしている。そのため大会参加資格の事前申請手続きが必要になるとのこと。大会コミッショナーは和田洋一社長。同ゲームは同社とバイキングが開発、キャビネットを担当したタイトーから販売中。同社関係者は、ゲーム大会は営業ではなく、風俗営業と関係ない場所で開かれるので、風営法には抵触しないとしている。 3.バンダイナムコグループのバンプレストは7月4日、同社プライズ事業として展開するアミューズメント専用景品を「クレーンキング」というブランドで総称、展開することに決めたと発表した。実質9月から実施する。バンプレストの業務用AM機専用景品はこれまで、独自のキャラクターマーチャンダイジングを活用、フィギュア、ぬいぐるみなどさまざまなキャラクター商材を使って展開してきた。このキャラクターの世界観を生かした商品づくりを、独自の強みとしてさらに明確化するため、改めてアピールすることにしたもの。業界のキングを現すクラウンの下に、クレーンゲームのアーム(口髭に当たる)を赤くして組み合わせた、新たなロゴマークを使用、8月下旬千葉で開かれる「キャラホビ2012 C3×HOBBY」で一般への告知を開始する。 4.米国の大手賭博機メーカー、IGT社とバリー社が6月21日、ネバダ州のゲーミングコミッション(賭博委員会)から、同州初のインターネット賭博営業の許可を取得したことがこのほど判明した。これは昨年連邦政府の司法省が、連邦法は各州による州内インターネット賭博の認可を妨げないと決定、ネバダ州など10州が税収増加を目的に、州法でインターネット賭博を合法化したのに続くもの。カジノを多数抱える同州で、例えば賭客が自宅からインターネットを通じて賭博をすることができるようになるが、認可後も州機関による技術テストを受け、合格するなどの手続きが必要。具体的にはまずオンラインポーカーが、今年末か来年初めに、自宅からでもお金を賭けて勝負することができるようになる見込み。先行する2社に続き、MGMリゾーツ社など20社以上も申請中とのこと。 5.中国・福建省に接する台湾の小さな離島、馬祖(マーツー)列島で数年後カジノ(公認賭博場)ができる可能性が出てきた。台湾では09年1月、離島に限り住民投票での過半数の賛成を条件に、カジノ開設を認める「離島建設条例」改正案を立法院(国会)で可決したが、最も可能性のあるとされた澎湖(ポンフー)諸島を含む澎湖県で実施した住民投票では否決されていた。大陸からわずか10kmしか離れていない馬祖列島でも09年の住民投票で否決されたが、この7月7日に実施された住民投票の結果、1,795票対1,341票でついに可決してしまった。ラスベガスの「ベネシアン」やマカオの「サンズ」などを開設してきたウェイドナーリゾーツ社は、すでに20億米ドル規模のカジノ開設計画に強い意欲を示している。しかしながら、今後さらに台湾政府や立法院(国会)での関連法案手続きが必要とされており、実現は早くて5年後と見られている。 6.エスケイジャパンは7月12日、第1・四半期(3−5月期)決算を発表、売上高は1%減の19億2千万円、経常損失は8百万円(前年同期は2千8百万円)、純損失は千百万円(4千4百万円)と赤字だった。キャラクターエンタテインメント事業の売上高は1%増の11億3千6百万円、営業損失は2千2百万円(3千5百万円)で、うちアミューズメント部門の売上高は11%増の9億9千2百万円、セールスプロモーション部門は37%減の1億3千万円、イーコマース部門は26%減の千3百万円。キャラクターファンシー事業の売上高は5%減の5億7千4百万円、営業利益は28%増の2千百万円、リテイル(小売り)事業の売上高は5%減の2億9百万円、営業損失は7百万円(8百万円)だった。 7.消費者庁は6月28日、ソーシャルゲームでの「コンプガチャ」を規制するため景品表示法運営基準の一部改正を決定、その内容を通達、公表するとともに、7月1日から施行した。同法で定める「懸賞による景品類の提供に関する事項の制限」運営基準12項目のうち「カード合わせ」などに関する第4項(告示第5項)を改正するもので、改正内容は同庁ウェッブサイトで掲載済み。同庁は5月18日、意見公募手続(パブリックコメント)として、「カード合わせ」に関する景品表示法上の考え方(改正案)を公表していた。締め切りの6月18日までに約330件の意見が寄せられ、これらを合わせ検討し、法を運営する行政の立場で運用基準を改正したもの。ソーシャルゲーム運営6社は「コンプガチャ」の事例集を示し、6月末日までにすべて廃止することを決めていた。 8.遊園地「軽井沢おもちゃ王国」(群馬県嬬恋村、東京商事経営)で6月17日に起こった、遊園施設「ドラゴンコースター」に乗っていた男児が重傷を負った事故について、国土交通省・昇降機等事故調査室は7月6日、事故機と同様のコースター型遊園施設についてとりあえずの安全対策をまとめ、都道府県に通知した。社会資本整備審議会昇降機等事故調査部会がまとめた意見具申(部会意見)に基づくもので、事故機は建築基準法が規制対象とするスリルライドに至らない遊園施設であり、しかも2人用シートベルトを使って1人で乗った場合などベルトが緩みやすく、乗客をしっかり固定できる構造でなかったための事故であり、それぞれ1人用シートベルトに交換するなど改善が必要だとしたもの。事故調査室では事故調査は継続中であるとしたうえで、該当する遊園施設について7月中旬までに点検、20日までに報告するよう都道府県に求めている。 9.兵庫県は7月4日、遊園地「淡路ワールドパークONOKORO」(淡路市)の新たな運営事業者に、地元建設業の潟cダと淡路土建鰍ノよる企業グループを選んだ、と発表した。事業自体は淡路市が引き継ぐことになっており、市議会の承認を得て正式に決まれば、企業グループは9月にも新会社を設立、市と契約して11月から27年10月まで15年間運営する予定。この遊園地は85年に県が整備した公園を改修、98年に「おのころ愛ランド」として同名の第三セクターによる運営で開園したが、経営不振により07年に閉鎖。08年に県が潟tァームに無償貸与して再オープンしたが、ファームとの契約は今年10月までだったので、改めて運営事業者を選ぶことにしたもの。5グループが応募、第三者委員会による選考の結果決まった。全高59m、直径53mの観覧車(サノヤスライド製)などがある。 10.セガ社の欧州家庭用子会社、セガヨーロッパ社(英国ロンドン郊外)はフランス、ドイツ、スペイン、ベネルックス3国にある販売子会社を年内に閉鎖し、セガヨーロッパ社に業務を集約することが、6月末までに明らかになった。豪州オーストラリアの子会社も合わせて閉鎖、集約される。また米国家庭用子会社のセガ・オブ・アメリカ社(サンフランシスコ)でも人員整理などリストラが進められる。セガ本社で家庭用国内は順調なのに、欧米など海外での業績がなかなか改善されない状況から、欧米豪の3市場についてリストラを進めることになったもの。業務用はこれら家庭用の影響を受けず、欧米市場を担当する業務用子会社のセガアミューズメンツ社(ロンドン郊外)がこれまで通り、欧米両市場を担当している。 11.遊園施設の製造・保守や遊園地の運営で知られる岡本製作所(本社大阪)は、業務拡張に伴い、東京・秋葉原に東京事務所を開設したことを明らかにした。住所、電話番号などは次のとおりで、6月28日に業務を開始している。渇ェ本製作所・東京事務所=101−0024 東京都千代田区和泉町1−1−15、岡本ビル2F、電話5833−9600。岡本典之社長。 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。 |