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ゲーミング機器の米国IGCE91(ラスベガス)に日本からシグマ、ユニバーサルらが出展したほか、セガ社が初出展した。ヤオハングループとナムコ中村雅哉会長が共同で、香港ウィムジー社を買収した。SNK「ネオジオ」を扱うイタリア・ゼネラルゲーム社がENADA91の最大出展社となった。(1991年11月15日号)
業務用TVゲームブームにより、米国AMOAエキスポ81(シカゴ)は空前の盛り上がりとなった。AMショー開催中、コナミ工業は米国でのTVゲーム許諾をまとめ発表した。ディック・スチュアート元会長の出席を得て、セガ社出身者によるSGOB懇親会が開かれた。米国バリー社が6フラッグス社を買収した。(1981年11月15日号) 【ニユースダイジェスト】 1.セガサミーHDは10月31日、9月中間期(4−9月の第2・四半期までの6ヵ月)を発表、売上高は30%減の1,526億円、経常利益は68%減の147億円、中間利益は84%減の39億8千万円だった。遊技機の売上高は44%減の749億円、営業利益は57%減の206億円、業務用AM機の売上高は2%減の205億円、営業利益は17%減の15億円、ゲーム場(3増3減の248店)の売上高は2%減の232億円、営業利益は52%増の16億円、家庭用の売上高は13%減の338億円、営業損失は60億円(前年同期は13億円)だった。特別利益11億円、特許実施許諾解決金など特別損失54億円を計上した。12年3月期の業績予想は売上高4,400億円(5月の前回予想では4,500億円)、経常利益755億円(590億円)、最終利益380億円(330億円)と上方修正した。 2.カプコンは10月26日、9月中間期(4−9月の第2・四半期までの6ヵ月)決算を発表、売上高は28%減の292億5千2百万円、経常利益は34%減の19億7百万円、中間利益は49%減の9億6百万円と、前年の反動で減収減益だった。9月14日に業績予想を修正していた。家庭用の売上高は41%減の181億円、営業利益は50%減の22億円、モバイルコンテンツの売上高は89%増の25億円、営業利益は201%増の9億円、ゲーム場は売上高が2%増の60億円、経常利益は67%増の12億円、業務用販売は売上高が19%減の11億円、営業損失は2億円(前年同期は千9百万円の利益)、許諾料その他の売上高は10%増の13億円、営業利益は133%増の5億円だった。37店あるゲーム場は東日本大震災で10店が被害を受けたが、4月にすべて営業を再開した。 3.ウェアハウスは10月27日、9月中間期(4−9月の第2・四半期までの6ヵ月)を発表、売上高は46億7千8百万円、経常利益は4億千7百万円、中間損失は2億6千5百万円と赤字だった。親会社のゲオがウェアハウスの議決権の65%を所有している。前期は決算期変更のため15ヵ月決算となっており、比較できない。部門別ではDVDなどレンタルの売上高が19億3千3百万円、営業利益が3億4千6百万円、ゲーム場の売上高が27億4千5百万円、営業利益が4億円。店舗数はレンタル24店、ゲーム場11店。売上高の過半数を占めるゲーム場の現状について、同社では「来店増加につながるような新型アミューズメント機器の発売もなく、客数が減少した」と説明している。 4.任天堂は10月27日、9月中間決算(4−9月の第2・四半期までの6ヵ月)を発表、売上高は41%減の2,157億円、経常損失は1,078億円(前年は41億円の損失)、中間純損失は702億円(前年20億円の損失)と大幅な減収で赤字を増やした。3DS用「ゼルダの伝説・時のオカリナ」以外にヒット作が少なく、全体に本体とゲームソフトいずれも販売が減少した。しかも、海外比率が79%と高いため最近の円高により、外国為替差損524億円(前年は621億円)の営業外費用が発生した。このため為替予想を織り込んだ12年3月期業績予想では、売上高7,900億円(7月の前回予想では9,000億円)、経常損失300億円(350億円の利益)、最終損失200億円(200億円の利益)と、一転して大幅な赤字を見込む内容で下方修正した。 5.バンダイナムコHDは10月26日、9月中間期と12年3月通期の業績予想を大幅に上方修正した。中間期(4−9月期)については8月の前回予想に続くもので、売上高は1,940億円(前回予想は1,780億円)、経常利益は157億円(65億円)、中間利益は78億円(32億円)と修正。通期については売上高が4,200億円(5月の前回予想では4,000億円)、経常利益が260億円(165億円)、最終利益が150億円(80億円)と修正した。中間決算は11月2日に発表される予定だが、分野別に見るとトイホビー、ゲームコンテンツが国内を中心に予想を上回り好調に推移した上、ゲーム場運営も堅調だったため上方修正した。通期予想については、中間期業績予想の修正を踏まえ、上方修正したとしている。 6.ブロック玩具のレゴ社(本社デンマーク)が創設したテーマパーク「レゴランド」が、名古屋市港区の金城埠頭に進出する見通しとなった。「レゴランド」を展開している英国マーリン・エンタテインメント社が10月28日、名古屋で発表した。それによると、名古屋市が誘致、マーリン社が名古屋を日本での最終候補地にする方向で、名古屋と交渉を開始したとのこと。「レゴランド」は68年デンマークのビルンに開設したのが最初で、その後英国、ドイツ、米国カリフォルニア州、フロリダ州と増やし、現在5ヵ所ある。当初レゴ社が単独で進めてきたが、05年6月以後はマーリン社が展開している。日本では県立幕張海浜公園に建設するという計画を03年に断念したことがある。その後12年6月に東京・台場で室内型施設「レゴランド・ディスカバリーセンター」を開設する、と11年6月に発表している。 7.米国東海岸のある町に、整備された古典的なTVゲームとフリッパーを時間制で思い切り自由にプレイできるゲーム場「イエスターケイド」(ケン・カラダ代表)が、11月12日の本格オープンを前に、10月21日からソフトオープンして話題になっている。往年のヒット作を実際にプレイして追体験してもらおうと企画したもので、ニューヨーク市の南方にあるニュージャージー州レッドバンク市内に設けられた。このゲーム場には「スペースインベーダー」、「ギャラクシアン」、「アステロイド」、「ミズ・パックマン」、「ザクソン」、「バーガータイム」など名作TVゲーム機(アップライト)70台と、「ピンボット」などフリッパー13台を設置した。営業時間はウィークデーが11時半から21時まで(週末は11時から翌日2時まで)、料金は1時間以内8.5ドル〜2時間以内17ドル。詳しくはウェッブサイトを参照のこと。http://yestercades.com/ 8.こまや(本社神戸、尾上芳郎社長)の往年の名機のひとつ、「山のぼり」が省電力仕様で復刻、10月20日から発売されている。「山のぼり」は30年前の81年9月に発売されたアーケードゲーム機で、SCロケなどで長年親しまれ、オペレーション収入が落ちないことから、名機のひとつに数えられていた。ゲーム内容は10円硬貨を投入(標準30円)しゲーム開始、前進と後進のボタンをタイミングよく押して、タイム内に頂上に登ると少額景品が出るというもの。コース途中に橋の落下、ハチ、ヘビ、落石、ロープ切れ、雷などの障害があり、これらの箇所でランプ点灯中に通過するとふりだしに戻る。料金、タイムの設定変更可能。復刻版ではランプをLEDに変更、元の定価38万円はオペレーター価格29万8千円に変わったが、その他は変更なし。往年のヒット作が復刻、再販されるのは珍しい。 9.家庭用ゲームソフトメーカーのレベルファイブ(本社福岡市中央区、日野晃博社長)は10月15日、業務用ゲーム機への参入を発表した。同社のプライベートショーで明らかにしたもので、自社開発キャビネット「レベルファイブステーション」にゲームソフト第1弾「イナズマイレブン・ストライカーズ2012エクストリーム」をセットして、近日中に全国の量販店等に設置、運営するとしている。「レベルファイブステーション」は32インチハイビジョン画面を備えた汎用筐体で、専用ICカードによるデータセーブ機能、無線接続のWi‐Fi機能付き。ゲームソフト第1弾はWii用バトルサッカーゲーム「イナズマイレブン・ストライカーズ2012エクストリーム」(12月22日発売予定)を業務用にしたもの。以上とは別に同社PSP用ソフト「ダンボール戦機」を基に、バンダイが展開する子ども用「データカードダス」に参入することも発表した。 10.オリエンタルランド(OLC)は10月20日、東京ディズニーランド(TDL)新アトラクション「グーフィーのペイント&プレイハウス」を建設、12年秋にオープンする予定と発表した。これはミッキーとその仲間たちの住むテーマランド、「トゥーンタウン」内に設けられるアトラクションで、ペンキ噴射装置を8基備えたグーフィーの部屋に入って、他のゲストと協力しながら、色付けしたい壁や家具に狙いを定め、ペンキを噴射するというもの。本当にペンキを使ってユニークな模様替えをしているかのような体験を楽しむことができる、というところがこのアトラクションの魅力になる。このアトラクションがオープンすると、TDLのアトラクション数は計44種となる。 11.セガ社は10月19日、男性用トイレに設置し、客がゲームを楽しみながらPOP広告に接するという、POP製品「トイレッツ」の本格発売(11月21日)に向けて、飲食店「養老乃瀧」チェーンの40店舗で先行テストを実施する、と発表した。12.1インチ液晶画面、スピーカー、専用基板とウィンドウズCE、赤外線反射センサー、マイクロ波センサーなどで構成する「トイレッツ」は小用便器の上に設置され、利用者が画面を見ながら的を狙ったり、尿の量などを測ったり、5種類のゲームに挑戦できるようにしたもの。これまでのロケーションテストの結果、利用者間で「ゲームが面白い」と隠れた話題になっていた。他に類を見ないもの珍しさと面白さで注目されることから、POP広告用として十分に活用できるとしている。店側では専用USBメモリーを介して、伝えたい情報(広告・宣伝)を画面に表示できる。 12.英国エレクトロコイン・マニュファクチュアリング社(本社カーディフ)がこのほど業務を閉鎖した。世界的に有名な販売会社のエレクトロコイン・オートマチック社(現セールズ社)の製造部門だが、別会社であり、影響を受けないとされている。エレクトロコイン・オートマチック社は1976年ロンドンで設立され、国内と海外にAWP機(フルーツマシンなど射幸遊技機)とアミューズメント機を幅広く販売してきた。エレクトロコイン・マニュファクチュアリング社は製造専門の別会社で、87年工場と同じ場所にパーツ・修理専門のエレクトロコイン・アフターセールズ&サービス社を設けた。マニュファクチュアリング社の製品は必ずしもセールズ社が販売するわけではないが、オートマチック社が主に扱ってきた。しかし近年AWP機とアミューズメント機の需要が低下したため、マニュファクチュアリング社は20数年の幕を閉じた。 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。 |