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米国ミズーリー州セントルイスにTVゲーム機の博物館ができた。ベルギーはビンゴ・ピンボールを、賭金を制限して合法化した。ナムコはシェーン・ブレイク氏を欧州担当に任命した。キョクイチはサミー工業の協力を得て「8号営業」に進出することにした。トーゴは西日本支社を開設した。(1991年9月1日号)
米国でTVゲームブームが過熱、ロサンゼルス市はゲーム場の規制強化の条例を可決した。JAMMAは補助基板によるTVゲーム改変に関し見解をまとめた。アイレムは米国XCOR社に「WWV」を、ナムコはロッコーラ社に「ワープ&ワープ」を製造許諾した。NAO近畿第1支部は福祉施設にゲーム機79台を寄贈した。(1981年9月1日号) 【ニユースダイジェスト】 1.バンダイナムコHDは8月2日、第1・四半期(4―6月期)決算を発表、売上高は8%増の882億円、経常利益は125%増の66億円、純利益は32億円(前年同期は16億円の赤字)と黒字に転じた。トイホビーの売上高は13%増の391億円、営業利益は23%増の50億円、コンテンツの売上高は8%増の356億円、営業利益は5億円(6億円の損失)、ゲーム場の売上高は0.2%減の147億円、営業利益は374%増の7億円、その他の売上高は33%増の57億円、営業利益は210%増の5億円だった。コンテンツ売上高のうち業務用は129億円、家庭用は104億円、ゲーム場は国内2増1減の217店。好調に推移しているため第2・四半期まで(4―9月、中間期)の業績予想を、売上高1,780億円(5月の前回予想では1,650億円)、経常利益65億円(30億円)、純利益32億円(5億円)と大幅に上方修正した。 2.コナミは8月4日、第1・四半期決算(米国基準)を発表、売上高は3%増の549億千5百円、営業利益は144%増の70億2千4百万円、税引前純利益は173%増の67億6百万円と好調だった。デジタルエンタテインメント(家庭用と業務用)の売上高は4%増の261億円、営業利益は165%増の61億円、ゲーミングの売上高は17%増の50億円、営業利益は増減なしの12億円、遊技機の売上高は40%増の37億円、営業利益は22%減の7億円、健康サービスの売上高は6%減の203億円、営業利益は3倍の3億円だった。デジタルエンタテインメントの売上高の内訳は、家庭用が77億円、SNSが78億円、eアミューズメント(業務用)が47億円、カードゲームが61億円で、家庭用が減少した分SNSが伸ばした勘定になる。 3.オリエンタルランド(OLC)は8月4日、第1・四半期決算を発表、売上高は43%減の485億5千百万円、経常損失は31億2千7百万円(前年同期は129億8千万円の利益)、純損失は38億3百万円(62億千6百万円の利益)だった。東日本大震災と原発事故の影響をまともに受けた上、営業再開後も入園者数、客室稼働率など前年を下回った。テーマパークの売上高は開園日数が少なく44%減の394億円、営業損失は17億円(前年同期は120億円の利益)、ホテルの売上高は47%減の53億円、営業損失は3億円(13億円の利益)、その他の売上高は27%減の36億円、営業損失は9億円(4億円)だった。入園者は7月に入って前年並みの水準となるなど回復してきているが、9月中間期(4―9月)、通期(4―12年3月)ともに業績予想は困難として、示していない。 4.スクウェア・エニックスHDは8月5日、第1・四半期決算を発表、売上高は25%減の245億2千9百万円、経常利益は57%減の14億8千7百万円、純利益は62%減の6億9千万円と大幅な減収減益だった。家庭用・PC・携帯用ゲームソフトの売上高は29%減の117億円、営業利益は52%減の28億円、AM(業務用とゲーム場)の売上高は12%減の96億円、営業利益は15%減の5億円、出版の売上高は37%減の25億円、営業利益は49%減の6億円、その他の売上高は43%減の5億円、営業利益は59%減の9千万円。AM事業では昨年8月に終了したカードゲームの利益寄与が減少したが、ゲーム場では既存店の売上高が前年同期を上回り、市場回復が基調になったとしている。同社は12年3月期のグループ再構築に全力を注ぎ、13年3月期に業績回復を目指すとしている。 5.ラウンドワンは8月8日、第1・四半期決算を発表、売上高は13%増の222億3千8百万円、経常利益は223%増の31億7千7百万円、純利益は18億2千百万円(前年同期は13億9千2百万円の赤字)と大幅増収で黒字転換した。種類別売上高はゲーム場が12%増の90.7億円、ボウリング場が11%増の81.6億円、スポッチャが8%増の22.3億円、カラオケが32%増の19.7億円、その他(卓球など)が19%増の7.7億円と全般に伸ばした。国内店舗数は6月末現在で108店舗。9月にモレラ岐阜店、12年春に千日前店、東京23区内の店舗、冬に池袋店を開設する予定で、米国で2号店目の開設も検討している。 6.アドアーズは8月9日、第1・四半期決算を発表、売上高は7%増の61億9千8百万円、経常利益は約4倍の4億4千百万円、純利益は約18倍の6億千7百万円と好調だった。ゲーム場の売上高は0.6%減の46億3千百万円、営業利益は181%増の5億3千9百万円、設計施工の売上高は68%増の13億3千6百万円、営業利益は16%増の8千3百万円、機器レンタルの売上高は81%減の千3百万円、営業利益は55%減の6百万円など。ゲーム場はこの四半期に被災した2店を閉鎖、また8月末までに関東地区の6店を閉鎖する。第2・四半期までの6ヵ月(4―6月)業績予想は売上高125億円、経常利益5億5千万円(7月26日の前回予想では4億円)、純利益5億6千万円(4億2千万円)に上方修正、通期(4―3月)業績も売上高240億円、経常利益8億円(7億円)当期利益7億円(6億2千万円)に上方修正した。 7.ケイブ(高野健一社長)は8月8日、グリー(田中良和社長)を割当先とする総額1億7千6百万円、1,178株の第三者割当増資を実施することにより、資本・業務提携することで合意したと発表した。グリーは24日に払い込む予定で、これによりケイブの5.31%を所有する第3位株主となる。ケイブはグリー向けに城下町育成ゲーム「しろつく」などを提供してきた実績がある。ケイブはソーシャルメディア「GREE」のグリーと提携することにより、調達資金を「GREE」用ソーシャルゲームソフトの開発・企画・運営に当てることができ、グリーもまたこうしたゲームの開発・企画・運用面で支援することにより、「GREE」などソーシャルメディアの運営強化を図ることができるとしている。 8.米国のインクレディブル・テクノロジーズ社(IT、イレイン・ホジソン社長兼CEO)は8月9日、イリノイ州の賭博監督局(ゲーミングボード)から、同州のビデオゲーミング法(VGA)に基づく機械の製造販売の認可を受けた、と発表した。同社は地元企業として5年前からゲーミング機の開発を進め、リバーボートゲーミング法に基づく製造販売認可を受けており(これは昨年12月に更新した)、今回の認可も当然のことと受け止めている。早ければ12月に予定されるVGA施行に伴い、同社は「マジックタッチ」など30機種以上のスロットマシン、ポーカーなどTVゲーミング機を、運営許可を受けた法人や個人に対して直接販売する、とのこと。ホジソン社長は「20年以上もアミューズメントゲーム機「ゴールデン・ティー・ゴルフ」を運営、高収入を得てきたオペレーターがいるイリノイ州だから、競合各社に負けることはない」としている。 9.フランスでポーカーが偶然の勝負でなく、スキルゲームであるとの判決が出て話題になっている。ジャン・ピエール・グレーズ被告が、許可なく国中で公然とプライベート・ポーカー(テキサス・ホールデムというカードゲーム)大会を催したという賭博開帳事件を審理したツールーズでの刑事裁判で、被告側は一貫してポーカーはスキルゲームであって、偶然の勝負(ゲーム・オブ・チャンス=賭博)ではないと主張し、専門家による証言を多数展開したところ、裁判所は7月20日これまでの判例を覆して初めて、ポーカーはスキルゲームとする判決を出したもの。検察側は控訴するとしており、判決は確定していないが、無罪で確定したら次に課税対象になるかどうかが問われるし、懸案のオンラインカジノの扱いにも大きな影響を与えるとされており、関係者はこの話題で持ちきりという。 10.バンダイナムコゲームスは7月29日、ドームスクリーン型チーム対戦ゲーム機「機動戦士ガンダム・戦場の絆」の大幅システムアップグレードを実施、「Rev.3」となり、8月上旬には「フルHDプロジェクターキット」を発売すると発表した。「戦場の絆」は06年11月の出荷開始以来、定期的なアップグレードによりゲーム場で強力な人気を保ち続けているが、新型基板を導入することにより描画力を向上し、コックピットのグラフィックも一新、手前の操作パネルを再現するほか、認証カード「バナパスポート」も対応できるようになる(これにより「機動戦士ガンダム戦場の絆Rev.3」となる)。また「フルHDプロジェクターキット」を導入することにより、「Rev.3」として表現できる高画質、高精密のHD映像を忠実に実現、臨場感をより深く体験できようになるとのこと。 11.三菱地所は7月29日、横浜・みなとみらい21地区に建設中の「MM21地区34街区商業施設開発計画」(仮称)のメインテナントとして、セガ社とBBCワールドワイド社が提携して展開する「自然」をテーマにした体験型エンタテインメントパークを誘致した、と発表した。BBCが制作してきた映像コンテンツ「BBCアース」と、セガ社の技術開発力を組み合わせた新たな空間により、「母なる自然」を感じ画期的な体験ができるというもので、同商業施設の5・6階(約4千u)に設けられる。同商業施設は5月から建設を開始しており、13年4月に開業予定。セガ社は以前みなとみらい21地区55―57街区の土地を取得していたが、業績悪化のため08年3月に計画を中止したいきさつがあるが、改めて世界に通用する新たな施設の開発に取り組んでいる。 12.信用調査会社調べによると、潟激Wャーエース(岩手県盛岡市三本柳、三上誠二代表)が7月22日事業を停止し、27日までに盛岡地裁に自己破産手続き開始を申請した。負債総額は17億3千5百万円。ゲーム機メーカーを退職した現代表が91年5月に設立したオペレーター会社で、東北、北海道の温泉旅館などにゲーム機をリースしていたが、札幌、水沢市(現奥州市)、八日市場市(現そうさ市)などに「LA倶楽部」、「デッドボール」、「テクノワールド」などゲーム場を経営していた。近年は岩手県と青森県の一部でゲーム場とカラオケ店に集中していた。売上高はピーク時に10億円ほどあったが、景気悪化に伴い減収に転じ、11年5月期は6億2千万円まで後退していた。さらに東日本大震災に伴う節電、観光客減少により先の見通しが立たず、今回の事態になったとされている。8月16日続報=盛岡地方裁判所は8月8日、手続き開始を決定した。 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。 |