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サノヤスは遊園施設メーカー、明昌特殊産業の全株式を80億円で取得、経営統合することにした。米国バリー社のボブ・ミューレーン会長兼CEOが退任、ゴールドバーグ氏がCEOに就任した。SNKは「ネオジオ」の1タイトル基板キットを開発した。カプコンの株式が店頭登録された。(1990年11月15日号)
米国AMOAエキスポ80(シカゴ)は、フリッパーメーカーもTVゲームに参入するほど、TVゲームブームを反映するものとなった。景品取りゲーム「クリーンスコープ」訴訟で、ボナンザはオリエンタル興業に勝った。JAAは9月理事会で、12月に解散総会を開くことを決めた。(1980年11月15日号) Copyright Amusement Press Inc. 2010 ゲームマシン、アミューズメントプレス、アミューズメント通信は登録商標です。無断で本紙記事を転載したり、その他アミューズメント通信社の知的所有権を侵害することは違法です。 【ニユースダイジェスト】 1.セガサミーHDは10月29日、9月中間(第2・四半期までの6ヵ月)決算を発表、売上高は41%増の2,178億円、経常利益は460億9千万円(前年同期は7億2千万円の損失)、中間利益は243億円(63億円の損失)と黒字回復した。9月30日に業績予想を上方修正していた。部門別に見ると、遊技機が好転し、売上高が96%増の1,343億円、営業利益が338%増の476億円、業務用は売上高が9%増の209億円、営業利益が19億円(7億円の損失)、ゲーム場は売上高が18%減の236億円だが、営業利益が396%増の11億円、家庭用は売上高が3%増の388億円で、営業損失は13億円(81億円の損失)。ゲーム場はセガ国内が1増7減の211店、海外が3店減の11店となった。 2.トムス・エンタテインメントは10月27日、9月中間(第2・四半期までの6ヵ月)決算を発表、売上高は5%増の67億7千4百万円、経常利益は11倍の2億2千5百万円、中間利益は8千9百万円(前年同期は6千9百万円の赤字)だった。トムスはセガサミーHDの子会社で、近く完全子会社になる予定。部門別では、アニメーションの売上高が11%増の50億千5百万円、営業利益は64%増の4億3千万円、AM事業は3増1減の19店となり、売上高は8%減の17億5千9百万円で、営業利益は136%増の8千3百万円。トムスは11年3月期の業績予想を、売上高144億円(4月の前回予想では137億8千万円)、経常利益6億6千万円(4億千万円)、最終利益3億6千万円(9千万円)と大幅に上方修正した。 3.任天堂は10月28日、9月中間(第2・四半期までの6ヵ月)決算を発表、売上高は34%減の3,631億円、経常損失は41億円(前年同期は1,106億円の利益)、中間損失は20億円(694億円の利益)と赤字に転落した。9月29日に中間期と通期の業績予想を大幅に下方修正していた。ハンドヘルド「DS」は本体が669万台、ゲームソフトが5,484万枚にとどまり、据置型「Wii」の本体は497万台、ゲームソフトが6,521万枚にとどまった上、円高により621億円の為替差損が発生した。裸眼で立体映像を楽しめる「3DS」は、希望小売価格2万5千円で来年2月26日に出荷する予定。 4.カプコンは10月28日、9月(第2・四半期までの6ヵ月)中間決算を発表、売上高は5%増の407億円、経常利益は47%減の28億8千万円、中間利益は40%減の17億8千万円だった。10月4日に業績予想を下方修正していた。部門別では家庭用・オンラインゲームの売上高が307億円、営業利益が45億円、モバイルコンテンツの売上高13億円、営業利益が3億円、ゲーム場(1店減の37店)の売上高が5%減の59億円、利益が52%増の7億円、業務用(7号遊技機用を含む)の売上高が14億円、営業利益が千9百万円、その他の売上高が12億円、営業利益が2億円となっている(部門別は再編したため前年同期比は一部のみ可能)。 5.ゲオの子会社となったウェアハウスは10月27日、第3・四半期までの9ヵ月(1―9月)業績を発表、10年12月期の業績予想を修正した。9ヵ月間の売上高は16%減の70億7千百万円、経常利益は93%減の3千5百万円、純損失は15億6千5百万円(前年同期は1億7千7百万円の利益)だった。売上高はDVDなどレンタルが13%減の27億4千万円、ゲーム場が18%減の43億3千百万円だった。赤字になったのは保有する営業店舗の固定資産に関し約15億円の特別損失を計上したため。通期の業績予想は売上高92億円(7月の前回予想は92億円で変わらず)、経常損失1億7千万円(3億3千4百万円)、当期損失18億3千万円(3億6千3百万円)と修正した。 6.ラウンドワンは10月22日、池袋の土地を売却、賃借契約を結んだことにより、89億円の特別損失が発生し、このため11年3月期業績予想のうち最終損益を大幅に下方修正した、と発表した。2年後の12年12月サンシャイン60通りにオープンする予定の池袋店は、同社でも初の東京23区内の繁華街店となるもので、1,500uの敷地に1階から12階まで娯楽施設が入るビルを建設、完成後は年間22億円の売上を見込んでいる。11年3月期業績予想のうち、売上高860億円、経常利益90億円はそのままだが、最終損益は5月の前回予想で25億円の利益を予想していたが、逆に24億円の損失と下方修正した。 7.エスケイジャパンは10月14日、前日の業績予想の上方修正に続き、8月中間(3―8月の6ヵ月)決算を発表した。売上高は7%増の48億7千9百万円、経常利益は33%増の2億2千9百万円、中間利益は74%減の8千5百万円だった。売上高のうちAM業界向け商品販売は8%減の20億9千万円、物販業界向け販売は33%増の14億8千7百万円などとなっている。通期の売上高は前年比5%減の91億円(4月の前回予想は89億円)、経常利益は47%減の2億7千8百万円(1億8千8百万円)、最終利益は60%減の1億2千万円(1億6千万円)と予想を修正した。 8.コナミは11年1月1日付でパチスロメーカー、アビリットを完全子会社にする予定だが、アビリットは同時に社名を元の高砂電器産業鰍ノ変更する、と10月26日発表した。高砂電器産業は56年7月に設立され、96年に大証2部に株式を上場、03年7月にアビリットに改称したが、創業の原点に立ち返るため改称することにしたもの。株式交換のため11月29日に臨時株主総会を開き、定款の一部改正を行なう。またコナミの子会社のひとつ、コナミマニュファクチュアリング&サービスの山本哲也社長が、高砂電器産業の取締役に選任され、1月1日付で就任する予定。山本氏は81年4月コナミ工業入社、96年AM機器事業本部AM生産管理部長、05年10月から現職。49歳。11月30日続報=29日の株主総会後同社は、1月1日付で山本哲也取締役が社長に、浜野雅弘社長が会長に就任するとのトップ異動を発表した。 9.特許庁は10月18日、今年の「産業財産権制度を有効に活用し、その発展に貢献した優良企業」として旭精工(東京、安部寛社長)を表彰した。同社は、ゲーム機の硬貨選別機に関する技術をドイツ企業から許諾されたのを機に「知財意識」を高め、新技術によるゲーム機/券売機用硬貨選別機、硬貨払出装置を始め、ラッピングカード払出装置、ICカード処理機、釣銭機を製品化しており、新技術を特許で保護・活用する考えが強いことが評価された。今年は帝国ホテルで日本の特許制度125周年記念式典が開かれた後、経済産業大臣が功労者3名、優良企業7社、特許庁長官が功労者5名、優良企業8社をそれぞれ表彰した。 10.セガ社とバンダイナムコゲームスの欧州子会社が9月下旬、それぞれロンドンの事務所で新作展を開いた。今年はロンドンプレビューがないため企業単位で開いたもので、セガアミューズメンツ・ヨーロッパ社はTVレーシングゲーム「ザ・グリッド」(10月出荷)、動く座席に座り銃で撃ちながらストーリーを楽しむ「レッツゴー・アイランド」(12月出荷)などを欧州、中東の業者に披露した。ナムコ・ヨーロッパ社はTVレーシングゲーム「デッドヒート」、クラシックゲーム13種を内蔵した「パックマンズ・アーケードパーティー」、米国ロースリルズ社のバイクゲーム「スーパーバイク2」などを披露した。米国では今年からAMOAエキスポがなくなったので、11月中旬オーランドで開かれるIAAPAショーで新作を披露する。 11.米国オハイオ州の最高裁判所は10月12日、スキルゲームでの賞品価格を1回10ドル以下と制限しているのは、同州および合衆国の憲法に違反しない、との判決を示した。同州では蔓延したスロットマシン型の遊技機を排除するため、州の賭博取締法を07年に改正したが、急ぎすぎたため曖昧な点が残ったと指摘されている。そこでゲーム場「スピナーズ」の経営者、スティーブン・クライン氏は違法なゲーミング機と合法的なスキルゲームとの区別も明確しておらず、「法の平等」に違反しているとして違憲訴訟を起こしていた。訴えは第1審では認められなかったが、控訴審で認められた。最高裁は法の合法性を認め、曖昧さについて控訴審に差し戻した。 12.遊園地関係の国際的業者団体IAAPAは10月14日、常勤のチャールズ・ブレイ会長兼CEOが自己都合により12月3日付で退任する、と発表した。後任は未定で、執行委員会が対応を急いでいる。ブレイ氏は食品業界などの国際団体勤務を経て、04年6月にIAAPAにCFOとして入り、06年2月から会長兼CEOに就任した協会事務局のベテラン。IAAPAの会長在任中は欧州、中南米、東南アジアに事務所を広げるなど、業務の国際化を進めた。IAAPAでは事業規模が大きいため、会長兼CEO以下、常勤のスタッフが事務局を運営、会員の互選による非常勤の役員は議長以下、第1副議長などの構成となっている。 13.オリエンタルランド(OLC)は10月14日、東京ディズニーランドに導入する新アトラクション「シンデレラのフェアリーテイル・ホール」を、11年4月15日にオープンすると発表した。これはファンタジーランドにあるシンデレラ城内に設けられるウォークスルー型のアトラクションで、絵画やジオラマ、アート作品などを通じてシンデレラの物語を楽しめるというもの。総投資額は約20億円。またOLCは10月1日、東京ディズニーランドと東京ディズニーシーの今年度上半期(4―9月)合計入場者数は12,954千人で、03年の13,048千人に次ぐ、過去2番目に多い記録となったと発表した。 14.栃木のオペレーター会社、潟Oッドヒル(宇都宮市清原台、岡田明彦社長)が10月7日に破産を申請、宇都宮地裁は同日、破産手続き開始を決定した。水処理装置の潟Tンスプリングス(同、同)、ゲーム機製造の泣sースライフ(同、同)も自己破産の手続きを開始した。負債は計約6億円と見られる。グッドヒル(登記上はグッド・ヒル)は鬼怒川温泉に営業所を設け1979年8月に有限会社として発足、89年百貨店、SCロケに進出して、本社を宇都宮に移転、93年株式会社に改組した。00年宇都宮市内に「ゲームグッドヒル」、05年千葉県幕張市内に「ゲーム幕張」を開設した。04年2月期の売上高は18億8千万円。岡田明彦氏は栃木県協の副会長だったこともある。 15.東京のオペレーター会社、潟Rインゲーム(東京都豊島区高田、松永光司代表)が10月12日に自己破産を申請、宇都宮地裁は同日、破産手続き開始を決定した。また潟Jワダ(宇都宮市川田町、同)が民事再生法の適用を申請し、宇都宮地裁は同日付で監督命令を出した。コインゲーム、カワダの負債はそれぞれ4億円で、計8億円の負債が見込まれる。コインゲームは76年3月設立のオペレーター会社で、都内各地でゲーム場「ディンドン」チェーンを展開していた。松永光司氏の父親、松永泰助氏(1906―81)は戦前の35年ごろ、小型ゲーム機を製造し、遠藤嘉一氏の日本娯楽機に納品していたことで知られている。カワダの所在地は、グッドヒルのゲームグッドヒルと同じで、関連があるとみられる。 16.社団法人青少年育成国民会議(東京都渋谷区代々木神園町、清算人西原春夫)が10月13日に自己破産を申請、東京地裁は20日に破産手続き開始を決定した。負債は1億2千万円。66年5月に設立された内閣府所管の公益法人で、各都道府県民会議が加盟していた。05年3月期の収入は5億8千万円だったが、小泉内閣による予算削減で事業が縮小、07年3月期は4億3千万円と低下したため、09年8月末の総会で解散を決議していた。天下り団体のひとつで、国の事業が原則的に競争入札になったため事業が縮小したと説明されている。AOUは毎年「青少年指導員養成講座」を継続しているが、08年までは青少年育成国民会議との共催だった。 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。 |