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TVゲーム「ドンキーコング」開発をめぐる任天堂と池上通信機の訴訟は、3月に法廷和解したことが判明した。米国のメーカー協会AAMAによる、初のメキシコでのラテンアメリカ展は成功した。業務用TVゲームの商標は商品区分「9類」に分類されることが再確認された。(1990年9月1日号)
ナムコから「ギャラクシアン」の製造許諾を受けた米国ミッドウェー社の申請に基づき、米国国際貿易委員会(ITC)は日本企業を含む19社の調査を開始した。コナミ工業とレジャックはTVゲーム「アストロインベーダー」に関し米国スターン社と販売提携した。(1980年9月1日号) Copyright Amusement Press Inc. 2010 ゲームマシン、アミューズメントプレス、アミューズメント通信は登録商標です。無断で本紙記事を転載したり、その他アミューズメント通信社の知的所有権を侵害することは違法です。 【ニユースダイジェスト】 1.「国際ビデオゲームの殿堂」(IVGHOF)に、27人と1ゲームが8月7日付で入ることになった。TVゲームの首都とされる、米国アイオア州オタムワが設けたIVGHOFが今年発表したもので、選ばれたのはトッド・ロジャーズなど伝説的なプレイヤー19名、基礎を作った先駆者5名、開発者4名と「パックマン」。先駆者の内訳は、TVゲームの基本を開発したラルフ・ベア氏、アタリ社のノーラン・ブッシュネル氏、中村製作所/ナムコ創業者の中村雅哉氏、「ドンキーコング」を開発した任天堂専務の宮本茂氏、近代フリッパー開発者のスティーブ・リチー氏。開発者4名はすべてXbox用ゲームソフトの開発者。「パックマン」は歴史上最も成功したTVゲームとして、ただひとつ殿堂入りした。 2.オリエンタルランド(OLC)は8月4日、第1・四半期(4−6月)決算を発表、売上高は10%増の851億円、経常利益は15倍強の129億円、純利益は13倍強の62億円と盛り返した。この期間は昨年までイベントがなかったが、今年からイースター(復活祭)イベントを導入、入場者を平準化したのが功を奏した。部門別に見ると、テーマパークは売上高が19%増の698億円、営業利益が14倍の120億円、ホテルは売上高が7%増の102億円、営業利益が101%増の13億円、その他は売上高が7%減の50億円、営業損失が4億円(1億円)となっている。 3.バンダイナムコHDは8月5日、第1・四半期(4−6月)決算を発表、売上高は8%増の819億円、経常利益は29億円(前年同期は21億円の損失)、純損失は16億円(28億円)だった。事業区分の見直しがあり、トイホビーの売上高は10%増の348億円、利益は2倍の41億円、コンテンツ(家庭用と業務用ゲーム)の売上高は17%増の329億円、損失は6億円(41億円)、ゲーム場(直営は1増9減で289店)の売上高は7%減の147億円、利益は1億円、その他の売上高は43億円で利益は1億円だった。中間期(4−9月)業績予想を売上高1,750億円(変らず)、経常利益15億円(5月の前回予想では10億円の損失)、中間損失35億円(変らず)に修正した。 4.コナミは8月5日、第1・四半期(4−6月)決算〔米国基準〕を発表、売上高は5%減の531億円だったが、営業利益は188%増の28億円、純利益は171%増の24億円と伸ばした。デジタルエンタテインメントの売上高は1%増の250億円、営業利益は53%増の23億円、ゲーミング&システムの売上高は11%増の43億円、営業利益は71%増の12億円、健康サービスの売上高は増減なしの214億円、営業利益は1億円。デジタルエンタテインメント売上高のうち家庭用は46%増の143億円、業務用は49%減の18億円、カードゲームは23%減の53億円、オンラインは6%減の44億円だった。 5.スクウェア・エニックスHDは8月6日、第1・四半期(4−6月)決算を発表、売上高は11%増の325億円、経常利益は124%増の34億円、純利益は18億円(前年同期は16億円の損失)だった。事業区分の一部見直しがあり、デジタルエンタテインメント(家庭用、PC、携帯用)の売上高は162億円、営業利益は58億円、アミューズメント(子会社タイトーのゲーム場、業務用)の売上高は9%減の109億円、営業利益は9倍の6億8千3百万円、出版の売上高は40億円、営業利益は12億円、ライツ・プロパティの売上高は8億円、営業利益は2億円となった。ゲーム場運営は低調だったとしている。 6.ラウンドワンは8月9日、第1・四半期(4−6月)決算を発表、売上高は1%増の197億円、経常利益は13%減の9億8千万円、純損失は13億9千万円(前年同期は6億千万円の利益)と増収赤字だった。過年度の資産除去債務に関する会計基準の適用に伴い、31億7千万円の特別損失を計上したのが大きな理由。売上高自体は計画(206.6億円)を下回っている。売上高の内訳はアミューズメント81.3億円、ボウリング場73.3億円、スポッチャ20.7億円、カラオケ14.9億円、その他6.5億円。店舗は前年同期比8店増の105店だった。 7.アドアーズは8月10日、第1・四半期(4−6月)決算を発表、売上高は16%減の57億8千万円、経常利益は67%減の1億9百万円、純利益は78%減の3千3百万円と大幅な減収減益だった。ゲーム場は売上高が4%減の46億6千万円、営業利益が19%減の1億9千万円、設計・施工は売上高が54%減の7億9千万円、営業利益が72%減の7千万円、レンタルは売上高が10%減の7千万円、営業利益が13%減の1千万円、不動産は売上高が5%増の2億6千万円、営業利益が18%増の5千万円。業績予想は修正していない。 8.ユニバーサルエンターテインメント(旧アルゼ)は8月6日、第1・四半期(4−6月)決算を発表、売上高は84%減の20億円、経常損失は22億円(前年同期は5億円)、純損失は22億円(12億円)と後退した。為替差益6億円を計上した。パチスロ・パチンコ事業はパチスロ機が大幅に後退、売上高が88%減の14億円、営業損失が12億円(21億円の利益)、その他は売上高が4%減の7億円、営業損失が1億円(2億円の利益)となった。同社が20%所有する米国ウィンリゾーツ社は4月、マカオで二つ目の「アンコール・アット・ウィン・マカオ」を順調にオープンしたし、フィリピンでのカジノリゾート建設も8月に基礎工事に入るとしている。 9.「TVパニック」、「Wanpaku」などのゲームソフト専門店チェーンを展開するNESTAGE(ネステージ、大阪府吹田市、長谷川祐二社長、FCは418店、従業員34名)が8月12日、大阪地裁に民事再生法の適用を申請した。負債は15億円。81年設立の明響社(00年にジャスダック上場)と、89年設立のアクトが06年に合併してネステージになったが、05年に資本提携したクインランドが07年に破綻して以来、経営不安が増し、06年9月期278億円だった売上高は、10年2月期30億円まで減少した。上場廃止基準に該当し、8月2日に上場廃止となった。ゲオは8月12日、ネステージの民事再生を支援することを決めた。 10.カラオケボックスとフィットネス施設を全国展開しているコシダカ(本社前橋市、腰高博社長)は7月30日、三井物産が所有してきたスポルト(東京都渋谷、藤沢剛社長)を1億円で取得したと発表した。子会社に加え、事業を増やす。スポルトは、日本ブランズウィックと三井物産の合弁会社として61年に設立されたボウリング場運営会社のブランズウィックスポーツガーデンが、08年に三井物産の完全子会社になって改称したもので、現在全国12ヵ所のボウリング場を直営している。10年3月期の売上高は31億9千2百万円、経常利益は9千9百万円、純損失は2千万円だった。 11.コナミ(上月景正会長兼社長)は8月9日、米国のネバダ大学ラスベガス校(UNLV)に百万ドル寄付する、と発表した。7月15日の取締役会で決まっていたもので、ゲーミング産業の発展に寄与することにより、10年3月期の売上高が約200億円ある同社のゲーミング&システム事業を、さらに着実に伸ばそうとするもの。コナミは00年1月に米国のゲーミング(ギャンブル)機器市場に参入、これまで米国36州と豪州全州で販売ライセンスを取得し、世界的に展開している。UNLVでは今回の寄付を、学生の奨学金や設備拡充のための資金などに当てることにより、人材育成や教育・研究などに活用するとのこと。 12.遊園地関係で世界最大の展示会、IAAPAエキスポは今年から10年間、フロリダ州オーランドのオレンジカウンティ・コンベンションセンター(OCCC)で開催されることになった。8月3日、国際的業者協会のIAAPAが発表した。これまで2010、12、13、16、19年にオーランドで、11年にラスベガスで開催する予定になっていたが、交渉の結果、オーランドで10年連続して開催することで契約したもの。これにより遊園施設の展示に評判が良く便利なOCCCの会場が確保できるほか、コストダウンが図れると説明している。ラスベガスでの開催は、昨年が最初で最後になったことになる。 13.ロサンゼルスタイムス8月3日号で「アタリ」が再登場した、と話題になった。フランスのアタリSA(旧アンフォグラム・エンタテインメント社、リオン本社)の米国子会社、アタリIncは昨年暮れにニューヨークからロサンゼルスに事務所を移したが、事務所に人影は少なくアタリのネオンサインだけで、再起動中という。これは従来の小売店経由のゲームソフト販売事業ではなく、「ミサイルコマンド」や「センチピード」など古典的なタイトルの最新版を、フェースブックのような交流サイト(SNS)を通じて配信する事業を展開するため、とジェフ・ラピンCEOは強調している。広く知られているブランドと豊富な知的所有権が強みで、映画などにもライセンスするとのこと。 14.真鍋巧(まなべ・たくみ)氏(岐阜特機会長)が8月3日午前3時半、胃がんにより死去した。69歳。通夜は4日午後7時から、葬儀は5日午後1時から、岐阜市斎苑第一式場において会社と親族の合同葬として行なわれた。葬儀委員長は社長の真鍋実氏、喪主は長男昇(のぼる)氏。岐阜特機を69年に創業、71年に設立して社長に就任、78年にオペレーション部門の特機リースを分社化した。78−84年にサン電子と組んでテーブル型TVゲームを展開したことで知られるが、近年はゲーム場運営を専門にしている。岐阜県協会長を長く務めた。 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。 |