2009年8月1日号Last updated on July 14, 2009
特報
 今年のAMショーは出展社数、小間数ともに大幅に減ることになった。

 ロシアで特別地域を除き、カジノが全面禁止となった。
海外
 米国ディズニーワールドのモノレール事故で、運転手が死亡した。

 タイのモールで「メガタッチ」の無断コピー品が摘発された。

国内

 「機動戦士ガンダム」の等身大EPR像が完成した。

 ケイブの5月期決算は増収減益だった。


2009年8月1日号のニュースダイジェスト
写真上は完成した「機動戦士ガンダム」の実物大FRP像。下はその完成披露パーティーで(左から)、創通の那須雄治会長、バンダイナムコHDの高須武男会長、バンダイの山科誠元社長、バンダイの上野和典社長、バンダイナムコHDの石川祝男社長。

20年前の主なニュース

 大阪府のオペレーター協会を中心とする近畿4協会が「大阪AMショー」を南港のインテックス大阪で開催し、44社が出展したが、展示会としては目新しいものはなく、初日からプレイヤーが入るなどイベントとしても不徹底なものに終始した。韓国・ソウルの「ロッテワールド」がオープンした。関西娯楽がタップスに改称した。(1989年8月1日号)

30年前の主なニュース

 英国は付加価値税(VAT)の税率を大幅アップ、課税範囲を娯楽機に拡大した。日本では喫茶店、スナックなどTVゲームの得点に応じて景品提供した店が、風営法違反(無許可営業)で摘発された。NHK総合は番組「ルポルタージュ日本」で「インベーダー作戦」を放映した。アイ・ピー・エムはアイレムへ社名変更した。(1979年8月1日号)

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【ニユースダイジェスト】

 1.今年のAMショー(9月17−19日、幕張メッセ)には、34社(前回は48社)と1グループ〔プライズフェアの6社共同小間〕が計624小間(前回883小間)に出展することになった。プライズフェア以外の出展社数と全体の小間数は、29%も大きく減らしたのが今年の大きな特徴。規模の大きい出展社は順に(数字は小間数、カッコ内は前回)セガ社135(170)、バンダイナムコゲームス115(140)、タイトー40(60)、アールエス21(40)で軒並み減少した。プライズフェアグループも130(147)。前回20小間あったカプコン、アトラスは出展せず、2年前20小間出した日本ユニカも出展しない。役員会社のテクモは出展せず、業績のあるコナミDEは今回も出展しない。

 2.ロシアで7月1日から、ルーレットやブラックジャック、スロットマシンを備えたカジノ(公認賭博場)が沿海州など4ヵ所の特別地域を除いて、全面禁止となった。モスクワとサンクトペテルブルグに集中していたカジノやスロットマシン設置店は、数千ヵ所あったと見られるが、6月30日までにすべて閉鎖された。ソ連崩壊後のロシアでは賭博営業を取り締まる法律がなく、これら地方政府の許可を得て賭博営業が乱立したが、同時にマフィア関連の犯罪が急増することになり、当時のプーチン大統領の提案で賭博設備を一掃することにしたもの。ただしポーカーは違法とはされない。なおソ連崩壊後独立した隣国ウクライナでも、賭博の合法化を公約していたヴィクトル・ヨシチェンコ大統領が6月下旬に全面禁止する法律に署名している。

 3.人気アニメ「機動戦士ガンダム」の等身大のFPR像(鉄骨使用、高さ18メートル。重さ38トン)が東京・台場の潮風公園で完成し、7月10日夕方、関係者に披露された。バンダイナムコホールディングスが「機動戦士ガンダム」のTV放映30周年記念として2年がかりで建設したもので、頭部が動き、目や肩などが光るなどの特徴がある。乃村工藝社が制作を担当したが、その費用などは公表されない。「機動戦士ガンダム」はバンダイが扱うキャラクターのうちでも、最も稼いだ実績を持つとのこと。東京都公園協会などが進める「都市の緑化」推進イベントの一環ともなっており、7月11日−8月31日の間、一般に無料公開され、夜間はライトアップされる。

 4.米国AMIエンタテインメント・ネットワーク社は7月7日、中国広東省番禺(パンユー)市の工商行政管理局(AIC)が1月15日に摘発した、同地のノーススター社のオーナー、ファン・ミンに対し、広州AICが6月18日、かなりの金額の罰金を命じるとともに、「メガタッチ」製品の違法コピー行為を禁止、押収した10セットの無断コピー品を破壊した。同社の対政府担当、ボブ・フェイ部長は、「中国政府のコピー品撲滅に関する協力に感謝している。ノーススター社は(今回は行政処分で済んだが)懲りずに無断コピーした場合、次は刑事罰の対象となる」と警告している。

 5.米国AMIエンタテインメント・ネットワーク社は7月6日、ゲーム機部門のメリット社が世界中で展開しているTVゲーム機「メガタッチ」の無断コピー品に対し、タイのショッピングモールにおいて押収するなど、成果をあげたと発表した。タイ警察の経済・サイバー犯罪部門は6月17日、チョンボリ県のフォーラムプラザ・モールと、レムチャバン市のハーバー・モールで、現地の警察とともに「メガタッチ」ソフトウェアの無断コピー品を摘発し、14点の証拠品を押収した。この摘発には、正式販売ルートのギャラクシー・エデュハイテク社が、今春バンコクなどで行なった摘発に続き全面協力した。

 6.米国フロリダ州オーランドにある巨大リゾート、「ディズニーワールド」で7月5日午前2時ごろ、テーマパーク「マジックキングダム」などを結ぶモノレール同士が衝突、21歳の運転士が死亡するという事故が発生した。停止中のモノレールに後続の車両が追突したもので、他の運転士と5名の乗客には怪我はなかった。このモノレールはディズニーワールド開業1年後の72年に開通し、マジックキングダムとコンテンポラリーホテルなど(現在はエプコットセンターを含む)を結んでいるが、このような人身事故は初めて。原因追求のため、しばらくの間運航は中止されている。

 7.ケイブは7月8日、09年5月期決算を発表、売上高は11%増の33億7千7百万円、経常利益は58%増の5億3千5百万円、最終利益は22%減の3億2千2百万円と増収減益だった。部門別では、オンラインゲームの売上高が15億9百万円で、営業利益は3億7千万円、モバイルコンテンツの売上高が9億5千万円で、営業利益は1億1千万円、業務用ゲームの売上高が6億8百万円で、営業利益は1億2千万円、ビーズなどコマースの売上高が3億8百万円で、営業損失が1億2千万円だった。業務用のレベニューシェアはゲーム場など560店に導入済みとしている。子会社のビーズマニアの清算に伴い、次回(今期)から単独決算に戻る。


 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。