| ||||||||||||
一般入場券を廃止したAOUエキスポ89には、7社減の36社が出展、事務局によると2日間で千5百人減の1万3千5百人が入場した。米国アタリゲームズ社はさらに特許侵害で任天堂を訴えた。AOUは警察庁が指導する社団法人化について検討する委員会を設置した。セガ社は新作展で「ターボアウトラン」を披露した。(1989年3月15日号)
JAA総会で山田俊夫理事(東洋娯楽機)が会長に、遠藤嘉一会長(日本娯楽機)は名誉会長になった。衆院予算委員会で3月2日、TVゲームに関する質疑が行なわれた。米国アタリ社は巨大なフリッパー「ヘラクレス」を発売する。明昌特殊産業は国産初の宙返り「ルーピング」コースターを三井グリーンランドで完成させた。(1979年3月15日号) Copyright Amusement Press Inc. 2009 ゲームマシン、アミューズメントプレス、アミューズメント通信は登録商標です。無断で本紙記事を転載したり、その他アミューズメント通信社の知的所有権を侵害することは違法です。 【ニユースダイジェスト】 1.AOUエキスポ09(2月20−21日、幕張メッセ)で、セガ社から業務用TVゲームの新システム基板「リングエッジ」と「リングワイド」が発表された。いずれも「オールネット」通信機能を標準装備しており、高性能だがコストダウンを図っているのが特徴で、特に後者は汎用性が高いとされている。前者は新ゲームの「ボーダーブレイク」で使用されている。また08年7月から加賀電子の子会社となっているエスアイエレクトロニクスは低価格汎用システム基板の「Y2」を紹介、AQインタラクティブはこれを使った「ひぐらしの哭く頃に雀」を出品した。なおAMIは、サクセス、韓国スコーテック・エンタテインメント社と共同開発した「SkoPRO」を使った、第一作の「ドラゴンダンス」(08年12月)に続く、二作目「アイドル・パラダイス」を紹介した。 2.AOUエキスポ09では、セガ社のネットワークロボット戦闘ゲーム「ボーダーブレイク」などが関心を集め、先日発表されたセガ社リストラ計画とは裏腹に盛り上がりを見せた。「ボーダーブレイク」はロボットを操作して、武器を装備しながら、仲間と組んで相手チームと戦うというもので、最大10人対10人の20人対戦。9月出荷予定。本物のブロックを画面前に積んでプレイする新ゲーム「ぶろっくぴーぽー」は7月予定。親子で乗り込んでカーレースを楽しむ「最強最速バトルレーサー」は今夏予定。水上レースを可動キャビネットで楽しむ「アクアレース・エキストリーム」は参考出品。基板タイプのマイルストーン「プロジェクトケルベルス」は2月、「ラジルギノア」は6月。業務用からの3月末撤退を2月6日に表明したアトラスは、ノイズファクトリー「豪傑寺一族先祖供養」(TX、今夏)を披露した。 3.AOUエキスポ09でバンダイナムコゲームスは「機動戦士ガンダム戦場の絆」REV.2.03のほか、3月出荷の「レイジングストーム」、カプコン開発「ガンダムvsガンダムネキスト」、4月「NIRIN」を紹介。コナミデジタルエンタテインメントは一連の音楽ゲームの最新版と、3月「投球王国ガシャーンおかわり!」、同「クイズマジックアカデミー6」、今夏「ザ・ビシバシ」などを出品。タイトーはNO考ゲームの「エレベーターアクションデスパレード」、「ミュージックガンガン」、「オッポポブーン!」と、シアター型の「ホーンテッドミュージアム」と、フウキ「箱つみMAX」(4月)など。AMIはSNKプレイモア「KOF ]U」(TX2、4月)、エクサム「デモンブライド」(エクスボード、7月)、AQインタラクティブは「ひぐらしの哭く頃に雀」、ケイブは「デススマイルズU」を出品した。 4.暴力的な家庭用TVゲームソフトを未成年に販売・レンタルすることなど禁じた米国カリフォルニア州法は米国合衆国憲法に違反しており、無効とする連邦控訴審判決が出た。同州はこの州法を05年10月7日に成立させ、06年1月1日に施行する予定だったが、家庭用ゲームソフトの業者団体であるVSDA(現EMA=エンタテインメント・マーチャント・アソシエーション)が05年10月17日にこの州法は違憲立法だとして施行を禁止する訴えを起こした。連邦地裁は07年8月6日にEMAの訴えを認める判決を出したが、被告の州政府は控訴した。その結果、2月20日に連邦(第9巡回区)控訴裁は3人の判事が全員一致で、州政府の控訴を却下する決定を出した。これまで他のいくつかの州でも同様の州法が葬り去られているが、この州法を起案したレランド・イー上院議員は連邦最高裁に上告すると語っている。 5.業務用から撤退し家庭用ゲームソフトだけとなっていた米国ミッドウェーゲームズ社(本社シカゴ)が2月12日、破産法11条(チャプターイレブン)を申請した。負債は2.8億ドル(約250億円)。08年12月の大規模リストラ発表に続く流れで、明らかな経営破たんだが、マツト・ブーティーCEOはあくまでも再建に向けての手続きだと説明している。同社の母体は58年設立のエレメカゲームメーカーのミッドウェー・マニュファクチュアリング社で、69年にバリー社傘下となり、70年代後半に業務用の大手TVゲームメーカーとして成長したが、88年にWMSインダストリーズ社に売却され、91年以後ミッドウェーゲームズ社と改称、96年からはアタリゲームズ社も合流したが、8年前の01年に業務用から撤退した。米国業務用の「パックマン」(80年、ナムコからの許諾)や「モータルコンバット」(92年)などヒット作も多い。 6.アイルランドに拠点を置く欧州通信員、マーティン・ディムジー氏が2月24日、心臓発作により急死した。57歳。1975年に遊技機業界入りし、85年に業界紙「フェアプレイ」を創刊、92年には初めて東欧市場を対象にした「コインオプ・ニューズ」を創刊し、両紙は95年に「コインオプ・ニューズ&フェアプレイ」として統合、01年に「コインオプ・ニューズ・ヨーロッパ」と改称した。同氏はまたアイルランドの遊技機展「AmEx」の運営会社、MDアソシエーツ社の代表者で、事実上の主催者でもあるが、今年30回目を迎える催しを目前に亡くなったことになる。なお「ゲームマシン」では91年1月以来、メアリー・オープンショー女史の後任として、欧州通信員を勤めた。 7.テクモは2月13日、08年12月期決算を発表した。期末に5億円の為替差損を計上、また過年度給与手当、株式評価損など特別損失9.6億円を計上したため、1月21日の業績下方修正からさらに後退、赤字となった。売上高は1%減の119億円、経常利益は52%減の9.5億円、最終損失は2.3億円(前年9.9億円の利益)だった。部門別売上高は家庭用ソフトが20%増の53億円、オンライン・モバイルソフトが0.5%減の15億円、パチンコ・パチスロ用が36%減の8.8億円、ゲーム場運営が10%減の40.6億円など。ゲーム場は11増10減。同社は4月1日付けでコーエーと経営統合するが、3月末までの業績は売上高14.7億円、経常損失11.8億円、最終損失50億円と予想されている。 8.大長商事は2月20日付けで、販売事業から撤退するとともに、東京支店を閉鎖したことを明らかにした。販売事業は同社が扱っている玩具自動販売の玩具と、ゲーム機用景品の販売を担当する部門で、88年に開設した東京支店にその本部を置いていた。同社はまた直営店の「ザ・サードプラネット上尾店」、「ザ・サードプラネット古河店」を3月1日付けで、それぞれ「フェスタ上尾店」「フェスタ古河店」に店名変更することを、2月27日に明らかにした。1月19日に同社が民事再生手続き開始を申請したのを受けて、福岡地裁は保全命令を出した上で、2月23日に民事再生手続き開始を決定した。今後は再生債権の届出、調査を経て、5月28までに再生計画案が同地裁に提出される予定になっている。 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。 |