2008年8月1日号Last updated on July 16, 2008
特報
 今年のAMショーの規模は出展社微増、小間数はやや減少。

 アドアーズはガイアグループから8店買取で合意した。
海外
 米国NAMAは年2回の展示会を1回にすることを決めた。

 英国インターゲーム展の参加社が判明した。
国内

 セガ社は新作展で「R改」、「愛されるより愛シタイ」など披露した。

 ネクストジャパンは株式時価総額が5億円を下回った。


2008年8月1日号のニュースダイジェスト
写真はJAMMA社団法人化20周年イベントで、上は(左から)セガ社の山下滋部長、臼井興胤社長兼COO、小口久雄取締役兼CCO、セガトイズの鈴木義治専務。下は(左から)バンダイナムコゲームスの石川祝男社長(JAMMA副会長)、総商の木村雅三社長(同)、タイトーの林隆副社長(同)。

20年前の主なニュース

 JAMMAのTVゲーム調査団は韓国・ソウルを訪れ、コピー品の実態を確かめるとともに、文化公報部著作権課などに無断コピーの阻止を訴えた。AOU理事会で風営法施行上の問題点とそれに対する警察庁回答などが報告された。カプコンは高性能の「CPシステム」と同基板に基づく新作を発表した。(1988年8月1日号)

30年前の主なニュース

 JAA主催のAMショーに66社が出展を申し込み、設定小間をすでにオーバーした。テーブル型TVブロックゲーム大会を、大阪・枚方の藤商事が開催、関東ではユニバーサルリースが計画している。シグマは新宿のGFリトルサーカスで「星占いの館」をオープンした。高砂電器産業が和議申請した。(1978年8月1日号)

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【ニユースダイジェスト】

 1.今年のAMショー(9月18−20日、幕張メッセ)には、48社と1グループ(前回は47社と1グループ)が計883小間(907小間)に出展する予定で、出展社数は1社増えるものの、小間数は2.6%減少することが分かった。規模の大きい出展社は順に(数字は小間数、カッコ内は前回)セガ社170(175)、バンダイナムコゲームス140(100)、タイトー60(60)、アールエス40(36)、エイビーシー25(20)、カプコン20(30)、アトラス20(30)、ホープ20(18)など。プライズフェアグループは、景品専業となったバンプレストが加わり6社に増えて、147(128)。日本ユニカは4(20)と小間を減らした。これまで出展してきたテクモ、泉陽興業/泉陽機工は出展せず、コナミは今回も出展しない。

 2.セガ社は7月3日東京(大阪は8日、福岡は10日)で新作展を開催し、TVゲームでは、カーレースの「R改:アルティメットストリートレーシング」、バラエティ・ガンシューティングの「愛されるより愛シタイ―ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド・EX」(どちらもリンドバーグ・レッド基板使用、12月出荷予定)を披露した。エコールソフトウェア開発「メルティブラッド・アクトレスアゲイン」(ナオミG、9月予定)も出品。「ダービーオーナーズクラブ2008フィール・ザ・ラッシュver.2.0」は映像のみ紹介。メダルゲーム機は8月出荷の「ガリレオファクトリー」10人用をメインに、12月予定の「ブラックジャック・ネイルドエース」5人用など紹介した。

 3.アドアーズは7月7日、パチンコ店経営大手のガイアグループが運営するゲーム場8店を、33億4千百万円で8月1日に買い取ることで合意した、と発表した。8店の内訳はガイア(東京都中央区日本橋横山町7―8、荒井晃広代表)が運営してきた「ガイアゲーム調布店」など5店とミニオン(同)の「ゲームアリス」など3店で、地域別では関東7店と愛知1店。いずれもガイアグループの建物内にあるので、改めて賃貸契約を結び、保証金を支払うとしている。アドアーズの経営権は現在、46%(今年6月の事業報告書による)の議決権を持つGF投資ファンド投資事業有限責任組合(東京都中央区日本橋馬喰町1―7―1)が所有しているが、この組合の詳細は不明。

 4.カプコンは6月27日に京都・西院(7月8日に東京・吉祥寺)の自社ロケで新作展を開き、6人用メダルゲーム機「ちびまる子ちゃん・めざせ富士山日本一!」を紹介した。直営店でロケテストを兼ねるという、大手メーカーとしてはこれまでにない新作展で、目的は実際にロケーションの現場に置いた場合どう見られるか知ってもらうため、という。新製品はファミリー向けということで、ファミリー層に人気のある既存のキャラクターを使用、ロケーション全体の集客の主役とするべく開発したとのこと。このほか開発中のTV格闘ゲーム「タツノコvsカプコン」(08年冬出荷予定、未出品)などの資料が配布された。

 5.ネクストジャパンホールディングスは7月1日、6月末の株式時価総額(株価×発行済み株式数)が、東証マザーズ市場が定めている上場廃止基準の5億円未満となったため、9ヵ月以内に5億円以上にならないと上場廃止になる見通しとなったので、3ヵ月以内に東証に改善報告書を提出する、とのコメントを出した。同社の08年7月期業績予想は売上高27億円、経常損失5億円となっており、また6月13日に発表された第3・四半期までの9ヵ月(07年8月―08年4月)業績では売上高17.8億円、経常赤字4.9億円となっており、株価が急上昇するような改善策はほとんど見えてこないが、同社は「上場維持に努める」としている。

 6.米国の自動販売機メーカー協会であるNAMA(ナショナル・オートマチック・マーチャンダイジング・アソシエーション、シカゴ)は7月7日、展示会を年2回(秋のナショナルNAMAと春のスプリングNAMA)開催しているが、2010年から年1回、4月シカゴでの開催に切り替えることを決定した。出展社と来場者にこれまで以上の利益をもたらすのが目的で、開催要領のすべてにわたって大幅な改良を施す、と説明している。一方、アミューズメントマシンの展示会はオペレーター協会による秋のAMOAエキスポと、メーカー協会のAAMAによる春のASIと二つあるが、いずれも小規模になり、かろうじて継続している状態なので、NAMAの英断は大いに参考になると見られている。

 7.英国ATEI09と同時期ほぼ同じ場所で開かれるインターゲームショー(ロンドン、1月27−29日)には、英国のサウンドレジャー社、エクセル社、PMT社、ウィタカーブラザーズ社、ハリー・レビー社、ヘーゼル・グローブ・スーパーリーグ社、ジョイボックス社とスペインのファルガス社などが出展することが判明した。いずれも長年ATEIに出展してきたが、出展コストなどを不満としてATEIへの出展を止め、別に展示の機会を求めていたもの。この動きに約30社が同調する見込みだが、目下のところ日系の出展社はATEIにとどまり、インターゲームショーには参加しないもようだ。




 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。