2007年9月1日号Last updated on August 18, 2007
特報
 広島・尾道の千光寺山グリーンランドも閉園となった。

 アドアーズはアルゼから自社株を買い取った。

海外
 米国ファンエキスポ09はASIと併催になる。

 米国ディズニーMGMスタジオは08年1月に改称する。

国内

 バンダイナムコHDの第1・四半期業績は減収減益だった。

 OLCとUSJの第1・四半期業績は好調だった。


2007年9月1日号のニュースダイジェスト
写真はカプコン新作展(大阪本社)にて、上は「戦国バサラ・クロス」を試している2階のようす。下はメダルゲーム機「エイリアンデンジャー」や景品獲得機「ドリームキャッスル」を提示している1階部分。写

10年前の主なニュース

 米国セガ・ゲームワークス社がワールドワイドビデオ社を提訴、TVゲームの並行輸入問題を再燃させた。信託銀行連合による大阪・新世界の複合遊園地「フェスティバルゲート」が完成した。セガ社は「ハウス・オブ・ザ・デッド」で、ゾンビが出す血の色をスイッチで緑に切り替えるよう、販売先に要請した。(1997年9月1日号)

20年前の主なニュース

 タイトーによる偽造診断書事件で東京地検は元取締役総務部長ら3名を起訴した。東京都協会長に駒井徳造氏が就任した。東京ディズニーランドで35番目のアトラクション、「ビッグサンダーマウンテン」がオープンした。56社が出展するAMショー(10月、496小間)の小間配置が決まった。(1987年9月1日号)

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【ニユースダイジェスト】

 1.バンダイナムコホールディングスは8月1日、第1・四半期(4−6月期)業績を発表、売上高は約3%減の約961億円、経常利益は38%減の56億円、純利益は32%減の27億7千万円だった。ナムコが担当するゲーム場運営部門は売上高が6%増の216億円で、営業利益は52%減の3億4千万円、バンダイナムコゲームスが担当するゲームコンテンツ部門の売上高は5%減の246億円で、営業利益は49%減の4億円。前年好調だったトイホビー部門は22億円ほど収益を減らし、映像音楽コンテンツ部門も収益を減らした。しかし欧州家庭用が好調なので、中間期業績予想の一部を上方修正した。

 2.コナミは7月31日、第1・四半期業績を発表、売上高は約5%増の約606億円、営業利益は17%増の70億円、純利益は82%増の39億円と好調だった。部門別でデジタルエンタテインメント部門の売上高は8.6%増の348億円で、営業利益は29.3%増の85億円、健康サービス部門の売上高は1.4%増の216億円で、営業利益は0.9%増の17億円だった。デジタルエンタテインメント部門のうちさらに細かい部門については数値で示していないが、業務用ゲーム機についてはオンライン対戦の「麻雀格闘倶楽部6」、定番音楽ゲームの「ポップンミュージック15アドベンチャー」などが堅調で、メダルゲーム機も高い評価を受けていると説明している。

 3.カプコンは8月3日、第1・四半期業績を発表、売上高は約35%増の約143億円、経常利益は79%増の25億円、純利益は40%増の11億円だった。主力の家庭用は売上高が75%増の79億円で、営業利益は128%増の18億円と好調だった。業務用は「ドンキーコング・バナナキングダム」の不具合もあり、売上高が68%減の6億8千7百万円で、営業損失が1億6千7百万円、ゲーム場運営は年少者の夜間入場規制による影響があり、売上高が1.6%増の29億3千7百万円で、営業利益は34%減の2億6千百万円と振るわなかった。なお、家庭用が好調のため、中間期予想は上方修正した。

 4.二大テーマパークの第1・四半期(4−6月期)業績は新アトラクションが人気を盛り上げ、ともに好調だった。東京ディズニーリゾートを経営するオリエンタルランド(OLC)の売上高は約3%増の約757億円、経常利益は74%増の57億円、純利益は102%増の32億円だった。部門別ではテーマパーク部門の売上高が3%増の635億円、営業利益が31%増の59億円と好調で、複合商業施設も増収増益になった。一方、大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパンを運営するユー・エス・ジェイ(USJ)の売上高は8%増の168億円、経常利益は16億円(前年同期は2億円の赤字)、純利益は16億円(5億円の赤字)と増収で黒字化した。

 5.米国フロリダ州オーランドにあるウォルト・ディズニー・ワールドにあるテーマパーク「ディズニーMGMスタジオ」が、08年1月から「ディズニーズ・ハリウッドスタジオ」と名称変更することが、8月13日明らかとなった。同園は85年にMGM社などから許諾を得て、89年5月にオープンした。映画会社である「MGM」の商標を使っていることについては、90年代に訴訟で争われたりしてきたが、侵害とはされなかった。ウォルトディズニー社側からすれば、MGM一社に限定するのではなく、幅広くハリウッド映画とタイアップするのが狙いのようだ。08年夏にはさらに参加型アトラクション「トイストーリーマニア!」など追加する予定。

 6.米国のファンエキスポはこの数年ずっと、秋にラスベガスで開かれるAMOAエキスポと同じ日時と会場で平行的に開催されてきたが、09年から春のASIとの併催に切り替えることになった。それぞれのトレードショーを主催する業界団体のIALEI、AMOA、AAMAの代表が8月3日、シカゴで正式に合意した。これは出展社が重なるIAAPAショーが、09年秋ラスベガスで開催される予定であり、今のままだとファンエキスポが大きな影響を受けるのは必至なので、それを回避するためファンエキスポの開催時期を変えることにしたもの。今年と08年のファンエキスポはAMOAエキスポとの併催となるが、09年3月からはASIと併催となる。

 7.アドアーズは8月3日、アルゼから自社株千8百万株(発行済み株式数の約28%)を37億9千8百万円で取得したので、アルゼによる持株比率は前期末基準で30.8%から2.7%に低下し、主要株主でなくなったと発表した。アルゼは06年3月にアドアーズ株の一部をGF投資ファンド投資事業有限責任組合に売却、筆頭株主(62.3%保有)から第2位株主(30.1%)になっていた。現在の筆頭株主はGF投資ファンドで、前期末基準での持株比率は32.1%。アドアーズはアルゼの子会社だったシグマが、同様にアルゼ子会社だった2社を00年10月に合併、改称したものだったが、アルゼはこのところ売却の機会をうかがっていたことになる。

 8.カプコンは7月30日に東京(8月2日に大阪)で新作展を開催し、主にアークシステムワークス開発のTV格闘ゲーム「戦国バサラ・クロス」と16人用メダルゲーム機「エイリアンデンジャー」を紹介、タカラトミー/AQインタラクティブのレンタル機「ポケモンバトリオ」、IMSの待ち受け画面作成機「待ちデコ」、KNTの景品獲得機「ドリームキャッスル」も出品した。「戦国バサラ・クロス」はカプコンとアークシステムのキャラクターが登場するもので、カプコンが著作権を所有し、展開する。システム256の基板キットで、税抜きOP価格約40万円で、12月下旬に出荷する予定。

 9.秋田の「大森山ゆうえんち」に続いて、広島の「千光寺山グリーンランド」(尾道市、尾道観光協会経営)も、予定していた閉鎖を前倒しして、事実上閉園した。千光寺山グリーンランドは66年に開園した遊園地で観覧車、コースター、モノレールなどを揃えているが、90年の31万6千人をピークに入園者が減少したため、03年からは期間限定で年間約60日しか営業していないのに、エキスポランドの事故以来、営業を停止し、遊園施設の点検と補修に追われていた。同園は来年3月までで閉園することを検討中だったが、点検などに多額の費用がかかるため、前倒して閉園することを7月17日の理事会で決めたもの。遊園施設は来年撤去する予定。




 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。