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松下電器産業は米国3DO社から買い取った家庭用64ビット機「M2」事業を開始しないまま、市場から撤退した。セガ社は韓国ゲーム場の展開でロッテグループと提携した。ナムコは新作展で「ファイナルハロン」など披露した。9月のAMショーは会期を4日間に延長、イベント開催も容認する。(1997年8月15日号)
タイトーによる偽造診断書事件が発覚し、中西昭雄取締役相談役はAOU会長と東京都協会長を辞任した。AOUは遊技機賭博追放のポスターを配布した。セガ社は「夢工場87」にCCDカメラ搭載のラジコンカー施設「マッハビジョン」を出した。セガ社は新作展で「アフターバーナー」を発表した。(1987年8月15日号) Copyright ©Amusement Press Inc. 2007 ゲームマシン、アミューズメントプレス、アミューズメント通信は登録商標です。無断で本紙記事を転載したり、その他アミューズメント通信社の知的所有権を侵害することは違法です。 【ニユースダイジェスト】 1.アルゼは7月27日、サミーとSNKプレイモアを相手取って、不正競争防止法に基づき各10億円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしたと発表した。訴えによると、2社の「役員が共謀のうえ、鹿砦社の松岡利康代表と相謀り、アルゼの営業上の信用を害する虚偽の事実を記載した書籍を出版などした」とのこと。一連の「アルゼ本」を出版した鹿砦社と松岡代表に対する民事訴訟は、損害賠償請求を一部認める内容で今年2月2日に確定。また松岡代表を刑事被告とする名誉毀損事件は懲役1年2月、執行猶予4年の有罪判決で6月25日に確定した。アルゼは「刑事事件の審理過程で、2社による共謀事実が判明した」と説明している。 2.スクウェア・エニックスは7月30日、第1・四半期業績を発表、売上高は約9%減の約337億円だったが、経常利益は115%増の53億円、純利益は約3倍の27億円と回復した。うちタイトーに関わるAM事業は、売上高が9.8%減の168億8千6百万円、営業利益が4億3百万円(前年同期は6億6千3百万円の赤字)だった。スクウェア・エニックスではAM事業について、「前年度に完了した不採算事業からの撤退、不採算店舗の整理、人員の合理化などの体質改善」に加え、主力事業であるゲーム場運営で既存店での「対前年比売上高が好調に推移した」ので、減収ながら黒字回復したとしている。 3.セガサミーホールディングスは7月27日、第1・四半期業績を発表、売上高は11.4%増の約954億円とやや持ち直したが、利益面が経常損失14億円(前年同期は25億円の利益)、純損失51億円(8億円の利益)と悪化した。中国でのオンラインゲーム事業で減損損失を計上した。部門別では、遊技機の売上高が379億円で、営業利益が66億円と改善された。AM機器の売上高が152億円で、営業利益が6億円、ゲーム場運営(3店増、10店減の442店)の売上高が228億円で、営業損失が8億円、家庭用の売上高が160億円で、営業損失が72億円と、3部門とも後退したが、これは費用の先行などによるもので、順調に推移している。 4.セガ社は7月27日、カラオケ子会社のセガ・ミュージック・ネットワークス(SMN、本社東京都大田区、梶修社長)を、USEN子会社のBMB(本社東京都港区、加茂正治社長)に売却することで合意したと発表した。8月末に約2億円で株式譲渡する予定。SMNは94年10月に設立された業務用通信カラオケメーカーで、「プロローグ21」や「カンドーネ」などを販売してきたが、07年3月期の売上高は423百万円、経常損失は1,454百万円。セガサミーグループが、その経営資源をコア事業に集中させる一環として、SMN売却を決めたもの。BMBは通信カラオケ市場でのシェア拡大が図れるとして応じた。なおUSENは9月にもBMBを完全子会社にすることを明らかにしている。 5.ソニーは7月26日に第1・四半期(4−6月、米国基準)業績を発表、うちSCEが担当するゲーム部門は、売上高が前年同期比60.5%増の1,966億円と伸ばしたが、戦略的な価格設定により営業損失は292億円(前年同期268億円)と増加した。据置型の「PS2」は37万台増の270万台、「PS3」は71万台、携帯型の「PSP」は73万台増の214万台、またゲームソフトはPS2用が160万枚減の3,110万枚、PS3用が470万枚、PSP用が60万枚増の990万枚を販売した。「PS3」は戦略的価格設定にもかかわらず伸び悩んでおり、しかも営業赤字の拡大原因ともなっている。 6.任天堂は7月25日、第1・四半期(4−6月期)業績が好調だったのに伴い、中間期と通期の業績予想を大幅に上方修正した。第1・四半期では携帯型「ニンテンドーDS」を698万台(累計4,727万台)、据置型「Wii」を343万台(累計927万台)販売、ソフトウェアの販売も好調だったので、連結売上高は約160%増の約3,404億円、営業利益は215%増の906億円となった。このため9月中間期は売上高6千4百億円(4月の前回予想では4千6百億円)、経常利益千8百億円(850億円)を、08年3月期は売上高1兆4千億円(1兆千4百億円)、経常利益4千百億円(2千9百億円)を見込むことになった。 7.大型リゾート施設「シーガイア」を運営するフェニックスリゾート(宮崎市、丸山康幸社長)は7月24日、全天候型屋内プール「オーシャンドーム」を10月1日から閉鎖すると発表した。93年5月の開業後、95年の125万人をピークに利用者が減り続け、施設の維持費が大きいため閉鎖を決めたが、跡地利用は未定。フェニックスリゾートは経営破綻により、米国リップルウッド社(現RHJ社)の下で経営再建中。07年3月期では売上高が2.7%増の142億円で、営業利益が2億円余りと初めて営業黒字を計上したが、オーシャンドームの赤字は解消されていない。 8.韓国のソウル地方裁判所は7月6日、アミューズワールド社とゲーム世界社(いずれも本社ソウル)が音楽TVゲーム機「EZ2DJ」により、コナミのTV音楽ゲーム機「ビートマニア」に関する韓国特許(01年4月登録)を侵害したと認定、それぞれ39億ウォン(約5億円)、78億ウォン(約10億円)の損害賠償をするよう命じた。コナミは韓国で、特許登録後の01年5月に提訴しており、6年2ヵ月ぶりの判決となった。アミューズワールド社は01年6月に特許無効審判を請求、特許審判院は02年9月に無効審決を出したため、コナミが特許法院ならびに大法院に上訴しており、今年2月8日に無効審決が取り消され、4月26日に特許有効が確認された。 9.秋田県で唯一の遊園地「大森山ゆうえんち」(秋田市、浜田観光経営)が6月18日から休園、7月8日の株主総会で閉鎖と会社解散を決めた。地元の人たちが土地と資金を出し合って73年4月に創業、77年法人にしたもの。06年3月に加わったローラーコースターを含め、遊園施設は11種あるが、大阪のエキスポランドで人身事故が起こったため、緊急点検を進めなければならなくなった。しかし約5千万円の負債を抱えた上で、3百万円余りの点検費用を調達するのは困難と判断し、閉鎖を決めたもの。17人いた従業員は17日に全員解雇しており、遊園施設も売却する方針。 11.昨年まで米国ロサンゼルスのコンベンションセンターを中心として、盛大に開催されてきた家庭用TVゲーム展「E3」は、今年から「E3メディア&ビジネスサミット」と名称も代わり、サンタモニカのホテルや倉庫などを舞台に、ビジネス本位のものとして7月11−13日に開催された。ずいぶんと展示会場は縮小されたが、それでもマイクロソフト、SCE、任天堂、エレクトロニックアートといった大手は大小間を出した。うちSCEは「PS3」の価格を百ドル下げて499ドルにしたが、それでもマイクロソフトの「Xbox360」(約300−480ドル)より高く、約250ドルの任天堂「Wii」の二倍になる。ゲームソフトメーカーはこれらのハードウェア用ゲームソフトを紹介した。 10.米国メリット・エンタテイメント社は7月23日、マレーシアの国内通商・消費省の施行部門がクアラルンプール市内の2軒の店において、メリット社のTVゲーム機「フォース」の無断コピー品を9点、証拠品として押収したと発表した。メリット社のボブ・フェイ法務担当部長は、このほかマレーシアの2社と和解したほか、別の2社とも交渉中であるとし、「メリット社製品のコピー品に対しては、強い圧力をかけたままにしておき、コピー品そのものの押収を続けていく」と説明している。 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。 |