2007年2月1日号Last updated on January 20, 2007
特報
 AOUエキスポ07は回復ぶりを示すものとなりそうだ。

 米国で大統領シリーズの1ドル硬貨が2月から発行される。

海外
 マレーシアでもメリット社製品の無断コピー品が摘発された。

 韓国の「ロッテワールド」が休業し、補修工事を開始した。

国内

 バンダイナムコゲームスとバンプレストがそれぞれ新作展を開いた。

 ケイブが11月中間決算と通期業績予想を発表した。


2007年2月1日号のニュースダイジェスト
写真はAOU近畿地区協新年会で、上は(左から)AOUの桐谷克己事務局長、鈴木剛夫専務、入江昭造名誉顧問、飯沢幸雄会長(タイトー専務)。下はバンダイナムコゲームスの石川祝男社長(JAMMA副会長)、ナムコの東(あずま)啓二専務、東(ひがし)純社長。

10年前の主なニュース

 米国カプコン・コインオプ社は、2年間続けたフリッパー部門を閉鎖した。ナムコは複合型「ワンダータワー」で初の京都店をオープンした。SNKはボウリング場との複合施設、「ネオジオボウル」の本格展開を開始した。セガ社は新作展で「スカッドレース」などを披露した。(1997年2月1日号)

20年前の主なニュース

 風営法による営業規制にも関わらず、TVスロットマシン「エイトライン」による賭博犯罪が横行し、警察庁も対策を迫られている。米国セガ社は大手アーケードチェーンのタイムアウト社を買収した。データイーストは新システム基板によるTVゲーム「カルノフ」を出荷した。(1987年2月1日号)

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【ニユースダイジェスト】

 1.バンダイナムコゲームスとバンプレストがそれぞれ、1月10日東京会場を皮切りに年明け早々の新作展を開いた。バンダイナムコゲームスは、分身対戦モードなど新要素と新エリアなどを加えた「湾岸ミッドナイト・マキシマムチューン3」(完成品128万円、改造キット52.8万円、7月出荷予定)を披露して、注目された。バンプレストは「火事場のクソ力」が加わるなどパワーアップした「キン肉マン・マッスルグランプリ2」(ROM、22万円、6月下旬予定)をメインに、タッチパネル式ビデオシングルメダルゲーム「メダルフロンティア」シリーズの一作目「ルパン三世・3つの宝珠は道標」などを紹介した。

 2.ケイブは1月17日、11月連結中間決算を発表、オンラインゲームなど新規事業の開始遅れにより、売上高が前年同期比7%減の11億6千万円、中間損失が5億9千6百万円という結果だった。部門別では主力のコンテンツ配信の売上高が11%減の6億6千万円で営業利益が47%減の1億1千6百万円、「虫姫さまふたり」を発売した業務用ゲーム部門は売上高が34%減の1億1千7百万円で営業利益が72%減の1千万円と振るわなかった。これらに伴い通期(07年5月期)連結業績予想も、売上高25億円、経常損失3千万円、当期損失6億5千万円へと大幅下方修正した。

 3.AOUエキスポ07(2月16−17日、幕張メッセ)には実質52社が834小間に出展することが判明し、これまでの回復ぶりをやや確かなものにした(05年は44社795小間、06年は46社788小間。主催者の小間を除く)。合同小間「プライズフェア」への参加(5社137小間)を別にして、出展規模の大きいのは15小間減のセガ社(160小間)、8小間減のコナミデジタルエンタテインメント(72小間)、10小間増のナムコ(70小間)、増減なしのタイトー(55小間)、3小間増のバンプレスト(45小間)、10小間減のカプコン(25小間)の順。アールエス(旧リバーサービス、20小間)や日本システム(10小間)は再び出展するが、アルゼは出展しない。

 4.マレーシアの不正商品取り締まり当局は12月19日、米国メリット社のタッチスクリーン式TVゲーム機「フォース」の無断コピー品を輸入、販売、オペレートしていたコスミックハイテック社(本社ペナン)を摘発し、コピー品30台と証拠資料を押収した。メリット社が1月12日に発表したもので、同社の法務担当、ボブ・フェイ氏は、著作権侵害に対する法的手続きであり、コスミック社とその経営者に対する刑事訴追の準備をしている、と述べている。メリット社はタッチスクリーン式のTVパズルゲームを25万台以上出荷しているが、国際市場での無断コピー品に悩まされている。今回は中国、シンガポール、香港、南アフリカに続く摘発で、生産地の中国に重点を置きつつ、その輸出先についても手続きを進めていくとのこと。

 5.米国で歴代大統領ひとりひとりの肖像を絵柄にした新1ドル硬貨が鋳造され、2月15日から流通し始める。基本的には50州をそれぞれデザイン化して発行し、成功した25セント硬貨と同じ仕組みで企画されたもので、スージービー硬貨以来の1ドル硬貨と同じ重さと色を継承する。06年11月20日に発表された図柄や発行予定によると、07年は初代のジョージ・ワシントンから4代のジェームズ・マジソンまでを発行し、以後16年まで毎年4人分ずつ追加発行していく(16年は37代のリチャード・ニクソン一人だけ)。米国で1ドル硬貨は現在およそ6千万枚流通しており、大統領硬貨発行により流通量が増えれば、自動サービス機やゲーム機などにも恩恵が及ぶと見られている。

 6.韓国・ソウルにある屋内遊園地「ロッテワールド」は1月8日、この日の午前11時から約4ヵ月間にわたり臨時休業して、全面的な補修工事を行なうと発表した。専門の建築技師グループと防災研究所が11月から2ヵ月間調査した結果、ローラーコースターやバンパーカーエリアなど4ヵ所で、天井から構造物を支える器具が数ヵ所破損しているなど、深刻な問題が発生していることが判明したため、直ちに休業して補修するよう指摘していた。ロッテワールドはその対応に手間取り、冬休み期間中も営業を続けていたところ、この状態についていくつかの報道機関が問題にし始めたため、やっと補修工事に踏み切ったもので、対応のまずさに非難の声が上がっている。

 7.セガ社はダーツバー「Bee」(ビー)を発展させた「ビーラッシュ」の一号店を1月26日に大阪・梅田にオープンする、と15日に発表した。「ビーラッシュ」はセルフクッキングが楽しめる「イタリア創作工房」、フロアの中心に置かれた「バースタジアム」、ゴルフシミュレーター、ダーツ、ビリヤード、カラオケなどが楽しめる「アメージングアリーナ」の三エリアで構成され、客同士のコミュニケーションを促進する「大人の遊び場」になる。セガ社は02年4月に「ビー」の全国展開を開始、06年12月1日にダーツバー専門店「ダーツバーかぶら」をスタートさせたのに続き、新スタイルのダイニング・エンタテインメントスペースとして「ビーラッシュ」を展開するもので、セガサミーグループのセガビーリンク(本社東京、平岡享悟社長)が運営を担当している。



 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。