2006年1月15日号

Last updated on January 12, 2006

特報

 ゲーム事業を統合するバンダイナムコゲームスと、ゲーム場運営の新ナムコの構成が明らかとなった。

 バンダイナムコゲームの社長に石川祝男氏、新ナムコの社長に東純氏の就任が決まった。

海外

 フロリダのマジックキングダムが前年に引き続き世界の遊園地トップとなった。

 米国アリストクラットテクノロジー社がIGT社に対する特許訴訟を起こした。

国内

 コナミ持株会社制への移行に伴い、KDE役員が発表された。

 アルゼはパチスロ関連特許によりサミーを提訴した。


2006年1月15日号のニュースダイジェスト
コンピュータエンターテインメント協会(CESA)が1月5日に開いた新年会で上の写真は(左から)、アミューズキャピタルの中山隼雄会長兼社長、CESAの辻本憲三会長(カプコン社長)、セガサミーホールディングスの里見治会長兼社長、下の写真はCESAの工藤浩副会長(ハドソン会長)、猿川昭義副会長(ナムコ副会長)、セガ社の小口久雄社長。

10年前の主なニュース


 ディズニーランドパリが開園3年目で黒字転換した。米国エジソンブラザーズ・モールエンタテイメント社がゲーム場運営部門を売却することになった。アメリカンレーザーゲームズ社(ALG)が業務を閉鎖した。SNKの川崎栄吉社長が会長に、高堂良彦副社長が社長に就任した。(1996年1月1−15日号)

20年前の主なニュース


 JAMMAの抗議により韓国政府はTVゲームの無断コピー禁止を約束した。AOUは初の事業として3月に新宿でAOUアミユーズメントエキスポ86を開催することになった。任天堂はファミコン用「ディスクシステム」を発売すると発表した。テーカンがテクモに改称した。(1986年1月15日号)

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【ニユースダイジェスト】

 1.持株会社のバンダイナムコホールディングスは1月11日、ナムコとバンダイのゲーム事業を統合する「バンダイナムコゲームス」の発足と、それに伴う役員異動を発表した。バンダイナムコゲームスはこれまでのナムコの家庭用部門(CTカンパニー)、業務用部門(AMカンパニー)、モバイル部門(CXカンパニー)などとバンダイのビデオゲーム部門(ビデオゲーム事業部)を統合、現ナムコを社名変更して3月末に発足する(本社大田区矢口、社員はナムコから1,650名、バンダイから55名の計1,705名)。これに伴い現ナムコのゲーム場運営部門(ETカンパニー)などが分割され、新たにナムコとして設立される(本社大田区多摩川、社員は860名)。なおこれまでのナムコ新規事業部門(インキュベーションセンター)はそれぞれの内容によって両社に引き継がれる。

 2.再編後のバンダイナムコゲームスの社長には石川祝男現ナムコ副社長(50歳)が、副社長には鵜之澤伸バンダイ常務がそれぞれ就任する。また新会社ナムコの社長には東純現ナムコ副社長(52歳)が就任する。ナムコ創業者の中村雅哉会長は、バンダイナムコゲームスと新会社ナムコで代表権のない会長としてとどまる。CXカンパニーをリードして05年4月にナムコの社長に昇格した石村繁一氏は3月末に退任するが、再編後の新組織の役員にならず、4月1日付でバンダイネットワークスの顧問に就任する。猿川昭義氏はバンダイナムコゲームスの常勤監査役に就任するのに伴い、ナムコ副会長を退任する。再編後トイホビー事業を担当するバンダイでは、バンダイナムコゲームスに転出する鵜之澤常務が退任するため、柴崎誠常務が副社長に昇格する予定。

 3.コナミは1月5日、持株会社制への移行後の経営体制で、コナミの東尾公彦取締役がCHO(最高人事責任者)に指名されることと、3月末に発足する分割子会社のコナミデジタルエンタテインメント(KDE)の役員構成を明らかにした。1月26日の臨時株主総会で承認を受ける予定。KDEの役員については、すでに発表済みの田中富美明社長のほか、玉井明コナミ執行役員と野津直之コナミ執行役員が取締役に、コナミスポーツライフの盛本長博監査役と、コナミの大沼昇監査役、コナミリアルエステートの岩垣泰正監査役が監査役になる予定。KDEとコナミスポッ&ライフ(KSL)はともに、持株会社となるコナミの直接子会社になる予定。

 4.米国の「アミューズメントビジネス」(AB)紙は恒例の年末特集で、05年は世界各地でさまざまな災害に襲われたが、北米を中心にテーマパークは堅調に業績を伸ばしたと報じた。世界で最も多く入園者を集めたテーマパークは、前年に引き続き、米国オーランドのウォルトディズニーワールド(WDW)にあるマジックキングダムで、米国アナハイムにあるディズニーランドなどディズニー系だけで上位8ヵ所を占めた。半面、オーランドのユニバーサルスタジオズフロリダは入場者を減らした。欧州ではディズニーランドパリと併設のスタジオパークが前年並みの実績。アジア地区では東京ディズニーランド(TDL)と東京ディズニーシー(TDS)がやや後退し、ユニバーサルスタジオジャパン(USJ)が健闘した。AB紙は04年6月以後オンライン紙となったが、テーマパークごとの入園者数を調査し、世界および地区別のランキングを発表している。

 5. アルゼは12月27日、サミーに対し210億円の損害賠償を求める特許訴訟を東京地裁に起こしたと発表した。アルゼによると、内部抽選の結果を遊技客に段階的に知らせたり、遊技をしないときの音量を下げる、という内容の二件の特許(00年5月登録の3069092と05年8月登録の3708056)を持っているが、サミーはパチスロ機「北斗の拳」によりこれらの特許を侵害していると主張している。アルゼは99年以降サミーに対し、パチスロ機のチャレンジタイム特許などに基づき損害賠償訴訟を起こしてきたが、その特許自体が無効であると裁判所に判断され、敗訴に終わっている。

 6.豪州アリストクラットレジャー社の米国子会社であるアリストクラット・テクノロジー社は12月14日、インターナショナルゲームテクノロジー社(IGT)が特許を侵害したとして、ネバダ州にある連邦地裁に提訴したことを明らかにした。アリストクラット・テクノロジー社は、TVスロットマシンのユニークな入賞方式「リールパワー」に関する米国特許(6093102)を持っており、IGT社が故意にこの特許を侵害したとして損害賠償を求めている。双方とも世界的なゲーミング機メーカーで、これまでにも多くの特許訴訟を戦っている。



 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。