2005年1月1日号

Last updated on December 20, 2004

特報

 ナムコは新作展で「コブラ・ジ・アーケード」を披露した。

 バンプレストは新作展で「G−B.O.S」を正式に紹介した。

海外

 04年度の世界のテーマパーク、上位はディズニー系が独占した。

 IAAPA04には目新しい新製品は少なかったが、入場者は2万7千人を越えた。

国内

 タイトーがオープンしたゲーム場「横浜はじめて物語」が注目されている。

 ナムコは05年2月に千葉でパンの、名古屋でラーメンのフードテーマパークを開設する。


2005年1月1日号のニュースダイジェスト

写真はナムコのプライベートショー(大阪会場)で、上の写真は(左から)業務用販売西日本担当の西川豊史氏、業務用担当の石川祝男常務、業務用販売担当の加々見章氏。下は初公開となった「コブラ・ジ・アーケード」を試しているようす。


10年前の主なニュース


 英国政府はそれまで射幸遊技機に課税していた免許税(GMLD)を、「AMLD」として見返りのないAM機にまで課税範囲を広げる方針を明らかにした。コナミは米国家庭用の不振から通期予想を大幅赤字に修正した。SNKは「ネオジオ」が順調で大幅増収増益になった。バンプレストは新作展で「美少女戦士セーラームーン」を披露し、カプコンは新作展で「エックスメン」を披露した。(1995年1月1-15日号)

20年前の主なニュース


 新風営法施行を控えて警察庁は施行規則と総理府令を風俗問題懇談会に諮問した。地方のオペレーター協会は東北六県で出揃った。タイトーは新作展でLDゲーム機「忍者ハヤテ」などを披露し、任天堂は新作展で2ゲーム一体型のVSシステム「クルクルランド」「エキサイトバイク」を披露した。アイレム「スパルタンX」が発売された。(1985年1月1日号)

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【ニユースダイジェスト】

 1.04年6月からオンライン紙となった米国の「アミューズメントビジネス」(AB)紙は恒例の年末特集で、04年に世界で最も多くの入園者を集めたテーマパークは、前年に続き米国オーランドのウォルトディズニーワールド(WDW)にあるマジックキングダムだったと報じた。2位には前年3位だった米国アナハイムのディズニーランドが上がってきた。01年まで15年近くずっとトップを占めていた東京ディズニーランド(TDL)は、02年から通年稼動した東京ディズニーシー(TDS)が加わり、3位と4位に落ち着いた。5位はディズニーランド・パリ、6位はユニバーサルスタジオジャパン(USJ)で前年と同じ。7位は前年8位の米国エプコットセンター、8位は前年10位の米国ディズニーMGMスタジオ、9位は前年9位の韓国ロッテワールド、10位は前年11位のディズニー・アニマルキングダム。AB紙はテーマパークごとの入園者数を調査し、世界および地区別のランキングを発表しているが、ウォルトディズニー社のテーマパークが上位を占めている。

 2.遊園地関係の世界的な展示会、IAAPA2004(11月17−21日、米国オーランド)には昨年の1,253社よりやや少ない1,185社がコンベンションセンター新館の約4万9千uに出展し、85ヵ国から前年の30,062人を下回る27,556人の業者が登録入場した。来場者のうち21%は米国以外からだった。日系の出展社は業務用ゲーム機関係でセガ社、ナムコ、ココロのそれぞれ米国子会社で、遊園施設の岡本製作所が直接出展した。IAAPA賞は遊園施設部門でベコマライド社の「モトバイク・ラウンチ・コースター」が受賞した。TVゲーム機の新製品はすでにAMOAエキスポで紹介されているので、新作披露は少なかったが、サミーUSA社のアトミスウェーブ用「拳獣」、ウルトラケイド社「ストリートファイター・アニバーサリーエディション」が出品された。IAAPAでは05年度議長に女性の、ワナド・エンテイメント社のジェーン・クーパー社長を選出しており、この展示会を機に就任した。

 3.コナミは12月16日、家庭用開発子会社3社とコンテンツ配信の完全子会社を05年4月1日付で吸収合併すると発表した。家庭用の3社は95年4月設立のコナミコンピュータエンタテインメントスタジオ(コナミスタジオ)と同東京(コナミ東京)、96年4月設立の同ジャパン(コナミジャパン)で、いずれも分離独立することで責任をもたせることを目的に設立され、その結果ジャスダック市場に株式を上場しているが、コナミに統合することで経営強化を図るとしている。コンテンツ配信子会社のコナミオンラインは01年10月に設立されていた。上月景正コナミ社長は「パッケージソフトが主流だった時代と比べ大きく変化している。オンラインゲームや海外メーカーが台頭し、グループ内で開発人員、知的財産を集約する必要が出てきた」と説明している。(12月16日)

 4. ナムコは12月2日に久しぶりに東京でプライベートショーを開き、TVゲーム機では「コブラ・ジ・アーケード」を初披露した。大阪では6日、福岡では8日に開催された。「コブラ・ジ・アーケード」は人気漫画に基づくTVガンゲームで、アクションペダルを使用するほか、専用カードで経験値をセーブし、前の続きをプレイすることができる(発売時期は未定)。また最大4人まで同時プレイできるバージョンアップ版の「湾岸ミッドナイト・マキシマムチューン2」(4月下旬出荷予定)を紹介し、それと合わせてAMショーで披露したメダルゲーム機「メダルの達人・ドキッ!大当たりだらけのすごろく祭り」(同)、「龍華麻雀U+4人打ち対戦」(同、改造キットは3月下旬)の受注を開始した。

 5.バンプレストは12月14日東京でプライベートショーを開き、9月にAMショーで開発中の試作品を披露したTVゲーム機「機動戦士ガンダム・バトル・オペレーティング・シミュレーター」(G−B.O.S)を正式に出品し、05年3月に発売することを明らかにした。同ゲームはバンプレストが久しぶりに取り組む本格的なTVゲーム機で、パイロット訓練生となったプレイヤーが、コロニーや廃墟などでの戦闘を行なうことで、機動戦士としての実地訓練を行なうというゲーム内容で、全部で6ステージある。別売りのカードでデータをセーブするほか、「MSポイント」を貯めて機体や装備を強化できる。2人用で乱入対戦することも可能。プライベートショーは21日に大阪でも開かれる。その他、メダルゲーム機「ルパン三世・四つの鍵は宝石の輝き」なども紹介された。

 6.タイトーは11月25日、横浜・新高島にできた複合レジャー施設「ゲント・ヨコハマ」1階に、文明開化をテーマとするゲーム場「横浜はじめて物語」(約2,100u)をオープンした。これは横浜開港以来入ってきた外国のさまざまな文化をテーマとした、「遊」と「食」のエンタテインメントパークと位置づけられており、全体に遊び、飲食、レトログッズ、アミューズメントの4つのゾーンで構成されている。ゲーム場には通常のアーケードゲーム機、メダルゲーム機、プライズマシンなどのほか、射的、ピッチングなどの遊技装置や、レトロゲーム機を集めた古典的なアーケードゲーム機が揃えられている。また飲食ゾーンには開港牛鉄鍋定食などのレストラン(洋食高島亭)、ミルクホール、ビアホールなどがあり、レトログッズを扱う雑貨店(太東雑貨堂)もある。

 7.ナムコは05年2月下旬に千葉で新たにパンのフードテーマパークを開設するとともに、名古屋では初めてラーメンのフードテーマパークを開設することになった。2月24日、千葉県船橋市の「Tokyo−Bayららぽーと」の「ららぽーとイースト」1階に開設する「東京パン屋ストリート」(約1,000u)は、ららぽーとが運営し、初年度150万人が利用、10億円の売り上げを見込んでいる。2月25日、名古屋市栄にパチンコメーカーの京樂産業が建設する「サンシャイン栄」の2階に開設する「名古屋麺屋横丁」は、京樂栄開発が運営し、初年度120万人の利用を見込んでいる。いずれもナムコのチームナンジャがプロデュースするもので、チームナンジャが手がけるフードテーマパークはこれで16ヵ所目となる。

 8.千葉県の木更津総合卸商業団地に、中古の業務用ゲーム機を展示し、売買を促進するという「木更津国際アーケードゲーム市場」が11月25日に設立され、年明けにも稼動することになった。これは同商業団地の活性化のため企画されたもので、会員(法人)は年会費3万円を支払い、展示場に置いてある機械を見て購入を決めたら、仲介料(5%)と税金を支払い受け取ることができるというもの。機械を売るには同市場に登録して納品するだけで、登録料や手数料は無料だとしている。同市場では機械を実際に展示するほか、登録されている中古機情報をウェッブサイトに掲載する。こうした中古機市場では海外からの需要が見込まれるとされているが、売れ筋の中古機はすでに底をついているとの見方もあり、どう市場の効果が現れるかどうか注目されている。


 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。