米国ミッドウェー社が任天堂の許諾を得て「ウルトラ64」のCG技術を使った、CGドライブゲーム機「クルージンUSA」を発表した。米国データイースト・ピンボール社をセガUSA社が買収し、セガ・ピンボール社とした。中国・著作権局はセガ社家庭用「メガドライブ」のコピー品を製造販売した広東省・深センの業者を処罰した。カプコンとコナミが関空にゲーム場を開設した。(1994年10月1日号)
警察庁の三島課長補佐がNAO理事会で、風営法改正の経過について講演した。JAMMAは新風営法対策として「風営法研究会」を設置した。コナミは16ビットのシステム基板「バブルシステム」をAMショーで披露することになった。セガ社、ナムコ、ユニバーサルは、AMショー開催を機に例年通り開くレセプションの予定を明らかにした。東洋娯楽機はトーゴに社名変更した。(1984年10月1日号)
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【ニユースダイジェスト】
1.米国イマージョン社(カリフォルニア州サンノゼ、ビクター・ベガス社長兼CEO)がSCEを訴えていたハプティック特許侵害訴訟で、サンフランシスコにある連邦地裁の陪審は9月21日、イマージョン社の特許が有効であり、SCEがその特許を侵害したことを認め、82百万ドルの損害賠償を命じる評決をした。評決に基づく判決が出次第、SCEは連邦控訴裁判所に控訴する予定になっている。「ハプティック」とは「触覚の」という意味で、何かをつかんだり、さわったりした時の感覚を伝えるようなシステムは、一般的に「ハプティック・インタフェース」「フォース・フィードバックシステム」などと呼ばれるが、93年設立のイマージョン社はこうしたハプティック技術を持つ大手メーカーで、230の特許を保有していることが知られている。同社の特許には、コントローラーを振動させてゲーム内容に対応した感覚を与える技術も含まれており、同社はこの特許を侵害されたとして02年2月にSCEとマイクロソフト社を提訴したが、マイクロソフト社は03年7月に26百万ドルを支払うことで和解している。
2.ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は9月21日、東京で記者発表を開き、@05年度に投入する次世代機に、DVD−ROMの約6倍の記憶容量を持つブルーレイディスク(BD)ROMを採用する、A小型・軽量化し、LAN端子を持つ新型の「PS2」を11月初めに日米欧で発売すると発表し、Bハンドヘルド機「PSP」の実物を東京ゲームショウに先駆けて披露した。家庭用TVゲーム機でBDドライブを採用するのはSCEが初めてとなり、読み出しのみとなるが、DVDソフトも使える互換性を持たせる考えだ。新型「PS2」は入出力端子が一部追加、変更になったほか、すべての機能を引き継ぐことになり、従来機と比べ体積比で4分の1以下、重量比で2分の1以下とかなり小型化された。米欧で11月1日に149ドル/ユーロで発売、日本では3日にオープン価格(2万円弱の見込み)で発売する予定。「PSP」についてはまだ発売時期と価格は明らかになっていない。だが任天堂はちょうどこの日、新型ハンドヘルド機「ニンテンドーDS」について、米国では11月21日に約150ドルで、また日本では12月2日に1万5千円で発売すると、発売時期と価格を明らかにした。
3.アルゼの社長に警察庁OBの阿南一成氏が9月22日付で就任した。臨時株主総会を経て決まったもので、創業者で今年6月下旬に会長となった岡田和生氏は代表権がなくなり、3ヵ月間社長を勤めた原旭氏は代表権のない副社長に退いた。社長に就任した阿南一成(あなん・かずなり)氏は東大教育卒で、62年に文部省に入ったが、63年に改めて警察庁に入り、85年に交通指導課長、86年に滋賀県警本部長、91年に中国管区警察局長となったうえで退官。MOA美術文化財団の顧問などを経た後、98年7月の参議院議員選挙で当選した(自民・比例)が、今年7月の選挙を機に引退し、8月からアルゼの顧問に就任した。大分県出身。67歳。阿南氏はアルゼ社長として、ブランド価値の向上や、コンプライアンス体制の強化、業界の健全化を担当するとされている。
4.横浜市の中田宏市長は9月15日、横浜・みなとみらい21(MM21)中央地区の55・56街区にセガ社が進出することになったと発表した。同街区への事業提案を公募したところ、応募したのはセガ社だけだったことから、正式に受け入れが決まったとしている。同街区には約1・8ヘクタールの敷地に地上9階地下1階、総床面積約6,000uのビルが建設される予定で、土地代を含め約300億円の事業費が見込まれている。横浜市によると、セガ社の計画では本社機能の一部(開発部門)と大型のアミューズメント施設が08年度までに開設される予定としているが、セガ社によると「事業予定者として選ばれただけであり、投資計画を含めた具体的な計画については、今後1年間かけて横浜市と協議していく」としているとのことで、具体的な事業計画はまだ明らかになっていない。
5.株式を上場したネクストジャパンは9月15日に04年7月決算を発表し、売上高は前年比65.3%増の5,565百万円、経常利益は391.2%増の456百万円、当期利益は296.1%増の218百万円の大幅増収増益を示した。しかしこれは、ロケーションを増やしたためで、前期末(03年7月)に6店だった直営店は3店(JJクラブ住道、東大阪近鉄ハーツ、尼崎)増えて9店となり、10店だったフランチャイズ店は24店増えて34店となっている。同社はゲーム機などの施設を、リサイクル品を活用する方式により低価格で調達し、「レジャーのコンビニ」をコンセプトに、15分100円の時間制で運営するところに大きな特徴がある。同社では国内300店をめざしてさらに店舗展開を図るとしており、05年3月期は売上高75億円、経常利益7億円、当期利益335百万円を見込んでいる。
6.中国での携帯電話向けコンテンツ配信事業に関し、スクウェア・エニックス、ナムコ、セガ社、タイトーの4社がコラボレート(協業)することになった。9月21日に4社が共同発表したもので、具体的には4社が、スクウェア・エニックスの中国子会社のSEW社にそれぞれモバイルコンテンツをライセンスし、SEW社は中国で配信免許を持つサービスプロバイダー、北京偉得力群技術服務有限公司に再許諾することにより、中国移動通信集団公司の運営する各種モバイルコンテンツ配信サービスに配信することになる。配信が予定されているのは、スクウェア・エニックスの「キャッスルディフェンダー」、ナムコの「ワニワニパニック」、セガ社の「ベストサッカー」、タイトーの「パズルボブル」など。
7.米国家庭用アタリ社は9月9日、古典的な業務用TVゲームのタイトルをスロットマシンに使用することで、バリー・ゲーミング&システム社を子会社に持つアライアンスゲーミング社と合意した。「ポン」、「ブレイクアウト」、「アステロイド」、「センチピード」などの名作ゲーム名を持つ、バリーブランドのスロットマシンは今年のG2(グローバル・ゲーミングエキスポ、10月5−7日、ラスベガス)で初めて披露される予定。家庭用アタリ社は、JTS社やハスブロ社の手を経て、フランスの家庭用大手メーカー、アンフォグラム社に買い取られており、03年5月から米国子会社をアタリインクに改称して、アタリブランドを使用している。なお72年に設立されたアタリ社は84年に業務用のアタリゲームズ社と家庭用のアタリコープに分割され、アタリゲームズ社は96年にWMSインダストリーズ社に買い取られたが、それを吸収したミッドウェーゲームズ社は01年6月に業務用から撤退している。元のアタリ社はゲーミング機に一切関わりを持たなかったが、ゲーミング機メーカーのためにアタリ社のブランドが利用されることになった。
8.中国の上海市政府は9月24日、米国ユニバーサルパークス&リゾーツ社が06年開業予定だった「ユニバーサルスタジオ上海」の建設計画を断念したことを明らかにした。もとの計画は上海市の支援で02年12月に、ユニバーサル社、中国の上海外高橋関連企業および錦江グループとの間で建設に合意していたが、必要とされる中国中央政府の承認がないまま、建設計画は延期となったままだった。しかも、ユニバーサル社の親会社が03年9月に、フランスのビベンディ・ユニバーサル社から米国ゼネラルエレクトリック社(GE)系のNBCになったことが影響した。GE社はテーマパーク経営に重点を置いていないためで、「ユニバーサルスタジオ上海」の運営計画にも疑問が出てきて、このほど建設計画を断念したことになる。この件についてユニバーサル社はまだなにも発表していない。
◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。
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