家庭用でSCE「PS」に続いて、セガ社が32ビットCPUを2個使用した「サターン」を、NEC−HEが32ビット機「FX」を、SNKが16ビット機「ネオジオCD」をそれぞれ発表した。セガUSA社の社長にアル・ストーン氏が、カプコンUSA社の社長にフランク・バルー氏が就任した。(1994年7月15日号)
ゲーム場の風営化を盛り込む風営法改正案について衆議院・地方行政委員会では疑問点が続出したため、自公民による修正案付きで委員会と本会議でやっと可決された。NAOの理事、枡保氏がゲーミング機を使用した常習賭博幇助の容疑で逮捕された。JAMMAの中村雅哉会長は警察庁長官宛に、風営法改正反対の書簡を送った。(1984年7月15日号)
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【ニユースダイジェスト】
1.今年のAMショー(9月2−4日、東京ビッグサイト)には、前回と比べて12.8%減の48社が、9.0%増の880小間に出展することになった。会場は前回と同様2.5ホール分にとどまり、出展社数はいぜんとして大幅減少傾向にあるが、出展規模は前回を底に再び回復することになった。コナミは今回も出展しないので、2年連続の不参加となる。またサミーはセガ社と持株会社を通じて経営統合するので、サミー製品はセガ社の小間で出品されることになり、出展しない。また前回主催者の都合で設けられた「主催者ゾーン」(4社、15小間分)は、今回なくなった。今回の出展社で出展規模の大きいのはセガ社(170小間)、ナムコ(100小間)、アルゼ(77小間)、バンプレスト(65小間)、タイトー(60小間)、カプコン(25小間)、アトラス(20小間)などで、別にプライズコラボレーション(エイコー、オムロンエンタテインメント、システムサービス、セガ社、タイトーの合同出展で106小間)がある。
2.業務用TVゲーム機でネットワーク技術を導入する傾向が進んでいるが、その技術を「オールネット」として共通化することで、セガ社とサミー、ナムコの3社が合意した、と6月30日に発表した。合意内容は@ネットワーク技術基盤の名称を「アミューズメント・リンケージ・ライブ・ネットワーク」(略称オールネット)とする、Aゲーム場オペレーターにメリットをもたらすことになるよう、光ファイバーを利用した汎用性と拡張性の高いネットワーク技術基盤の構築と普及を共同で推進する、Bオールネットに対応する業務用ゲーム機の開発とサービスの提供を推進する、C技術基盤の共通化により、オールネット対応製品の開発コスト削減と開発効率を向上させる環境整備を行なう、の4点。「オールネット」対応の製品は、すでにセガ社から出ている「バーチャファイター4エボリューション」など3機種があるほか、7月以降ではセガ社から「バーチャファイター4ファイナルチューンド」など4機種、ナムコから「鉄拳5」が予定されている。
3.セガ社は7月2日、東京でプライベートショーを開催。新作TVゲームとしては、ネットワーク対応の「セガゴルフクラブネットワークプロツアー」、「バーチャストライカー4」と、ガンシューティングゲームの「ゴースト・スカッド」(3機種とも専用ICカード使用、ネットワーク対応で、11月出荷予定)と「ザ・クイズショウ」(出荷時期未定)を実物で披露し、「アヴァロンの鍵2」は映像でのみ紹介した。ゴルフゲームはゴルフクラブの形をしたレバー「クラブスイッチ」と、画面上のタッチパネルだけを操作するもので、分かりやすいものとなっている。久しぶりのガンシューティングゲームでは、武器の選択、ストーリーに添った展開など、凝った作りとなっている。「バーチャストライカー4」は操作系が1レバー+4ボタン+3つの戦術ボタン制になった。セガ社新作展は6日に大阪、8日に福岡でも開催された。ナムコは7月2−6日、東京で、また8−9日に大阪と福岡で内覧会を開催し、「鉄拳5」(11月出荷予定)を披露した。「鉄拳5」は「4」など複雑になってきていたシリーズの原点に戻って、壮快感を追及したものとなっている。
4.サミーは7月2日、大阪・道頓堀筋にレジャービル「サミー戎プラザ」(敷地1,604u、8階建て)をオープンし、前日に関係者に紹介した。主な施設は5−7階に設けられた、直営のフードテーマパーク「道頓堀極楽商店街」で、入場料制(大人315円)だが、ここには大正末期から昭和初期の大阪を舞台に、寿司屋、お好み焼き屋、たこ焼き屋など約50の小さな飲食店が並んでいる。北山創造研究所が統括プロデュースし、グラフィックスアンドデザイニングが演出・デザインを、ソルト・コンソーシアムが企画・運営を担当した。4階は個室カラオケ、3階はトレーニングジム。1−2階はサミー・アミューズメントサービスが運営するゲーム場で、主にメダルゲームと写真シール機、プライズゲーム機を設置しており、TVゲーム機はセガエディカード対応となっている(メダルゲームはメダル貸出機のみ)。投資額などは発表していないが、約160億円を投資し、年間40−50億円の売り上げを予定しているもようだ。
5.日邦産業(本社大阪府吹田市、大塚真治社長)は6月29日、会社分割方式で日邦アミューズメントを8月3日に新設するとともに、アミューズメント事業をこの新会社に移転することになったと発表した。日邦アミューズメントは日邦産業の完全子会社として、アミューズメント事業部のある名古屋市中区栄に設けられ、松井義信氏が社長に就任する予定。日邦産業は52年設立の産業資材商社で、製造部門もあるが、それ以外の企画事業として69年から小型乗物機の製造などを行なうアミューズメント事業を加えており、現在まで遊園地の企画・設計、乗物機などの製造、遊戯施設の委託営業を担当している。アミューズメント事業部の04年3月の売上高は8億3千9百万円で、全体の3.3%となっており、このほどその経営の効率化を進めるため、事業内容が異なる本体から分社化することになったもの。
6.アルゼは6月29日に再度、トップの異動を発表し、岡田和生会長は失う予定だった代表権を保持することになった。この日開かれた定時株主総会後の取締役会で承認された。また常務から取締役に降格予定だった富士本淳開発本部長は、副社長に昇格することになった。いずれも6月15日の発表からわずか2週間後の大幅変更となるが、アルゼでは単に「組織活性化のためのより効果的な布陣を検討した結果」だとしている。
7.米国ロサンゼルス市議会は7月7日、5台以上のパソコンを備えるサイバーネットカフェなどについて、防犯カメラの設置義務、閉鎖的なブースの除去を命じる条例案を、満場一致で可決した。同条例は今秋までに施行の見通しだが、午前8時半から午後1時半までの間と午後10時以降は18歳未満の年少者を入場させてはならず、その保護者は必要に応じて身分証明書の提示を求められるとしている。この条例はサイバーカフェでのいざこざが原因で死傷者が出るといった事件が起こったため、その防止策として制定されることになったもの。ゲーム場は一般に米国では警察許可が必要ないが、サイバーカフェはストリップホールなど他の成人向け娯楽場と同様に、警察許可が必要になる。サイバーカフェ経営者の協会は、警察許可は本来必要ないが、必要だと市議会が認めたのならそれに従うだけだ、との考えを示している。
8.米国業務用ゲーム機の総合パーツ販売会社として知られる、ハップ・コントロール社がこのほど、イリノイ州ディアフィールドにあるプフィングステン・パートナーズ社に5千万ドルで買い取られた。ハップ社ではこれに伴い、フランク・ハップ創業社長は副会長に退き、トム・ハップ販売担当副社長が社長に昇格した。86年に設立されたハップ社はイリノイ州エルクグローブに本社があり、米国に3ヵ所と英国に1ヵ所の営業所を持ち、300人の従業員を雇って、AM機、ゲーミング機、自動販売機のあらゆるパーツと周辺機器を販売している。
◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。
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