データイーストは「ファイターズヒストリー」について著作権訴訟を起こしたカプコンに対し、反訴した。ナムコはSCEが予定している家庭用TVゲーム機にソフトを供給すると発表した。カプコンはメキシコ子会社設立を発表した。VIPが新本社ビルと新社名「アスモ」を披露した。(1993年12月15日号)。
政府の税制調査会は物品税の課税対象品目拡大のため、AM機についての研究を開始した。警視庁は少年の非行防止のため自主規制を徹底するようNAOに要請した。シグマが米国ネバダ州でカジノ用ゲーミング機メーカーとして、州外では初のライセンスを取得した。コナミ工業は許諾先の米国センチュリー社に5%資本参加した。ナサ・トレーディングが倒産した。(1983年12月15日号)。
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【ニユースダイジェスト】
1.CSKは12月8日、所有してきたセガ社の全株式、約3,914万株(全体の22.4%)を同日付でサミーに譲渡することで合意したと発表した。譲渡価格は453億3,400万円で、CSKはこれに伴い今期の連結決算で約170億円の特別利益が発生するとしている。セガ社の10万株を所有していたサミーは、持株が約3,924万株(同)に増え、CSKに代わってセガ社の筆頭株主となり、セガ社はサミーの連結決算で持分法適用会社となる。サミーはパチスロ/パチンコ以外のAM事業(NEWS事業)に力を入れており、今回の株式取得でそれが前進すると見ている。記者会見でサミーの里見治社長は、将来的に株式を追加取得して子会社にする可能性と、自からセガ社の役員となって経営に参加する、との考えを示した。サミーはセガ社と継続的にいくつか事業提携をしており、セガ社では今回の株式異動で特に大きな変化はないとしている。セガ社とサミーは今年2月に合併合意したが、5月に破談となった。CSKは所有していたセガ社株式の評価損処理を済ませており、5月以降いつでも売却できる状態にあり、10月からサミーと本格交渉に入っていた。
2.タップス(大阪市浪速区、土井照子社長)が11月28日、大阪地裁に自己破産を申請した。負債は約17億円。遊園施設の建設・運営を行なうため先代の土井万蔵氏(1883−1965)が1918年に創業した土井文化運動機製作所を、51年に法人化したもので、59年に関西娯楽に、89年にタップスに社名を変更した。同社の遊園施設で特に有名なものは現存する生駒山上遊園地の飛行塔で、これは1929年に建設され、高さ40m、回転部直径20mある。タップスは生駒山上遊園地、あやめ池遊園地、伏見桃山城キャッスルランドなどを営業拠点として、ピーク時には年間20億円ほどの売上高があったが、次第に低下して03年2月期では4億8,500万円まで落ち込み、5,600万円の赤字となっていた。従来型の遊園地の営業不振が続いており、そのため苦しい経営が続いていたが、伏見桃山城キャッスルランドが03年1月に閉園したため一段と悪化していた。
3.カプコンは「ストリートファイターU」シリーズに登場した特徴的なキャラクター17人(65種類)を集めて、「ストリートファイターUX」をベースに対戦格闘できるようにした「ハイパーストリートファイターU」を、家庭用(PS2用)で12月18日に発売するが、これに伴い同ゲームの業務用基板を04年2月に発売することになり、11月25日大阪本社で開かれた内覧会で紹介した。業務用はまだ開発中だが、残っていた同社のシステム基板「CPS2」を利用することから、販売数量は限られることになるようだ。カプコンでは87年8月に業務用「ストリートファイター」を発売してヒットさせたが、その翌年に家庭用を出しているので家庭用発売から今年15年になるとして「15周年記念」のイベントを開いており、「ハイパーストリートファイターU」もその一環で企画されたとしている。なお東京支社では11月27日に内覧会が開かれている。
4.遊園地関係の世界的な展示会、IAAPA2003(11月19−22日、米国オーランド)には昨年の1,295社よりやや少ない1,253社がコンベンションセンター新館の約4万9千uに出展し、87ヵ国から昨年の29,427人よりやや多い30,062人の業者が登録入場した。これは過去最高だった97年の33,146人には及ばないが、2番目に多い記録となった。来場者のうち20.9%は米国以外からだった。日系の出展社は業務用ゲーム機関係でセガ社、ナムコ、サミーのそれぞれ米国子会社と、中古機のKNTとOMI、遊園施設の岡本製作所だが、米国セガ社は今回小さなブースになったのが印象的だった。IAAPA賞は遊園施設の新製品部門でインタミン社の「ドラッグスター」が受賞した。TVゲーム機の新製品はセガ社の「オーリーキング」、サミーのアトミスウェーブ用ドライブゲーム「シカゴ1929」くらいだった。IAAPAは欧州の遊園施設メーカー協会、EAASIと今回提携し、欧州にも活動を広げることになった。
5.ナムコはチームナンジャによるフードテーマパークの7店目「自由が丘スイーツフォレスト」を11月21日にオープンした後、兵庫県明石市大久保に八店目の「明石ラーメン波止場」を12月5日にオープンした。これらに続いて04年2月27日、青森県五所川原市に「津軽ラーメン街道」をオープンすると11月27日に発表した。「津軽ラーメン街道」は五所川原街づくり(葛西英機社長)が経営する「エルムの町SC」の2階約870uに、名ラーメン店6店を集めるもので、事業主体は五所川原街づくり。「明石ラーメン波止場」に続く地方都市でのフードテーマパークとなる。これ以外に大都市圏で「浪花餃子スタジアム」(大阪・梅田)が計画されているが、04年春オープンの予定が2月ごろオープンへと具体的になった。「浪花餃子スタジアム」はOSビルの1−2階のナムコ直営ゲーム場とともに、3階に設けられる予定で、かなりの力作と期待されている。
6.ソニーの中国子会社、ソニーチャイナ社が12月20日から「プレイステーション2」(PS2)を上海、北京、広州など5大都市で発売することになった。本体セット価格は1,988人民元(約2万6千円)。同時に「サルゲッチュ2」と「イコ」の中国語版をそれぞれ168人民元(約2千2百円)で発売する。ソニーが開発したもの以外に中国向けのゲームソフトが、カプコン、コナミ、ナムコ、セガ社、タイトーなど8社から供給されるが、それらはソニーチャイナ社が現地の販売会社を通じて発売することになるとしている。中国で横行している無断コピー品については、「PS2」のコピー防止技術が向上していることや著作権保護で中国政府の協力が得られると判断した。しかしそれで無断コピー対策が行なわれることになるのか、注目されている。
7.11月中に発表された9月中間決算では既報のほか、バンプレストの連結売上高が前年同期比4.3%増の13,928百万円、経常利益が50.7%減の403百万円、中間利益が62.1%減の97百万円で、部門別ではAM事業の売上高が5.9%減の8,006百万円、営業利益が28.6%減の543百万円、家庭用の売上高が5.3%増の3,344百万円、営業利益が49.0%減の238百万円などだった。アリサカの売上高は19.7%増の2,517百万円、経常利益は28.6%増の191百万円、中間利益は1.5%減の78百万円だった。七月に神戸ハーバーランドのダイエーSCに大型店を開設するなど増減があり、9月末で34店となった。
8. セガ社は11月26日、開発子会社再編に伴う中間持株会社として、セガR&Dホールディングス(本社東京都大田区羽田1−2−12、菅野暁社長)を12月1日付けで設立すると発表した。セガ社の100%子会社となる。
◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。
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