VLT機を含むゲーミング機の出品を締め出した米国AMOAエキスポ93(アナハイム)で、日米の新ゲームが多数披露された。ナムコは国内新作展で「スズカエイトアワーズ2」など紹介した。タイトーは創立40周年事業として、社内関係者だけの記念パーティーを開催、社史単行本を作成した。AOUの専務、荒井房義氏が急死した。アイモが本社ビルの完成を披露した。(1993年11月15日号)。
NAOは会員オペレーターの業務について「倫理規定」を決めた。米国センテ社が業務を開始、12月にも新ゲームシステムを披露することになった。米国任天堂はコピーゲームを扱っていた、元AMOA会長会社のコリンズ社と和解した。米国マイルスター社は東京に連絡事務所を開設した。コナミは「ハイパーオリンピック」(米国では「トラック&フィールド」)の出荷を開始した。(1983年11月15日号)。
Copyright ©Amusement Press Inc. 2003 ゲームマシン、アミューズメントプレス、アミューズメント通信は登録商標です。無断で本紙記事を転載したり、その他アミューズメント通信社の知的所有権を侵害することは違法です。
【ニユースダイジェスト】
1.アルゼは11月4日に9月中間期連結決算を発表したが、その中でSNKプレイモアがアルゼに対して起こしている商標・著作権訴訟のひとつについて初めて言及した。アルゼによると、アルゼのパチスロ機「クレージーレーサーR」、「バクチョウ」、「イレグイ」等の映像ソフトはすべてアルゼの社内で制作したものであるが、SNKプレイモアはその著作権等を旧SNKから譲り受けたと主張し、アルゼに対し総額約62億円の損害賠償を請求しており係争中である。この訴訟についてアルゼは、「SNKが、アルゼにおいて一部映像ソフトの開発にSNKの社員を研修のために参加させていたのを奇貨として、これらソフトの著作権等があたかも自社に帰属するかのように主張した上、SNKプレイモアへ売却したように装ったもの」だとしている。SNKプレイモアは01年10月、旧SNKの破産に伴いSNK商標やSNKと表示された著作物の著作権など知的所有権を一括して破産管財人から譲り受けている。しかしアルゼの主張によれば、子会社が作ったものは契約がなくとも親会社が作ったものとなり、その子会社が破産して第三者に権利が移っても、著作物にSNKの商標や著作権表示を付けたままアルゼが販売することになんら矛盾はないことになる。しかしこれは訴訟の争点の一つにすぎない。
2.タイトーは10月27日、9月中間期単独決算を発表、売上高が前年同期比15.5%増の39,304百万円、経常利益が35.3%増の2,375百万円、中間利益が6.6%増の1,681百万円と好調だった。部門別売上高はゲーム場運営が9.1%増の22,245百万円、業務用が83.0%増の5,745百万円、家庭用が21.0%増の3,438百万円、カラオケのレンタル・販売が2.0%増の2,773百万円、コンテンツサービスが0.2%増の4,333百万円と全部門で増加した。ゲーム場は七店増やし、既存店も5%売り上げをアップした。業務用はメダルゲーム機とプライズゲームなどが伸ばした。家庭用は増収だが、自社製品は計画を下回った。過去の繰越欠損が前期で解消したため、今期から通常の法人税を負担することになり、純利益は微増にとどまった。中間決算に伴い、04年3月期業績は売上高810億円(4月の前回予想は770億円)、経常利益57億円(52億円)、当期利益33億円(31億円)に上方修正した。
3.オリエンタルランドは11月6日、9月中間期連結決算を発表し、売上高が前年同期比1.8%増の163,327百万円、経常利益が12.1%増の17,875百万円、中間利益が9.1%増の10,023百万円と好調だった。東京ディズニーランド(TDL)が4月に開園20周年を迎えたことから、東京ディズニーシー(TDS)を含めイベントを展開し、入園者数は2.9%増の12,307千人となった。部門別ではテーマパークの売上高が1.4%増の138,177百万円、営業利益が7.9%増の16,155百万円、複合商業施設の売上高が1.3%減の10,635百万円、営業利益が0.4%減の1,203百万円、ディズニーストアなどその他の売上高が8.6%増の14,514百万円、営業利益が30.3%増の2,358百万円となっている。通期業績については10月28日に上方修正している。テーマパークでは今後3年間毎年大型アトラクションの追加が予定されている。
4.ラウンドワンは11月4日、9月中間期単独決算を発表し、中間期に新規出店がないにもかかわらず売上高は前年同期比15.4%増の15,495百万円、経常利益は37.1%増の4,708百万円、中間利益は44.6%増の2,841百万円と極めて好調だった。店舗は39店あり、売上高はボウリング場が9.4%増の6,614百万円、ゲーム場が19.4%増の6,833百万円、その他カラオケなどが23.2%増の2,047百万円で、全体に伸ばしていることから通期業績予想は上方修正した。下半期では12月に北心斎橋店、04年1月に広島店、3月に福岡天神店と繁華街での出店を予定、次期では04年7月に京都伏見店、8月に町田店、12月に川崎店を予定している。同社はこれまでの施設営業に、15分間100円料金システムの「レジャースタジアム」を加える計画で、これら新規出店に伴い「レジャースタジアム」のフロアが誕生することになる。
5.アトラスの株式の41%を所有することになったタカラは11月12日、9月中間期連結決算を発表、大幅な増収減益となったが、ゲーム場運営などAM部門は店舗増とカード式料金システムのATO導入などで売上高が前年同期比14.2%増の3,524百万円、営業利益は26.3%増の292百万円となった。下半期ではアトラスの業績が加わる予定。関連会社となったアトラスの中間連結決算は11日に発表されており、売上高が15.9%増の7,277百万円だったが、経常損失415百万円、中間損失855百万円と赤字だった。部門別では業務用の売上高が11.8%減の2,364百万円で、営業損失が56百万円、家庭用の売上高は52.2パーセント増の1,603百万円で、営業損失が672百万円、ゲーム場運営の売上高は30.0%増の3,308百万円で、営業利益は81.7%増の429百万円だった。プリクラ第二次ブームだったが供給過剰で伸び悩んだ。ゲーム場は前期開設の「ゲームパニック」東京店とつくば店が好調だった。
6.アルゼ子会社のアドアーズは10月28日、9月中間期単独決算を発表、売上高は前年同期比4.2%増の10,860百万円、経常利益は3.8%増の1,723百万円、中間利益は4.4%増の882百万円だった。しかし主力のゲーム場運営では新規2店増(9月の上野店と川口店)、リニューアル8店、増床1店と積極投資したにもかかわらず、売上高は1.5%減の8,376百万円と振るわなかった。9月末の直営店は64店で、さらに出店する計画だ。通期業績予想は上方修正した。なお10月27日にはシチエが第3・四半期決算を発表しており、そのゲーム場部門の7−9月期売上高は昨年7月開設の岩槻店と今年4月の市川店が貢献し、前年同期比27.5%増の1,281百万円で、1−9月期では27.7%増の3,411百万円と至って好調だとしている。9月末の直営店は10店。
7.米国のジュークボックスメーカー、ロウ・インターナショナル社(ミシガン州グランドピット、ダグ・ジョンソン会長兼CEO)は結局、メリット・インダストリーズ社を所有する投資会社のハーバーグループ(セントルイス、サム・フォックス会長兼CEO)が買い取ることになった。ロウ社は経営の再構築を目指してチャプターイレブンを申請していたが(9月15日号参照)、投資会社のアルファプライベートグープ社が再建に乗り出したのに対し、ハーバーグループがそれより有利な条件を提示し、買い取ることにしたもの。合意は10月末に発表され、取り引きは11月11日に行なわれた。ロウ社はインターネットにつないで利用するデジタル式ジュークボックス「ネットスター」(据え置きタイプ。壁掛けタイプは「スターリンク」)を展開しており、またメリット社は同様のデジタル式ジュークボックスのメーカー、タッチチューン社と提携しているので、このあたりの調整が今後の課題となっている。
8.米国ラスベガスのトレジャーアイランド(TI)カジノホテルでこのほど、「サイレンズ・オブ・TI」がオープンした。93年10月にオープンした同ホテルは、大通りに面した敷地での無料アトラクション「バッカニアーベイの戦い」で話題を集めてきたが、海賊のイメージから脱皮するとの考えでホテル名も今春「TI」に改称していた。このアトラクションは人気を保ったまま今年7月6日に打ち切られ、前作に代わる「サイレンズ・オブ・TI」は、これまでの海賊船と人工池をそのまま使用し、ギリシャ神話に出てくる海の精、サイレンたちをテーマにしたミュージカル風のアトラクションとなっており、10月26日から上演が開始された。ケニー・オルテガ氏が演出し、若い女性が多数出演する大人向けのアトラクションとなった。上演は午後6時、8時、10時の3回で、それぞれ30分間行なわれる。
◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。
|