英国下級裁判所は、カプコン「ストリートファイターU・CE」の無断コピー基板を輸入販売したオートマティックAM社のサイモン・ウィルソン社長に有罪罰金刑を言い渡した。任天堂は業績予想を下方修正し、「ファミコン」で9年続いた増収増益は終わることになった。ナムコの中村雅哉社長が管財人になって、にっかつの再建を支援することになった。シグマは渋谷に「ロンゴロンゴ」をオープンした。(1993年11月1日号)。
「ピンボールの父」と呼ばれた米国のハリー・ウィリアムズ氏が74歳で死去した。AMショーでは国内20社がTVゲームの新作を披露して開発意欲を示し、特にタイトー「レーザーグランプリ」などLDプレーヤーを利用したTVゲーム機が話題を集めた。TVゲームの無断コピー対策を進めるための第3回国際会議が東京で開催された。船井電機がLD期で業務用ゲーム機に参入した。(1983年11月1日号)。
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【ニユースダイジェスト】
1.セガ社は10月16日、9月中間期連結業績予想を大幅上方修正するとともに、通期連結業績を上方修正した。修正後の中間期売上高は当初予想を7.0%上回る942億円、経常利益は4.7倍の57億円、中間利益は28.5倍の57億円で、通期の売上高は1.4%上回る1,957億円、経常利益は9.5%上回る115億円、最終利益は6.7%上回る80億円とした。前年比では中間期でわずかに減収だが純利益で5.6倍と大幅増益になり、通期でも最終利益が2.6倍と大きく改善する見込みだ。中間期では業務用が「アヴァロンの鍵」、「ドラゴンとレジャー」など新製品と「UFOキャッチャー7」など定番商品が好調で、営業利益は当初見込みを21億円上回る56億円と増益見通しとなり、家庭用も国内海外とも好調で当初見込みの営業赤字50億円を半分に減らす見通しとなった。ゲーム場運営ではわずか減収だが、計画通りの利益が見込めるとしている。通期の営業損益については、家庭用が開発投資費用増で20億円の赤字(当初見込みではゼロ)となるほか、業務用が94億円(58億円)、ゲーム場運営が73億円(70億円)と営業利益を増やす見込みだ。
2.ソニーは10月10日、第2・四半期(7−9月期)連結決算を発表。ゲーム部門の大幅減収減益のため、連結全体では前年同期比3.2%の減収、純利益は66.4%の現役となった。ゲーム部門は本体、ゲームソフトともに販売が落ち込み、売上高は35.6%減の161,286百万円で、引き続き将来に向けた半導体など研究開発費が増えて、営業利益は91.2%減の2,184百万円と大きく後退した。しかし売上規模で見る限りゲームはまだソニーの3番目の事業にとどまっている。期間中「PS2」の出荷台数は前年同期に比べ49万台多い878万台、「PS」は94万台少ない96万台で、ゲームソフトは「PS2」用が2百万本多い44百万本、「PS」用が6百万本少ない10百万本だった。本体は米国で前年同期に販売店仕入れの前倒しがあったため今年大幅な減少となった。欧州では台数が伸びたものの減収だった。日本では減少した。ゲームソフトでは、主に自社製作ソフトの販売量が減ったため日本、米国、欧州ともに減収となった。
3.ゲーミング最大手の米国インターナショナル・ゲーム・テクノロジー社(IGT)の創設者であり、「TVポーカーの父」と呼ばれるウィリアム・サイ・レッド氏が10月14日、カリフォルニア州ソラナビーチの自宅で死去した。91歳だった。サイ・レッド氏は1911年11月、セントルイス郊外の貧しい家で生まれ、ボストンでアミューズメントマシンの仕事を手がけた後、67年にラスベガスに移り、バリー社製品を扱うバリー・ディストリビューティング社を設立した。そして75年に同社をバリー社に売却して、A1サプライ社を設立、ここでTVポーカーやTVスロットマシンなどTVゲーミング機開発を盛んに行なった。同社は79年にサーコマ社と改称、さらに81年にIGT社と改称した。サイ・レッド氏は86年にIGT社の株式を売却し、富豪として余生を送っていた。ラスベガスでは「スロットマシンの王」と呼ばれ、ネバダ州知事から「最も創造的なゲーミングのパイオニア」と賞賛された。
4.オリエンタルランドは10月7日、東京ディズニーランド「TDL」に建設中の新アトラクション「バズ・ライトイヤーのアストロブラスター」を、04年4月15日にオープンすると発表した。ディズニーのCG映画「トイ・ストーリー」をテーマにしたもので、TDL内のトゥモローランドにあった「ビジョナリアム」跡地に約50億円投資して建設中だ。米国フロリダ州オーランドのマジックキングダムにある参加型アトラクション、「バズ・ライトイヤーのスペース・レンジャー・スピン」と基本的に同じもので、スペースクルーザーに乗り込み、光線銃のアストロブレイザーを使って、次々と現れる巨大ロボットなどの標的に当て、アクの帝王ザークと戦うことになる。オーランドのディズニークエストにある、古典的なバンパーカーとレーザー銃を使用する同名アトラクションとは異なる。このアトラクション建設のため、「ビジョナアム」は02年九月に終了している。
5.ナムコは10月22日、チームナンジャよるフードテーマパークの第8弾として、有力ラーメン8店を集めた「明石ラーメン波止場」をマイカルと共同で開発し、12月5日にオープンすると、発表した。これは97年にオープンした「マイカル明石」の2番街、1階フードコート(2,100u)の大幅リニューアルに伴い、その1,200uを使用して開設するもので、瀬戸内ラーメン4店とそれ以外の全国ラーメン4店との味の対決をテーマに企画され、昭和中期の明石港を思わせる波止場をイメージして作られる。ナムコ・チームナンジャによるフードテーマパークは、11月21日に「自由が丘スイーツフォレスト」(東京都目黒区)、来年春に「浪花餃子スタジアム」(大阪市北区)の開設を予定している。ラーメンをテーマにしたものは01年12月開設の「ラーメンスタジアム」(福岡市)以来のものとなる。
6.「東京ゲームショウ03」(9月26−28日、幕張メッセ)出目だったのは、SNKプレイモアが出展しこの展示会でもSNKブランドを復活させたこと、セガ社が04年発売予定のPCソフト「ダービー・オーナーズクラブ・オンライン」を実物展示とたこと、SCEが欧州でヒットした「アイ・トイ・プレイ」を国内で初めて紹介したこと、タイトーがPS2用「スペースインベーダー・アニバーサリー」に伴い小さなテーブル型コントローラーを出品したこと、ヒューマンアカデミーゲームカレッジのブースで岡本吉起校長がトークショーをしたことなどが挙げられる。そして初日のTGSフォーラムの基調講演で任天堂の岩田聡社長が、ファミコンの発売以来20年となり「ゲームの大容量化、複雑化が進んでそれが飽和状態になった」ことから行き詰っているが、今こそ「間口が広く、奥が深い」という理想的なゲームの開発が改めて望まれるとの考えを強調、オンラインゲームや多機能への流れに否定的な見解を示して、注目された。
7.米国のパラマウント映画社が日本で計画している、大阪のユニバーサルスタジオジャパン(USJ)とほぼ同規模のテーマパークについては、このほど建設予定地が福岡県久山町に決まり、同社ではテーマパークの設計を開始したが、同社が建設計画に投資するわけではなく、現時点では設計を担当するに過ぎないと説明している。計画によると、05年に着工し08年に完成する予定で、年間5百万人の入場者を見込んでいる。周辺ホテルの建設、整備を含めた総事業費は約1,200億円で、パラマウント映画社は日本の企業からの出資や融資で調達すると考えており、実現の見通しはその成否にかかっている。なお米国ではパラマウント映画社の子会社、パラマウントパークス社が西海岸の「グレイトアメリカ」やカナダの「ワンダーランド」などを運営している。
8.アトラスは10月15日、第三者割当増資を全額引き受ける方式でタカラが7億6千万円余りを追加投資し、アトラスに対するタカラの持株比率が32.8%から40.9%に増加することになったと発表した。アトラスとタカラは今年3月に資本提携について基本合意し、タカラがアトラスに資本参加したが、家庭用ゲームソフトの事業統合の具体化などを進めるため、さらに密接な資本関係を築くことになったもので、11月1日付けで実施される。なおこれに伴い二位株主である角川ホールディングスの持分は10.0%から8.8%に減少することになった。
◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。
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