賭博と関係のないAMゲーム機を規制対象からはずすことをなどを求める風営法改正の陳情書を、JAMMAは警察庁に提出した。ナムコは中国・上海に合弁会社、上海ナムコを設立することを決めた。サミー、セタ、ビスコの3社は共同で32ビット業務用システム基板「SSV」を正式発表した。データイースト「ファイターズヒストリー」が出荷された。(1993年4月1日号)。
遊技機賭博の排除を掲げる第2回AOUエキスポでそれなりの成果があったものの、ゲーミング機が数点出品された。JAMMAは通常総会で無断コピー品とゲーミング機対策の強化を掲げた。データイーストの福田哲夫社長が副会長に、コナミの上月景正社長が理事に加わった。データイーストも「幻魔大戦」などLDゲーム機を開発した。ジャパンレジャーがジャレコに改称した。(1983年4月1日号)。
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【ニユースダイジェスト】
1.タカラとアトラスは3月27日、資本提携に合意したと発表。4月14日にもタカラはアトラスの発行済み株式の30.2%を取得して筆頭株主になり、家庭用ゲームソフト事業統合や、ゲーム場経営のタカラアミューズメントとの事業統合を視野に入れた業務提携を進めることになった。アトラスの自己保有分2百万株、創業者原野直也氏の持ち株のうち1,370千株、シーエヌ開発の350千株の計3,720千株をタカラが1,949百万円で買い取る。これに伴い6月25日に予定されている通常株主総会を経て、アトラスの岩田松雄社長は退任し、タカラの取締役になる予定。原野会長は代表権付きに戻り、タカラの非常勤取締役を兼任する予定。アトラスの社長にはタカラの奥出信行副社長が就任、タカラの佐藤慶太社長はアトラスの非常勤取締役を兼任する予定。奥出信行氏は1966年にタカラ入社、95年に常務になったが、96年に退社。2000年に復帰し、副社長となった。石川県出身。59歳。
2.タイトーは3月10日、「Cサウンド」を応用した画期的な通信カラオケ「Lavca」(ラブカ)を4月から発売すると発表した。このカラオケでは、@歌う人自身のキー番号(1−12のいずれか)を入力すればどんな曲も自分の声域内で自信を持って歌うことができる、A歌う人のテンポを判断して曲側で出力調整する、B採点機能ではこぶしやビブラートなどの細かい歌い方まで判断する、などの特徴がある上、新音源採用で音も良い。米国MITの音楽教授であるバリー・バーコー教授の開発した「Cサウンド」に基づき、米国アナログ・デバイセズ社が専用半導体を開発して「エクステンディッド・Cサウンド」を可能にしたもので、さらにコロンビア・ミュージック・エンターテイメントとタイトーがカラオケ「ラブカ」として共同開発した。タイトーは02年4月、「Cサウンド」応用カラオケの開発を進めていることを発表していた。本体価格は160万円、初年度2万台の出荷を見込んでおり、毎月200曲を配信する。
3.コナミは3月20日、03年3月期連結業績予想を大幅に下方修正し、8年ぶりに大赤字になる見通しとなった。修正後の予想では売上高が2,450億円(昨年11月の前回予想では2,450億円)、営業損失が215億円(250億円の利益)、最終損失が270億円(115億円の利益)となっている。これは米国会計基準に沿うもので、コナミスポーツを含む「エクサテインメント」事業での営業権など無形固定資産の価格下落に伴い、465億円の減損処理をするため。部門別売上高予想では、エクサテインメント事業で50億円下回るものの、遊戯王などのトイ&ホビー事業で50億円上回るので、全体の売上高は変更ないが、コナミスポーツ関連ののれん代と商標権の評価減を一括償却して、95年3月期以来8年ぶりに巨額の赤字を余儀なくする見通しになったもの。なおコナミスポーツ自体も同時に大幅下方修正を発表した。
4.イラクをめぐる軍事緊張が高まる中、4月20‐22日に予定されていた中近東の総合AM展示会、テーマパークス&ファンセンターズ・エキスポ(TPFC)が9月末に延期されることになった。中近東では飲酒が禁じられており、TVゲーム機や遊園施設などが貴重な娯楽施設として認められている。TPFCは中近東市場を対象に遊園施設とAMゲーム機の拡充を目指して毎年春、比較的に安定成長しているアラブ首長国連邦(UAE)のドバイの国際展示場で開催されてきた。しかしイラクの軍事独裁に対する米英などの反発から3月中にも米英軍によるイラク攻撃が開始されることになったため、TPFC2003は延期することにしたもの。このため会期を9月29日‐10月1日に延期するが、この会期では国際展示場が使えないため、会場はドバイ空港展示場に変更するとしている。
5.オリエンタルランドは3月12日、東京ディズニーシー(TDS)にローラーコスタータイプの遊園施設(名称未定だが、垂直回転のループを含むもの)と、フリーフォールタイプの遊園施設「タワー・オブ・テラー」を建設、それぞれ05年度と06年度に完成させるとの計画を発表した。それぞれ飲食店と物販店を併設する予定で、投資額は約80億円と210億円。いずれも強いスリルライドに属するもので、東京ディズニーリゾートでは初めてこの種の遊園施設を導入することになる。うち垂直回転のループを含むローラーコースターはTDSのロストリバーデルタに設けられ、火や水を使った特殊効果の中を突き抜けていくというもの。「タワー・オブ・テラー」はフロリダ州オーランドのディズニーMGMスタジオで1994年6月以来人気を集めているホラー系のアトラクションで、TDSのアメリカンウォーターフロントに設けられる予定。
6.アトラスは3月20日、03年3月期の連結業績予想を下方修正し、前年比減収減益になる見通しを明らかにした。修正後の予想では売上高160億円(昨年11月の前回予想では175億円)、経常利益40億円(11億円)、最終利益3億円(11億円)を見込んでいるが、これは家庭用ゲームソフト販売が前回予想を大幅に下回ったことによる。「真・女神転生」シリーズ販売は、PS2用が計画35万個に対し27万個、GBA用が24万個に対し8万個など下回ったほか、来期に販売を延期したゲームソフトがあった。このため家庭用部門について組織の再編を含めた見直しを進めるとしている。家庭用以外では、2ヵ所増やしたゲーム場運営が10%ほど増収、写真シール機とシール機用紙など業務用販売は横ばいで、いずれも計画を達成する見込み。
7.日本ビクターは3月31日付で、家庭用ゲームソフト事業から撤退することになった。同社は96年10月設立の完全子会社、潟rクターインタラクティブソフトウェア(VIS)を通じてゲームソフト事業に進出していたが、VISの全株式をマーベラスエンターテイメントとその関連会社に売却することで、3月24日に合意した。譲渡金額は総額1億円。VISの業績は02年3月期で売上高が1,591百万円程度で、最盛期の3分の1に落ち込んでいた。マーベラスが55%を取得して子会社とし、残る45%をキャビアなど関連会社が取得する。マーベラスではVISを子会社にした後、「マーベラスインタラクティブ」に改称し、ゲームソフト開発を継続させていく方針だ。
8.米国ゲーミング機業界でこのところ、シャッフルマスターズ社をめぐる特許紛争が拡大している。WMS社の子会社、WMSゲーミング社は02年9月、シャッフルマスターズ社はWMS社の特許を侵害するボーナス付きのビデオゲーミング機を販売してはならないとする予備的禁止命令を申請していたところ、ラスベガスにある連邦地裁は3月20日、申請を承認した。ところがシャッフルマスターズ社は2月24日に、同社が持つ特許を元にWMSゲーミング社とバリー社を相手取ってシカゴにある連邦地裁に特許訴訟を提起した。シャッフルマスターズ社によると、この特許はビデオスロットで広範囲に使用されているもので、2月18日に業界最大手のIGT社と許諾契約したとのこと。少なくともシャッフルマスターズ社はWMS社と互角に特許訴訟を闘っていると言える。
◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。
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