ナムコは米国のゲーム場運営大手のバリーズ・アラジンズキャッスル社を買収、北米で最大のゲーム場運営会社となった。米国バリー社とIGT社が争ってきたスロットマシンの特許訴訟は法廷和解して終了した。テクモの株式が店頭登録された。関東娯楽工業が創業20周年記念パーティーを開催した。テクノスジャパンが本社ビル完成を披露した(1993年2月1日号)。
英国ATE83はTVゲーム機などAM機の出品が減り、AWP機が市場の主役に戻ったことを示した。米国連邦地裁はコピーヤーに対して初めて禁固刑の判決を下した。米国アタリ社は家庭用の失敗から、親会社であるワーナーコミュニケーションズ社の株価が急落し、波乱含みの正月を迎えた。TVギャンブル機が増加し、NAO理事会でも議論の的となった(1983年2月1日号)。
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【ニユースダイジェスト】
1.セガ社の米国家庭用子会社、セガ・オブ・アメリカ社(SOA、本社サンフランシスコ)で社長兼COOを勤めてきたピーター・ムーア氏が1月17日に退任、セガ本社の香山哲COOが直ちにセガ・オブ・アメリカ社の社長兼COOを兼任することになった。ムーア氏は米国リーボック社の上級副社長を経てSOAの上級副社長に転じ、2000年4月からSOAの社長兼COOとして「ドリームキャスト」の米国での立ち上げと撤退、ゲームソフト事業への特化を指揮してきた。SOAは「ムーア氏の4年間の業績に感謝し今後の活躍を望む」とする香山氏のコメントを発表しているが、セガ本社は特にコメントは発表していない。なお米国マイクロソフト社は20日、ピーター・ムーア氏を本社でのXboxの販売・マーケティング担当副社長として迎えたと発表した。マイクロソフト社はムーア氏のリーボック社、セガ社家庭用での経営手腕を高く評価していると説明している。
2.セガ社は1月17日、東京の大田区産業プラザで業務用新作展を開催(大阪は20日、福岡は22日に)、「バーチャコップ3」、「クレイジータクシー・ハイローラー」、「甲虫王者ムシキング」を披露した。「バーチャコップ3」はXbox互換の「チヒロ」基板を使用、前作から8年ぶりとあって武器チェンジなど盛り込んだプレイ内容となっている(4月末出荷予定)。「クレイジータクシー・ハイローラー」も「チヒロ」基板によるもので、99年の前作を元にジャンプ機能などが加わった。Xbox用「クレージータクシー3」をもとに表現を細かくした(3月末出荷予定)。「甲虫王者ムシキング」はムシカードと呼ばれる「甲虫カード」と「技カード」を組み合わせてじゃんけんするという子ども用カードゲーム(1月下旬出荷予定)。また、「F−Zero AC」(2月に披露予定)、「セガ四人打ち麻雀MJ」新バージョン、「WCCFA2001−2002
Ver.2.0」(2月出荷予定)を映像紹介した。
3.遊園地関係の国際的な業者団体、IAAPAは1月16日、エイシャン・アミューズメント・エキスポ(AAE)の単独オーナーになったと発表した。94年以来東南アジア地区で毎年夏前に開催され、遊園施設から業務用ゲーム機などまで紹介してきているAAEはここ数年、シンガポールの展示会社であるテラピン社と、IAAPA、そして米国業務用ゲーム機メーカー団体のAAMAの共催で開かれてきたが、IAAPAがテラピン社とAAMAの持分を買い取ったもの。94年当時はAAMAの単独主催だったが、後にIAAPAが加わっていた。今後もテラピン社は展示会運営に携わり、AAMAはショー運営に協力するとのこと。開催地は香港かシンガポールで、昨年からはシンガポールに移している。東南アジアを中心とした市場開発が業界発展に重要との観点で、IAAPAはさらにAAEに力を入れることになる。
4.コナミは1月16日付けで事業区分を変更。従来のCS事業はゲームソフト事業に、H&F事業はエクサテインメント事業に、T&H事業はトイ&ホビー事業に、AC事業はアミューズメント事業に、GC事業はカジノ事業に変えた。うちカジノ事業はゲーミング機器の製造販売など。アミューズメント事業はAM機の製造販売など。近い将来に持ち株会社化を進める予定で、事業内容を明確にするのが目的とされている。なお、欧州業務用子会社のコナミ・アミューズメント・オブ・ヨーロッパ社は1月13日付でコナミ・マーケティング・ヨーロッパ社に社名変更した。欧州業務用子会社はこれまでヨーロッパ全域での業務用販売を一手に扱ってきたが、1月から英国とアイルランドでの販売のみとなり、その他のヨーロッパ市場ではフランスのアブランシェ・オートマチックス社が代理店としてコナミ製品を販売することになったとされている。
5.セガ社は1月24日、新高輪プリンスホテルで新春賀詞交換会を開き、基調講演で佐藤秀樹社長は02年に業務用販売とゲーム場運営で「セガも市場に貢献できた」と語った。03年にゲーム場は前年同様に大・中規模店の新設を進めるとともに、不採算店の閉鎖を進めるとしている。家庭用では米国でスポーツゲームが成功したとは言えなかったとし、幅広いユーザー層へと市場を広げたいとした。香山哲COOはセガ社家庭用事業戦略について講演、「ゲーム専用機の時代は終わった」と語った。このためセガ社では、ゲームだけのビジネスから脱却、映像制作やPCオンラインビジネス、モバイル事業、またカードリーダーなど活用した新事業などを手がけていく。ゲームソフトについては、スポーツ、スタンダード、シリーズ、スペクタキュラー、アーケードの5つの種類ごとに開発を強めるとした。
6.SNKの知的財産を継承した潟vイレモア(大阪府吹田市、外山公一社長)によると、「ネオジオ」ゲームソフトの海賊版を扱っていた米国ワールドワイドビデオ社、ネオジオフリーク社の2社に対して、米国連邦地裁は1月15日それら海賊版の販売などを予備的に禁止する命令を出した。米国では12月4日に連邦地裁が出した命令によりこれら2社に対する強制調査が行なわれており、それに続く手続きとなる。損害賠償などを求める訴訟がまもなく提起されるもようだ。一方、コピー品を生産、世界中に輸出していたと見られる台湾のEago社とその関連会社のEakia社については12月11日に刑事事件として強制捜査が行なわれており、検察による取調べが進められている。台湾では両社以外でも正有利、大豊行の2社について11月22日に強制捜査が行われている。なおプレイモアグループのうち、サンアミューズメントが昨年10月頃ブレッツァソフトを吸収合併したことが判明した。
7.タイトーは業務用カラオケで02年中最もリクエストの多かった曲は「亜麻色の髪の乙女」だったと発表した。これは同社業務用カラオケ「X‐2000」での調査の結果で、この曲はヴィレッジシンガーズによる34年前のヒット作を島谷ひとみがカバーしたもので、歌いやすさから人気となった。2位はfragileの「Every Little Thing」だった。同社によると、家庭用カラオケ「メディアボックス」で1位は天道よしみの「春が来た」(2位は「亜麻色の髪の乙女」)、携帯コンテンツ「EZmelody」の着信メロディで1位はBoAの「奇蹟」だった(2位は浜崎あゆみの「Voyage」)。カラオケボックス、家庭での利用、携帯電話という異なる場面、ユーザー層のデータを示すもので、ランキングでも違いがはっきりと現れたとしている。
◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。
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