セガ社対米国アカレイド社訴訟で、米国の連邦控訴裁判所は「リバースエンジニアは合法。無許諾ソフトを締め出すためのセキュリティシステムに問題がある」とする決定を出した。JAMMAと米国AAMAはビデオゲームの知的所有権を保護するための共同機関を設立することになった。セガ社、ナムコ、ビデオシステムがそれぞれ新作展を開いた。トーゴによる「舞子タワー」の運営が始まった(1992年12月1日号)。
米国セガ社のデビッド・ローゼン社長はディストリビューター会合で「岐路に立つ業界」と題する後援を行なった。NHK「ニュースセンター9時」で今度はTVゲームの著作権問題が取り上げられ、JAMMA中村雅哉会長は改めて文化庁著作権課に著作権保護の申し入れを行なった。新日本企画(SNK)は大阪・東三国の新英実業ビルに移転、米国子会社を設立した(1982年12月1日号)。
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【ニユースダイジェスト】
1.セガ社は11月20日、9月中間期決算を発表。連結売上高が前年同期比2.7%減の95,144百万円、経常利益が21.7%減の4,019百万円、中間利益が1,014百万円と、11月7日発表の業績予想修正数値とほぼ同じだった。部門別では業務用がトレーディングーカード利用のサッカーゲーム機「WCCF」などのヒットで当初計画を達成し、売上高が17.2%増の30,249百万円、営業利益が220.6%増の6,512百万円となった。ゲーム場運営は新規に14店増やしたものの、売上高が0.2%減の34,904百万円、営業利益が18.6%減の4,564百万円にとどまった。家庭用ゲームソフトは計画を大きく下回り、売上高が19.0%減の29,990百万円、営業損失5,148百万円(前年同期870百万円)と振るわなかった。前年同期で大きかった特別損失は小さくなり、中間期は黒字回復した。03年3月期は6年ぶりの黒字見込みとなっている。
2.ナムコは11月20日、9月中間期決算を発表。連結売上高が前年同期比6.3%増の73,406百万円、経常利益が88.7%増の2,720百万円、中間利益が4.6%増の1,291百万円で、10月8日発表の業績予想修正数値よりさらに良かった。部門別のうち業務用はAM機が計画どおりだったがパチンコ関係が不調で、売上高が6.9%減の8,460百万円、営業利益が24.3%減の904百万円だった。家庭用は米欧で伸ばしたほかコンテンツ配信も良く、売上高が47.0%増の15,901百万円、営業利益が40.1%増の2,009百万円だった。ゲーム場運営は国内既存店が回復、米国不採算店の閉鎖など進め、売上高が0.5%増の38,564百万円、営業利益が42.5%増の3,109百万円なった。飲食は売上高が0.3%減の2,048百万円、営業利益が58.3%減の15百万円。映画は売上高が9.4%増の5,185百万円、営業損失が125百万円などとなっている。下半期は業務用で「太鼓の達人4」など、家庭用で「ソウルキャリバー2」などの出荷を予定している。
3.カプコンは11月12日に9月中間決算を発表、連結の売上高は前年同期比9.8%増の25,658百万円と伸ばしたが、経常利益は37.0%減の1,513百万円と大きく後退し、中間損失は17,315百万円と5年ぶりの赤字になった。9月発表のとおり含み損解消のため土地建物など不動産を子会社カプトロンに売却したことに伴い、評価損24,331百万円が計上したのが大きいが、主力の家庭用の収益構造も悪化している。家庭用は欧米が好調で売上高が25.6%増の18,753百万円だったが、販売管理費が増えて営業利益は41.1%減の1,556百万円に後退した。業務用は主に景品獲得ゲームとメダルゲーム機で、売上高が76.1%減の795百万円、営業赤字が264百万円とさらに後退した。ゲーム場運営は「プラサカプコン大分店」を開設、米国1店を閉鎖して計40店となり、売上高が8.1%増の4,544百万円、営業利益が62.6%増の968百万円と伸ばした。
4.オリエンタルランドは11月6日に9月中間期決算を発表、01年9月開業の東京ディズニーシーが加わったため大幅増収増益となった。連結中間期の売上高は前年同期比40.6%増の160,394百万円、経常利益は190.7%増の15,941百万円、中間利益は386.9%増の9,185百万円。これに伴い通期業績予想も売上高3,379億円(5月の前回予想では3,438億円)、経常利益316億円(305億円)、最終利益177億円(169億円)と修正した。ラウンドワンは11月6日に9月中間決算(連結なし)を発表、大幅増収増益とした。出店は4月の横浜駅西口店のみで、02年10月現在39店を展開中。売上高は前年同期比37.6%増の13,423百万円、経常利益は159.3%増の3,433百万円、中間利益は1,965百万円(前年同期は5,109百万円の赤字)だった。部門別売上高ではボウリング場が18.6%増の6,042百万円、ゲーム場が56.3%増の5,719百万円、カラオケルームなどその他付帯施設が65.1%増の1,661百万円で、ゲーム場は好調としている。
5.タカラの9月中間期連結決算(11月13日)では、ゲーム場運営部門(タカラアミューズメント)は2店開設、4店閉鎖して、売上高は前年同期比27.4%増の3,086百万円、営業利益は20.3%増の231百万円となった。トムス・エンタテインメントの9月中間期連結決算(11月14日)では、AM部門の売上高が2.7%増の2,376百万円、営業利益が66.8%増の378百万円。この売上高の内ゲーム場運営は新規開設なし、不採算店閉鎖ながら、3.1%増の2,339百万円だった。10月に株式公開したアリサカの9月中間期非連結決算(11月14日)では全体の売上高が12.0%増の2,102百万円、経常利益が21.0%増の148百万円。売上高のうちゲーム場は1店増1店減で11.2%増の1,649百万円だった。しかし固定負債は35%増の5,219百万円と膨らんでいる。アルゼ子会社のアドアーズの9月中間期非連結決算(11月15日)でゲーム場部門は、1店増、3店増床など増やしたが、売上高は2.2%減の8,500百万円にとどまった。
6.昨年12月に倒産した米国アロー・ダイナミックス社(ユタ州クリアフィールド、フレッド・ボーリンブローク社長)が、「スペースショット」や「スラストエアー」で知られるS&Sパワー社(ユタ州ローガン、スタン・チェケット社長)に買い取られた。S&Sパワー社が買収したいと交渉をしてきたもので、倒産裁判所が10月28日に承認したことによる。S&Sパワー社はローラーコースターなど一段と業務を拡張することになる。アローダイナミック社は50年以上の業績を持つ遊園施設メーカーで、世界初の宙返りコースター「コークスクリュー」開発で知られるほか、昨年西海岸のシックスフラッグス・マジックマウンテンで完成した「エックスコースター」の開発でも注目されている。S&Sパワー社は今年に入って木製コースーター部門を新設しており、アロー社が子会社に加わったことから、一段と業務を拡大することになる。
7.米国リデムプションゲーム機の大手メーカー、アーケードプラネット社(カリフォルニア州リバーモア、リデムプションゲーム機はレーザートロンの商標)は11月12日、今年一杯でリデムプションゲーム事業から撤退することになったことを明らかにした。同社は今年9月、ゲーミング会社のシエラデザイングループ社(SDG、ネバダ州リノ)に買い取られており、もうひとつのインターネットサービス部門は事業を継続する。また、古典的なTVゲーム機をPCシステムの業務用「ウルトラアーケード」で復活させたハイパーウェア社が10月31日付で業務を閉鎖した。「ウルトラアーケード」はこれまで2年間で2,500台ほど出荷されたという。さらに、パラシュートのVRゲーム機「ジャンプゾーン」やサハラカジノホテルの「サイバースペースウェイ」を開発したイルージョン社がこのほど業務を閉鎖した。
◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。
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