米国テンゲン社製NES用ゲームソフトの販売を禁じる予備的禁止命令の取り消しを求めて、アタリゲームズ社は抗告していたが、連邦控訴裁判所は却下した。カプコンは業務用「ストUダッシュ」と家庭用「ストU」(SFCと米国SNES用)のヒットで業績予想を二回も上方修正した。カプコンは業務用での立体音響「対話型Qサウンドシステム」の採用を発表した。ナムコはサイパン島に「プラボ・サイパン」を開設した。思川観光と、日本商亊が倒産した(1992年11月15日号)。
東京地裁はタイトーの訴えを認め、ウコー・エンタープライズが「スペースインベーダー」の無断コピー品「スペースミサイル」を製造販売したのは不正競争行為に当たるとして、損害賠償を命じる判決を言い渡し、日本でのTVゲームコピー事件で初の判決となった。任天堂は「ドンキーコング」のコピー品「クレージーコング」を製造したとしてファルコンを訴えた。AMショーで出展規定に違反した2社に警告書が出された。米国シネマトロニクス社が倒産した(1982年11月15日号)。
Copyright © Amusement Press Inc. 2002 ゲームマシン、アミューズメントプレス、アミューズメント通信は登録商標です。無断で本紙記事を転載したり、その他アミューズメント通信社の知的所有権を侵害することは違法です。
【ニユースダイジェスト】
1.セガ社は11月7日、家庭用ゲームソフトの販売が当初計画を下回っているとして業績予想を大幅に下方修正した。9月中間期連結の修正後の予想は売上高950億円(5月の前回予想では900億円)、経常利益40億円(55億円)、中間利益10億円(45億円)、03年3月期は売上高2,000億円(2,100億円)、経常利益90億円(200億円)、最終利益50億円(180億円)。前年の大幅赤字決算と比べ黒字回復の見通しとかなり改善されてはおり、また売上高は計画を上回っているが、利益面での大幅下方修正が大きい。業務用販売は欧州でのゲーミング関係を除いて、トレーディングカード利用のサッカーゲーム機「WCCF」などにより大幅に続伸し、またゲーム場運営も順調だ。しかし家庭用ゲームソフトが中間期計画620万本に対し457万本と見込みを下回ったほか、通期でも当初計画2,000万本から1,260万本へと修正せざるを得なくなったとしている。
2.タイトーは10月30日、9月中間決算(連結決算なし)を発表、やや減収で大幅増益だった。03年3月期業績予想を下方修正した。中間期の売上高は前年同期比3.3%減の34,042百万円、経常利益は17.0%増の1,755百万円、中間利益は12.5%増の1,577百万円だった。売上高のうちゲーム場収入は3.1%増の20,392百万円、業務用販売は36.5%減の3,140百万円、家庭用ソフトは25.7%増の2,841百万円、コンテンツ配信は7.3%減の4,326百万円。業務用販売の減少は関連会社であるバルテック社からのパチスロ機製造受託が大幅減少していることによる。自社製品はむしろ好調で、下半期もヒット作が見込まれている。コンテンツ配信は着メロがやや落ち込んだが、海外での携帯電話向けゲームコンテンツ配信が本格化して寄与する見通しとなっている。03年3月期業績予想は売上高720億円(4月の前回予想では750億円)、経常利益45億円(50億円)、当期利益32億円(36億円)と修正した。
3.ソニーは10月28日、第2・四半期(02年7‐9月)決算を発表。電子機器部門(売上高12,280億円、営業利益262億円)に続いて、家庭用ゲーム部門が大きく貢献していることを明らかにした。ゲーム部門の売上高は前年同期比3.1%増の2,504億円、営業利益は6.1倍の248億円となった。これはPS2の製造コストが量産により下がり収益性が良くなったのと、欧米でハードウェアとゲームソフトの販売が好調だったため。しかし国内ではともに減少している。この四半期でPS2本体は前年同期比367万台増の829万台、PSone本体は92万台減の190万台を出荷。ゲームソフトはPS2用が19.3百万枚増の42百万枚、PS用が3百万枚減の16百万枚を出荷した。ソニーでは03年中にも中国でPS2を出荷することを決めているが、コピー対策などは不明。
4.米国ウォルトディズニー社(カリフォルニア州バーバンク、マイケル・アイズナー会長兼CEO)は11月7日、第4・四半期(7−9月)決算と年度決算を発表。DVD「モンスターズ・インク」など映画部門が好調だったが、その他テーマパーク部門などは低迷した。第4・四半期の売上高は前年同期比15%増の6,662百万ドル、営業利益は2%減の613百万ドル、純利益は約4倍の222百万ドル。02年9月期の売上高は1%増の25,329百万ドル、営業利益は28%減の2,900百万ドル、純利益は1,283百万ドル(前年は158百万ドルの赤字)だった。年間を通じて映画部門は増収増益となったが、放送、テーマパーク、キャラクター商品はそれぞれ減収減益。テーマパーク&リゾーツ部門は昨年9月の同時多発テロ以降、入園者数減少の影響が強く、売上高は8%減の7,004百万ドル、営業利益は26%減の1,169百万ドルと後退した。
5.アルゼの関連会社、米国ウィンリゾーツ社(本社ラスベガス、スチーブ・ウィン会長)の株式が、10月25日(現地時間)米国ナスダック市場に上場され、1株13ドルで新規の3,461万株が売りに出された。10月7日の発表では1株21‐23ドルで2千万株を新規発行することにより、約45,000万ドルを調達して、05年4月完成予定のカジノホテル「ラ・レーブ」建設費用とマカオでのカジノ開発費用に当てるとしていたが、売出しの株価を大幅に引き下げ、またスチーブ・ウィン氏とアルゼなど既存の大株主が1,115万株を買い取ることでやっと上場を果たしたことになる。アルゼは11月5日、ウィンリゾーツ社の株式上場に伴い、7,250万ドルを追加出資するとともに、250万ドルの社債を引き受けたことを明らかにした。ウィンリゾーツ社への株式投資は累計452.5百万ドルに達するが、持分は上場前の47.4%から上場後は32.9%に低下した。米国で最大規模となるカジノホテル「ラ・レーブ」は05年4月の開業予定で、10月31日に正式の起工式が行なわれた。
6.SNKの知的所有権を継承したプレイモアは10月28日までに、アルゼに対する損害賠償請求訴訟(本紙今年5月15日号参照)に訴えを追加し、件数と請求額はこれまでの3件計約29億円から5件計約62億円と拡大した。プレイモアによると、追加分はアルゼがPS2用ゲームソフト「アルゼ王国7」でSNKの著作物を無断使用したのと、同様にアルゼのパチスロ機「IRE‐GUI」で無断使用したことの2件。後者についてアルゼはcSNK2001と表記した上で大量に販売している(この分だけでも24億円の損害)、とプレイモアは説明している。また、SNKを創業した川崎英吉元社長と川崎夏世元専務がアルゼから破産申請されたのに反発、アルゼと岡田和生社長を相手取って約68億円の損害賠償を10月28日に大阪地裁に起こしたことが明らかになった。訴えによると、アルゼ岡田社長はアルゼがSNKに資本参加する際に、SNKが株式公開するまで支援を止めない、200億円までは資金援助すると約束してSNKを経営しながら、破産させて、莫大な損害を与えたとのこと。
7.遊園地の「伏見桃山城キャッスルランド」(京都市伏見区、鞄克R城運営)が03年1月末で閉園することになった。近畿日本鉄道の関連会社である桃山城が10月25日に発表した。同園は1964年3月、豊臣秀吉築城の伏見城を模して作られた天守閣完成に合わせ、遊園施設を備えた遊園地としてオープンしたもので、70年10月からキャッスルランドの愛称を加えた。城のある遊園地としてピーク時の78年には97万人の入園者があったが、その後は減少を続け、2001年では25万人まで落ち込んだ。運営会社の桃山城は96年以降債務超過に陥っており、業績回復のめどが立たないことから閉園を決めたもの。跡地利用計画などは未定だが、基本的には城、遊園施設などを撤去する方向で関係者と協議を進めていくとしている。
業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきました。
|