NES用ゲーム条件変更装置「ゲームジーニー」が著作権侵害に当たるとして任天堂が予備的禁止命令を求めていた事件で、米国連邦控訴裁判所は任天堂の抗告を却下した。米国任天堂は業務用から撤退を決めた。AMショーは52社が1190小間に出展する予定で、3日目を一般公開とするため変則的な招待券方式が採用された。HAL研究所が和議申請した。(1992年8月1日号)。
JAMMAは書面理事会で子ども用などを適用除外とする、「賭博機械排除基準」の改定を行なった。AMショーには80社が出展する予定で、申し込み小間は多すぎるため削減することになった。セガ社とエスコ貿易は「サブロック3D」出荷記念で新作展を開いた。JAPEAは総会・理事会を通じて、山田俊夫会長を理事に、山田三郎副会長を会長に選任した。(1982年8月1日号)。
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【ニユースダイジェスト】
1.日本の映画、アニメ、ゲーム、音楽などコンテンツ産業の業界団体などが民間団体として「コンテンツ海外流通促進機構」を8月2日設立し、アジア地区で出回っている海賊版に対抗することになった。これは経済産業省と文化庁が関係者に働きかけたもので、CESA、ACCSなど16団体と、コナミ、SCE、任天堂など15企業が設立に参加、アジア地区での海賊版の実態や対策について情報交換し、海外の政府や関係当局を通じて法的手続きを進めるなど、コピー対策を推進することになっている。設立総会では日本映像ソフト協会の角川歴彦会長が代表に選ばれた。これらの活動は業務用TVゲーム分野でこれまでかなり進められてきたものだが、そういう実態は新団体発足にまったく反映されていない。もちろんJAMMAは設立メンバーでもなく、セガ社、ナムコ、タイトーなど業務用メーカーも呼ばれていない。
2.コナミは8月8日、第1・四半期(4−6月期)決算を発表、PS2用サッカーゲームなど家庭用ソフトが伸ばし大幅増収増益となった。売上高は前年同期比32.7%増の50,059百万円、経常利益は49.8%増の4,485百万円、純利益は20.9%増の844百万円。部門別ではさらに区分変更しているが、CS(家庭用ゲームソフト)で売上高が96%増の17,004百万円、営業利益が380%増の4,009百万円と伸ばしたのが注目される。AC(業務用AM機、パチンコ用液晶表示装置、フィットネス機器)は売上高が53%減の3,215百万円、営業利益が60%減の623百万円と大幅に後退した。前年赤字だったGC(ゲーミング機、メダルゲーム機、パチスロ機)は売上高が619パーセント増の4,502百万円で、488百万円の営業黒字となった。HF(フィットネスクラブ)は売上高が24%増の17,959百万円だったが、528百万円の営業赤字だった。
3.シチエは7月29日、6月中間決算を発表、売上高は前年同期比0.3%減の4,793百万円、経常利益は10.5%増の1,016百万円、中間利益は7.2%増の520百万円と好調だった。部門別売上高はDVDなどレンタルが2.6%減の3,041百万円、ゲーム場が4.3%増の1,667百万円、ボウリング場が5.8%減の84百万円だった。レンタル部門では蕨店を1月に閉鎖、西葛西店を4月に譲渡した。同社によると、ゲーム場は既存店では順調だった。ゲーム機の魅力だけに依存せず、前年からはじめたマジックショー、タレントによるパフォーマンスなどを充実させることで増収に結びつけたとしている。なお7月に、ライブハウス・レストランを組みこんだアミューズメントパーク岩槻店を開設した。
4.タイトーとコンパイルは9月にも業務用TVゲームソフト「ポチッとにゃ〜」を展開していくことで業務提携したと、8月5日に発表した。同ゲームはコンパイルがナオミ基板を使って開発したもので、タイトーが9月中旬に発売する予定。タイトーの直営店でも使用される。価格は17万円前後になるもよう。「ポチッとにゃ〜」はコンパイルがヒットを飛ばした「ぷよぷよ」シリーズとはまた異なる落ちものゲームで、プレイヤーが同じ色のブロックを繋げて、適当な長さになったら発火ボタンを押して、派手に爆発させるというもの。発火ボタンを押すタイミングはプレイヤーが決めるわけで、これまでにない駆け引きの要素が加わり、また爆破の爽快感にもこれまでにない特徴があるという。すぐにゲームのルールが分かるので、プレイヤーが新規参入しやすい、などの狙いもある。家庭用はPS2用を来年出荷の予定。
5.米国ウォルトディズニー社は8月1日に第3・四半期(4−6月期)決算を発表。売上高は前年同期比2.8%減の5,795百万ドル、営業利益は26.3%減の828百万ドル、純利益は7.1%減の364百万ドルと後退した。部門別売上高では放送関係のメディアネットワークが2%減の2,126百万ドル、遊園地関係のパーク&リゾーツが5%減の1,847百万円、映画関係のスタジオエンタテインメントが3%増の1,365百万ドル、キャラクターグッズが12%減の457百万ドル。部門別営業利益は放送が34%減の288百万ドル、遊園地が17%減の467百万ドル、映画が66%減の22百万ドル、グッズが12%減の51百万ドル。遊園地関係は米国の二つのディズニーリゾーツへの入場者が減ったのと、消費金額が低下したことによるとのこと。経済環境の悪化が影響したと見られている。
6.高砂電器産業は7月18日、パチスロ関係の実用新案権を侵害したとしてサミーに対し114億24百万円の損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に提出した。この実用新案は87年10月に申請、93年8月に公告となり、97年3月に登録されたもの(登録番号2148009)で、高砂電器産業によると日本電動式遊技機特許鰍通じて他のメーカーに再実施許諾していた。しかし98年4月以降に再実施許諾料が支払われなくなったため、01年5月に契約を解除し、個別に交渉していた。このため解決できなかった3社に対しすでに訴訟を起こしており、サミーは4社目となる。サミーとは今年6月まで話し合いを進めてきたが、高砂電器産業の求める回答がなかったので、訴訟に踏み切ったとしている。一方、訴えられたサミーは権利侵害にならないとの考えを明らかにしている。
7.97年12月に米国ケンタッキー州パデューカの高校で起こった銃乱射事件の被害者の遺族が娯楽業者を訴えていた訴訟で、第6巡回区連邦控訴裁判所は8月13日、連邦地裁の判決を支持し、遺族側訴えの却下を確認した。高校生が三人の女子生徒を射殺した事件で、遺族側はその原因になったとして、映画、インターネット、TVゲーム関係の23社に対し33百万ドルの損害賠償を求める訴えを99年4月に起こしていた。第一審の連邦地裁は2000年4月、合理的な関連性がないとして訴えを退ける判決を下し、遺族側は控訴した。今回の連邦控訴裁判所判決では、「メディアが暴力を呼び起こす。事件を起こした少年の行動は予見できたはずだ」という主張を、連邦地裁と同様に退けた。
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