TVゲームソフトウェア1位はセガ社のCG格闘ゲーム「バーチャファイター 4」、完成品タイプではCGカーレースゲーム機「頭文字Dアーケードステージ」。
JAMMAで中村雅哉氏から中山隼雄氏へと12年ぶりの会長交代が行われた。米国コイル氏が訴えていた特許侵害訴訟で、セガ社は43百万ドル支払うことで和解に合意した。米国連邦地裁は、任天堂が独占禁止法違反をしているとするアタリゲームズ社の訴えを却下した。JAPEAの山田三郎会長が藍綬褒章を受章した。日本娯楽機は台湾でのゲーム場運営のため現地法人を設立した。(1992年6月15日号)。
JAMMAのコピー対策に関する小委員会は、TVゲームを著作物として第一発行日登録ができるよう文化庁に働きかけていることを明らかにした。ナムコはTVゲーム「パックマン」の著作権を侵害しているとして、LSIゲームを作っているバンダイを訴えた。NAOは賭博遊技機対策として、Gマシンとの区別など検討した。(1982年6月15日号)。
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【ニユースダイジェスト】
1.5月中に3月期決算が出揃い、セガ社は赤字だが順調に回復しており今期黒字を予定、ナムコは黒字回復しており今期増収増益を予定しているが、パチスロ機のヒット作がなかったアルゼは大幅減収減益となった。業務用部門だけを見るとセガ社は0.3%増の52,663百万円、営業利益はカラオケ営業権の償却などで79.7%減の1,956百万円と大幅減益。ナムコは売上高が5.5%減の18,291百万円で、営業利益は1,494百万円と黒字回復した。カプコンは売上高が42.3%減の3,954百万円、営業損失が456百万円と赤字転落。テクモは売上高が67.1%減の89百万円(パチンコ向け装置含む)、営業損失が44百万円とさらに後退した。遊園地関係ではオリエンタルランドがTDRの充実で大幅に増益となったが、遊園施設の製造が少なくなった三精輸送機は大幅な減収減益となった。
2.任天堂は5月24日、トップの異動を発表。1949年12月以来52年間社長を務めてきた山内溥氏(74歳)が5月31日付けで取締役相談役に退き、取締役経営企画室長の岩田聡氏(42歳)が新社長に就任した。これとともに浅田篤副社長が会長になり、森仁洋常務と波多野信治取締役、竹田玄洋取締役、宮本茂取締役の4名が専務に昇格して新社長を補佐することになった。また取締役の松本匡治氏、永井信夫氏と総務部長の鈴木栄一氏は常務になった。米国任天堂の君島達己社長は任天堂の取締役を兼務することになった。岩田聡氏は1982年東工大情報工卒、ハル研究所入社。84年取締役になったが、92年ハル研究所が和議申請したため、93年以後社長として再建を進め、2000年6月から任天堂取締役経営企画室長となった。
3.アルゼと関係者が100億円以上の申告漏れをしていたと読売新聞が5月16日に報じた件について、アルゼは「100億円ではなく30億円」とする見解を翌日発表した。これはアルゼの岡田和生社長が個人で所有してきたエレクトロコインジャパン梶iECJ)の全株式をアルゼが99年2月に買い取ったことに関して、アルゼは税理士による98年12月の評価を元にしたが、東京国税庁は99年2月の時価で取引するべきだったとして、その差額をアルゼの受贈益として更正するよう命じたもの。差額はアルゼによると30億円前後とされている。読売新聞はこの30億円に、海外の関係会社との取引などを含むと合計100億円以上になるとしたが、アルゼは30億円以外については具体的に説明していない。
4.世界最大の家庭用TVゲーム展、米国E3(正式名称はエレクトロニック・エンタテイメント・エキスポで頭文字Eが3つ並ぶことからこういう)は今年8回目で、5月22‐24日、ロサンゼルスのコンベンションセンターで開催され、約400社が出展し、70ヶ国以上から約6万人の業者が訪れ盛り上がった。E3は米欧の他の展示会と同様、業者しか入場できない。今回はPS2、Xbox、GCの各本体の値下げ競争が激しくなるなか、ゲームソフトが紹介されたが、インターネットを利用するオンラインゲームへの期待が高まるもののまだヒット作は出ていない。米国SCEはPS2が最も普及していることから「コンソール(家庭用ゲーム機本体)戦争は終わった」と宣言した。
5.米国アーケードプラネット社は3月22日にイノベイティブ・コンセプツ・エンタテインメント社(ICE)との特許訴訟で和解した、とこのほど明らかにした。アーケードプラネット社は88年設立のレーザートロン社が、97年オラクル社のラリー・エリソンCEOから出資を受け、99年に現社名に改称したもので、レーザートロン部門とプライズゲームズコム部門がある。訴訟はアーケードプラネット社が持つスキルゲームのボーナス技術に関する特許をICE社が侵害したとして98年春に提訴していたもの。ICE社は特許の有効性を確かめるべく特許局に申請したが、今年1月特許局は有効と確認していた。その後両社が交渉し、ICE社が許諾を受けるかたちで和解したもの。ICE社は81年設立のスキルゲーム機メーカーで、品質の良さで定評がある。
6.岡本製作所(本社大阪、岡本典之社長)は2000年11月に閉鎖した遊園地「恵那峡ランド」を今年1月に買収し、リニューアルして4月21日「恵那峡ワンダーランド」として再オープンした。「恵那峡ランド」は日建開発鰍ノより70年に開園したが、このところ入園客が減少したため閉鎖、他社による委託営業の遊園施設も撤去した。岡本製作所は約1万3千uの土地と一部の遊園施設を買い取り、3カ月間で遊園施設を新設したりして改造した。新設した遊園施設は「ジャングルコースター」、「エンタープライズ」など約10種類で、全部で30種類に増えた。また入園料と各施設利用料は従来の半額の500円、300円に引き下げた。
7.コナミはゲーム場運営子会社のケイエイオーを、SCロケオペレーターのアムリードに5月31日付けで売却、ゲーム場運営事業から撤退した。売却金額は20億円前後と見られている。コナミは子会社を通じてこれまで18ヶ所のゲーム場を運営してきたが、業務用販売のためのアンテナショップとしての役割を終えたとして撤退することにしたもの。そのためコナミアミューズメントのうちゲーム場運営部分をケイエイオーとして分離分割した。アムリードは92年設立のオペレーター会社で、99年からジャフコの投資ファンドが過半数を所有している。今回の買収により従業員も継続雇用する。
8.「ゲームマシン」チャートから。TVゲームソフトウェア部門……1位はセガ社のCG格闘ゲーム「バーチャファイター 4」(17回目)、2位はナムコの「熱チュー!プロ野球2002」。 TVゲーム完成品部門……1位はセガ社のCGカーレースゲーム機「頭文字Dアーケードステージ」(4回目)、2位はセガ社の「電脳戦機バーチャロンフォース」。 TVゲーム機以外のアーケードゲーム機部門……1位はオムロンの写真シール機「らくパラショット」(3回目)、2位は日立ソフトウェア/セガ社の「衝撃美写」。
業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、2002年6月15日号までで一応休刊しました。
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